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「バイオハザード CODE:Veronica」の版間の差分

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== システムの特徴 ==
== システムの特徴 ==
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また、従来の作品でも[[プレイヤーキャラクター|操作キャラクター]]が一時的に変わったり、同行していた別のキャラクターを操作することはあったが、本作では前半を主にクレアの操作で進行させ、終盤はクリスの操作でエンディングへ向かうという形式が取られている。
また、従来の作品でも[[プレイヤーキャラクター|操作キャラクター]]が一時的に変わったり、同行していた別のキャラクターを操作することはあったが、本作では前半を主にクレアの操作で進行させ、終盤はクリスの操作でエンディングへ向かうという形式が取られている。

2021年7月19日 (月) 03:34時点における版

バイオハザード CODE:Veronica
BIOHAZARD CODE: Veronica
Resident Evil Code: Veronica
ジャンル サバイバルホラー
対応機種 ドリームキャスト (DC)
PlayStation 2 (PS2)
ニンテンドーゲームキューブ (GC)
Xbox 360
PlayStation 3
開発元 ネクステック
発売元 カプコン
シリーズ バイオハザードシリーズ
発売日 DC : 2000年2月3日/完全版 : 2001年3月22日
PS2 : 2001年3月22日/カプコレ : 2003年8月7日/プレミアムパック : 2006年8月24日
GC : 2003年8月7日
対象年齢 CEROD(17才以上対象)
売上本数 DC
日本の旗 46万7,101本[1]
世界 114万本
PS2
日本の旗 33万9,378本[2]
世界 140万本[3]
テンプレートを表示

バイオハザード CODE:Veronica』(バイオハザード コード:ベロニカ、BIOHAZARD CODE:Veronica)は、2000年カプコンよりドリームキャスト用として発売された『バイオハザードシリーズ』第4作目のホラーアクションアドベンチャーゲーム。本作以降はタイトルナンバーと発売順が一致しなくなった。開発はネクステック

CEROの年齢区分によりCEROD(17才以上対象)とされている。旧年齢区分CEROZ(18才以上のみ対象)から新区分D(17歳以上対象)となった。

概説

本作は『バイオハザード』の5か月後、『バイオハザード2』と『バイオハザード3 LAST ESCAPE』(以降、『3』)の3か月後の1998年12月に起きた出来事を題材としている。 プレイヤーはゲーム前半はクレア・レッドフィールドを、後半はクリス・レッドフィールドを操作してバイオハザードが発生した施設からの脱出を目的とする。また、クレアが連れて行かれた孤島でバイオハザードに巻き込まれ、それをクリスが助けに向かうという展開など、いくつかの要素は2015年発売の『バイオハザード リベレーションズ2』にもオマージュとして取り入れられている[4]

兄弟愛、純愛、倒錯愛、さまざまな愛がもつれた形が加わり物語が盛り上がる。これまでの対ゾンビの恐怖よりも、「本当は人間のほうが恐ろしい」という精神的な怖さを際立たせている。[5]

「元々『バイオハザード』はPlayStationで育ったものであり、(当初は)ドリームキャスト独占であった本作には正規のナンバリング以外の名称を付けるべき」という考えから、本作はナンバリングを与えられず[6]、ドリームキャスト専用ソフトとして発売された。その後、アルバート・ウェスカーが活躍するムービーの追加などさまざまな改修が行われた完全版は、他機種にも移植された。完全版でのシステム変更は無いが、通常版と共にドリームキャスト版はメニュー画面を開かず、プレイ中のビジュアルメモリ上の液晶画面でプレイヤーキャラクターのHPや状態を把握できる。

システムの特徴

本作では、従来の「固定カメラ」視点から「移動カメラ」視点に変更された[7]。フルポリゴン化したことにより背景にも動きのある表現が加わった。倒れる柱や崩れ落ちる壁、揺れる照明などの立体的な表現も追加されている。ドリームキャストのポリゴン表示でキャラクターの成形も変化させた。「コード:ベロニカ」では、キャラクターを一体成形する「スキン構造」を使うことによって関節の継ぎ目などが目立たなく滑らかになりムービーと比べても遜色がなくなった。[8]

また、従来の作品でも操作キャラクターが一時的に変わったり、同行していた別のキャラクターを操作することはあったが、本作では前半を主にクレアの操作で進行させ、終盤はクリスの操作でエンディングへ向かうという形式が取られている。 アイテムはアイテムボックス(アイテムを保管する場所)を通して共有している一方、クレアからクリスに交代する際のアイテムの引継ぎは行われない。 また、本作のシナリオの長さは従来作品の2作分に相当するため、中間地点ではインクリボンを使わずにセーブできる箇所があり、リザルトのセーブ回数にも加算されない。

ナイフの攻撃力や部位破壊などの武器に関しての仕様や演出は、一部従来のシリーズ作品と異なっている(詳しくは後述)。

本作のみ、連射できる銃以外の武器はボタンを1回ずつ押さないと連続で攻撃できない。このシステムは、後の作品では廃止されている。

初代以来、廃止されていた、アイテムを回転させたり裏返して調べる要素が復活した。

BATTLE GAME

本編クリア後にプレイできるおまけゲーム。クレア(2種類)、クリス、スティーブ、ウェスカーの各キャラクターを操作して道中に現れるクリーチャーを全て排除し、最後にボスと対決してクリアした時点のタイムによってランクが決定する。それぞれが決められた武器を装弾数が無限で所持しており、全てのキャラクターでSランクを獲得すると『BATTLE GAME』でリニアランチャーを使用できるようになる。 本編のシリーズでは恒例の隠し要素であるコスチュームチェンジが本作には存在しないが、『BATTLE GAME』にはクレアのみ別衣装が用意されている。

ストーリー

ラクーンシティの消滅から2か月後、レオン・S・ケネディシェリー・バーキンと共に生き残ったクレアは、アンブレラ社調査のために事件の時に手に入れた僅かな手がかりを元にヨーロッパに向かった兄クリスを追い、単身でフランスに渡る。

