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「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の版間の差分

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2021年8月17日 (火) 22:54時点における版

ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・
オブ・マーベル・キャラクター
Sony Pictures Universe
of Marvel Characters
監督 参照
脚本 参照
原作 マーベル・コミック
製作 エイミー・パスカル
製作会社 コロンビア映画
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公開 2018年 -
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 合計(一作):
$100百万
興行収入 合計(一作):
$856.08百万
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ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター[1](Sony Pictures Universe of Marvel Characters、SPUMC)は、コロンビア・ピクチャーズマーベル・エンターテインメントと共同で製作するスーパーヒーロー映画を中心としたメディア・フランチャイズおよびシェアード・ユニバースである。ソニー・ピクチャーズが配給するこの映画は、スパイダーマンとそのキャラクターに関連するマーベル・コミックの様々なプロパティをベースにしている。

2013年12月までに、映画「スパイダーマン」に登場するキャラクターを使ったエクステンデッド・ユニバースの制作を開始した。ソニーは、『アメイジング・スパイダーマン2』(2014年)をきっかけに、「ヴェノム」など、コミックに登場するスパイダーマンの悪役に焦点を当てたスピンオフ映画の製作を計画していた。アメイジング・スパイダーマン2』が批評的にも経済的にも相対的に失敗した後、これらの計画は破棄され、2015年2月、ソニーは今後のスパイダーマン映画でマーベル・スタジオと協力し、このキャラクターをマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に統合する契約を発表した。これにより、『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年)と『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年)が製作されたが、ソニーは別に、『ヴェノム』(2018年)を独自のユニバースを始める独立した映画として再開発した。ソニーとマーベル・スタジオは、2019年に契約を再交渉し、MCUと彼らのスタンドアロンのマーベルベースの映画の間でスパイダーマンのキャラクターを共有することになった。

ソニーは、マーベルのキャラクターをベースにした実写映画を数多く開発しており、2021年には『ヴェノム』の続編、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の公開を予定している。2022年には『モービウス』、2023年には『クレイヴン・ザ・ハンター』の公開が予定されているほか、MCUのスパイダーマンの次回作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)のほかにも、さまざまな段階で開発中の作品がある。また、ソニー・ピクチャーズ テレビジョンは、『シルク』を皮切りに、映画と同じ共有世界を舞台にした実写テレビシリーズを複数開発している。さらに、同スタジオは2018年にアニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』を公開し、複数の宇宙をつなぐマルチバースのアイデアを紹介した。この映画の成功により、2022年に予定されている続編や、スピンオフ作品の開発が進められている。

MCUとの関係

当初『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのスピンオフとして計画されていたスパイダーマンシリーズの人気ヴィラン「ヴェノム」の実写映画化及び『アメイジング・スパイダーマン』シリーズを中心としたソニー・ピクチャーズ独自のシェアード・ユニバース確立の構想は、2015年12月のマーベル・スタジオとのパートナーシップ締結に伴うスパイダーマンのMCU参入によって共に白紙となった[2]

これにより『アメイジング・スパイダーマン』シリーズが事実上の打ち切りとなった一方で、2016年3月にソニーはヴェノムの実写映画化企画を復活させた。この時点で、『ヴェノム』はMCUとは世界観を共有しないソニー独自のシリーズ、独立したシェアード・ユニバースの第1弾となることが構想されており、マーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギも、この映画はソニー独自のプロジェクトであり、マーベル側はそれをMCUと繋げる計画はないことを明言していた。

しかしその後、『ヴェノム』のプロデューサーでMCU作品である『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年)でもファイギとともにプロデューサーを務めていたエイミー・パスカルが、このユニバースに属する作品はMCUの「adjunct(付加物、付属物)」であると説明し、将来的にはMCUにおけるスパイダーマンと世界を共有する計画があることを明かしていた他[3]、ソニー・ピクチャーズ側は実際に『ヴェノム』は『スパイダーマン:ホームカミング』と世界観を共有していると位置付けていた。さらに、2019年の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』公開後に浮上したスパイダーマンのMCU離脱問題を経てソニー・ピクチャーズはマーベル・スタジオと新たに契約を締結。これによりSPUMC作品とトム・ホランド演じるMCU版スパイダーマンとの世界観の共有がマーベル・スタジオ側からも事実上認められた形となり、これに対してファイギは「スパイダーマンは異なるシネマティック・ユニバース間を自由自在に行き来するスーパーパワーを持った唯一のヒーロー。この先ソニーが独自の『スパイディバース』を展開していく過程でどんなサプライズが待っているのか、想像もできない」とコメントしている[4][5]

名称について

『ヴェノム』制作・公開の前後の時点では、シリーズの名称として「ソニー・マーベル・ユニバース(Sony’s Marvel Universe, SMU)」や[6]、「スパイダーマン・ユニバース(Spider-Man Universe)」など様々に呼ばれていた。2018年8月には、米Varietyがソニー・ピクチャーズ内で「Sony’s Universe of Marvel Characters(SUMC)」との名称が使用されていると報じた[7][8]

2020年4月30日、ソニー・ピクチャーズが運営するスパイダーマン公式Twitterが投稿したツイートの中に「Spider-Man Universe of Characters」という文言が含まれていたことから[9]、これがユニバースの正式名称なのではないかと話題になると、これを受けて米IGNがソニー・ピクチャーズへ直接取材を行った結果、正式名称は「ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(Sony Pictures Universe of Marvel Characters, SPUMC)」であることが明らかとなった[10][11]。また、前述の「Spider-Man Universe of Characters」については、トビー・マグワイアアンドリュー・ガーフィールド主演の過去のスパイダーマン作品や、現在のトム・ホランド主演のMCUシリーズ、アニメ作品である『スパイダーマン: スパイダーバース』、『ヴェノム』や『モービウス』を始めとするSPUMC作品など、スパイダーマン関連の映画作品すべてを包括する名称であると報じた[10][11]

