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== 概要 ==
== 概要 ==
「人生終わった」から転じた言葉であり、日常生活で大失敗したときや、スポーツ選手がケガしたとき、少年犯罪の容疑者が逮捕されたときといった悲観的な事態<ref name="日経" />、あるいは「もうどうしようもない時や、笑うしかないほどの絶望を感じた」ときに用いられる<ref>{{Cite web |editor=おた経編集部 |title=フエラムネのパッケージが煽ってる?\(^o^)/に見えると評判 |url=https://otakei.otakuma.net/archives/2016050205.html |website=おたくま経済新聞 |date=2016-05-02 |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>。電ファミニコゲーマーの[[2020年]]の記事は、同語について「『人生オワタ \(^o^)/』は、ポジティブに見える顔文字と人生が終わったという後ろ向きな台詞のミスマッチさが魅力となって[[2ちゃんねる|にちゃんねる]]<sup>{{ママ}}</sup>内で流行し、いつしか樹海に向かうインターネットミームとして定着した」と説明している<ref name="電ファミ">{{Cite web |author=古嶋誉幸 |title=「死にゲー」2Dアクションに今なお影響を与え続ける伝説的死にゲーの続編『人生オワタの大冒険2』がFlashの終焉を前に公開 |url=https://news.denfaminicogamer.jp/news/200817d |website=電ファミニコゲーマー |date=2020-08-17 |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>。
「人生終わった」から転じた言葉であり、日常生活で大失敗したときや、スポーツ選手がケガしたとき、少年犯罪の容疑者が逮捕されたときといった悲観的な事態<ref name="日経" />、あるいは「もうどうしようもない時や、笑うしかないほどの絶望を感じた」ときに用いられる<ref>{{Cite web |editor=おた経編集部 |title=フエラムネのパッケージが煽ってる?\(^o^)/に見えると評判 |url=https://otakei.otakuma.net/archives/2016050205.html |website=おたくま経済新聞 |date=2016-05-02 |access-date=2023-10-14}}</ref>。電ファミニコゲーマーの[[2020年]]の記事は、同語について「『人生オワタ \(^o^)/』は、ポジティブに見える顔文字と人生が終わったという後ろ向きな台詞のミスマッチさが魅力となって[[2ちゃんねる|にちゃんねる]]<sup>{{ママ}}</sup>内で流行し、いつしか樹海に向かうインターネットミームとして定着した」と説明している<ref name="電ファミ">{{Cite web |author=古嶋誉幸 |title=「死にゲー」2Dアクションに今なお影響を与え続ける伝説的死にゲーの続編『人生オワタの大冒険2』がFlashの終焉を前に公開 |url=https://news.denfaminicogamer.jp/news/200817d |website=電ファミニコゲーマー |date=2020-08-17 |access-date=2023-10-14}}</ref>。