クレアはアンブレラのパリ研究所に潜入したものの警備隊に捕まり、孤島ロックフォートの刑務所へ移送されてしまうが、収容後ほどなく島が謎の戦闘部隊の襲撃を受けて全滅したうえ、T-ウイルスが島全体に漏洩してバイオハザードが起きる。クレアは混乱に紛れて脱獄した少年であるスティーブ・バーンサイドと出会い、彼とともに島からの脱出を試みる。

島はT-ウイルスによるゾンビやクリーチャーで溢れており、脱出行は困難を極める。その途中、クレアは刑務所内の端末からレオンにメールを送り、クリスに自分の居場所を伝えるよう要請する。また、クリスの宿敵であるアルバート・ウェスカーに遭遇し、彼が島を襲撃してバイオハザードを起こさせたことを知る。クレアはウェスカーに圧倒的な力で殺されかけるが、何とか事なきを得る。

島の司令官であるアルフレッド・アシュフォードのたび重なる妨害を辛くも切り抜け、クレアとスティーブは空港から飛行機で飛び立つが、アンブレラ社の輸送基地がある南極へ自動操縦で向かわされる。不時着したクレアとスティーブが手分けして脱出の手段を探し始めたそこでもバイオハザードは起きており、基地内はゾンビやクリーチャーで溢れていた。

一方、レオンから連絡を受けたクリスはロックフォート島に到着するが、そこで探索中にウェスカーとの再会を経てクレアが南極にいることを知り、自らも飛行機で南極に向かう。

登場人物

主要人物

クレア・レッドフィールド(Claire Redfield)
前々作『バイオハザード2』の主人公の1人。年齢19歳、身長169cm、体重52.4kg、血液型O型。であるクリスの捜索の為にアンブレラのパリ研究所ビルへ潜入し、激しい銃撃戦を繰り広げるが逮捕され、ロックフォート島に収監される。その後、島が襲撃された際に看守のロドリゴにより開放され、スティーブと共に脱出を目指す。エンディングを見ても分かるように兄クリスを非常に慕っているが、一方ではスティーブに対しお姉さんぶる一面もある。『バイオハザード2』とは顔つき、服装が異なっている。また、『バトルゲーム』では本編の服装とは別にレースクイーン姿で登場する。
クリス・レッドフィールド(Chris Redfield)
バイオハザード』の主人公であり、クレアの兄。年齢25歳、身長181cm、体重80.5kg、血液型O型。元はラクーン市警察の特殊部隊S.T.A.R.S.の隊員であったが、洋館事件(『1』の舞台)によって隊は壊滅、生き残ったメンバーとしてアンブレラの実態を暴くためヨーロッパに渡り調査を行っていたが、レオンからの連絡を受け、クレアを救出するためにロックフォート島へ赴くが、すでにクレアは脱出した後で、代わりに彼は思わぬ「旧友」と再会することになる。
スティーブ・バーンサイド(Steve Burnside)
ロックフォート島の監獄に父親と共に囚われていた17歳の少年。身長173cm、体重67.5kg、血液型AB型。島内の混乱に乗じて脱走し、同じく収監されていたクレア・レッドフィールドと出会い、島からの脱出の為に協力しあう事になる。二挺拳銃の戦闘スタイルを好んでおり、劇中で彼が使用する火器は常に二挺一組で、プレイヤー操作時も腕を交差する専用の構えアクションが出来る。
アンブレラ社員だった父親の裏切りが原因で捕らえられ(母親はこの際に抵抗し殺害されている)、父共々ロックフォート島に収監された経緯を持つ。それゆえに「家族」というものを信用しておらず、クレアの「兄が助けに来てくれる」という言葉にも懐疑的だったが、ゾンビ化した父親と邂逅した際には攻撃を躊躇しており、心の底では家族への情を捨てきれていなかった様子がうかがえる。
南極基地では覚醒したアレクシアによって捕えられ、T-veronicaの実験体とされてモンスター化しクレアに襲いかかる。最後には自我を取り戻してクレアを救うが、直後にアレクシアの触手によって致命傷を負わされ元の姿へと戻り、クレアへの愛を告げ落命。彼の亡骸にはT-veronicaが残っていたため、アレクシアの捕獲に失敗したウェスカーによって持ち去られた。

