「エアフォース・ワン (映画)」の版間の差分
→撮影用機材: 誤情報修正 タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 |
m Bot作業依頼: ソニー・ピクチャーズ関連スタジオの改名に伴うリンク変更依頼 (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント) - log |
||
14行目: | 14行目: | ||
| 撮影 = [[ミヒャエル・バルハウス]] |
| 撮影 = [[ミヒャエル・バルハウス]] |
||
| 編集 = [[リチャード・フランシス・ブルース]] |
| 編集 = [[リチャード・フランシス・ブルース]] |
||
| 配給 = {{flagicon|USA}} [[コロンビア映画|コロンビア]]/[[ソニー・ピクチャーズ |
| 配給 = {{flagicon|USA}} [[コロンビア映画|コロンビア]]/[[ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント|SPE]]<br />{{flagicon|JPN}} [[ウォルト・ディズニー・ジャパン|ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)]] |
||
| 公開 = {{flagicon|USA}} [[1997年]][[7月25日]]<br />{{flagicon|JPN}} [[1997年]][[11月29日]] |
| 公開 = {{flagicon|USA}} [[1997年]][[7月25日]]<br />{{flagicon|JPN}} [[1997年]][[11月29日]] |
||
| 上映時間 = 124分 |
| 上映時間 = 124分 |
2021年8月17日 (火) 22:36時点における版
エアフォース・ワン | |
---|---|
Air Force One | |
監督 | ウォルフガング・ペーターゼン |
脚本 | アンドリュー・W・マーロウ |
製作 |
ウォルフガング・ペーターゼン ゲイル・カッツ アーミアン・バーンスタイン ジョン・シェスタック |
製作総指揮 |
トーマス・A・ブリス マーク・エイブラハム デヴィッド・レスター |
出演者 |
ハリソン・フォード ゲイリー・オールドマン |
音楽 | ジェリー・ゴールドスミス |
撮影 | ミヒャエル・バルハウス |
編集 | リチャード・フランシス・ブルース |
配給 |
コロンビア/SPE ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン) |
公開 |
1997年7月25日 1997年11月29日 |
上映時間 | 124分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | 85,000,000[1] |
興行収入 |
$315,156,409[1] 約1億7300万ドル[1] |
配給収入 | 20億円[2] |
『エアフォース・ワン』(Air Force One)は、1997年に公開されたアメリカの映画である。ハリソン・フォードが大統領を演ずる。アカデミー賞の編集賞、音響賞にノミネートされた。
テロリストにハイジャックされたアメリカ合衆国大統領専用機「エアフォースワン」 (VC-25) を取り戻すため、大統領が脱出ポッドで脱出したようにみせかけて機内に潜伏し、テロリストたちと攻防を繰り広げるアクション映画。
あらすじ
- プロローグ
- アメリカとロシアの合同特殊部隊は、「カザフスタンの指導者」を自称し、同国を拠点にソ連復活を目論む独裁者イワン・ラデク将軍を拘束する。
- その3週間後、アメリカ大統領のジェームズ・マーシャルはモスクワにてロシアのペトロフ大統領との晩餐会でスピーチを行うが、彼は用意された原稿にとらわれず、自国の利益中心ではなく倫理的に正しい行いを追求してテロと戦うと演説し、万雷の拍手で称賛される。
- テロリストによるハイジャック
- その頃、大統領専用機「エアフォースワン」(VC-25A[3])に、ロシアのテレビクルーたちを同乗させる。検査をパスし、ミッチェル報道官の案内で機内へ向かい、シークレットサービスの場所や操縦席などを見て周っていた。