[[日本経済新聞]]の[[2007年]]の記事によれば、同語は「能天気な顔文字と意味とのギャップが受けたのか、ここ一年ほどで急速に広まった」という。同記事は、「人生が終わるほどの一大事」を表現するために「張り付いたような笑顔」を用いるこのスラングは、「[[就職氷河期]]や[[ゆとり教育]]に翻弄された世代」の若者が有する「あきらめムード」を体現したものではないかという考察を加えている<ref name="日経">{{Cite news|和書 |title=人生オワタ\(^o^)/――絶望的状況でも笑顔(さぶかるウオッチング) |newspaper=日本経済新聞 |date=2007-04-28 |edition=夕刊}}</ref>。
[[日本経済新聞]]の[[2007年]]の記事によれば、同語は「能天気な顔文字と意味とのギャップが受けたのか、ここ一年ほどで急速に広まった」という。同記事は、「人生が終わるほどの一大事」を表現するために「張り付いたような笑顔」を用いるこのスラングは、「[[就職氷河期]]や[[ゆとり教育]]に翻弄された世代」の若者が有する「あきらめムード」を体現したものではないかという考察を加えている<ref name="日経">{{Cite news|和書 |title=人生オワタ\(^o^)/――絶望的状況でも笑顔(さぶかるウオッチング) |newspaper=日本経済新聞 |date=2007-04-28 |edition=夕刊}}</ref>。
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=== ゲーム ===
=== ゲーム ===
ゲーム開発者のキングが2007年にリリースした、同スラングおよび派生する[[アスキーアート]]を題材とした[[ブラウザゲーム]]である「[[人生オワタの大冒険]]」は、[[4Gamer.net]]いわく「最も有名なFlashゲーム作品」であり、[[2000年代]]中盤に流行した<ref name="4gamer_20201210">{{Cite web |author=touge |title=Flash動画全盛期を振り返る,クラフトボスのWebCMが本日公開。“ペリー”こと宮崎吐夢さんが,未来のクリエイターにエールを贈る |url=https://www.4gamer.net/games/000/G000000/20201208096/ |website=4Gamer.net |date=2020-12-10 |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>。[[青木ヶ原|樹海]]に向かう「オワタ君」を操作するという<ref name="4gamer_20201210" />、[[2ちゃんねる]]・[[AA (2ちゃんねるカテゴリ)|アスキーアート板]]に建てられた同名のスレッドを着想の元とする同ゲームは<ref>{{Cite interview |interviewer=川上竜之介 |title=『人生オワタ\(^o^)/の大冒険』『ロッコちゃん』開発者のキング氏インタビュー(前編) |url=https://otakei.otakuma.net/archives/2013012503.html |work=おたくま経済新聞 |date=2013-01-25 |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>、いわゆる「死にゲー」として、2Dアクションのジャンルへ絶大な影響を与えた<ref name="電ファミ" />。Kayinにより2007年末にリリースされた『[[I Wanna Be the Guy]]』はそのひとつであり<ref>{{Cite web |author=shnsk |title=『人生オワタ\(^o^)/の大冒険』作者に『IWBTG』作者から感謝のメール「あなたのゲームにインスパイアされた」 |url=https://getnews.jp/archives/59311 |website=ガジェット通信 GetNews |date=2010-05-13 |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>、「死にゲーとストレスのない素早い復活の組み合わせ」という「人生オワタの大冒険」の特徴を踏襲している。また、『I Wanna Be the Guy』のシステムをさらに踏襲したゲームとして、『{{仮リンク|Super Meat Boy|en|Super Meat Boy}}』や『[[Celeste]]』が知られている<ref name="電ファミ" />。
ゲーム開発者のキングが2007年にリリースした、同スラングおよび派生する[[アスキーアート]]を題材とした[[ブラウザゲーム]]である「[[人生オワタの大冒険]]」は、[[4Gamer.net]]いわく「最も有名なFlashゲーム作品」であり、[[2000年代]]中盤に流行した<ref name="4gamer_20201210">{{Cite web |author=touge |title=Flash動画全盛期を振り返る,クラフトボスのWebCMが本日公開。“ペリー”こと宮崎吐夢さんが,未来のクリエイターにエールを贈る |url=https://www.4gamer.net/games/000/G000000/20201208096/ |website=4Gamer.net |date=2020-12-10 |access-date=2023-10-14}}</ref>。[[青木ヶ原|樹海]]に向かう「オワタ君」を操作するという<ref name="4gamer_20201210" />、[[2ちゃんねる]]・[[AA (2ちゃんねるカテゴリ)|アスキーアート板]]に建てられた同名のスレッドを着想の元とする同ゲームは<ref>{{Cite interview |interviewer=川上竜之介 |title=『人生オワタ\(^o^)/の大冒険』『ロッコちゃん』開発者のキング氏インタビュー(前編) |url=https://otakei.otakuma.net/archives/2013012503.html |work=おたくま経済新聞 |date=2013-01-25 |access-date=2023-10-14}}</ref>、いわゆる「死にゲー」として、2Dアクションのジャンルへ絶大な影響を与えた<ref name="電ファミ" />。Kayinにより2007年末にリリースされた『[[I Wanna Be the Guy]]』はそのひとつであり<ref>{{Cite web |author=shnsk |title=『人生オワタ\(^o^)/の大冒険』作者に『IWBTG』作者から感謝のメール「あなたのゲームにインスパイアされた」 |url=https://getnews.jp/archives/59311 |website=ガジェット通信 GetNews |date=2010-05-13 |access-date=2023-10-14}}</ref>、「死にゲーとストレスのない素早い復活の組み合わせ」という「人生オワタの大冒険」の特徴を踏襲している。また、『I Wanna Be the Guy』のシステムをさらに踏襲したゲームとして、『{{仮リンク|Super Meat Boy|en|Super Meat Boy}}』や『[[Celeste]]』が知られている<ref name="電ファミ" />。