アシュフォード家

アルフレッド・アシュフォード(Alfred Ashford)
アンブレラ社所有のロックフォート島の責任者。年齢27歳、身長176cm、体重61.8kg。アンブレラの創設メンバーの一人、エドワード・アシュフォードの孫にあたり、アレクシアの双子の兄。
無能な父を軽蔑し、かつてあったアシュフォード家の貴族としての栄光を取り戻そうと躍起になっているが、彼自身も司令官として優秀とはいえず様々な問題を抱えている。また、父親をはじめとする周囲の人物から常に妹アレクシアと違って、無能として陰で蔑まれるなど幼少期よりコンプレックスを蓄積していた事もあって、倒錯した人格を形成している。
兵器マニアであり、娯楽で囚人を拷問・惨殺して楽しみ、アレクシアがいない寂しさに耐え切れず妹の人格を生み出してしまい、鏡を通して妹に変装した自分と会話するなど、かなりの狂人である。なお、人格はアレクシアが上位で、アルフレッドが下位となっている。また、アレクシアはアルフレッドの人格を認識しており、アルフレッドとの会話も可能だがアルフレッドはアレクシアの人格を認識していない為、前述のように鏡を通して会話している。
アレクシアは表向きには彼を信頼しているかのような素振りを見せていたが、内心では「忠実だが無能な兵隊蟻」と称していた。
アレクシア・アシュフォード(Alexia Ashford)
アルフレッドの双子。年齢27歳、身長175cm、体重54.3kg。家系的には先代当主アレクサンダーの娘であるが、実際にはアルフレッドと共に、アシュフォード家の初代当主ベロニカをクローン技術で蘇らせたクローン人間であり、アレクサンダーの血は受け継いでいない。
稀に見る高い知能を有した天才科学者であり、ウイルスやバイオテクノロジーの研究で才能を発揮していたが、1983年、わずか12歳にして南極アンブレラ基地の研究施設でウイルス研究から生み出したT-Veronicaウイルスを自身に投与、実験中の事故で死亡したと偽り以後15年間コールドスリープに入り、徐々にウイルスを適応させていた。
自分以外の人間を愚民として見下すなど選民意識が強い。また、彼女自身はアレクサンダーの悲願であったアシュフォード家の再興など眼中に無く、「女王蟻である自分が、世界という巨大な蟻塚の頂点に君臨すること」を目的として行動している。
アレクサンダー・アシュフォード(Alexander Ashford)
アシュフォード家の6代目当主で、アルフレッドとアレクシアの父親。父エドワードと共に始祖ウィルスの研究を進めていたが、ウィルス研究は彼にとって専門外だったため、父の死を切っ掛けにウィルス研究で他のアンブレラ幹部に大幅な遅れを取ってしまい、アシュフォード家の栄光は彼の代で没落する。かつての栄光を取り戻すべく、専攻していた遺伝子工学を基に初代当主ベロニカの再臨を成功させ、ベロニカのクローンであるアレクシアが誕生することになる。
しかし、彼にとって予定外だったのは生まれたのが双子だったことである。彼曰くアルフレッドは「普通より知能は高いが天才とは言えない」子供で、不要な存在だった。この事がアルフレッドの性格を鬱屈させる一因となり、後にアレクシアがT-veronicaを完成させた際、父親がアレクシアをアシュフォード家再興の道具とする一方、自分の事を蔑ろに思っていた事を知って激怒したアルフレッドの手で拘束された上、アレクシアのウィルス実験台にされてしまい、ウィルスとの共存に失敗して凶暴な怪物「ノスフェラトゥ」へと変貌する。容姿は肖像画で確認できる。
本作のタイトルでもある「コード・ベロニカ」とは、アレクサンダーが名付けたベロニカ再臨プロジェクトの名称である。

H.C.F.

アルバート・ウェスカー(Albert Wesker)
年齢38歳、身長183cm、体重84.5kg、血液型O型。『1』の登場人物であり、元S.T.A.R.S.アルファチームの隊長。しかしその実体はアンブレラの研究員であり、組織の鞍替えを目論み「洋館事件」の裏で暗躍していた人物であった。洋館事件で死亡したと思われていたが、同僚であったウィリアム・バーキンから受け取った「使用すれば一度仮死状態になり、超人的な能力を持って復活する薬」(詳細は不明だがスペンサーの差し金による、T-ウイルスまたは始祖ウイルスベースと考えられる試作段階ウイルス)を摂取していた為、復活。その副作用からか、瞳孔が変化し、爬虫類を思わせる細いになった。
アンブレラと敵対する製薬会社「H.C.F.」の部隊に参入し本作に登場。部隊を率いてロックフォート島を襲撃、当初の目的であったアレクシアの捕獲には失敗したものの、実験体にされたスティーブの死体を確保したことでT-veronicaの入手に成功する。同時に、再びクリスと相対することになり、その憎しみをぶつけている。復活とその後の詳しい経緯は『完全版』の限定版に付いていた「ウェスカーズリポート」に記されている。
ちなみに、怪物化したアレクシアと対峙する際、オリジナル版では手も足も出なかった事に対し、完全版では残像を残して壁を走ったり、火炎による攻撃をものともせずに素手で殴ったりと互角の戦いを演ずるなど、その超人ぶりが目立っている(ただし、勝つのが難しいと悟り、クリスを鉄砲玉にする形で逃げた)。
クリア後の『バトルゲーム』で使用することが出来るが、武器がナイフしかないため難易度は非常に高い。ただしその分ランクの決めが非常に甘く、一時間以内にクリアすれば確実に最高のランクが手に入る。

その他

ロドリゴ・ファン・ラバル(Rodrigo Juan Raval)
年齢32歳、身長178cm、体重75kg。アンブレラのヨーロッパ支部・パリ研究所の第3警備部隊長であり島の刑務官でクレアをとらえた張本人。元はロックフォート島の住人であった一族の1人であり、アシュフォード家が施設を作るため島民のほとんどを強制退去させた後も先祖のを守るため、刑務官として就任していた。そのため、家族に先立たれている。アンブレラの非人道性に嫌気がさしており、島の崩壊に際しクレアを牢から解放し、その後負傷しながらも島の爆発後には家族の墓前に向かい、島に到着したクリスの前で亡くなる(クレアが事前に止血剤とライターを渡すか否かで迎える最期が異なる)。
D.I.J.
何らかの実験により喋ることは出来ないが人並みの知性を獲得、言語を解せるようになったネズミ。こちらもバイオハザードの起きた島から脱出しようと試みており、ムービーを注意深く見ると一瞬だけその姿を見せていることがあるが、「チキンではない」らしい。彼の行動を記した日記を『バトル・ゲーム』で手に入れる事ができ、その日記にはタイラント戦でクレアを手伝ったと書かれており、最後はウェスカー達の潜水艦に乗り込み脱出した模様。また、クレアの戦いを始め、クリスとウェスカーの戦いをも間近で見ていたりと、好奇心旺盛な性格である。

