コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「データゼネラル」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m Botによる: {{Normdaten}}を追加
Cewbot (会話 | 投稿記録)
26行目: 26行目:


== 有名な元社員 ==
== 有名な元社員 ==
* [[ジャン=ルイ・ガセー]] - DG 退社後、[[アップル (企業)|アップルコンピュータ]]で重役を務め、その後[[Be社]]を設立して[[BeOS]]を開発。
* [[ジャン=ルイ・ガセー]] - DG 退社後、[[Apple|Apple Computer]]で重役を務め、その後[[Be社]]を設立して[[BeOS]]を開発。
*[[レイ・オジー]] - DGでソフトウェア開発者として勤務。その後、Software Arts で働いた後、Iris Associates を創業。同社が[[ロータス (ソフトウェア)|ロータス]]に買収された後、Groove Networks を創業。Groove Networks は[[マイクロソフト]]に2005年に買収され、レイ・オジーはビル・ゲイツの後を引き継いで主席ソフトウェア設計者となった。
*[[レイ・オジー]] - DGでソフトウェア開発者として勤務。その後、Software Arts で働いた後、Iris Associates を創業。同社が[[ロータス (ソフトウェア)|ロータス]]に買収された後、Groove Networks を創業。Groove Networks は[[マイクロソフト]]に2005年に買収され、レイ・オジーはビル・ゲイツの後を引き継いで主席ソフトウェア設計者となった。
* Edward Zander - DGでマーケティング・マネージャを務めた後、[[アポロコンピュータ]]→[[サン・マイクロシステムズ]] (COO,CTO)→[[モトローラ]] (CEO)
* Edward Zander - DGでマーケティング・マネージャを務めた後、[[アポロコンピュータ]]→[[サン・マイクロシステムズ]] (COO,CTO)→[[モトローラ]] (CEO)

2021年5月20日 (木) 10:28時点における版

データゼネラル (Data General, DG) は、アメリカミニコンピュータ製造企業である。10年以上に渡って広く使われたNova 16ビット ミニコンピュータによって知られた企業である。度重なる経営上の判断ミスによって1980年代には倒産の危機に直面した。その後も何とか経営は続けられたが、1999年に買収された。

沿革

  • 1968年 - PDP-8のチーフエンジニアだったエドソン・デ・カストロらはDECを退職。また、ハーブ・リッチマンはフェアチャイルドを退社。彼らが集まってデータゼネラル社を設立。
  • 1969年 - Nova をリリース。PDP-8 よりも小さくて高性能であったためにシェアを伸ばし、会社も急成長した。その後、さらに高速な SuperNova をリリースする。
  • 1974年 - 仮想記憶マルチタスクを実現した16ビットの Eclipse をリリース。しかし、工場での製造に問題があり、注文に対して全く出荷が追いつかない事態が発生した。このため、Nova シリーズから完全に切り替えられなかった。
  • 1975年 - 売り上げ 10億ドルを達成。
  • 1976年 - DEC が初の 32ビットミニコンピュータ VAXシリーズを発表。DG は対抗機種開発プロジェクト "Fountainhead Project" を開始。
  • 1978年 - Novaシリーズの最後の機種 Nova 4 をリリース。この時点で Novaシリーズは毎年 20% 売り上げを伸ばしていた。DEC が VAX 11/780 をリリースしたが、Fountainhead プロジェクトは何も生み出していなかった。このため、DGユーザーはVAXに流れ始める。DGは大急ぎで 32ビットマシンを開発するための別のプロジェクト "Eagle Project" を開始。これは、Eclipseベースで32ビット化を行おうというものであった。
  • 1979年 - Fountainhead よりも先に Eagle が完成することが明確になり、社内の縄張り争いが始まる。その間も売り上げは減り続けていた。その経緯はトレイシー・キダーのピューリッツァー賞を受賞したノンフィクション小説『超マシン誕生』に詳しい。
  • 1980年 - Eagleプロジェクトの成果である Eclipse MV/8000 をリリース。MVシステムは奇跡的な売り上げをもたらした。それによって1980年代前半 DG は持ち直したが、市場に出るのが遅すぎた。ワークステーションが登場すると、DG の売り上げを支えていた 16ビットのミニコンピュータは全く売れなくなった。そのため倒産は免れたものの、それ以降のミニコンピュータを一から(つまりプロセッサから)設計する資金力を失った。
  • 1984年 - MS-DOS搭載の先駆的なラップトップパソコン Data General/One をリリースした。しかし、3.5インチフロッピーディスクを採用したため、アプリケーションが使えず(当時のMS-DOS向けソフトは5インチフロッピーで売られていて、コピープロテクトがかかっていたため3.5インチにコピーできなかった)、成功したとはいえない。
  • 1989年 - 独自ハード・独自OS路線を捨て、モトローラ88000を使用したAViiON英語版シリーズをリリース。オペレーティングシステムUnix系であった。次いで、中規模ディスクアレイ装置CLARiiON英語版シリーズをリリースした。
  • その後、モトローラは 88000 の後継の開発をやめてしまった。このため、DG は新たにx86ベースの AViiON をリリースすることになった。x86ベースのサーバは激戦区であり、DG は激しい競争にさらされ売り上げを減らすことになる。一方、CLARiiONは好調に売れ続けた。
  • 1999年 - 大型ディスクアレイ装置の最大手 EMCコーポレーションは、DG を買収し、CLARiiON 以外の製品ラインを全て破棄した。

ソフトウェアについての補足

各シリーズのオペレーティングシステムは以下の通り。

有名な元社員

参考文献

  • Kidder, Tracy (1981). The Soul of a New Machine. Little, Brown and Company. Reprint edition July 1997 by Modern Library. ISBN 0679602615.
  • トレイシー・キダー 著、 風間禎三郎 訳 『超マシン誕生 -コンピュータ野郎たちの540日-』 ダイヤモンド社、1982年(上記の翻訳、絶版)ISBN 4478380015
  • トレイシー・キダー 著、『超マシン誕生』 日経BP社、2010年(上記の新訳新装版)

関連項目

  • ティレル 1986-88年にチームのタイトルスポンサーを務めた。

外部リンク