また、2000年代の「Flash動画全盛期」を振り返る、[[サントリー]]社「[[ボス (コーヒー)|クラフトボス]]」が2020年にリリースしたウェブCMである「Flash Back Memories」においては、当時流行したFlash動画・ゲームのひとつとして『人生オワタの大冒険』が取り上げられている<ref name="4gamer_20201210" />。
また、2000年代の「Flash動画全盛期」を振り返る、[[サントリー]]社「[[ボス (コーヒー)|クラフトボス]]」が2020年にリリースしたウェブCMである「Flash Back Memories」においては、当時流行したFlash動画・ゲームのひとつとして『人生オワタの大冒険』が取り上げられている<ref name="4gamer_20201210" />。


2020年12月31日の[[Adobe Flash Player]]サポート終了をうけて、同年8月15日に続編である「人生オワタの大冒険2」がリリースされた。同ゲームは、Flashのサポート終了により「消えゆくアスキーアートの世界」を「オワタ君」が冒険するという内容である<ref name="電ファミ" /><ref>{{Cite web |title=死にゲー2Dアクション『人生オワタの大冒険2』無料公開。Flashサポート終了が差し迫る中、まさかの新作が登場 |url=https://automaton-media.com/articles/newsjp/20200816-133913/ |website=AUTOMATON |date=2020-08-16 |access-date=2023-10-14 |language=ja |first=Keiichi |last=Yokoyama}}</ref>。これに際して、『[[Undertale]]』の開発者である[[トビー・フォックス]]は、「高校生の時から人生オワタの大冒険のファンであった」という趣旨のコメントを送っている<ref>{{Cite web |author=shnsk |title=「Undertale」開発者のトビー・フォックス氏が「高校生の頃からファン」 Flashゲーム「人生オワタの大冒険2」へのコメントにキング氏「衝撃の事実」 |url=https://getnews.jp/archives/2684950 |website=ガジェット通信 GetNews |date=2020-08-18 |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>。
2020年12月31日の[[Adobe Flash Player]]サポート終了をうけて、同年8月15日に続編である「人生オワタの大冒険2」がリリースされた。同ゲームは、Flashのサポート終了により「消えゆくアスキーアートの世界」を「オワタ君」が冒険するという内容である<ref name="電ファミ" /><ref>{{Cite web |title=死にゲー2Dアクション『人生オワタの大冒険2』無料公開。Flashサポート終了が差し迫る中、まさかの新作が登場 |url=https://automaton-media.com/articles/newsjp/20200816-133913/ |website=AUTOMATON |date=2020-08-16 |access-date=2023-10-14 |first=Keiichi |last=Yokoyama}}</ref>。これに際して、『[[Undertale]]』の開発者である[[トビー・フォックス]]は、「高校生の時から人生オワタの大冒険のファンであった」という趣旨のコメントを送っている<ref>{{Cite web |author=shnsk |title=「Undertale」開発者のトビー・フォックス氏が「高校生の頃からファン」 Flashゲーム「人生オワタの大冒険2」へのコメントにキング氏「衝撃の事実」 |url=https://getnews.jp/archives/2684950 |website=ガジェット通信 GetNews |date=2020-08-18 |access-date=2023-10-14}}</ref>。


