テングサ
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(石花菜から転送)
テングサ科 | ||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Gelidiaceae | ||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||
テングサ科 |
テングサ(天草)は、紅藻類テングサ科 Gelidiaceae の海藻で心太、寒天の原料になるものの総称。石花菜(せっかさい)とも呼ぶ。
歴史
[編集]古くから交易の品物として取り扱われ、延喜式には、「大凝菜卅」(オゴノリ)という名で記載されていた。また、万葉言葉の残る地域では「てぐさ」と呼ばれている。
用途
[編集]赤紫色をしているが、水にさらし、天日乾燥させることを4、5回繰り返し、退色して白色になり、それを乾燥させたものを利用する。江戸時代の伊豆地方では肥料としても用いられてきたが、1822年、伊豆の代官が肥料への使用を禁止したため、食用のみに用いられるようになったと伝えられる[1] 。現代では寒天や心太(ところてん)の原料とするほか、寒天質は菌類や細胞などを培養するために使われる培地(寒天培地)のもっとも基本的な素材である。
種類
[編集]下記に掲げる分類のほか、シマテングサをシマテングサ科(Gelidiellaceae)としたり、オバクサをオバクサ科(Pterocladiaceae)とするものもある。
- ユイキリ属 Acanthopeltis
- シマテングサ属 Gelidiella
- シマテングサ Gelidiella acerosa
- ヒメテングサ属 Gelidiophycus
- ヒメテングサ Gelidium freshwateri
- テングサ属 Gelidium
- マクサ Gelidium elegans 最も一般的なテングサ
- オニクサ Gelidium japonicum
- キヌクサ Gelidium linoides
- オオブサ Gelidium pacificum
- ナンブグサ Gelidium subfastigiatum
- コヒラ Gelidium tenue
- ヨレクサ Gelidium vagum
- コブサ Gelidium yamadae
- オバクサ属 Pterocladiella
- ヒラクサ属 Ptilophora
脚注
[編集]- ^ 大野正夫 著「海藻肥料(大野正夫)」、堀輝三・大野正夫・堀口健雄編 編『日本藻類学会創立50周年記念出版:21世紀初頭の藻学の現況』(PDF)日本藻類学会、山形、2002年、128頁 。2014年2月18日閲覧。