- 演説の反響や中東情勢に多忙な大統領は束の間の休憩を取り、妻のグレースや愛娘のアリスも搭乗して家族のひと時を過ごす。アリスは思春期の背伸びした年頃で、妻は政府首脳の反発をよそに夫の演説を支持して励ます。やがて離陸し、アメリカへの帰路につくはずだった。
- だが、ドイツ上空に差しかかった頃、アメリカ大統領警護隊長のギブスが裏切り、自分以外のUSSSを殺害する。それを確認したテレビクルーたちは機内の武器を奪い、ハイジャックを成功させる。テレビクルーたちの正体はラデク奪還を目指すロシアの国粋主義テロリストであり、本物はモスクワ市内にてイワンらに全員殺害されていた。
- 脱出ポッドによる脱出
- 航空士のブリッジーズ少佐がコックピットのドアを施錠し、副機長のアーサー・イングラハムス中佐はラムシュタイン空軍基地へ緊急連絡を入れて着陸させようとし、同基地からは在欧アメリカ空軍のF-15戦闘機が緊急発進して誘導する。テロリストの最重要目標であるマーシャル米大統領は緊急脱出用ポッドへ逃れ、ポッドは投下される[4]。
- まもなく、着陸した瞬間にテロリストが操縦室へ乱入し、離陸を拒否した機長のダニエル・アクセルロッド大佐たちを殺害したため、航空機はテロリストの滅茶苦茶な操縦により、タッチアンドゴー状態で再度離陸してしまう。テロリストのサブリーダーであるアンドレイ・コルチャークはVNAVの自動推力や方位110と高度30000フィートを手動で入力した左自動操縦などを設定させる。
- そして、大統領夫人のグレースや娘のアリス、首席補佐官ら生存者たちは、ほかのテロリストによって一室に集められる。テロリストのリーダーであるイワン・コルシュノフはマーシャルの脱出を知り、激怒する。
- 一方、ホワイトハウスでは副大統領のキャサリン・ベネット以下政府首脳たちが対応にあたり、核発射スイッチのパスワードを変更する。イワンはラデクの解放を要求し、応じるまでの間は30分毎に人質を1人ずつ殺害すると話して通信を切る。その直後、脱出ポッドにマーシャルがいなかった情報がホワイトハウスにもたらされる。
- 孤軍奮闘する大統領
- マーシャルは脱出ポッドだけを落とすことによって脱出したように見せかけて実はまだ機内に潜伏しており、テロリストの1人をおびき寄せて武器と鍵を手に入れると、孤独な戦いを始める。しかし、最初の30分が過ぎると、時間を引き延ばそうとしたホワイトハウスに対し、イワンはドハーディ国家安全保障問題担当大統領補佐官を射殺してみせる。
- マーシャルは携帯電話からホワイトハウスに連絡を取るが、同じタイミングでテロリストに銃を突きつけられたために電話を隠し、ホワイトハウスに「エアフォースワン」を攻撃するよう指示する。ベネットは困惑する軍人を一喝し、随伴していたF-15戦闘機から空対空ミサイルで攻撃させる。その衝撃に乗じてマーシャルは逃走し、自動操縦も解除される。ホワイトハウスと改めて交信し、テロに屈せず機体を着陸させる方針を確認する。
- イワンは潜伏者をおびき出そうと、グレースとアリスの眼前でミッチェル報道官を殺害し、その様子を機内に放送する。マーシャルは葛藤するが、テロリストが待ち伏せしていたために見殺しにせざるを得ず、人質のシェパード首席補佐官は焦りを隠せない。マーシャルは空軍と連絡を取って回路を断線させて燃料を投棄し、気付いたイワンはKC-10での空中給油を要求する。一方、マーシャルは人質たちを解放して武器を手渡し、助力を求める。ベネットはエアフォースワンがハイジャックされた事実を公表するが、それを見たイワンはマーシャルが機内に残留していることに気付く。
- エアフォースワンからの脱出
- カザフスタン領空が近づき、F-15の護衛も引き返さざるを得ない。空中給油機にFAXで指示を出したマーシャルは、人質の一部をパラシュートで脱出させるが、ついにイワンたちに捕まってしまう。アリスに銃を突き付けて脅迫されたマーシャルは、イワンの要求に従ってロシア大統領に連絡を取り、ラデクを釈放させる。一方、ホワイトハウスではマーシャル解任のための動きが進むが、ベネットは拒絶する。