=== 音楽 ===
=== 音楽 ===
「[[パラジクロロベンゼン (曲)|パラジクロロベンゼン]]」などの代表曲で知られる[[ボカロP]]である[[オワタP]]は<ref>{{Cite web |title=初音ミクの10年~彼女が見せた新しい景色~|初音ミク生誕10周年に寄せて~ボカロP34人アンケート~ |url=https://natalie.mu/music/pp/miku_enquete |website=音楽ナタリー |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>、2008年に『トルコ行進曲 - オワタ\(^o^)/』をリリースした。モーツァルトの「[[ピアノソナタ第11番 (モーツァルト)|トルコ行進曲]]」に歌詞をつけたものである同曲は、「オワタP」の名前の由来となった楽曲であり<ref>{{Cite web |title=4月12日 - オワタPと呼ばれた話 |url=http://garunan.sblo.jp/article/182963292.html |website=がるなん.com / Blog |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>、発売元[[エグジットチューンズ|EXIT TUNES]]・販売元[[ポニーキャニオン]]のアルバムである『[[EXIT TUNES PRESENTS Vocalostar feat.初音ミク]]』および『EXIT TUNES PRESENTS 煌千紫万紅大雅宴 feat. 神威がくぽ from がくっぽいど』に収録された<ref>{{Cite web |title=iroha feat.鏡音リン/EXIT TUNES PRESENTS Vocalostar feat.初音ミク |url=https://tower.jp/item/2567672/EXIT-TUNES-PRESENTS-Vocalostar-feat-%E5%88%9D%E9%9F%B3%E3%83%9F%E3%82%AF |website=TOWER RECORDS ONLINE |access-date=2023-10-14}}</ref><ref>{{Cite web |title=mathru feat.神威がくぽ/EXIT TUNES PRESENTS 煌千紫万紅大雅宴 feat.神威がくぽ from がくっぽいど |url=https://tower.jp/item/2913486/EXIT-TUNES-PRESENTS-%E7%85%8C%E5%8D%83%E7%B4%AB%E4%B8%87%E7%B4%85%E5%A4%A7%E9%9B%85%E5%AE%B4-feat-%E7%A5%9E%E5%A8%81%E3%81%8C%E3%81%8F%E3%81%BD-from-%E3%81%8C%E3%81%8F%E3%81%A3%E3%81%BD%E3%81%84%E3%81%A9 |website=TOWER RECORDS ONLINE |access-date=2023-10-14}}</ref>。
「[[パラジクロロベンゼン (曲)|パラジクロロベンゼン]]」などの代表曲で知られる[[ボカロP]]である[[オワタP]]は<ref>{{Cite web |title=初音ミクの10年~彼女が見せた新しい景色~|初音ミク生誕10周年に寄せて~ボカロP34人アンケート~ |url=https://natalie.mu/music/pp/miku_enquete |website=音楽ナタリー |access-date=2023-10-14}}</ref>、2008年に『トルコ行進曲 - オワタ\(^o^)/』をリリースした。モーツァルトの「[[ピアノソナタ第11番 (モーツァルト)|トルコ行進曲]]」に歌詞をつけたものである同曲は、「オワタP」の名前の由来となった楽曲であり<ref>{{Cite web |title=4月12日 - オワタPと呼ばれた話 |url=http://garunan.sblo.jp/article/182963292.html |website=がるなん.com / Blog |access-date=2023-10-14}}</ref>、発売元[[エグジットチューンズ|EXIT TUNES]]・販売元[[ポニーキャニオン]]のアルバムである『[[EXIT TUNES PRESENTS Vocalostar feat.初音ミク]]』および『EXIT TUNES PRESENTS 煌千紫万紅大雅宴 feat. 神威がくぽ from がくっぽいど』に収録された<ref>{{Cite web |title=iroha feat.鏡音リン/EXIT TUNES PRESENTS Vocalostar feat.初音ミク |url=https://tower.jp/item/2567672/EXIT-TUNES-PRESENTS-Vocalostar-feat-%E5%88%9D%E9%9F%B3%E3%83%9F%E3%82%AF |website=TOWER RECORDS ONLINE |access-date=2023-10-14}}</ref><ref>{{Cite web |title=mathru feat.神威がくぽ/EXIT TUNES PRESENTS 煌千紫万紅大雅宴 feat.神威がくぽ from がくっぽいど |url=https://tower.jp/item/2913486/EXIT-TUNES-PRESENTS-%E7%85%8C%E5%8D%83%E7%B4%AB%E4%B8%87%E7%B4%85%E5%A4%A7%E9%9B%85%E5%AE%B4-feat-%E7%A5%9E%E5%A8%81%E3%81%8C%E3%81%8F%E3%81%BD-from-%E3%81%8C%E3%81%8F%E3%81%A3%E3%81%BD%E3%81%84%E3%81%A9 |website=TOWER RECORDS ONLINE |access-date=2023-10-14}}</ref>。


