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硫化レニウム(IV)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
硫化レニウム(IV)
識別情報
CAS登録番号 12038-63-0
特性
化学式 ReS2
モル質量 250.337 g mol−1
外観 黒色板状結晶
密度 7.506 g cm−3, 固体
融点

分解

構造
結晶構造 六方晶系
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −180 kJ mol−1[1]
関連する物質
関連物質 硫化レニウム(VII)
酸化レニウム(VI)
酸化レニウム(VII)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

硫化レニウム(IV) (りゅうかレニウム よん、: rhenium sulfide(IV)) または二硫化レニウム(にりゅうかレニウム、: rhenium disulfide)とは、組成式が ReS2 と表されるレニウム硫化物である。式量は250.33、密度は7.506 g/cm3CAS登録番号は [12038-63-0]。択捉島で硫化レニウム(IV)を主成分とする鉱物であるレニウム鉱を産することが知られる。

製法

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酸化レニウム(VI)硫黄を混合して真空中で加熱反応させて得られる[2]

レニウムと硫黄との1000 °Cにおける直接反応でも得られる。

性質

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黒色板状晶で塩酸、希硫酸およびアルカリにはほとんど溶けず、硝酸には酸化されて過レニウム酸 HReO4 を生じて溶解する。

1000 °Cに加熱すると幾分揮発し、部分的に成分元素に解離する。水素中で1000 °Cに加熱すると単体レニウムになる[3]。また1000 °C石英を腐食する。

結晶は六方晶系ヨウ化カドミウム型構造をとり、その格子定数はa = 3.19 Å, c = 12.16 Åである[2]

関連項目

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参考文献

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  1. ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
  2. ^ a b 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成I』 丸善、1976年
  3. ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年