登場クリーチャー

二次感染で誕生した生物

ゾンビ(Zombie)
アンブレラの開発した生物兵器「T-ウイルス」に感染し、生ける屍と化した者。本作ではロックフォート島の作業員や囚人、特殊部隊の人間などが感染しており、また生前の職業(服装)によって能力が変動するようになっている。例えば墓場に埋められていたゾンビは腐敗がひどいので能力が低く、逆にウェスカーの部下である特殊部隊員のゾンビは能力が高い。他にも顔つきや装飾品などの細かなバリエーションが特色である。さらに爆破オブジェクトと同様の効果の爆弾を背負っていたり、ランダムで腹の寄生虫が飛び出して攻撃してくるものも存在する。シナリオ前半ではアルフレッドの部下である解剖医がゾンビ化した「ドクターゾンビ」が中ボスとして登場、能力の高さに加えて部位破壊が発生しないという特徴を持つ。また、バトルゲームではスティーブの父と同じ姿をした「ファーザーゾンビ」が登場する。
本作のゾンビは、部位破壊は存在するものの「頭部を失う」などの部位欠損描写が無く、例え頭部を破壊しても(肉片が飛び散るような演出こそあるが)見かけ上は何も変わらない。ロケットランチャーを撃ち込んだとしても五体満足のまま黒コゲになるだけである。他作品よりも全体的に移動スピードが速く、不意に加速したりもするのでハンドガンでは止めきれないケースも多々ある。咬み掛かる態勢の時にナイフで攻撃するとダウンさせることができる。
ゾンビ犬(Zombie dog)
軍用犬として飼育されていたドーベルマンがT-ウイルスに感染したもの。本作ではキックや腕かみつきなどの攻撃が加わっている。
コウモリ(Bat)
ロックフォート島に生息している野生のコウモリがT-ウイルスに感染し、凶暴化したもの。暗く湿った場所に群れで住み着いており、走る足音や銃声に反応して襲いかかってくる。火を恐れる習性があるためライターを装備していれば近寄られることはない。
蛾(Moth)
実験用に飼育されていたがT-ウイルスの影響で巨大化した物。攻撃はしてこないもののリン粉に強力な毒性を有しており、吸い込むと毒に侵されてしまう。また、動く物を見つけると卵を産み付ける習性があり、卵からわずか数秒で幼虫が孵化して毒牙で噛み付く。体力は低いのでどんな攻撃でも1撃で倒せるが、倒しても部屋を出ると復活する。

B.O.W.(アンブレラ)

砂虫(Gulp worm)
ミミズをベースにT-ウイルスの投与と遺伝子操作を施して生み出されたB.O.W.で、人間を丸呑みできる程の巨体を持つ。試作段階のものをロックフォート島の訓練施設に移送し、対B.O.W.対策部隊の訓練生と模擬戦闘を繰り返してデータを収集していた。ラクーンシティに出現した「グレイブディガー」に酷似しているが、「グレイブディガー」がウイルスの二次感染により偶発的に生まれたのに対し、砂虫はこれを元にB.O.W.として研究開発されたもの。地中を掘り進んで移動し、獲物の臭いを感知して襲い掛かってくる。「BATTLE GAME」スティーブ編のボス。
バンダースナッチ(Bandersnatch)
タイラントをベースにした量産型B.O.W.の試作品で、1つの兵器としての完成度よりも実用性を重視されて生み出された。下半身が退化しており、左腕が欠損した代わりに右腕が極端に肥大化しているアンバランスなシルエットが特徴。右腕は伸縮自在で広い攻撃範囲を持ち、また遠くの物を掴んで身体を引っ張ることで瞬時に長距離を移動する。「バンダースナッチ」というコードネームは、イギリスの作家ルイス・キャロルの代表作の一つ『鏡の国のアリス』に登場する猛獣の名が由来。なお、壁などに張り付いている時は攻撃してもダメージを与えられない。
クモ(Black widow)
ラクーンシティでの事件から得たデータを元にアンブレラが研究開発したB.O.W.。従来のシリーズに登場していたクモ型のクリーチャーとは素体が異なり、毒々しい紫色の腹部と細長い足が特徴。今作では大きさで3タイプに分かれる。
中クモ
最初に遭遇するタイプ。従来のシリーズに登場するものに近いサイズだが、若干小さい。壁や天井を徘徊し、素早い動きで獲物に噛みつき、毒液を飛ばしてくる。また従来のものより生命力が増大しており、腹部が破壊されても頭胸部だけで動き回ることが可能。その場合、毒液を使わなくなる代わりに獲物に飛びかかって噛み付く攻撃を行う。南極基地の一室にいる床下を徘徊するものは倒すことができない。
大クモ
中クモのうち環境に適応した1匹が更に巨大化したもの。生命力、攻撃力が増大し、クレーン操作室を潰してしまうほどの力を持つ。また、腹部に大量の小クモを宿しており、腹部が破壊されると一斉に飛び出してくる。シナリオ上必ず対峙することになるが、倒さなくてもクリア可能。
小クモ
大クモの腹部が破壊されると出てくる物で、正面の敵に飛び掛って攻撃してくるが、踏み潰すだけで倒せる。
アルビノイド(Albinoid)
ロックフォート島に生息するサンショウウオにT-ウイルスの投与と遺伝子操作を施して生み出した新型B.O.W.。放電能力と、わずか十数時間で成体となるすさまじい成長速度が特徴。
幼体
全長30cmほどのオタマジャクシのような姿で、水陸両用に開発されているが作中で登場するのは陸上のみ。帯電しながら地上を素早く這い回り、接触した者を感電させる。
成体
全長2mを超え、人間のような四肢が形成されているが頭部らしきものがない奇怪な姿をしている。行動範囲は水中のみなので近づかない限り攻撃されないが、キーアイテム入手のため必ず入り込む必要がある。放電能力は幼体とは比較にならぬほど強力で、体を震わせて周囲に放電する攻撃は同じ水中にいる限りどこにいても攻撃が届く。また水の影響で対B.O.W.ガス弾が効かないほか、ロケットランチャーの攻撃を当てられない(体勢が低い上に、部屋の構造上「壁にランチャーを当てて爆風での攻撃」もできない)。ただし倒さなくても先に進むことができる。
タイラント(Tyrant)
アンブレラの研究により生み出された究極のB.O.W.。『バイオハザード2』に登場したタイプと同じ量産型の物がベースで、開発ナンバーはT-078。ラクーンシティの事件以前に冷凍保存してロックフォート島に持ち込まれていたものを、島から脱出しようとするクレア達を妨害するべくアルフレッドが目覚めさせた。本来は生命の危機に陥ると解除されるリミッターが最初から外されており、実質的にはスーパータイラントに近いが、従来のタイプとは異なり両手に指がなく、鋭いスパイクのついた棍棒のような形状となっている。連絡通路で戦う時はゆっくり歩いて接近しながら両手で殴りかかるのみだが、輸送機のカーゴルームでは右手に大振りのブレードのような爪が形成され、ある程度接近すると急にダッシュしてクレアを大きく吹き飛ばす攻撃を行う。従来のタイプと同じく、止めを刺すにはある特殊な方法が必要となる。「BATTLE GAME」クレア(レースクイーン版)編のボス。

B.O.W. (H.C.F.)

