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|画像説明 = 本社工場は[[1890年]]からピッツバーグの地で操業している
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|事業内容 = ソース、調味料の製造、販売
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'''H・J・ハインツ'''(H. J. Heinz Company、'''ハインツ'''は、[[アメリカ合衆国]][[ペンシルベニア州]][[ピッツバーグ]]に本を置く[[食品メーカー]]。[[フランス]]、[[カナダ]]、[[イギリス]]、[[ドイツ]]、[[オランダ]]、[[オーストラリア]]、[[韓国]]にグループ企業がある。
'''H・J・ハインツ・カンパニー'''(H. J. Heinz Company)通称'''ハインツ'''は、[[アメリカ合衆国]]の[[食品メーカー]]であり、現在は[[クラフト・ハインツ]]の事業部である。[[ペンシルベニア州]][[ピッツバーグ]]の{{仮リンク|PPGプレイス|en|PPG Place}}に本を置き<ref>{{cite news |title=Kraft Heinz moving Illinois headquarters from Northfield to Chicago |url=https://www.bizjournals.com/pittsburgh/news/2015/07/16/kraft-heinz-moving-illinois-headquarters-from.html |accessdate=September 16, 2018 |publisher=www.bizjournals.com}}</ref>、[[フランス]]、[[カナダ]]、[[イギリス]]、[[ドイツ]]、[[オランダ]]、[[オーストラリア]]、[[韓国]]にグループ企業がある。


1896年に[[ヘンリー・J・ハインツ]]によって設立された。現在は、6大陸に工場を有し、200以上の国・地域で[[ピクルス]]、[[ビネガー]]、[[スープ]]、[[ソース (調味料)|ソース]]類、[[冷凍食品]]、[[離乳食]]、冷凍ポテトなどを販売している。同社は、世界1位または2位の食品ブランドを150種類有していると主張している<ref name="valuewalk">{{cite web |quote=Heinz is as international as they come claiming to have 150 number-one or number two-brands worldwide. |url=https://www.valuewalk.com/heinz-set-for-shareholder-vote/ |title=Heinz Set For Shareholder Vote |publisher=Valuewalk.com |first=Brendan |last=Byrne |date=March 27, 2013|accessdate=2022-04-26}}</ref>。[[ケチャップ]]のアメリカでの市場シェアは50%であり<ref>{{cite web |url=https://www.cbsnews.com/news/heinz-still-americas-favorite-ketchup/ |title=Heinz Still 'America's Favorite Ketchup' |work=CBS MoneyWatch |quote=the Heinz brand generates almost $4 billion in annual sales, with a global reach across all of the company's food categories—ketchup in the United States, salas cream and baked beans in Great Britain, and baby food in Canada and Latin America—and its products enjoy #1 or #2 market share in more than 50 countries |date=October 1, 2009|accessdate=2022-04-26}}</ref><ref>{{cite web |quote=Pittsburgh-based Heinz commands a 60% market share in the U.S |url=https://www.cnbc.com/id/100464841 |title=The Ketchup War that Never Was: Burger Giants' Link to Heinz |author=Javier E. David |publisher=[[CNBC]] |date=February 15, 2013|accessdate=2022-04-26}}</ref>、[[オレアイダ]]ブランドの冷凍ポテトのアメリカでのシェアは46%である<ref>{{cite web |url=https://money.cnn.com/magazines/fsb/fsb_archive/2003/11/01/358297/ |work=CNN Money|title=Mr. Potato Head A dirt-poor farmer turned spud scraps into gold.|date=November 1, 2003|accessdate=2022-04-26}}</ref>。
1869年の創業以来、世界流通・販売量世界第1位の[[トマト]][[ケチャップ]](ハインツ・ブランド)をはじめ、[[ピクルス]]、[[ビネガー]]、[[スープ]]、[[ソース (調味料)|ソース]]類、[[冷凍食品]]、[[離乳食]]、[[冷凍]][[ポテト]]などを[[販売]]している。


2013年2月、投資ファンドの[[バークシャー・ハサウェイ]]と{{仮リンク|3Gキャピタル|en|3G Capital}}により230億ドルで買収された<ref>{{cite web|url=https://www.cnbc.com/id/100442835 |title=Berkshire Hathaway, 3G Buying Heinz for $23.3 Billion |publisher=Cnbc.com |date=November 21, 2012 |accessdate=February 14, 2013}}</ref>。2015年3月、両社の主導により[[クラフトフーズ]]との合併が発表された<ref>{{cite web|url=https://www.bloomberg.com/news/articles/2015-03-25/3g-capital-berkshire-to-buy-kraft-foods-merge-it-with-heinz|title=3G Capital, Berkshire to Buy Kraft Foods, Merge It With Heinz |publisher=Bloomberg |date=March 25, 2015 |accessdate=March 25, 2015}}</ref><ref>{{cite web |url=http://news.heinz.com/press-release/finance/hj-heinz-company-and-kraft-foods-group-sign-definitive-merger-agreement-form-k |title=H.J. Heinz Company and Kraft Foods Group Sign Definitive Merger Agreement to Form The Kraft Heinz Company |publisher=H.J. Heinz Press Release |date=March 25, 2015 |accessdate=March 25, 2015 |archive-url=https://web.archive.org/web/20150325191547/http://news.heinz.com/press-release/finance/hj-heinz-company-and-kraft-foods-group-sign-definitive-merger-agreement-form-k |archive-date=March 25, 2015 |url-status=dead }}</ref>。合併は2015年7月2日に完了し、その結果誕生した[[クラフト・ハインツ]]は、世界で第5位の食品メーカーとなった<ref name=time3757678>{{cite web|url=https://time.com/3757678/kraft-heinz-merger/|title=Kraft and Heinz Merge to Become World's 5th-Largest Food Company|first=Nolan|last=Feeney|date=March 25, 2015|work=TIME magazine|accessdate=2022-04-26}}</ref>。
2013年2月、投資ファンドの[[バークシャー・ハサウェイ]](50%)及び3Gキャピタル(50%)により約280億ドルで買収された<ref>[http://jp.reuters.com/article/idJPTJE91D00Z20130214 バークシャーと3Gキャピタル、ハインツを2.1兆円で買収へ]([[ロイター]]、2013年2月15日)</ref>。2015年3月、ハインツは、バークシャーと3Gキャピタルの後押しで[[クラフトフーズ]]との合併を発表、新たに設立された「[[クラフト・ハインツ|クラフト・ハインツ・カンパニー]]({{lang-en-short|Kraft Heinz Company}}、{{NASDAQ|KHC}})の構成企業となった<ref>[http://jp.wsj.com/articles/SB11974357064783723430204580549080743380328 クラフトとハインツの合併、バフェット氏に大きな利益]([[ウォール・ストリート・ジャーナル]]、2015年3月31日)</ref>。


