硫化ケイ素
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硫化ケイ素(硫化珪素、りゅうかけいそ)(英語、silicon sulfide)とは、ケイ素に硫黄が化合した化合物である。一硫化ケイ素と二硫化ケイ素とが知られているものの、いずれも不安定な化合物である。
一硫化ケイ素
[編集]一硫化ケイ素 | |
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別称 silicon monosulfide | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 12504-41-5[1] |
日化辞番号 | J138.859B |
特性 | |
化学式 | SSi |
モル質量 | 60.15 g mol−1 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
一硫化ケイ素(英語、silicon monosulfide)は、黄色の針状結晶をしている。SiS。比重1.853 (g/cm3)。水とは激しく反応し、一硫化ケイ素は分解して、水酸化ケイ素と硫化水素となる。空気中に存在する水分に曝されるだけでも分解が起こるくらい、水に対して不安定である。またエタノールとも反応して、やはり一硫化ケイ素は分解する。
一硫化ケイ素の製法は、
以上のいずれかの組み合わせの混合物を、1000℃以上に加熱して反応させて生成した物を、真空昇華法によって精製すると得られる。
二硫化ケイ素
[編集]二硫化ケイ素 | |
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別称 silicon disulfide | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 13759-10-9 |
PubChem | 83705 |
日化辞番号 | J95.305I |
特性 | |
化学式 | S2Si |
モル質量 | 92.22 g mol−1 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
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二硫化ケイ素(英語、silicon disulfide)は、白色の針状結晶、または、灰色の針状結晶をしている。SiS2。比重2.02 (g/cm3)。融点1090℃。水に接触するのはもちろんのこと、空気中に存在する水分によってですら、二硫化ケイ素は分解して、水酸化ケイ素と硫化ケイ素となる。また、空気中で加熱すると、燃焼して酸素と化合し、二酸化ケイ素と二酸化硫黄となる。なお、エタノールと二硫化ケイ素が反応すると、オルトケイ酸テトラエチルを生ずる。
参考文献
[編集]- 化学大辞典編集委員会 編集 『化学大辞典 (縮刷版) 9』 p.654 共立出版 1964年3月15日発行 ISBN 4-320-04023-6
脚注
[編集]- ^ “Silicon monosulfide”. NIST Chemistry WebBook. The National Institute of Standards and Technology(NIST) (2017年). 2018年2月21日閲覧。