また、[[Team.ねこかん【猫】]]は、[[2009年]]に『[[東方永夜抄 〜 Imperishable Night.|東方永夜抄]]』作中BGMである「ブレインエイジア」のアレンジ楽曲である「オワタ\(^o^)/エイジア」をリリースしている<ref>{{Cite video |和書 |title=【東方アレンジ】オワタ\(^o^)/エイジア【人生オワタ】&#91;&#93; |date=2009-03-01 |url=https://www.nicovideo.jp/watch/sm6305062 |via=ニコニコ動画 |language=ja |access-date=2023-10-14}}</ref>。ほかに、[[お笑い芸人]]の[[パーマ大佐]]は2021年に『人生オワタ』をリリースした。同曲は[[TikTok]]で220万再生、14万いいねを記録した<ref>{{Cite web |title=パーマ大佐、「人生オワタ」を配信開始|THE MAGAZINE |url=https://magazine.tunecore.co.jp/newrelease/180232/ |website=THE MAGAZINE |access-date=2023-10-14 |language=ja}}</ref>。
また、[[Team.ねこかん【猫】]]は、[[2009年]]に『[[東方永夜抄 〜 Imperishable Night.|東方永夜抄]]』作中BGMである「ブレインエイジア」のアレンジ楽曲である「オワタ\(^o^)/エイジア」をリリースしている<ref>{{Cite video |和書 |title=【東方アレンジ】オワタ\(^o^)/エイジア【人生オワタ】 |date=2009-03-01 |url=https://www.nicovideo.jp/watch/sm6305062 |via=ニコニコ動画 |access-date=2023-10-14}}</ref>。ほかに、[[お笑い芸人]]の[[パーマ大佐]]は2021年に『人生オワタ』をリリースした。同曲は[[TikTok]]で220万再生、14万いいねを記録した<ref>{{Cite web |title=パーマ大佐、「人生オワタ」を配信開始|THE MAGAZINE |url=https://magazine.tunecore.co.jp/newrelease/180232/ |website=THE MAGAZINE |access-date=2023-10-14}}</ref>。


== 出典 ==
== 脚注 ==
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=== 出典 ===
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2023年10月23日 (月) 17:39時点における版