==歴史==
== ケチャップのパイオニア ==
===19世紀===
[[File:Organic Heinz Tomato Ketchup.jpg|125px|thumb|left|[[有機農産物|有機農法]]トマトによるハインツのトマトケチャップ]]
[[File:HenryJHeinz.jpeg|thumb|left|130px|創業者のヘンリー・J・ハインツ]]
1876年に世界で初めて、アメリカ合衆国H.J.Heinz社の創業者である{{仮リンク|ヘンリー・ジョン・ハインツ|en|Henry J. Heinz}}([[ドイツ系アメリカ人]])がケチャップの商業販売に踏み切り、ケチャップの爆発的普及に寄与した。19世紀当初は[[食の安全]]という概念が存在せず、店頭で販売されている商品に現在では有害とされる物質が添加されていることや腐っていることが普通であったが、ハインツは自らの商品の安全性をセールスポイントとすべく、ケチャップを透明のビンに入れて販売し、アメリカ政府にも食品添加物についての規制を法制化するようロビー活動を行い、その結果は1906年に{{仮リンク|純正食品薬物法|en|Pure Food and Drug Act}}として結実した。また、自社の工場をいち早く電化したりフォードに先んじて[[ライン生産方式]]を導入する等先進的な企業でもある。
ハインツ社は、ヘンリー・J・ハインツによって設立され、社名はその名前を冠している。ハインツは、[[ドイツ系アメリカ人|ドイツ系移民]]の両親の元でアメリカ・ピッツバーグで生まれた。


ハインツは幼い頃から家庭菜園で収穫した野菜を売り歩いていた。12歳で家庭菜園を拡大して収益の一部を馬や馬車に投資して収入を増やした。15歳のときに、地元の特産である[[ホースラディッシュ]]の瓶詰の製造販売を始めた。それまでホースラディッシュの瓶詰は、濃い緑色の瓶に入れて売られ、別の野菜を入れてごまかしたり、防腐剤や着色料が入れられたりすることもあった。ハインツは、そのようなごまかしをしていないことの証として透明な瓶に入れて販売し、消費者に受け入れられた<ref name="heinzjp-1">{{cite web|url=https://www.heinz.jp/fun/article/100147300068|title=創業者 ヘンリー・ジョン・ハインツ|publisher=ハインツ日本|accessdate=2022-02-12}}</ref>。
ハインツのケチャップは水分が少なく濃厚であるため、卓上びん入りが主流を占めた時代には、中身を出すためにはふたを取って逆さまにしてからびんの底部を叩く必要があった。チューブ式容器が普及した現在も、こうした「儀式」を懐かしむアメリカ人は多い。同社の[[コマーシャルメッセージ|CM]]で[[タレント]]の[[布施博]]が出演し、「このハインツのケチャップがどれだけ濃厚であるか、今から[[ジェットコースター]]で試したいと思います」と[[ホットドッグ]]を片手にハインツのケチャップを塗り、乗車中それを持ち、垂れが無い事を実証するCMが流れた。


1869年、25歳の時にペンシルバニア州{{仮リンク|シャープスバーグ (ペンシルバニア州)|label=シャープスバーグ|en|Sharpsburg, Pennsylvania}}で友人のL・クラレンス・ノーブルと共同で、ホースラディッシュの瓶詰を製造販売するハインツ&ノーブル社を設立した<ref name="heinzjp-2">{{cite web|url=https://www.heinz.jp/fun/article/100147300069|title=ヘンリーの辛く厳しい冬|publisher=ハインツ日本|accessdate=2022-02-12}}</ref>。ちょうどその年に[[大陸横断鉄道]]が開通して全米に輸送できるようになったことから事業は拡大の一途をたどった。1872年に会社を法人化し、1875年までに[[ザワークラウト]]、ビネガー、[[きゅうりピクルス|ピクルス]]などの販売も行うようになった。しかし1875年、例のないほどの豊作だったことから原材料を大量に仕入れたが、これにより経営状態が悪化し、さらに金融恐慌によって取引銀行が倒産したことから、同年末にハインツの会社も倒産することになった<ref name="heinzjp-2"/>。
2005年からはノズルを逆にした「逆さケチャップ」を主力商品としている。


その翌年、弟のジョン・ハインツ、従兄弟のフレデリック・ハインツと共同でF&Jハインツ社を設立した<ref name="Encyclopedia">{{Cite web|title=H.j. Heinz Company {{!}} Encyclopedia.com|url=https://www.encyclopedia.com/social-sciences-and-law/economics-business-and-labor/businesses-and-occupations/hj-heinz-company|accessdate=April 10, 2021|website=www.encyclopedia.com}}</ref><ref name="heinzjp-3">{{cite web|url=https://www.heinz.jp/fun/article/100147300070|title=お守りのキュウリのピクルス|publisher=ハインツ日本|accessdate=2022-02-12}}</ref>。ハインツは、それまで各家庭で作られていたトマトケチャップの大量生産を始め、大成功した<ref name="heinzjp-3"/>。ハインツは1888年に他の2人の持ち分を買収し、H・J・ハインツ社に改組した<ref name="heinzjp-3"/>。
ハインツは約40年間にわたり[[マクドナルド]]へケチャップを納入していたが、大株主(50%)となった3Gキャピタルは競合他社である[[バーガーキング]]の71%を有する筆頭株主であり、更にヘース新CEOは同ファンドのパートナーでバーガーキングのCEO(2010-2013年)を務めていたことから、2013年10月にマクドナルドはハインツとの取引を停止すると発表した<ref>[http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303925304579162753710683702.html ハインツのケチャップ、マクドナルドが仕入れ停止へ]([[ウォール・ストリート・ジャーナル]]、2013年10月28日)</ref>。

[[File:Heinz Baked Beans with Tomato Sauce trade card back.jpg|thumb|150px|19世紀のハインツ社の広告]]
[[File:Commercial. For Heinz Company. Tousignant & Frère, 4835, rue Wellington BAnQ P48S1P10257.jpg|thumb|right|食料品店の店頭に展示されたハインツ社の缶詰(1944年、カナダ・ケベック州にて)]]
1896年から、ハインツ社は"{{仮リンク|ハインツ57|label=57 Varieties|en|Heinz 57}}"(57種類)というキャッチコピーを使用している。これはハインツがニューヨークで電車に乗っているときに見た"21 styles"という靴屋の広告にヒントを得たものである。当時既にハインツ社の商品は60種類以上あったが、"57"という数字を選んだことについてハインツは当時、「この数字の心理的影響と、全ての年齢の人々にとっての恒久的な重要性」と説明していた<ref name="valuewalk"/>。一方で、自身と妻のラッキーナンバーが5と7だったためとも説明している<ref name="Rawsthorn09">{{cite news|url=https://www.nytimes.com/2009/04/13/fashion/13iht-design13.html?_r=1|title=An Icon, Despite Itself |last=Rawsthorn|first=Alice | author-link = Alice Rawsthorn|date=April 12, 2009|newspaper=The New York Times|accessdate=June 9, 2009}}</ref>。

===20世紀===
ハインツ社は1905年に法人化され、ハインツは初代社長となり、亡くなるまでその地位にあった<ref name="Encyclopedia" />。19世紀当初は[[食の安全]]という概念が存在せず、店頭で販売されている商品に現在では有害とされる物質が添加されていることや腐っていることが普通であったが、ハインツは自らの商品の安全性をセールスポイントとすべく、ケチャップを透明のビンに入れて販売し、アメリカ政府にも食品添加物についての規制を法制化するようロビー活動を行い、その結果は1906年に{{仮リンク|純正食品薬物法|en|Pure Food and Drug Act}}として結実した<ref>{{cite journal|last1=Petrick|first1=Gabriella M.|title=Feeding the Masses: H.J. Heinz and the creation of industrial food|publisher=Elsevier Ltd.|doi=10.1016/j.endeavour.2008.11.002|pmid=19181382|volume=33|issue=1|journal=Endeavour|pages=29–34|year=2009}}</ref>。1908年、カナダの[[オンタリオ州]]レミントンにトマトなどの加工工場を設立した。この工場は2014年に売却された<ref>[http://www.ctvnews.ca/canada/heinz-to-close-leamington-ont-plant-hundreds-of-jobs-lost-1.1543663 CTV News: Heinz to close Leamington, Ont. plant; hundreds of jobs lost]</ref>。ハインツ社は、細菌汚染などの問題を解決するための技術を積極的に取り入れた<ref name="colliers">{{Cite Collier's|wstitle=Heinz, Henry John|year=1921}}</ref>。社長自ら「従業員の管理による品質の維持」を監督し、女性従業員のために温水シャワーと週1回の爪のケアを提供した。また、自社の工場をいち早く電化し、フォードに先んじて[[ライン生産方式]]を導入した。