- 釈放に歓喜する隙をついてマーシャルたちはテロリストを全員殺害し、ロシア側もラデクを殺害する。機内に残ったパイロットはベトナム戦争に従軍経験のあるマーシャルだけであり、米土共用のインジルリク空軍基地を目指す。しかし、マーシャルは小型機のパイロットだったため、ホワイトハウスから別のパイロットであるロバート・ジャクソン大佐が電話でVC-25Aの操縦方法を教える。
- そこにカザフスタンのアクチュビンスクからラデクの信奉者たちがMiG-29の編隊で襲いかかるが、間一髪でF-15の護衛が戻ってきたことにより、VC-25Aは辛くも難を逃れる。しかし、機体の損傷が激しかったため、偶然近くを飛行中だったMC-130の特殊部隊が空中から救出活動を行う。
- マーシャルは最後まで残って救出活動を見届けるが、自分の番になるとまだ息のあったギブスに再度襲撃されるも間一髪で逃れてMC-130に救出され、VC-25Aは機内に取り残された彼ごとカスピ海へ墜落して大破する。MC-130の隊員たちはマーシャルを敬礼で迎え、その瞬間からコールサインを「リバティ24」から「エアフォースワン」に変更する。ベネットはそれを受け、マーシャル解任の書類を破り捨てるのであった。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
---|---|---|---|
ソフト版 | 日本テレビ版 | ||
ジェームズ・マーシャル米大統領 | ハリソン・フォード | 村井国夫 | |
イワン・コルシュノフ | ゲイリー・オールドマン | 佐古正人 | 山路和弘 |
グレース・マーシャル夫人 | ウェンディ・クルーソン | 塩田朋子 | 野沢由香里 |
アリス・マーシャル | リーゼル・マシューズ | 仙台エリ | 岡村明美 |
ウォルター・ディーン国防長官 | ディーン・ストックウェル | 田原アルノ | 羽佐間道夫 |
ノーマン・コールドウェル少佐 | ウィリアム・H・メイシー | 長島雄一 | 田中信夫 |
ロイド・シェパード首席補佐官 | ポール・ギルフォイル | 小山武宏 | 富田耕生 |
キャサリン・ベネット米副大統領 | グレン・クローズ | 藤田淑子 | 高畑淳子 |
ギブス 大統領警護隊長 | ザンダー・バークレー | 水野龍司 | 谷口節 |
イワン・ラデク将軍 | ユルゲン・プロホノフ | セリフなし | |
メラニー・ミッチェル 報道官 | ドナ・ブロック | 宮寺智子 | 佐藤しのぶ |
ジャック・ドハーディ国家安全保障補佐官 | トム・エヴェレット | 岩田安生 | 田原アルノ |
ノースウッドアメリカ統合参謀本部議長 | ビル・スミトロヴィッチ | 稲葉実 | |
ペトロフ露大統領 | アラン・ウォルフ | 水野龍司 | 川久保潔 |
アンドレイ・コルチャーク | エリヤ・バスキン | 原語のみ | 長島雄一 |
クラシン | イリア・ヴォロック | 原語のみ | 田尻ひろゆき |
ホワイトハウスのオペレーター | ダイアナ・ベラミー | 磯辺万沙子 | 片岡富枝 |
管制塔職員 | トム・バリー | 星野充昭 | 宝亀克寿 |
フィリップス 整備主任 | ブライアン・リビー | 廣田行生 | 千田光男 |
トーマス・リー 大統領補佐官 | スペンサー・ギャレット | 伊藤栄次 | 山野井仁 |
アンドリュー・ウォード司法長官 | フィリップ・ベイカー・ホール | 岩田安生 | 石森達幸 |
ダニエル・アクセルロッド大佐 | マイケル・レイ・ミラー | 宝亀克寿 | 小島敏彦 |
アーサー・イングラハムス中佐 | カール・ワイントローブ | 小室正幸 | |
ブリッジーズ少佐 | エレスター・ラッサム | ||
ロバート・ジャクソン大佐 | リチャード・ドイル | ||
ジャック・カールトン大佐 | ドン・マクマナス | 仲野裕 | |
レンスキー | レヴァニ・オウチャネイチヴィリ | 中田和宏 | |
ボリス・バジレフ | アンドリュー・ディヴォフ | 星野充昭 | |
イゴール・ネフスキー | デイヴィッド・ヴァディム | 佐久田脩 | |
ウォルターズ特別警護官 | グレン・モーシャワー | ||
ジョンソン特別警護官 | デイヴィッド・ギアノポウロス | ||
その他の特別警護官 | マリオ・ロバーツ
ケイス・ウォウラード J・マーク・ドナルドソン フリー・ハッチンソン | ||
翻訳 | 戸田奈津子(ソフト版字幕) 風間綾平(BSプレミアム版字幕) |