作品

作品名 公開日 監督 主演 脚本 製作 現状
ヴェノム
Venom
アメリカ合衆国の旗 2018年10月5日
日本の旗 2018年11月2日
ルーベン・フライシャー トム・ハーディ アヴィ・アラッド
マット・トルマック
エイミー・パスカル
アヴィ・アラッド
マット・トルマック
エイミー・パスカル
公開済み
ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ
Venom: Let There Be Carnage
アメリカ合衆国の旗 2021年9月24日
日本の旗 2021年
アンディ・サーキス ケリー・マーセル アヴィ・アラッド
マット・トルマック
エイミー・パスカル
ハッチ・パーカー
トム・ハーディ
編集中
モービウス
Morbius
アメリカ合衆国の旗 2022年1月21日
日本の旗 2022年
ダニエル・エスピノーサ ジャレッド・レト バーク・シャープレス
マット・サザマ
マット・トルマック
アヴィ・アラッド
ルーカス・フォスター
クレイヴン・ザ・ハンター
Kraven the Hunter
アメリカ合衆国の旗 2023年1月13日
J・C・チャンダー アーロン・テイラー=ジョンソン アート・マーカム&マット・ホロウェイ
リチャード・ウェンク
アヴィ・アラッド
マット・トルマック
開発中

計画中

『ヴェノム』に次ぐ2作目として『シルバー&ブラック』(原題:Silver & Black)が企画され、シルバー・セーブルブラック・キャットのバディ・ムービーとして製作が進められていたが、その後ソニー・ピクチャーズは『シルバー&ブラック』の製作中止と、それぞれの単独映画の製作を発表した[8]

2018年10月、プロデューサーのマット・トルマックは、第2弾が『モービウス』になることを明かした[12]

映画の製作が計画されているキャラクター
ドラマの製作が計画されているキャラクター
  • シルク

成績

作品 興行収入 制作費 参照
北米 北米以外の地域 日本 全世界
ヴェノム
Venom
$213,515,506 $642,569,645 22.5億円 $856,085,151 $100,000,000 [13]
モービウス
Morbius
合計 $213,515,506 $642,569,645 22.5億円 $856,085,151 $100,000,000

評価

作品 Rotten Tomatoes Metacritic
ヴェノム
Venom
29%(337レビュー)[14] 35(46レビュー)[15]
モービウス
Morbius

脚注

  1. ^ 会社概要 | ソニー・ピクチャーズ公式”. www.sonypictures.jp. 2021年4月17日閲覧。
  2. ^ Lang, Marc Graser,Brent (2015年2月10日). “Spider-Man: How Sony, Marvel Will Benefit from Unique Deal (EXCLUSIVE)” (英語). Variety. https://variety.com/2015/film/news/details-spider-man-appear-in-sony-and-marvel-movies-1201429039/ 2018年8月11日閲覧。 
  3. ^ “'Spider-Man' Spinoff 'Venom' Revived at Sony (Exclusive)” (英語). The Hollywood Reporter. https://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/spider-man-spinoff-venom-revived-872844 2018年8月11日閲覧。 
  4. ^ Spider-Man Staying in Marvel Cinematic Universe Variety 2019年9月27日
  5. ^ スパイダーマン、MCUに残留&新作製作決定 トムホ&ゼンデイヤらが反応 映画.com 2019年9月30日
  6. ^ “Sony’s Marvel Universe won’t actually connect to the Marvel Universe”. Polygon. https://www.polygon.com/2017/5/20/15666722/spider-man-venom-sony-marvel-cinematic-universe 2018年8月10日閲覧。 
  7. ^ Kroll, Brent Lang,Justin (2018年8月9日). “What’s Next for the Spider-Man Universe After ‘Venom’ (EXCLUSIVE)” (英語). Variety. https://variety.com/2018/film/news/whats-next-for-the-spider-man-universe-after-venom-exclusive-1202900203/ 2018年10月4日閲覧。 
  8. ^ a b ソニーのスパイダーマン映画ユニバース、呼称はSUMC ─ 『ヴェノム』後、女性や多様性重視のヒーロー作品ズラリ | THE RIVER」『THE RIVER』2018年8月10日。2018年10月4日閲覧。
  9. ^ SpiderManMovieのツイート(1255968266138206208) 2020年7月17日閲覧
  10. ^ a b (英語) This Is the Official Name of Sony's Spider-Man Marvel Movie Universe - IGN, https://www.ign.com/articles/this-is-the-official-name-of-sonys-spider-man-marvel-movie-universe 2020年5月7日閲覧。 
  11. ^ a b ソニーによる「スパイダーマン」のマーベル映画ユニバースの公式名称がついに判明”. IGN Japan (2020年5月1日). 2020年5月7日閲覧。
  12. ^ 『スパイダーマン』スピンオフ映画、次回作はジャレッド・レト主演『モービウス』 ― プロデューサーが期待寄せる | THE RIVER」『THE RIVER』2018年10月2日。2018年10月2日閲覧。
  13. ^ Venom (2018)”. Box Office Mojo. August 27, 2019閲覧。
  14. ^ Venom (2018)”. Rotten Tomatoes. July 27, 2019閲覧。
  15. ^ Venom (2018) Reviews”. Metacritic. July 27, 2019閲覧。