1919年に初代社長のヘンリー・J・ハインツが死去し、その次男のハワード・ハインツが2代目社長に就任した。[[世界恐慌]]中の1930年、ハインツ社は、調理せずとも食べられるスープとベビーフードを販売し、不況下で広く受け入れられてトップセラーとなった。1941年にハワード・ハインツが死去し、その長男の[[ジャック・ハインツ]]が社長となった。[[第二次世界大戦]]中は、前線で戦うイギリスのための食料を支援した。ピッツバーグの工場は、一時、軍用のグライダーの製造に利用された。戦後、ハインツ社はアメリカ国外に工場を展開した。また、ポテト製品の[[オレアイダ]]とツナ缶の{{仮リンク|スターキスト|en|StarKist}}を買収した。

1959年、長年ハインツ社に勤めていたフランク・アーマー・ジュニアが社長兼COOに選出された<ref>{{cite journal|title=PERSONNEL: Change of the Week, Jan. 19, 1959|url=http://content.time.com/time/subscriber/article/0,33009,869013,00.html|journal=TIME|publisher=TIME Magazine| accessdate=January 25, 2016|date=January 19, 1959}}</ref>。創業家以外の人物が社長となったのは、創業以来初めてのことだった。アーマーは1966年に副会長になり、後に子会社のオレアイダの会長兼CEOに就任した<ref>{{cite news|title=Search Results Guiding Force Behind Heinz Hall, Frank Armour Jr. Dies At 69|url=https://news.google.com/newspapers?nid=1144&dat=19780510&id=FeEhAAAAIBAJ&pg=2404,4368852&hl=en|newspaper=The Pittsburgh Press|accessdate=January 25, 2016}}</ref>。

1973年、{{仮リンク|トニー・オライリー|en|Tony O'Reilly}}が社長に就任した<ref>{{Cite web|last=Timberlake|first=Cotten|date=September 3, 1989|title=The Not-So-Secret Life of Heinz Chairman Anthony O'Reilly|url=https://apnews.com/article/15e64df2fe2912af7296249052448903|accessdate=2020-12-12|website=[[Associated Press]]}}</ref>。オライリーは、1969年にハインツ社のイギリス法人に入社してマネージング・ディレクターとなり<ref>{{Cite web|date=October 28, 2002|title=Dethroning Tony|url=https://www.forbes.com/forbes/2002/1028/154.html|accessdate=2020-12-12|website=[[Forbes]]}}</ref>、1971年にピッツバーグの本社に異動して、北米・太平洋地域担当のシニア・ヴァイスプレジデントとなっていた<ref>{{Cite web|date=May 27, 2009|title=Anthony O'Reilly|url=https://www.europeanceo.com/profiles/anthony-oreilly-independent-news-amp-media-group/|accessdate=2020-12-12|website=europeanceo.com}}</ref>。オライリーは1979年にCEO、1987年に会長に就任した<ref>{{cite encyclopedia|last= Nauright|first=John|encyclopedia=[[Encyclopædia Britannica]]|title=Tony O'Reilly|url=https://www.britannica.com/biography/Tony-OReilly|date=July 2, 2007|publisher= Encyclopædia Britannica, inc.}}</ref>。

[[File:Heinz oven-baked beans newspaper.png|thumb|right|upright|1919年のオーブン・ベイクド・ビーンズの広告]]
1981年から1991年にかけて、ハインツ社の年間の収益は28%を記録した<ref name="fortu2000">{{cite web|title=Bottled Up Profits aren't flowing like they used to at packaged-goods companies. Can green ketchup and Tuna in a Pouch save Heinz? |url=https://money.cnn.com/magazines/fortune/fortune_archive/2000/09/18/287706/ |date=September 18, 2000 |first=Julie |last=Creswell |publisher=[[CNNMoney.com]] |work=[[Fortune (magazine)|Fortune]] |accessdate=August 31, 2012 |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20130208082640/http://money.cnn.com/magazines/fortune/fortune_archive/2000/09/18/287706/ |archive-date=February 8, 2013 }}</ref>。しかし、それから2000年までに、食料品店チェーンの統合や、[[ウォルマート]]のような大規模小売業者の出現、[[プライベートブランド]]の成長により、業者間での陳列棚のスペースの奪い合いが発生し、同社の製品の価格に対する小売業者からの値下げ圧力がかかるようになった<ref name="fortu2000"/>。また、アメリカにおける購買層の変化、特に、ヒスパニック系の人口増加や[[アフリカ系アメリカ人]]の[[購買力]]向上への対応が不十分であったことも、同社の衰退の原因とされる<ref name="fortu2000"/>。1998年、業績不振の責任を取ってオライリーは退任し、副社長の{{仮リンク|ウィリアム・R・ジョンソン|en|William R. Johnson}}が後任のCEOに就任した<ref>{{cite web|date=January 19, 2015|last=Gough|first=Paul J.|url= https://www.bizjournals.com/pittsburgh/blog/morning-edition/2015/01/former-heinz-ceo-named-to-board-of-pepsico.html|title= Former Heinz CEO named to board of PepsiCo|publisher= [[Pittsburgh Business Times]]|accessdate=2022-04-26}}</ref>。

===21世紀===
2001年7月、[[ボーデン]]のパスタソース、ドライブイヨン、スープ事業を買収した<ref>{{Cite web| title = Heinz buys Borden units for $270M - Jun. 6, 2001| accessdate = July 16, 2018| url = https://money.cnn.com/2001/06/06/deals/heinz/}}</ref>。同年8月22日、ハインツ社はアンカー・フーズ・プロダクツの一部ブランド(ポッパーズ、TGIフライデーズ)を買収すると発表し<ref>{{cite news |title=Heinz & McCain acquire Anchor Foods |url=https://www.foodnavigator.com/Article/2001/08/23/Heinz-McCain-acquire-Anchor-Foods |accessdate=July 30, 2020 |work=foodnavigator.com |date=August 22, 2001}}</ref>、9月25日に買収が完了した<ref>{{cite news |title=Heinz acquires Anchor's branded products |url=https://www.foodnavigator.com/Article/2001/09/26/Heinz-acquires-Anchor-s-branded-products |accessdate=July 30, 2020 |work=foodnavigator.com |date=September 25, 2001}}</ref>。2002年、スターキストと{{仮リンク|9ライブス|en|9Lives}}を[[デルモンテ・フーズ]]に売却した<ref>{{cite news |title=Heinz sells several units to Del Monte |url=https://www.upi.com/Business_News/2002/06/13/Heinz-sells-several-units-to-Del-Monte/25751023982057/ |accessdate=December 14, 2019 |work=UPI |language=en}}</ref>。