石原千麻 | 佐藤一公 |
演出 | 松岡裕紀 | 伊達康将 | |
調整 | 金谷和美 | ||
制作 | ACクリエイト(録音制作) DISNEY CHARACTER VOICES INTERNATIONAL, INC. |
東北新社 | |
初回放送 | 1998年発売 VHS・DVD・BDに収録 |
2001年1月19日 『金曜ロードショー』 21:03-23:24 |
- コルシュノフの部下たちやペトロフ大統領の声は、ソフト版では一部を除き原語(ロシア語)のままだったが、日本テレビ版では全て日本語で吹き替えられている。ただし、字幕版では原語(ロシア語)のままではなく、括弧内に日本語で使われていた。
備考
機内取材
本作の製作当時、大統領専用機「エアフォースワン」は非公開であり、取材許可が下りなかった。しかし、ハリソン・フォードは友人でもあるビル・クリントン大統領(当時)の誕生パーティーで、「エアフォースワンを取材させてほしい」と直接交渉する。
これにより特別に取材が許可され、メリーランド州アンドルーズ空軍基地内でVC-25大統領専用機の機内取材を行なった。ただし、当時は機内の撮影が許可されていなかったため、取材スタッフは機内の様子を記憶してから装備品や配色などをイラスト化し、それを元に機内セットを製作していった。
機内の撮影が許可されたのは、ジョージ・W・ブッシュ政権末期の2008年に入ってからであり、撮影した番組はヒストリーチャンネルやナショナルジオグラフィックチャンネルで制作され、日本語版も作られている。同番組では、本作の機内セットが「いかに精巧かつ正確であったか」を見比べるシーンも存在する。また、機内セットは後にテレビドラマ『ザ・ホワイトハウス』でも使用されている。
撮影用機材
撮影に使われたボーイング747 (N703CK) は、1970年 - 1992年に日本航空 (JAL) ・日本アジア航空 (JAA) で活躍した、元JA8103の-100である(実物は-200)。これは、JALが初期に導入した747シリーズ3機のうちの3号機となり、主に国際線で使用されていた。1992年には貨物機へと転換され、アメリカン・インターナショナル航空(現:カリッタ航空)に売却、サウジアラビア航空やカリッタ航空に貸与された後、2000年に完全退役して解体された。また、同機は1996年公開のアメリカ映画『インデペンデンス・デイ』のワンシーンにも登場している。
本編におけるF-15は実機を用いて撮影されているが、撃墜されるシーンには前年公開の日本映画『ガメラ2 レギオン襲来』と同じ特撮が用いられている。カザフスタン空軍のMiG-29やMi-24Pも実機を使用して撮影されたが、撃墜されるシーンでは同様の特撮が用いられている。
作中に登場した軍用機
音楽
本作の音楽は当初ランディ・ニューマンが担当したが[5]、試写を見た関係者からの評価が芳しくなく、完成版ではジェリー・ゴールドスミスの音楽が採用された[6]。だが、ゴールドスミスに依頼された時点で録音までに2週間しか猶予が無くジョエル・マクニーリーに協力を依頼してゴールドスミスの作曲したモチーフを基にロシア側(ラデクの射殺シーンなど)のスコアを数曲提供して貰った。公開時のサントラにはゴールドスミスのスコアのみ収録され、マクニーリーのスコアは限定盤で、ニューマンのリジェクトスコアは海賊盤で流通している。
脚注
- ^ a b c “Air Force One (1997)” (英語). Box Office Mojo. 2010年2月8日閲覧。
- ^ “日本映画産業統計 過去配給収入上位作品 (配給収入10億円以上番組) 1998年(1月~12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年4月8日閲覧。
- ^ ただし、VC25-AはAIやHSIがEADIなどの電子計器に改装されたとはいえ、映画でのコックピットは747-400のものである。
- ^ 実際のVC-25には緊急脱出ポッドは装備されていない。
- ^ [1]
- ^ [2]
関連項目
- 米国政府用語一覧
- アメリカ合衆国大統領の継承順位 - 大統領に不測の事態があった場合の法的根拠
- インターナショナル - ラデクの釈放時、彼を支持する受刑者たちが歌い始める。