硫化ハフニウム(IV)
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硫化ハフニウム(IV) | |
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Hafnium(IV) sulfide | |
別称 二硫化ハフニウム | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 18855-94-2 |
ChemSpider | 8374205 |
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特性 | |
化学式 | HfS2 |
モル質量 | 242.62 g/mol |
外観 | 紫褐色の固体 |
密度 | 6.03 g/cm3 |
融点 |
N/A |
構造 | |
結晶構造 | 菱面体晶系、hP3、空間群:P-3m1, No 164 |
配位構造 | 八面体 |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | External MSDS |
EU Index | not listed |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 酸化ハフニウム(IV) |
その他の陽イオン | 硫化モリブデン(IV) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
硫化ハフニウム(IV)(りゅうかハフニウム よん、英: hafnium(IV) sulfide)はハフニウムの硫化物で、組成式が HfS2 と表される紫褐色の固体である。一般的には二硫化ハフニウムと呼ばれる。
結晶構造
[編集]硫化ハフニウム(IV)は菱面体晶型の層状結晶構造を持ち、各層はハフニウムの層の両面を八面体配位の硫黄で挟んだ格好になっている。ハフニウムと硫黄の結合が強固であるのに対し、層と層を繋ぐ硫黄同士の結合は弱いため、摩擦特性などは二硫化モリブデンに近いものとなる。
製造法
[編集]二硫化モリブデンが輝水鉛鉱を粉砕、精製して製造される天然由来のものである一方、素材としての二硫化ハフニウムはハフニウムと硫黄を合成して人工的に製造される。そのため、価格は二硫化モリブデンよりも高価なものとなる。
用途
[編集]半導体として使用できる可能性が東京工業大学より報告されている[1][2]。 一原子層の厚さを持つ二硫化ハフニウムは理論計算より1.2 eVのバンドギャップと1,800 cm2/Vsの電子移動度が予測される材料であり[3]、従来の二次元材料と比較してより高速、低消費電力でのトランジスタ動作が期待されている。
脚注
[編集]- ^ グラフェンの先へ 新材料でトランジスタを開発
- ^ Toru Kanazawa, Tomohiro Amemiya, Atsushi Ishikawa, Vikrant Upadhyaya, Kenji Tsuruta, Takuo Tanaka, and Yasuyuki Miyamoto (2016), “Few-layer HfS2 transistors”, Sci. Rep. 6: pp. 22277 doi:10.1038/srep22277
- ^ C. Kreis, S. Werth, R. Adelung, L. Kipp, M. Skibowski, E. E. Krasovskii, and W. Schattke (2003), “Valence and conduction band states of HfS2: From bulk to a single layer”, Phys. Rev. B 68 (23): pp. 235331 doi:10.1103/PhysRevB.68.235331