2008年6月にイギリスで放映されたハインツ社の新商品「ニューヨーク・デリ・マヨ」のコマーシャルには、家族が見ている中で男性同士でキスをするシーンがあり、物議を醸した。イギリスの広告業界の自主規制組織である{{仮リンク|イギリス広告基準局|label=広告基準局|en|Advertising Standards Authority (United Kingdom)}}には200件の苦情が寄せられた<ref>{{cite news| url= http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/article4205422.ece|work=The Times|title=Heinz pulls mayonnaise ad over gay kiss furore|accessdate= June 25, 2008 | location=London | first=Jenny | last=Booth | date=June 24, 2008}}</ref>。この広告は5週間放映される予定だったが、同社は同年6月24日に放映を打ち切ると発表した<ref>{{cite news|url=https://www.theguardian.com/media/2008/jun/24/asa.advertising|work=The Guardian|title=Heinz pulls ad showing men kissing|accessdate= June 25, 2008 | location=London | first=Mark | last=Sweney | date=June 24, 2008}}</ref>。すると今度は、広告を取り下げたことに対して、[[ホモフォビア|同性愛嫌悪]]であるとして批判が起こった<ref>{{cite news|url=https://www.independent.co.uk/news/media/kiss-goodbye-to-your-sales-stonewall-tells-homophobic-heinz-after-advert-is-pulled-853510.html|work=The Independent|title=Kiss goodbye to your sales, Stonewall tells 'homophobic' Heinz after advert is pulled|accessdate=June 25, 2008|location=London|first=Terri|last=Judd|date=June 25, 2008|archive-date=November 11, 2020|archive-url=https://web.archive.org/web/20201111162446/http://www.independent.co.uk/news/media/kiss-goodbye-to-your-sales-stonewall-tells-homophobic-heinz-after-advert-is-pulled-853510.html|url-status=dead}}</ref>。LGBT権利団体の{{仮リンク|ストーンウォール (団体)|label=ストーンウォール|en|Stonewall (charity)}}は、ハインツ社製品の不買運動を呼びかけた。また、イギリスの同性愛者が360万人と推定されているのに対し、たった200件の苦情に対応したことも批判された<ref>{{cite news|url=https://www.theguardian.com/commentisfree/2008/jun/24/advertising.gayrights|work=The Guardian|title=Beanz meanz bigotz|accessdate= June 25, 2008 | location=London | first=Ben | last= Summerskill | date=June 24, 2008}}</ref>。{{仮リンク|ダイアン・アボット|en|Diane Abbott}}[[国会議員 (イギリス)|国会議員]]は、ハインツ社による広告の取り下げについて、「思慮に欠けている」「ゲイコミュニティを不快にさせている」と述べた<ref>{{cite web |url=http://edmi.parliament.uk/EDMi/EDMDetails.aspx?EDMID=36210&SESSION=891 |title=Early Day Motion 1889 |publisher=Edmi.parliament.uk |accessdate=December 23, 2011 |archive-url=https://web.archive.org/web/20090528010945/http://edmi.parliament.uk/EDMi/EDMDetails.aspx?EDMID=36210&SESSION=891 |archive-date=May 28, 2009 |url-status=dead }}</ref>。

2013年2月14日、投資ファンドの[[バークシャー・ハサウェイ]]と{{仮リンク|3Gキャピタル|en|3G Capital}}がハインツ社を230億ドルで買収したことが発表された<ref name="Reuters">{{cite news|title=Buffett, Brazil's 3G team up for $23 billion Heinz buyout|last1=Berkowitz|first1=Ben|last2=Geller|first2=Martinne|url=https://www.reuters.com/article/us-berkshire-heinz-idUSBRE91D0PY20130215|work=Reuters|date=February 15, 2013|accessdate=February 15, 2013|archive-date=February 15, 2013|archive-url=https://web.archive.org/web/20130215154946/http://www.reuters.com/article/2013/02/15/us-berkshire-heinz-idUSBRE91D0PY20130215|url-status=live}}</ref>。ハインツ社の負債を含めると、この取引は280億ドルと評価された<ref name="Reuters"/>。ハインツ社によれば、これは食品業界における史上最大の買収だった<ref name="Reuters"/>。バークシャー・ハサウェイと3Gキャピタルがそれぞれ50%の株式を保有し、3G社が経営を行う<ref name="WSJ">{{cite news|url=https://www.wsj.com/articles/SB10001424127887324432004578304460522768842|title=In Heinz, Berkshire to Let Others Run Show|last=Holm|first=Erik|newspaper=The Wall Street Journal|date=February 14, 2013|accessdate=February 15, 2013}}</ref>。両社は1株あたり72.5ドルを支払った<ref name="WP">{{cite news|title=Berkshire joins 3G Capital to buy Heinz in $23 billion deal|url=https://www.washingtonpost.com/business/berkshire-joins-3g-capital-to-buy-heinz-in-23-billion-deal/2013/02/14/c14df8cc-76ad-11e2-b102-948929030e64_story.html|last=Tracer|first=Zachary|date=February 14, 2013|accessdate=February 15, 2013|newspaper=The Washington Post}}{{dead link|date=June 2021|bot=medic}}{{cbignore|bot=medic}}</ref>。同年6月に買収が完了した。両社は、[[バーガーキング]]元CEOの{{仮リンク|ベルナルド・ヒース|en|Bernardo Hees}}をCEOに任命した<ref>{{cite news | url=http://www.businessinsider.com/mcdonalds-ends-relationship-with-heinz-2013-10 | title=McDonald's Is Cutting Ties With Heinz For Hiring Former Burger King CEO | date=October 25, 2013 | accessdate=October 25, 2013 }}</ref>。3G社はバーガーキングの71%を有する筆頭株主だった。なお、ハインツは約40年間にわたり[[マクドナルド]]へケチャップを納入していたが、このような事情から、2013年10月にマクドナルドはハインツとの取引を停止すると発表した<ref name="YF-Heinz-2013">{{cite web|last=Baertlein|first=Lisa|title=Ketchup changeup: McDonald's dropping Heinz after CEO change|url=https://finance.yahoo.com/news/ketchup-changeup-heinz-ceo-prompts-194107781.html|publisher=Yahoo Finance|accessdate=October 26, 2013}}</ref><ref>[http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303925304579162753710683702.html ハインツのケチャップ、マクドナルドが仕入れ停止へ]([[ウォール・ストリート・ジャーナル]]、2013年10月28日)</ref>。2013年8月13日、ハインツは北米で600人を解雇すると発表した<ref>{{cite news | url=https://www.wsj.com/articles/SB10001424127887323446404579011002050755642 | title=Heinz to Shed 600 Jobs in North America | work=The Wall Street Journal | date=August 13, 2013 | accessdate=August 14, 2013}}</ref>。

2015年3月25日、3Gキャピタルとバークシャー・ハサウェイの主導により、ハインツと[[クラフト・フーズ]]が合併することが発表された。これにより、世界第5位の食品メーカーが誕生することになる<ref>{{cite press release |author= <!--Staff writers--> |title= H.J. Heinz Company And Kraft Foods Group Sign Definitive Merger Agreement To Form The Kraft Heinz Company |url= http://www.prnewswire.com/news-releases/hj-heinz-company-and-kraft-foods-group-sign-definitive-merger-agreement-to-form-the-kraft-heinz-company-300055709.html |date= March 25, 2015 |accessdate= March 26, 2015}}</ref>。合併は同年7月2日に完了した<ref>{{cite press release |url= http://files.shareholder.com/downloads/ABEA-3QV6OO/323056694x0x837780/6F5AAFFE-7E3B-4804-8EEF-0B3F8743B03D/FINAL_Closing_Day_Press_Release.pdf |title= The Kraft Heinz Company Announces Successful Completion of the Merger between Kraft Foods Group and H.J. Heinz Holding Corporation |date= July 2, 2015 |accessdate= January 23, 2015 |publisher= The Kraft Heinz Company |archive-url= https://web.archive.org/web/20150714043557/http://files.shareholder.com/downloads/ABEA-3QV6OO/323056694x0x837780/6F5AAFFE-7E3B-4804-8EEF-0B3F8743B03D/FINAL_Closing_Day_Press_Release.pdf |archive-date=July 14, 2015}}</ref>。