ハンター改(Hunter)
『1』に登場した戦闘用B.O.W.「ハンター」を、ウェスカーの所属する組織が改良したもの。外見や行動パターンはほぼ同じだが、周辺機器の「自走式監視機」により、それがサーチした標的のみ襲わせるという運用も可能なため、兵器としての完成度はオリジナルのものより上回っている。なお、自走式監視機を破壊することは出来ない。
スウィーパー(Sweeper)
赤紫色の体と爪に毒を持つハンター改の亜種。名前は「掃討者」を意味し、作戦区域内の敵兵の掃討を目的として生み出された。

T-Veronica系統

アレクシア・アシュフォードが開発した「T-Veronica」ウイルスに感染して生まれたクリーチャー。T-Veronicaとは、従来のT-ウイルスをベースに女王アリと植物の遺伝子が組み込んで開発されたもので、これに感染した人間は並のB.O.W.よりもはるかに強靱な肉体を得られる反面、脳細胞を侵食されて理性と自我を失い凶暴化してしまう。このウイルスの力を15年間の冷凍睡眠で自らの肉体に宿し、世界中にウイルスを拡散させて支配することがアレクシアの最終目的であった。

ノスフェラトゥ(Nosferatu)
南極基地の地下独房に幽閉されていた成人男性。その正体は当時のアシュフォード家当主・アレクサンダーの成れの果てで、娘のアレクシアからT-Veronicaウイルスの実験体にされた結果、危険なモンスターと化したもの。そのまま独房に放置されていたが、ウイルスによって変質した強靱な肉体で15年間に及ぶ監禁状態を生き延びた。その時の名残で目隠しで視界を奪われている上に両腕は手枷で拘束され全く使えず、下半身の拘束衣のせいで歩行も遅いが、左肩と左脇から生えた短い二本の触手、右肩から生えた一本の長大な触手でそれらを補っており、特に長い触手による振り回しで殴打されヘリポートから転落した場合ゲームオーバーとなってしまう。
体内を流れる血液には強力な毒性があり、触手の先や攻撃を受けた際の傷口から霧状に吹き出して周囲を漂う。この毒にはブルーハーブの解毒成分が効かず、治療には専用の血清が必要になる。
弱点は胸にある剥き出しの心臓で、スナイパーライフルかナイフで狙うことで大ダメージが与えられる(それぞれ止めを刺した際に専用のムービーが挿入される)。名前は「不死者、吸血鬼」を意味するルーマニア語(同名の吸血鬼映画も存在する)で、上記の事情を知らない研究所職員が後に付けたもの。当初は拘束具や斧によって動きを封じられ、ただ叫ぶだけの存在だったが、息子アルフレッドが瀕死の重傷を負わされたのを察知して動き出し、ヘリポートでクレア達を襲った。なお、クリス編で必要なあるキーアイテムを身につけている。「BATTLE GAME」クレア(通常版)編のボス。
触手(Tentacle)
植物の根のような外見の巨大な触手。アレクシアの覚醒と共に南極基地に現れるクリーチャーで、T-Veronicaとの共生により生み出されたアレクシアの一部。アレクシアの意思により動き、伸縮自在で時には数kmも伸びる。イベントムービーでは雪上車を容易く横転させるなどの怪力を発揮しているが、敵として登場する物の攻撃力は低い。基地のあらゆる所から現れるが、接近しなければ攻撃されない。
アリ(Ant)
ウイルス研究のためにアレクシアが飼育していたアリ。T-Veronicaの投与で巨大化、凶暴化しており、アレクシアが眠りについていた15年間に繁殖を繰り返して南極基地に巨大な蟻塚を形成した。巣に近寄る物には積極的に噛みつき、ブーツを履いていてもダメージを受けてしまう。性質は小クモと同じで、踏み潰して倒す事もできるが無限に湧いてくる。
スティーブ(モンスター)(Steve monster)
アレクシアによりT-Veronicaを投与されたスティーブ。アレクサンダー同様ウイルスとの共存に失敗したことで自我を失い、異形の怪物と化した。ウイルス自体がアレクシアの体内で進化したため、ノスフェラトゥよりもさらに異形かつ強靱な肉体と化している。身長は2m以上に巨大化し、背骨が異様に発達して大きく湾曲。皮膚は爬虫類のような緑色に変化しており、スティーブの面影は頭部に多少残っている程度。手にした斧を振りまわしての攻撃は桁外れの破壊力を持ち、VERY EASY以外では2発食らうだけでゲームオーバーになってしまう。弾薬を打ち込むと仰け反ることがあるものの倒すことは絶対に出来ないため、逃げるしかない。
アレクシア(Alexia)
アレクシア・アシュフォードが、T-veronicaウイルスを自身に投与し、15年間の冷凍睡眠で徐々になじませて共生に成功した結果、人間とは別種の生命体に進化したもの。作中でさらに進化し、3つの形態を見せるが、ウイルスとの共生が始まって間もない不安定な肉体であったため、次第に人間とはかけ離れた姿となってゆく。
第1形態
ウイルスの力を解放した直後の姿。体形は人型を留めているが、肌は石像の如き灰褐色になり、所々植物の葉や根を思わせる筋が浮き出ている。体内の血液は外気に触れると発火する性質を持ち、これを振りまいて火炎放射器のように攻撃しつつ残り火で敵対者の行動を制限する。また、口から毒液を吐き出すことも可能。逆に攻撃を受けても傷口から流れる血液で周囲が火に包まれ、捕らえた相手の体内に直接高熱を流し込んで焼き尽くす。「BATTLE GAME」ウェスカー編のボス。
第2形態
第1形態からさらに進化した姿で、人間としての面影はほとんどない。上半身から腕が消失し、代わりにウイルスに組み込まれたアリの遺伝子に由来する4枚の翅が生えている。下半身は巨大な卵管となり、左右から6本の節足が生え、それらを巨大な根が支えている。発火血液は使わないものの、口から毒液を吐き、丸太のような触手を振り回し、卵管からは次々と幼体が生まれてクリスを襲う。
このクリーチャーは上半身、下半身それぞれに当たり判定を持っており、上半身への攻撃の方がダメージが大きい。また中段攻撃で境目の部分を攻撃すると上半身と下半身両方にダメージを与えたことになり、結果的にダメージ値は倍近くになる。
攻撃生物(Alexia baby)
第2形態の卵管から生み出される幼体。母体の生殖機能が未完成のため、これ自体に生殖能力はなく、虫と植物が不完全に融合したような歪な姿となっている。生命力も非常に低いが、素早く動いて触手で攻撃してくる上、倒しても無限に出現する。
第3形態
第2形態で卵管が破壊されたため、上半身を離脱させて飛行形態となったもの。4枚の翅で宙を飛び回り、発火成分を持つ緑色の体液を撒き散らしてクリスを焼き尽くそうとする。しかし攻撃は単調で避けやすく、触手や兵隊アリを統率する能力も失われている。その姿は皮肉にも蟻のエサにしていたトンボを連想させ、わずかに人間の面影を残した顔面には、計画が失敗したことへの無念が浮んでいる。「BATTLE GAME」のクリス編のボス(第2形態との連戦)。
本編で登場するものはリニアランチャー以外の武器は一切効かないが、命中すれば一撃で倒す事ができる。ただしリニアランチャーは弾速が遅く、ただ狙って撃つだけではまず当らないため、動きを先読みする必要がある。

