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(笑)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

(笑)(わらい、しょう、わら、かっこ わらい、かっこ しょう、かっこ わら)は、 発言記録などにおいて、発言者や聴衆が笑ったことを描写する記号表現技法。発言記録以外の文章で、その文章の筆者が笑っていることを示す際にも用いられる。相手からは不快と思われることもある。

起源

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「(笑)」という表現は、古く第二次世界大戦前から用いられる。元々、議会裁判所などにおける速記録で、発言の状況を描写する際に用いられたものと考えられるが、現在のところ理由を示す書籍や証言は得られていない。

帝国議会議事録にも、「(「謹聽々々」と呼ぶ者あり)」「(拍手)」「(笑聲)」など、様々な議場の様子を描写する記述が見られる[注 1]

使用例

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雑誌

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その後、文芸雑誌座談会記事やインタビュー記事で、「(一同笑う)」「(一同うなずく)」など、同席者や発言者の様子や仕草を説明する際に使われた。

さらに、座談やインタビューでない一般の文章でも、主としてサブカルチャー系雑誌で文末に書くモノローグ的な用法が見られた。

なお対談や座談会の表記で使う「(笑)」を一人称の文体で最初に使用したと公言している人物に山崎春美(伝説的自販機本Jam』『HEAVEN』編集者)がいる[注 2]

また、戯曲や放送台本でも「ここで笑い声を」といった指定をするためのト書き(脚本)として使われた。

インターネット

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英語圏ではLOL, lol(Laughing out loud 大笑い、ROFLMAO英語版 ケツがもげるほど笑い転げる)[1]フランス語圏ではMDR (Mort de rireフランス語版笑い死に)と表現される。

他にも、韓国では「ㅋㅋ」、中国語圏では、中国のBBSの「猫扑」から広まった「233」が使われている[2]。また、ACG界隈では日本と同じように後述の「w」が使われる場合がある。

日本語のネットカルチャーでは、日本では1986年にパソコン通信PC-VANがスタート、この中のSIG「JLIVE ライブ・スペース」において、このSIGの常連だった、ハンドルネーム「ケイプロクシマ」なる人物が、「今日、道でこけたよ(笑)」のような、軽い自虐の意味で使い始め、さらにこれを略して、「今日、道でこけたよ わら」のように表現し始めた。そして、やがて、「わら」がローマ字入力の「w」に、また、自虐から哄笑のニュアンスにかわり、「今日、道でこけた奴を見たよw」のように使われて今日に至っている[注 3]。「w」は多数連なって使用されることが多い。

2ちゃんねるなどのインターネット掲示板においては、ワロタ」「ワロス」[要出典]w」(『ワライ』のローマ字表記『warai』の頭文字に起因する)、2016年あたりから「[要出典](『w』が笑いの度合いによって多数連なると、草が生えているように見えることから。草生えると形容することもある)[注 4]などと表記される場合もある。1997年のオンラインゲーム『Diablo』から生まれたもので、ローマ字でしか会話をすることができなかったプレイヤーが、「(笑)」を「(warai」から「(w」に省略し、さらに「w」にまで省略されたとされる[3][信頼性要検証]

2016年頃からは。2ちゃんねるやニコニコ動画などを起点として、若者の間でインターネットスラングで笑いを意味した「w」の文字の形から「草生える」という表現が使われていることが広く認知され、それを省略した「草」は一般化した表現になっている。「(笑)」や「w」と比べて、「草」は文字だけでなく口頭でも使える特徴があり、笑えないことを「草も生えない」という表現法もある。

2017年に女性ファッション誌『CanCam』が10 - 30代の女性を対象に行ったアンケート調査では、(笑)よりも括弧のないを使うという回答が最も多かった[4]

その他

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脚注

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注釈

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  1. ^ 帝国議会議事録上でのかっこ書きの「拍手」「笑聲」:第二次世界大戦戦後間もなくの例だが、 1945年(昭和20年)11月28日11月30日などの帝国議会会議録に記載がある。
    帝国議会会議録検索システム→検索→発言者検索 開会日付:昭和20年11月28日→衆議院本会議→[037]三田村武夫
    帝国議会会議録検索システム→検索→発言者検索 開会日付:昭和20年11月30日→衆議院本会議→[005]北昤吉 など
  2. ^ 山崎春美1970年代後半から1980年代前半にかけて『Jam』『HEAVEN』『フォトジェニカ』『宝島』『月刊OUT』『』『Billy』『ウイークエンドスーパー』『FOOL'S MATE』『ロック・マガジン』などの雑誌やロックバンドガセネタ」「TACO」で活動したライターミュージシャンである。山崎は「(笑)」の使用に関して自著の解題において以下の寄稿文を寄せている。
    さらに余談をもうひとつ。今、書いてるような(つまり貴方が主語なら、いまお読みになってるような)この文章みたいに、それが評論でも記事でも何でもいいんだけど、一人称で書かれた地の文の中に、対談や座談会の表記で使う「(笑)」を入れて使ったのは、歴史上ボクが最初だと自負している。根拠は単純で、思いついて使った時、ほかに使ってるのなんかお目にかかったことがないからだ。その後、この使用例に出遭ったのはずいぶん経ってからだ。まあボクは(パロディか揶揄でもなければ)もう使わないだろうし、今やあまりいいイメージがないか、逆に定着してしまったかは知らない。いわゆる「ワラ」の原型である。 — 山崎春美「ヤマザキハルミの懺悔! ザンゲ! ゲゲゲのThank Gay!(ざんげ!)」『天國のをりものが 山崎春美著作集1976-2013』河出書房新社2013年、330頁。
  3. ^ 『三省堂国語辞典』第七版、項目「ダブリュー」
  4. ^ 2000年代には、発音からくる「藁」や、wの見た目からくる「」という表記も見られた。

出典

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  1. ^ Sakai, N. (2015). A Study of Translating Extra-Textual Expressions from a Non-English Language into English: A Case of Contemporary Japanese Computer-Mediated Communication. http://booksandjournals.brillonline.com/content/books/b9789004299245s015
  2. ^ 赵刚. “网络中经常出现的"233"是什么意思”. 电脑报. 2020-011-17閲覧。
  3. ^ ガジェット通信
  4. ^ 「(笑)」とか「www」って、何使う?女子が「古い」「引く」と思ってるのは、アレです、アレ。”. CanCam.jp (2017年3月16日). 2018年6月24日閲覧。

関連項目

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