==ブランド==
[[File:Organic Heinz Tomato Ketchup.jpg|125px|thumb|left|[[有機農産物|有機農法]]トマトによるハインツのトマトケチャップ]]
ハインツが保有していたブランドを以下に示す。
{{div col|colwidth=20em}}
* {{仮リンク|ABC (食品)|label=ABC|en|ABC (food)}}
* {{仮リンク|ベーグル・バイツ|label=Bagel Bites|en|Bagel Bites}}
* {{仮リンク|ブルズアイ・バーベキュー・ソース|label=Bull's-Eye|en|Bull's-Eye Barbecue Sauce}}
* Classico
* {{仮リンク|コムプラン|label=Complan|en|Complan}}
* {{仮リンク|ダディーズ|label=Daddies|en|Daddies}}
* Devour
* {{仮リンク|デ・ルイター|label=De Ruijter|nl|De Ruijter (bedrijf)}}
* Delimex<ref>{{cite web|url=https://www.delimex.com/|title=Delimex|work=delimex.com|accessdate=2022-04-26}}</ref>
* Diana Sauce
* {{仮リンク|ファレックス|label=Farex|en|Farex}}
* {{仮リンク|グリーンシーズ|label=Greenseas|en|Greenseas}}
* {{仮リンク|ハインツ・トマトケチャップ|label=Heinz|en|Heinz Tomato Ketchup}}
* {{仮リンク|HPソース|label=HP Sauce|en|HP Sauce}}
* [[ジャックダニエル|Jack Daniel's]](ソース、ライセンス生産)
* {{仮リンク|リーペリン|label=Lea & Perrins|en|Lea & Perrins}}
* [[オレアイダ|Ore-Ida]]
* [[ティージーアイ・フライデーズ|T.G.I. Friday's]](冷凍食品、ライセンス生産)
* {{仮リンク|ワッティーズ|label=Wattie's|en|Wattie's}}
* {{仮リンク|ウェイト・ウォッチャーズ|label=Weight Watchers|en|Weight Watchers (diet)}}
* {{仮リンク|ワイラーズ|label=Wyler's|en|Wyler's}}
{{div col end}}


===トマトケチャップ===
== 創業者 ==
ハインツのケチャップは水分が少なく濃厚であるため、卓上びん入りが主流を占めた時代には、中身を出すためにはふたを取って逆さまにしてからびんの底部を叩く必要があった。チューブ式容器が普及した現在も、こうした「儀式」を懐かしむアメリカ人は多い。同社の[[コマーシャルメッセージ|CM]]で[[タレント]]の[[布施博]]が出演し、「このハインツのケチャップがどれだけ濃厚であるか、今から[[ジェットコースター]]で試したいと思います」と[[ホットドッグ]]を片手にハインツのケチャップを塗り、乗車中それを持ち、垂れが無い事を実証するCMが流れた。2005年からはノズルを逆にした「逆さケチャップ」を主力商品としている
[[ファイル:Henry John Heinz in 1917.jpg|サムネイル|ヘンリー・ジョン・ハインツ。1917年]]
ヘンリー・ジョン・ハインツ(1844-1919)は、ピッツバーグで煉瓦工場を経営する父親と、家庭菜園を営む母親の長男として生まれた<ref name=henry>[http://www.heinz.jp/fun/history/history001 創業者 ヘンリー・ジョン・ハインツ]ハインツ</ref>。12歳で家庭菜園を拡大して収益の一部を馬や馬車に投資して収入を増やし、15歳で地元の特産である[[ホースラディッシュ]]の瓶詰製造販売を始めて成功、1869年にはハインツ&ノーブル社を設立、[[大陸横断鉄道]]が開通したことから事業は拡大の一途をたどり、1872年には社名をハインツ・ノーブル・アンド・カンパニーに変更して経営強化を図ったが、1875年に、野菜の異常な豊作や金融恐慌などにより破産<ref name=henry/>。翌年兄弟とF. & J. Heinz Companyを設立しケチャップの製造販売を始めたところ大成功し、1888年に兄弟から経営権を買い取り、H. J. Heinz社へ社名変更した<ref name=henry/>。ピクルスビンの無料プレゼントやキャッチフレーズ“57 Varieties”を掲げた広告で話題を集めるなど商才を発揮し、1905年には[[イギリス]]進出、1909年には[[カナダ]]進出を果たし、国際的な大企業へ発展させた<ref name=henry/>。訪日経験もあり、滞在中に収集した日本の美術品を1913年に[[カーネギー博物館]]に寄贈した<ref>[https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/4/48115/20190829144227666094/GeijutsuKenkyu_32_1.pdf 安本亀八の風俗人形―欧米博物館への作品寄贈と財界人]本田代志子、広島大学、藝術研究 第 32 号 2019</ref>。ヘンリー没後は次男のハワード・ハインツが2代目社長に就任した<ref name=henry/>。


==世界展開==
== ハインツ日本株式会社 ==
=== 日本 ===
{{基礎情報 会社
{{基礎情報 会社
|社名 = ハインツ日本株式会社
|社名 = ハインツ日本株式会社
81行目: 134行目:
'''ハインツ日本株式会社'''(ハインツにほんかぶしきがいしゃ、''Heinz Japan Ltd.'')は、ハインツの日本法人。本社は[[東京都]][[台東区]][[浅草橋 (台東区)|浅草橋]]。
'''ハインツ日本株式会社'''(ハインツにほんかぶしきがいしゃ、''Heinz Japan Ltd.'')は、ハインツの日本法人。本社は[[東京都]][[台東区]][[浅草橋 (台東区)|浅草橋]]。


=== 沿革 ===
==== 沿革 ====
*[[1961年]] [[ニチロ|日魯漁業]](現:[[マルハニチロ]])との合弁で日魯ハインツ株式会社設立、トマトケチャップ等の販売開始
*[[1961年]] [[ニチロ|日魯漁業]](現:[[マルハニチロ]])との合弁で日魯ハインツ株式会社設立、トマトケチャップ等の販売開始
*[[1970年]] [[ドミグラスソース|デミグラスソース]]販売開始
*[[1970年]] [[ドミグラスソース|デミグラスソース]]販売開始
92行目: 145行目:
*[[2000年]] 本社を東京都台東区に移転
*[[2000年]] 本社を東京都台東区に移転