登場する武器

コンバットナイフ
一番始めに手に入る武器。回数の制限無く使用ができるので弾薬を節約するためというのが従来の主な使用目的であったが、本作のナイフは敵との距離が近いと一振りで何度も攻撃判定が出る「多段ヒット」が発生する。十字キーを操作することによって上・中・下段の方向を選べるが、下段は最も射程が長く、攻撃中に若干かがむことにより接近戦において敵の攻撃を回避することができる。なお、クレアより男性キャラのほうが多段ヒットする回数が多い。プレイキャラクターから左から右の方向に切り払うので、切っている最中に左回転すると更にヒット数が増え、逆に右回転するとヒット数が減る。接近戦を強いられるが故のダメージを受ける危険性や壁や障害物に当たると攻撃が中断されるなどの弱点は変わらないが、場合によっては攻撃の動作によって相手の攻撃を回避することも可能。
ドラム缶
「3」で爆破可能なドラム缶が採用されていたのと同じように、銃で爆発させることで強力な爆風が敵の群れを一気に吹き飛ばせる。
ハンドガン
ハンドガンは2種類登場し、メニュー上の表示は両者とも「ハンドガン」である。共通して9mm×19弾を使用する。2つのハンドガンは威力は同じだがそれぞれ違うコンセプトで改造する事ができる。
M93R
イタリア製の大型拳銃。クレアが初期に拾うことができる。装弾数は15だが、M93R強化パーツを組み合わせると「カスタムハンドガン(M93Rバースト)」になり、装弾数が20に増加。ストックを付けたことで1回のトリガーで3連射をするバースト射撃ができるようになる。なお、ボタンを連打することにより最大20連射も可能。
グロック17
クリスの初期装備。装弾数18の小型拳銃で、その他の性能はM93Rと変わらないが、施設内の備品倉庫で改造を施すことで「ハンドガン改(グロック17改)」になり、性能が向上。攻撃力が若干上昇し、マグナムと同じ攻撃力と貫通性能を得る「クリティカルヒット」を時々出せるようになる。
キャリコM-100P
サブマシンガンであるキャリコM100をセミオート式のハンドガンにした別名「キャリコM110」。大型の特殊なマガジンを持つ。2丁を両手で1丁ずつ構える「二丁拳銃」武器で、このようなタイプは本作がシリーズ初登場である。1回の攻撃で別々の方向にいる敵を同時に撃つ事が可能で、構えなおせば2丁まとめて同じ敵に撃ち込む事もできる。1発の攻撃力はハンドガンと同等程度だが、2丁同時に撃つので攻撃力は単純に2倍となる。アイテム欄を2ブロック分消費し、弾薬はゲーム中には登場しないので使い捨てとなる。
ボウガン
クロスボウハンドガン。ハンティング用の強力なボウガンで、装弾数は999。『2』では矢を1回の射撃で3本同時に発射していたが、今作では矢を1本ずつ発射する。1発の威力はハンドガンよりも弱いが、連射が速く、距離による威力の減退は無い。発射から着弾までにタイムラグがあるため、遠方から連射をすると矢を撃ちすぎてしまう事がある。また、ボウガン用火薬を矢に組み合わせることで「火薬付きボウガンの矢」を使うことができる。着弾と共に爆発し、非常に強力。手に入る数は少ないが連射すれば驚異的なダメージを叩き出せる。
グレネードランチャー
M79 グレネードランチャー。40mmの様々な特殊弾を撃ち出す。『2』のクレア編に出てきたものと同じモデルだが、今作はストックが切り詰められていない。弾薬の種類は『2』と同じもの(グレネード弾・火炎弾・硫酸弾)に加え、本作では新しく「対B.O.W.ガス弾」が登場。弾頭に対B.O.W.ガスが詰められており、これを発射すると直撃したクリーチャーにダメージを与えるのに加え、そのエリア内全てのT生物の体力を半減させるという効果を持っている。HPが多いタイラントなどに有効。ただし、入手できるのは一度(6発)のみであり、T-Veronicaによって生み出された生物(ノスフェラトゥやアレクシアなど)には効果がない。発射後の隙が非常に大きいため、同時に違う方向から敵に接近されている状況などには向かない。
アサルトライフル
AK47アサルトライフル7.62mm弾を使用する。フルオート射撃が可能な銃で、サブマシンガンよりも1発の威力が高いが、サブマシンガン2丁を同じ敵に集中して撃った場合よりは劣る上、連射性能もそれほどでは無い。また、制止力もあまり高くなく、アイテム欄を2ブロック消費するなどの欠点もある。