人生オワタ(じんせいオワタ)は、悲観的な事態を意味するインターネットスラングである。顔文字の「\(^o^)/」を付随することも多い。

概要

「人生終わった」から転じた言葉であり、日常生活で大失敗したときや、スポーツ選手がケガしたとき、少年犯罪の容疑者が逮捕されたときといった悲観的な事態[1]、あるいは「もうどうしようもない時や、笑うしかないほどの絶望を感じた」ときに用いられる[2]。電ファミニコゲーマーの2020年の記事は、同語について「『人生オワタ \(^o^)/』は、ポジティブに見える顔文字と人生が終わったという後ろ向きな台詞のミスマッチさが魅力となってにちゃんねるママ内で流行し、いつしか樹海に向かうインターネットミームとして定着した」と説明している[3]

日本経済新聞2007年の記事によれば、同語は「能天気な顔文字と意味とのギャップが受けたのか、ここ一年ほどで急速に広まった」という。同記事は、「人生が終わるほどの一大事」を表現するために「張り付いたような笑顔」を用いるこのスラングは、「就職氷河期ゆとり教育に翻弄された世代」の若者が有する「あきらめムード」を体現したものではないかという考察を加えている[1]

用例

2012年に発生した、黒子のバスケ脅迫事件の犯人である渡邊博史は、自らの犯行動機について「10代20代をろくに努力もせず怠けて過ごして生きて来たバカが、30代にして『人生オワタ』状態になっていることに気がついて発狂した」と語っているほか[4]近藤康太郎は2013年の記事において、かつてニューヨークで逮捕された経験について「とばっちりとはいえ『人生オワタ……』としょげかえった」と述懐している[5]

影響

ゲーム

ゲーム開発者のキングが2007年にリリースした、同スラングおよび派生するアスキーアートを題材としたブラウザゲームである「人生オワタの大冒険」は、4Gamer.netいわく「最も有名なFlashゲーム作品」であり、2000年代中盤に流行した[6]樹海に向かう「オワタ君」を操作するという[6]2ちゃんねるアスキーアート板に建てられた同名のスレッドを着想の元とする同ゲームは[7]、いわゆる「死にゲー」として、2Dアクションのジャンルへ絶大な影響を与えた[3]。Kayinにより2007年末にリリースされた『I Wanna Be the Guy』はそのひとつであり[8]、「死にゲーとストレスのない素早い復活の組み合わせ」という「人生オワタの大冒険」の特徴を踏襲している。また、『I Wanna Be the Guy』のシステムをさらに踏襲したゲームとして、『Super Meat Boy英語版』や『Celeste』が知られている[3]

また、2000年代の「Flash動画全盛期」を振り返る、サントリー社「クラフトボス」が2020年にリリースしたウェブCMである「Flash Back Memories」においては、当時流行したFlash動画・ゲームのひとつとして『人生オワタの大冒険』が取り上げられている[6]

2020年12月31日のAdobe Flash Playerサポート終了をうけて、同年8月15日に続編である「人生オワタの大冒険2」がリリースされた。同ゲームは、Flashのサポート終了により「消えゆくアスキーアートの世界」を「オワタ君」が冒険するという内容である[3][9]。これに際して、『Undertale』の開発者であるトビー・フォックスは、「高校生の時から人生オワタの大冒険のファンであった」という趣旨のコメントを送っている[10]

音楽

パラジクロロベンゼン」などの代表曲で知られるボカロPであるオワタP[11]、2008年に『トルコ行進曲 - オワタ\(^o^)/』をリリースした。モーツァルトの「トルコ行進曲」に歌詞をつけたものである同曲は、「オワタP」の名前の由来となった楽曲であり[12]、発売元EXIT TUNES・販売元ポニーキャニオンのアルバムである『EXIT TUNES PRESENTS Vocalostar feat.初音ミク』および『EXIT TUNES PRESENTS 煌千紫万紅大雅宴 feat. 神威がくぽ from がくっぽいど』に収録された[13][14]