=== 主力商品 ===
==== 主力商品 ====
* [[ケチャップ]](ハインツブランド)
* [[ケチャップ]](ハインツブランド)
* クッキングソース
* クッキングソース
104行目: 157行目:
ケチャップの国内シェアは、[[カゴメ]](50%)と「[[日本デルモンテ|デルモンテ]]」ブランドの[[キッコーマン]](30%)の2社が大勢を占めており、世界最大手のハインツは日本では約3%と苦戦している。 [[2001年]]にカゴメとの[[業務提携|業務・資本提携]]の準備を進めていたが、[[2002年]]予定していた[[北アメリカ|北米]]事業の[[野菜ジュース]]等での販売戦略の相違で、資本提携は中止となった。また、[[2000年代]]初頭までは[[レモン]]果汁加工や缶入り飲料製造が主力のポッカコーポレーション(現・[[ポッカサッポロフード&ビバレッジ]])と資本業務提携を結んでいたが、同社経営陣と[[アドバンテッジ パートナーズ]]による[[マネジメント・バイアウト|MBO]]発表により関係を見直され提携は解消されることとなった。
ケチャップの国内シェアは、[[カゴメ]](50%)と「[[日本デルモンテ|デルモンテ]]」ブランドの[[キッコーマン]](30%)の2社が大勢を占めており、世界最大手のハインツは日本では約3%と苦戦している。 [[2001年]]にカゴメとの[[業務提携|業務・資本提携]]の準備を進めていたが、[[2002年]]予定していた[[北アメリカ|北米]]事業の[[野菜ジュース]]等での販売戦略の相違で、資本提携は中止となった。また、[[2000年代]]初頭までは[[レモン]]果汁加工や缶入り飲料製造が主力のポッカコーポレーション(現・[[ポッカサッポロフード&ビバレッジ]])と資本業務提携を結んでいたが、同社経営陣と[[アドバンテッジ パートナーズ]]による[[マネジメント・バイアウト|MBO]]発表により関係を見直され提携は解消されることとなった。


== 関連項目 ==
==脚注==
{{Reflist|30em}}
* [[ハインツ・フィールド]] [[NFL]][[ピッツバーグ・スティーラーズ]]のホームスタジアムの[[ネーミングライツ]]を取得


== ==
==文献==
* Condon, Richard (1959). ''The Manchurian Candidate''. McGraw-Hill. {{ISBN|0-515-09441-2}} (The Berkeley Publishing Group paperback edition).
<references />
* Dienstag, Eleanor Foa (1994). ''In Good Company: 125 Years at the Heinz Table''. Warner Books.

== 関連項目 ==
* [[ハインツ・フィールド]] - [[NFL]][[ピッツバーグ・スティーラーズ]]のホームスタジアムの[[ネーミングライツ]]を取得


== 外部リンク ==
==外部リンク==
{{Commons category}}
* {{Official website}}
* [http://www.heinz.jp/ ハインツ日本株式会社] - 日本法人
* [http://www.heinz.jp/ ハインツ日本株式会社] - 日本法人
* [http://www.heinz.co.jp/ ハインツ日本株式会社 業務用商品] - 業務用商品の紹介
* [http://www.heinz.co.jp/ ハインツ日本株式会社 業務用商品] - 業務用商品の紹介
* [https://www.ketchup.jp/ ハインツ トマトケチャップ] - 逆さボトルのトマトケチャップの紹介
* [https://www.ketchup.jp/ ハインツ トマトケチャップ] - 逆さボトルのトマトケチャップの紹介
* [http://www.heinz.com/ Discover the World of Heinz] - 米国本社 {{en icon}}
* {{Twitter|heinzjapan|ハインツ日本株式会社}}
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* {{Facebook|heinz.japan|HEINZ Japan / ハインツ日本}}
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* {{YouTube|c=UCiSHAKlopqdetvjGQwgmKPA|ハインツ日本公式チャンネル}}
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[[Category:マルハニチログループの歴史]]
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[[Category:1876年設立の企業]]
[[Category:1876年設立の企業]]
[[Category:2015年廃止の企業]]

2022年5月22日 (日) 05:18時点における版

H・J・ハインツ
H. J. Heinz Company
ロゴ
本社工場は1890年からピッツバーグの地で操業している
種類 事業部
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ペンシルベニア州ピッツバーグ
設立 1869年1月 (155年前) (1869-01)
業種 食料品
事業内容 ソース、調味料の製造、販売
主要株主 クラフト・ハインツ
関係する人物 ヘンリー・J・ハインツ(創業者)
外部リンク heinz.com
テンプレートを表示

H・J・ハインツ・カンパニー(H. J. Heinz Company)、通称ハインツは、アメリカ合衆国食品メーカーであり、現在はクラフト・ハインツの事業部である。ペンシルベニア州ピッツバーグPPGプレイス英語版に本部を置き[1]フランスカナダイギリスドイツオランダオーストラリア韓国にグループ企業がある。

1896年にヘンリー・J・ハインツによって設立された。現在は、6大陸に工場を有し、200以上の国・地域でピクルスビネガースープソース類、冷凍食品離乳食、冷凍ポテトなどを販売している。同社は、世界1位または2位の食品ブランドを150種類有していると主張している[2]ケチャップのアメリカでの市場シェアは50%であり[3][4]オレアイダブランドの冷凍ポテトのアメリカでのシェアは46%である[5]

2013年2月、投資ファンドのバークシャー・ハサウェイ3Gキャピタル英語版により230億ドルで買収された[6]。2015年3月、両社の主導によりクラフトフーズとの合併が発表された[7][8]。合併は2015年7月2日に完了し、その結果誕生したクラフト・ハインツは、世界で第5位の食品メーカーとなった[9]

歴史

19世紀

創業者のヘンリー・J・ハインツ

ハインツ社は、ヘンリー・J・ハインツによって設立され、社名はその名前を冠している。ハインツは、ドイツ系移民の両親の元でアメリカ・ピッツバーグで生まれた。

ハインツは幼い頃から家庭菜園で収穫した野菜を売り歩いていた。12歳で家庭菜園を拡大して収益の一部を馬や馬車に投資して収入を増やした。15歳のときに、地元の特産であるホースラディッシュの瓶詰の製造販売を始めた。それまでホースラディッシュの瓶詰は、濃い緑色の瓶に入れて売られ、別の野菜を入れてごまかしたり、防腐剤や着色料が入れられたりすることもあった。ハインツは、そのようなごまかしをしていないことの証として透明な瓶に入れて販売し、消費者に受け入れられた[10]

1869年、25歳の時にペンシルバニア州シャープスバーグ英語版で友人のL・クラレンス・ノーブルと共同で、ホースラディッシュの瓶詰を製造販売するハインツ&ノーブル社を設立した[11]。ちょうどその年に大陸横断鉄道が開通して全米に輸送できるようになったことから事業は拡大の一途をたどった。1872年に会社を法人化し、1875年までにザワークラウト、ビネガー、ピクルスなどの販売も行うようになった。しかし1875年、例のないほどの豊作だったことから原材料を大量に仕入れたが、これにより経営状態が悪化し、さらに金融恐慌によって取引銀行が倒産したことから、同年末にハインツの会社も倒産することになった[11]

その翌年、弟のジョン・ハインツ、従兄弟のフレデリック・ハインツと共同でF&Jハインツ社を設立した[12][13]。ハインツは、それまで各家庭で作られていたトマトケチャップの大量生産を始め、大成功した[13]。ハインツは1888年に他の2人の持ち分を買収し、H・J・ハインツ社に改組した[13]

19世紀のハインツ社の広告
食料品店の店頭に展示されたハインツ社の缶詰(1944年、カナダ・ケベック州にて)

1896年から、ハインツ社は"57 Varieties英語版"(57種類)というキャッチコピーを使用している。これはハインツがニューヨークで電車に乗っているときに見た"21 styles"という靴屋の広告にヒントを得たものである。当時既にハインツ社の商品は60種類以上あったが、"57"という数字を選んだことについてハインツは当時、「この数字の心理的影響と、全ての年齢の人々にとっての恒久的な重要性」と説明していた[2]。一方で、自身と妻のラッキーナンバーが5と7だったためとも説明している[14]