スナイパーライフル
MR7。アメリカ製のボルトアクションライフルで、アルフレッドが携行していた物。ノスフェラトゥ戦でのみ使用ができる。構えるとスコープ画面になり、細かい狙いを付ける事が可能で、照準切り替えボタンでズームもできる。これでノスフェラトゥの心臓を狙う事により大きなダメージを与えられるが、照準の調整が手動なため攻撃に時間がかかり、隙ができるのが難点。
サブマシンガン
イングラムM11。『バイオハザード2』にも登場した銃だがこちらはノーマルモデルの2丁拳銃。.380弾を使用する。クレアからスティーブに渡され、以降彼の使用武器になる他、クリス編でも入手可能である。1発1発の威力は低いもののフルオートで連射でき、別々の敵を同時に狙う事もできる上同じ相手にまとめて発射すればかなりのダメージを与えるほか、敵を細かくのけぞらせることもできる。ちなみにスティーブは狙えるクリーチャーが1匹しかいない場合武器を構えた後照準切り替えボタンを押すと腕をクロスさせる。
ショットガン
スパス12。軍用に開発されたコンバットショットガンで12ゲージショットシェルを使用する。クリス編で手に入るため従来のシリーズとは違い中盤以降の登場となる。距離による威力の減退が激しいが至近距離で発射すれば大抵のクリーチャーは転倒、またはのけぞらせることができる。対ゾンビ戦においては近距離から上向きに発射することで、ほぼ確実に複数の敵を同時にヘッドショットできる。DC版のみある場所で弾丸を無限に入手できるバグが存在する。
マグナム
コルトパイソン。アメリカ製の大型リボルバー。.357マグナム弾を使用する。単発の威力が強力で、ほとんどの雑魚は一撃で倒せるが、手に入る弾薬の量が非常に少ない。貫通性能があるため、クリーチャーが一直線に並んでいる場合には1発で複数に命中する。しかし、入手するには専用のアイテムが必要である。
リニアランチャー
対B.O.W.リニアランチャー、アンブレラが開発した兵器でゲームオリジナル武器。本編ではアレクシア第3形態との戦闘でのみ使用する事ができ、これでしかアレクシアにとどめを刺すことができない。構えると照準画面に移行、任意の場所に狙いをつけて発射する事ができ、スナイパーライフルと同じくズーム可能。弾数は無限で、青く発光する何らかのエネルギーを発射、着弾点で爆発して周囲を巻き込む。クリア後の『バトル・ゲーム』では、あらゆる敵を一撃の下に撃砕する威力を持っている。
ゴールドルガー
全体が金色に染められ、グリップ部分に豪華な装飾が施されているルガーP08。.30ルガー弾を使用する。本編ではスティーブが気に入って使用、後にサブマシンガンと交換するがスティーブがイベントシーンで撃ち切ってしまっているため弾が無い状態で手に入り、キーアイテムとして使用するため武器としての使用はできず、プレイヤーが使えるのは『バトル・ゲーム』のスティーブでのみ。頭部を狙うとゾンビの頭部破壊を起こすことができ、それなりに威力も高い。
ロケットランチャー
シリーズおなじみの最終兵器。本作では初回プレイでは手に入れる術が無い為完全な隠し武器である。無限の弾と最強の威力を誇り、全てのクリーチャーを一撃で粉砕する。姿勢の低いクリーチャーには当たらないが、壁などに弾を当てて爆風に巻き込むことによって倒すことができる。本編でSランクを取ったデータがあると、次回プレイ時から初期装備になる。なお、DC版の『完全版』のVERY EASYモードでデフォルト武器として最初から使用可能になっている。


ゲームの舞台

南方の海域にある絶海の孤島「ロックフォート島」と、南極にあるアンブレラ社の基地「南極基地」の2か所が今作の舞台となる。それぞれが過去作品の1本分に相当するほどのボリュームがあり、探索するエリア(マップ)はかなり広い上に入り組んでいる。 特にロックフォート島は、探索する施設が多いだけでなく、キーアイテムが使用する施設とは異なる施設に隠されている場合も多いため、何度も施設間を行き来する必要がある(私邸で使用するキーアイテムが公邸に隠されていて、さらにそれを入手するためのキーアイテムが刑務所に隠されていたりする)。そのため、探索は非常に面倒かつ困難なものとなっている。