また、Team.ねこかん【猫】は、2009年に『東方永夜抄』作中BGMである「ブレインエイジア」のアレンジ楽曲である「オワタ\(^o^)/エイジア」をリリースしている[15]。ほかに、お笑い芸人パーマ大佐は2021年に『人生オワタ』をリリースした。同曲はTikTokで220万再生、14万いいねを記録した[16]

脚注

出典

  1. ^ a b 「人生オワタ\(^o^)/――絶望的状況でも笑顔(さぶかるウオッチング)」『日本経済新聞』、2007年4月28日、夕刊。
  2. ^ おた経編集部: “フエラムネのパッケージが煽ってる?\(^o^)/に見えると評判”. おたくま経済新聞 (2016年5月2日). 2023年10月14日閲覧。
  3. ^ a b c d 古嶋誉幸 (2020年8月17日). “「死にゲー」2Dアクションに今なお影響を与え続ける伝説的死にゲーの続編『人生オワタの大冒険2』がFlashの終焉を前に公開”. 電ファミニコゲーマー. 2023年10月14日閲覧。
  4. ^ 篠田博之「「黒子のバスケ」脅迫事件の被告人意見陳述全文公開1」『Yahoo!ニュース』、2014年3月15日。2023年10月14日閲覧。
  5. ^ 「(ギリギリ限界!:29)自由になったとき 近藤康太郎」『AERA』、2013年1月14日、68面。
  6. ^ a b c touge (2020年12月10日). “Flash動画全盛期を振り返る,クラフトボスのWebCMが本日公開。“ペリー”こと宮崎吐夢さんが,未来のクリエイターにエールを贈る”. 4Gamer.net. 2023年10月14日閲覧。
  7. ^ "『人生オワタ\(^o^)/の大冒険』『ロッコちゃん』開発者のキング氏インタビュー(前編)". おたくま経済新聞 (Interview). Interviewed by 川上竜之介. 25 January 2013. 2023年10月14日閲覧
  8. ^ shnsk (2010年5月13日). “『人生オワタ\(^o^)/の大冒険』作者に『IWBTG』作者から感謝のメール「あなたのゲームにインスパイアされた」”. ガジェット通信 GetNews. 2023年10月14日閲覧。
  9. ^ Yokoyama, Keiichi (2020年8月16日). “死にゲー2Dアクション『人生オワタの大冒険2』無料公開。Flashサポート終了が差し迫る中、まさかの新作が登場”. AUTOMATON. 2023年10月14日閲覧。
  10. ^ shnsk (2020年8月18日). “「Undertale」開発者のトビー・フォックス氏が「高校生の頃からファン」 Flashゲーム「人生オワタの大冒険2」へのコメントにキング氏「衝撃の事実」”. ガジェット通信 GetNews. 2023年10月14日閲覧。
  11. ^ 初音ミクの10年~彼女が見せた新しい景色~|初音ミク生誕10周年に寄せて~ボカロP34人アンケート~”. 音楽ナタリー. 2023年10月14日閲覧。
  12. ^ 4月12日 - オワタPと呼ばれた話”. がるなん.com / Blog. 2023年10月14日閲覧。
  13. ^ iroha feat.鏡音リン/EXIT TUNES PRESENTS Vocalostar feat.初音ミク”. TOWER RECORDS ONLINE. 2023年10月14日閲覧。
  14. ^ mathru feat.神威がくぽ/EXIT TUNES PRESENTS 煌千紫万紅大雅宴 feat.神威がくぽ from がくっぽいど”. TOWER RECORDS ONLINE. 2023年10月14日閲覧。
  15. ^ 【東方アレンジ】オワタ\(^o^)/エイジア【人生オワタ】[猫]』2009年3月1日https://www.nicovideo.jp/watch/sm6305062ニコニコ動画より2023年10月14日閲覧 
  16. ^ パーマ大佐、「人生オワタ」を配信開始|THE MAGAZINE”. THE MAGAZINE. 2023年10月14日閲覧。