20世紀

ハインツ社は1905年に法人化され、ハインツは初代社長となり、亡くなるまでその地位にあった[12]。19世紀当初は食の安全という概念が存在せず、店頭で販売されている商品に現在では有害とされる物質が添加されていることや腐っていることが普通であったが、ハインツは自らの商品の安全性をセールスポイントとすべく、ケチャップを透明のビンに入れて販売し、アメリカ政府にも食品添加物についての規制を法制化するようロビー活動を行い、その結果は1906年に純正食品薬物法英語版として結実した[15]。1908年、カナダのオンタリオ州レミントンにトマトなどの加工工場を設立した。この工場は2014年に売却された[16]。ハインツ社は、細菌汚染などの問題を解決するための技術を積極的に取り入れた[17]。社長自ら「従業員の管理による品質の維持」を監督し、女性従業員のために温水シャワーと週1回の爪のケアを提供した。また、自社の工場をいち早く電化し、フォードに先んじてライン生産方式を導入した。

1919年に初代社長のヘンリー・J・ハインツが死去し、その次男のハワード・ハインツが2代目社長に就任した。世界恐慌中の1930年、ハインツ社は、調理せずとも食べられるスープとベビーフードを販売し、不況下で広く受け入れられてトップセラーとなった。1941年にハワード・ハインツが死去し、その長男のジャック・ハインツが社長となった。第二次世界大戦中は、前線で戦うイギリスのための食料を支援した。ピッツバーグの工場は、一時、軍用のグライダーの製造に利用された。戦後、ハインツ社はアメリカ国外に工場を展開した。また、ポテト製品のオレアイダとツナ缶のスターキスト英語版を買収した。

1959年、長年ハインツ社に勤めていたフランク・アーマー・ジュニアが社長兼COOに選出された[18]。創業家以外の人物が社長となったのは、創業以来初めてのことだった。アーマーは1966年に副会長になり、後に子会社のオレアイダの会長兼CEOに就任した[19]

1973年、トニー・オライリー英語版が社長に就任した[20]。オライリーは、1969年にハインツ社のイギリス法人に入社してマネージング・ディレクターとなり[21]、1971年にピッツバーグの本社に異動して、北米・太平洋地域担当のシニア・ヴァイスプレジデントとなっていた[22]。オライリーは1979年にCEO、1987年に会長に就任した[23]

1919年のオーブン・ベイクド・ビーンズの広告

1981年から1991年にかけて、ハインツ社の年間の収益は28%を記録した[24]。しかし、それから2000年までに、食料品店チェーンの統合や、ウォルマートのような大規模小売業者の出現、プライベートブランドの成長により、業者間での陳列棚のスペースの奪い合いが発生し、同社の製品の価格に対する小売業者からの値下げ圧力がかかるようになった[24]。また、アメリカにおける購買層の変化、特に、ヒスパニック系の人口増加やアフリカ系アメリカ人購買力向上への対応が不十分であったことも、同社の衰退の原因とされる[24]。1998年、業績不振の責任を取ってオライリーは退任し、副社長のウィリアム・R・ジョンソン英語版が後任のCEOに就任した[25]

21世紀

2001年7月、ボーデンのパスタソース、ドライブイヨン、スープ事業を買収した[26]。同年8月22日、ハインツ社はアンカー・フーズ・プロダクツの一部ブランド(ポッパーズ、TGIフライデーズ)を買収すると発表し[27]、9月25日に買収が完了した[28]。2002年、スターキストと9ライブス英語版デルモンテ・フーズに売却した[29]

2008年6月にイギリスで放映されたハインツ社の新商品「ニューヨーク・デリ・マヨ」のコマーシャルには、家族が見ている中で男性同士でキスをするシーンがあり、物議を醸した。イギリスの広告業界の自主規制組織である広告基準局英語版には200件の苦情が寄せられた[30]。この広告は5週間放映される予定だったが、同社は同年6月24日に放映を打ち切ると発表した[31]。すると今度は、広告を取り下げたことに対して、同性愛嫌悪であるとして批判が起こった[32]。LGBT権利団体のストーンウォールは、ハインツ社製品の不買運動を呼びかけた。また、イギリスの同性愛者が360万人と推定されているのに対し、たった200件の苦情に対応したことも批判された[33]ダイアン・アボット英語版国会議員は、ハインツ社による広告の取り下げについて、「思慮に欠けている」「ゲイコミュニティを不快にさせている」と述べた[34]

2013年2月14日、投資ファンドのバークシャー・ハサウェイ3Gキャピタル英語版がハインツ社を230億ドルで買収したことが発表された[35]。ハインツ社の負債を含めると、この取引は280億ドルと評価された[35]。ハインツ社によれば、これは食品業界における史上最大の買収だった[35]。バークシャー・ハサウェイと3Gキャピタルがそれぞれ50%の株式を保有し、3G社が経営を行う[36]。両社は1株あたり72.5ドルを支払った[37]。同年6月に買収が完了した。両社は、バーガーキング元CEOのベルナルド・ヒース英語版をCEOに任命した[38]。3G社はバーガーキングの71%を有する筆頭株主だった。なお、ハインツは約40年間にわたりマクドナルドへケチャップを納入していたが、このような事情から、2013年10月にマクドナルドはハインツとの取引を停止すると発表した[39][40]。2013年8月13日、ハインツは北米で600人を解雇すると発表した[41]

2015年3月25日、3Gキャピタルとバークシャー・ハサウェイの主導により、ハインツとクラフト・フーズが合併することが発表された。これにより、世界第5位の食品メーカーが誕生することになる[42]。合併は同年7月2日に完了した[43]

ブランド

有機農法トマトによるハインツのトマトケチャップ

ハインツが保有していたブランドを以下に示す。

トマトケチャップ

ハインツのケチャップは水分が少なく濃厚であるため、卓上びん入りが主流を占めた時代には、中身を出すためにはふたを取って逆さまにしてからびんの底部を叩く必要があった。チューブ式容器が普及した現在も、こうした「儀式」を懐かしむアメリカ人は多い。同社のCMタレント布施博が出演し、「このハインツのケチャップがどれだけ濃厚であるか、今からジェットコースターで試したいと思います」とホットドッグを片手にハインツのケチャップを塗り、乗車中それを持ち、垂れが無い事を実証するCMが流れた。2005年からはノズルを逆にした「逆さケチャップ」を主力商品としている。

世界展開

日本

ハインツ日本株式会社
Heinz Japan Ltd.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
111-8505
東京都台東区浅草橋5-20-8 CSタワー11階
設立 1961年12月25日 (62年前) (1961-12-25)
業種 食料品
事業内容 ソース、調味料の製造、販売
代表者 スティーブン・ブリッグス(代表取締役社長)
資本金 7億2500万円
従業員数 180人(2018年5月)
主要株主 クラフト・ハインツ
外部リンク heinz.jp
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ハインツ日本株式会社(ハインツにほんかぶしきがいしゃ、Heinz Japan Ltd.)は、ハインツの日本法人。本社は東京都台東区浅草橋