ロックフォート島
物語前半の舞台で、アンブレラ社が所有する孤島。南米に存在する[9]が、詳細な位置は不明。島には刑務所があり、そこに収容されたら二度と生きては出られないと言われている。
かつては島民が住む村があったが、アンブレラ社に島を占拠された際に島民は追放された。
ウェスカー率いるH.C.Fの部隊の襲撃を受けてT-ウイルスが漏洩し、バイオハザードが発生した。
刑務所
ロックフォート島に移送されたクレアが収容された場所。出口の扉を開けるには「鷹のエンブレム」が必要だが、これは金属探知機を隔てた施設内にあるため、外に持ち出すことができない。
公邸
刑務所から吊り橋を渡った先にある、アシュフォード家の邸宅。いくつかの扉が施錠されており、解錠には「黄金の鍵」と「銀の鍵」が必要。ただし、いずれの鍵も公邸以外の施設に隠されているため、鍵を入手後に公邸に戻ってくる必要がある。
私邸
公邸裏の丘の上にある小さな館で、アルフレッドとアレクシアの住居。不気味な装飾品が数多く立ち並び、アルフレッドは自分達姉弟以外の人間の出入りを厳しく禁じていた。
訓練所
アンブレラ社の対B.O.W特殊部隊の訓練施設。かなり入り組んだ構造をしており、B.O.Wを保管する隠し部屋もある。
最初はクレアで探索するが、後ほどクリスでも探索することになる。クリス探索時はウェスカーが放った自走式監視機が至る所におり、それに探知されるとハンター改が襲ってくる。
また、クリス探索時は爆破の影響で多くの通路が崩落しており、通れなくなっている。その一方で、壁に穴が開くなどしてクレア探索時にはなかった通路が出来ていたりするため、同じ訓練所のマップでありながらもかなり探索の様相が違ってくる。
屋外エリアには、車両整備訓練棟、車両運転訓練コースがあり、ハンヴィーが1両ずつ用意されている。
空港
島からの脱出口。飛行機に乗り込むためには、陸軍・海軍・空軍の3つの証を集める必要がある。
駐機されている航空機はC-130ハリアーⅡである。
南極基地
物語後半の舞台で、アンブレラ社の所有施設。地下には研究所があり、そこでアレクシアがコールドスリープで15年眠っていた。
ここもウェスカー率いるH.C.Fの部隊の襲撃を受けてT-ウイルスが漏洩し、バイオハザードが発生している。
南極輸送基地
廃坑跡を利用して建設された、アンブレラ社の大規模な輸送基地。
ここも最初はクレアで探索し、後ほどクリスでも探索する。クリス探索時は訓練所と同様、自走式監視機が至る所におり、それに探知されるとハンター改が襲ってくる。
また、クレアとスティーブが削岩機で基地を脱出した際に基地内に大量の水が流れ込んだため、クリス探索時にはその水が凍ったことで一部のマップに入れなくなっている。逆に、その氷の上を渡ることで、クレア探索時は行けなかったマップに行けるようになっている箇所もある。
南極研究所
南極基地の地下にある研究所で、アレクシアの研究拠点。最新鋭の研究設備が整えられており、研究所の中央部には巨大なアリ塚がある。かつてアレクサンダーが、プロジェクト「コード:ベロニカ」の実験を行った場所でもある[注 1]
施設の設計にはロックフォート島の私邸の図面が一部流用されており、私邸と全く同じ構図の隠し区画がある。また、メインホールがシリーズ1作目の洋館のホールに酷似している。これは、設計者がシリーズ1作目の洋館を設計したジョージ・トレヴァーであるため。

発売タイトル

シリーズ中唯一、PC版は2018年現在も発売されていない。

本編
『バイオハザード CODE:Veronica』(ドリームキャスト2000年2月3日発売
初回限定版は超豪華「レッドケース」と特殊カラー使用のピクチャーレーベル仕様で、タイトル画面も限定版オリジナルである。また、予約特典としてロックフォート刑務所受刑者用メタルプレートが配布された。
『バイオハザード CODE:Veronica 完全版』(ドリームキャスト、PlayStation 22001年3月22日発売
イベントシーンなどが追加された。
『バイオハザード CODE:Veronica 完全版(カプコレ)』(PlayStation 2)2003年8月7日発売
『バイオハザード CODE:Veronica 完全版』(ニンテンドーゲームキューブ)2003年8月7日発売
本体性能の向上により、一部ポリゴンモデルが改善された。タイトルコールが新録され、『2』と『3』のゲームキューブ版同様、ウォード・セクストンのものに変更されている。
『バイオハザード CODE:Veronica 完全版プレミアムパック』(PlayStation 2)2006年8月24日発売
過去に発売されたサウンドトラックCDから選曲したゲームBGMを収録したピクチャーレーベル仕様のオリジナルサントラCDが同梱されている。
『バイオハザード リバイバルセレクション』(PlayStation 3/Xbox 3602011年9月8日発売
今作と『バイオハザード4』を同時収録したHDリマスター版。
『バイオハザード CODE:Veronica 完全版』(PlayStation 3/Xbox 360)2012年3月13日配信
『リバイバルセレクション』に収録されているものと同一のダウンロード版。
『バイオハザード CODE:Veronica 完全版』(PlayStation 3)2012年7月25日配信
PlayStation 2アーカイブス版。
外伝
詳細は『ガンサバイバーシリーズ』の項を参照の事。
ガンサバイバー2 バイオハザード CODE:Veronica』(アーケード)2001年7月稼働
『ガンサバイバー2 バイオハザード CODE:Veronica』(PlayStation 2)2001年11月8日発売

脚注

注釈

  1. ^ 南極基地自体はアンブレラのものだが、地下研究所はアレクサンダーが秘密裏に建築したもの。

出典

  1. ^ Resident Evil Code: Veronica(Dreamcast)”. 2014年11月26日閲覧。
  2. ^ Resident Evil Code: Veronica X(PlayStation 2)”. 2014年11月26日閲覧。
  3. ^ 株式会社カプコン ミリオンセールスタイトル”. 2014年11月26日閲覧。
  4. ^ 『バイオハザード リベレーションズ2』スペシャルインタビュー”. ファミ通.com (2014年9月17日). 2016年2月14日閲覧。
  5. ^ 週刊ファミ通No582. アスキー発行. (2000年2月11日) 
  6. ^ Crispin Boyer (August 1999). “Resident Evil Everything”. Electronic Gaming Monthly (Ziff Davis) (121): 114–122. 
  7. ^ “【総力特集】最新作発売間近!『バイオハザード』シリーズ20年の軌跡を振り返る”. Game*Spark (イード). (2017年1月22日). https://www.gamespark.jp/article/2017/01/22/71164.html 2021年1月15日閲覧。 
  8. ^ 電撃SEGASATURN VOL.30. 主婦の友社. (1998年11月6日). p. 25 
  9. ^ 『バイオハザード コード:ベロニカ 完全版 解体新書』エンターブレイン 222P

外部リンク