沿革

主力商品

ケチャップの国内シェアは、カゴメ(50%)と「デルモンテ」ブランドのキッコーマン(30%)の2社が大勢を占めており、世界最大手のハインツは日本では約3%と苦戦している。 2001年にカゴメとの業務・資本提携の準備を進めていたが、2002年予定していた北米事業の野菜ジュース等での販売戦略の相違で、資本提携は中止となった。また、2000年代初頭まではレモン果汁加工や缶入り飲料製造が主力のポッカコーポレーション(現・ポッカサッポロフード&ビバレッジ)と資本業務提携を結んでいたが、同社経営陣とアドバンテッジ パートナーズによるMBO発表により関係を見直され提携は解消されることとなった。

脚注

  1. ^ “Kraft Heinz moving Illinois headquarters from Northfield to Chicago”. www.bizjournals.com. https://www.bizjournals.com/pittsburgh/news/2015/07/16/kraft-heinz-moving-illinois-headquarters-from.html 2018年9月16日閲覧。 
  2. ^ a b Byrne, Brendan (2013年3月27日). “Heinz Set For Shareholder Vote”. Valuewalk.com. 2022年4月26日閲覧。 “Heinz is as international as they come claiming to have 150 number-one or number two-brands worldwide.”
  3. ^ Heinz Still 'America's Favorite Ketchup'”. CBS MoneyWatch (2009年10月1日). 2022年4月26日閲覧。 “the Heinz brand generates almost $4 billion in annual sales, with a global reach across all of the company's food categories—ketchup in the United States, salas cream and baked beans in Great Britain, and baby food in Canada and Latin America—and its products enjoy #1 or #2 market share in more than 50 countries”
  4. ^ Javier E. David (2013年2月15日). “The Ketchup War that Never Was: Burger Giants' Link to Heinz”. CNBC. 2022年4月26日閲覧。 “Pittsburgh-based Heinz commands a 60% market share in the U.S”
  5. ^ Mr. Potato Head A dirt-poor farmer turned spud scraps into gold.”. CNN Money (2003年11月1日). 2022年4月26日閲覧。
  6. ^ Berkshire Hathaway, 3G Buying Heinz for $23.3 Billion”. Cnbc.com (2012年11月21日). 2013年2月14日閲覧。
  7. ^ 3G Capital, Berkshire to Buy Kraft Foods, Merge It With Heinz”. Bloomberg (2015年3月25日). 2015年3月25日閲覧。
  8. ^ H.J. Heinz Company and Kraft Foods Group Sign Definitive Merger Agreement to Form The Kraft Heinz Company”. H.J. Heinz Press Release (2015年3月25日). 2015年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月25日閲覧。
  9. ^ Feeney, Nolan (2015年3月25日). “Kraft and Heinz Merge to Become World's 5th-Largest Food Company”. TIME magazine. 2022年4月26日閲覧。
  10. ^ 創業者 ヘンリー・ジョン・ハインツ”. ハインツ日本. 2022年2月12日閲覧。
  11. ^ a b ヘンリーの辛く厳しい冬”. ハインツ日本. 2022年2月12日閲覧。
  12. ^ a b H.j. Heinz Company | Encyclopedia.com”. www.encyclopedia.com. 2021年4月10日閲覧。
  13. ^ a b c お守りのキュウリのピクルス”. ハインツ日本. 2022年2月12日閲覧。
  14. ^ Rawsthorn, Alice (2009年4月12日). “An Icon, Despite Itself”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2009/04/13/fashion/13iht-design13.html?_r=1 2009年6月9日閲覧。 
  15. ^ Petrick, Gabriella M. (2009). “Feeding the Masses: H.J. Heinz and the creation of industrial food”. Endeavour (Elsevier Ltd.) 33 (1): 29–34. doi:10.1016/j.endeavour.2008.11.002. PMID 19181382. 
  16. ^ CTV News: Heinz to close Leamington, Ont. plant; hundreds of jobs lost
  17. ^ Reynolds, Francis J., ed. (1921). "Heinz, Henry John" . Collier's New Encyclopedia (英語). New York: P. F. Collier & Son Company.
  18. ^ “PERSONNEL: Change of the Week, Jan. 19, 1959”. TIME (TIME Magazine). (January 19, 1959). http://content.time.com/time/subscriber/article/0,33009,869013,00.html 2016年1月25日閲覧。. 
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  20. ^ Timberlake, Cotten (1989年9月3日). “The Not-So-Secret Life of Heinz Chairman Anthony O'Reilly”. Associated Press. 2020年12月12日閲覧。
  21. ^ Dethroning Tony”. Forbes (2002年10月28日). 2020年12月12日閲覧。
  22. ^ Anthony O'Reilly”. europeanceo.com (2009年5月27日). 2020年12月12日閲覧。
  23. ^ Nauright, John (2 July 2007). "Tony O'Reilly". Encyclopædia Britannica. Encyclopædia Britannica, inc.
  24. ^ a b c Creswell, Julie (2000年9月18日). “Bottled Up Profits aren't flowing like they used to at packaged-goods companies. Can green ketchup and Tuna in a Pouch save Heinz?”. Fortune. CNNMoney.com. 2013年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月31日閲覧。
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  32. ^ Judd, Terri (2008年6月25日). “Kiss goodbye to your sales, Stonewall tells 'homophobic' Heinz after advert is pulled”. The Independent (London). オリジナルの2020年11月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201111162446/http://www.independent.co.uk/news/media/kiss-goodbye-to-your-sales-stonewall-tells-homophobic-heinz-after-advert-is-pulled-853510.html 2008年6月25日閲覧。 
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  37. ^ Tracer, Zachary (2013年2月14日). “Berkshire joins 3G Capital to buy Heinz in $23 billion deal”. The Washington Post. https://www.washingtonpost.com/business/berkshire-joins-3g-capital-to-buy-heinz-in-23-billion-deal/2013/02/14/c14df8cc-76ad-11e2-b102-948929030e64_story.html 2013年2月15日閲覧。 [リンク切れ]
  38. ^ “McDonald's Is Cutting Ties With Heinz For Hiring Former Burger King CEO”. (2013年10月25日). http://www.businessinsider.com/mcdonalds-ends-relationship-with-heinz-2013-10 2013年10月25日閲覧。 
  39. ^ Baertlein, Lisa. “Ketchup changeup: McDonald's dropping Heinz after CEO change”. Yahoo Finance. 2013年10月26日閲覧。
  40. ^ ハインツのケチャップ、マクドナルドが仕入れ停止へウォール・ストリート・ジャーナル、2013年10月28日)
  41. ^ “Heinz to Shed 600 Jobs in North America”. The Wall Street Journal. (2013年8月13日). https://www.wsj.com/articles/SB10001424127887323446404579011002050755642 2013年8月14日閲覧。 
  42. ^ "H.J. Heinz Company And Kraft Foods Group Sign Definitive Merger Agreement To Form The Kraft Heinz Company" (Press release). 25 March 2015. 2015年3月26日閲覧
  43. ^ "The Kraft Heinz Company Announces Successful Completion of the Merger between Kraft Foods Group and H.J. Heinz Holding Corporation" (PDF) (Press release). The Kraft Heinz Company. 2 July 2015. 2015年7月14日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2015年1月23日閲覧
  44. ^ Delimex”. delimex.com. 2022年4月26日閲覧。

参考文献

  • Condon, Richard (1959). The Manchurian Candidate. McGraw-Hill. ISBN 0-515-09441-2 (The Berkeley Publishing Group paperback edition).
  • Dienstag, Eleanor Foa (1994). In Good Company: 125 Years at the Heinz Table. Warner Books.

関連項目

外部リンク

座標: 北緯40度27分16秒 西経79度59分27秒 / 北緯40.4545度 西経79.9909度 / 40.4545; -79.9909