神の拳
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神の拳 The Fist of God | ||
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著者 | フレデリック・フォーサイス | |
訳者 | 篠原慎 | |
発行日 | 1994年 | |
発行元 |
Bantam Press 角川書店 | |
国 | ||
言語 | 英語 | |
形態 | 上製本 | |
ページ数 | (上) 414 / (下) 425 | |
次作 | イコン (小説) | |
コード |
ISBN 0-593-02798-1 (上) ISBN 4-04-791219-0 (下) ISBN 4-04-791220-4 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『神の拳』(かみのこぶし、原題:The Fist of God)は、フレデリック・フォーサイスの小説。1994年に刊行された。日本語版も同年6月に角川書店から刊行された。
あらすじ
[編集]この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
1990年、イラク軍がクウェートに侵攻した。褐色肌で完璧なアラビア語をあやつる英国軍将校マイク・マーチンは、クウェートに潜入し、破壊活動を支援する。さらに、「神の拳」と呼ばれる兵器の正体をつかみ、その使用を阻止するために、空爆の始まったバグダッドに潜り込む。バグダッドにいるイスラエルのスパイ「ジェリコ」と連絡をとり、「神の拳」が最新兵器であることが分かった。
登場人物
[編集]英国
[編集]- マーガレット・サッチャー
- 首相。
- ジョン・メージャー
- 新首相。
- ロビン・バトラー卿
- 内閣官房長官。
- ピーター・ド・ラ・ビリア卿
- 陸軍中将。多国籍軍副司令官。元SAS総監。
- コリン・マッコル卿
- SIS長官。
- ポール・スプルース卿
- 内閣官房副長官。メドゥーサ委員会委員長。
- J.P.ロヴァト准将
- SAS総監。
- ブルース・クレイグ大佐
- SAS大隊長。マイク・マーチンの上司。
- マイク・マーチン
- 37歳。母がインド人。SAS少佐。テリー・マーチン博士の兄。外見はアラブ人とそっくり。クウェートでの呼び名「ベド」。イラクでの偽名「マムード・アル・フーリ」。
- テリー・マーチン博士
- 35歳。中東学者。ロンドン大学東洋アフリカ学部 (SOAS) に勤務。中東の軍隊を研究。
- ヒラリー
- テリーの妻。株式仲買人。
- ナイジェル・マーチン
- マイクとテリーの父。元イラク石油勤務。
- スパーキー・ロウ
- SISの派遣要員。元SAS将校。カフジで情報を集める。
- スティーヴ・レイング
- SIS中東担当工作統制官。
- サイモン・バックスマン
- SISイラク・デスク長。
- ジュリアン・グレイ
- SISリヤド支局長。
- ブライアント博士
- 細菌学者。メドゥーサ委員。
- ラインハート博士
- 毒ガス専門家。メドゥーサ委員。
- ジョン・ヒップウェル博士
- 核物理学者。核兵器研究所勤務。メドゥーサ委員。
- スチュアート・ハリス
- ユダヤ人。ビジネスマン。サヤン(モサドの協力者)。
- ショーン・プラマー
- 政府通信本部 (GCHQ) アラビック・サーヴィス責任者。
- クリストファー・カウリー
- イギリス人技術者。スーパーガン・チームのリーダー。
- アル・フーリ
- 政府通信本部(GCHQ)のアラブ部門の上級分析官。元ヨルダン外交官。
- ペック少佐
- イギリス空軍軍人。目標分析の専門家。
- フィリップ・カーゾン中佐
- イギリス空軍軍人。第608飛行隊指揮官。
- ロフティ・ウィリアムソン少佐
- フィリップ・カーゾン中佐の部下。戦闘機パイロット。
- シド・ブレア
- ロフティ・ウィリアムソン少佐の相棒。航法士官(ナヴィゲーター)。
- ピーター・ジョーンズ大尉
- ロフティ・ウィリアムソン少佐の同僚。戦闘機パイロット。
- ニッキー・タイン大尉
- ピーター・ジョーンズ大尉の相棒。航法士官(ナヴィゲーター)。
- ピーター・スティーヴンソン軍曹
- SAS隊員。自由降下の専門家。
- ベン・イーストマン伍長
- SAS隊員。山岳要員。
- ケヴィン・ノース伍長
- SAS隊員。山岳要員。
アメリカ合衆国
[編集]- ジョージ・ブッシュ
- 大統領。
- ジェームズ・ベイカー
- 国務長官。
- リチャード・チェイニー
- 国防長官。
- ニコラス・ブレイディ
- 財務長官。
- リチャード・ソーンバーグ
- 司法長官。
- ブレント・スコウクロフト将軍
- アメリカ国家安全保障会議 (NSC) 議長。
- コリン・パウエル将軍
- 統合参謀本部議長。
- ノーマン・シュワルツコフ将軍
- 多国籍軍総司令官。
- チャールズ(チャック)・ホーナー中将
- 多国籍軍航空部隊司令官。
- バスター・グロッソン准将
- 多国籍軍航空部隊副司令官。
- ウィリアム・ウェブスター判事
- CIA長官。
- ビル・スチュアート
- CIA副長官(工作担当)。
- チップ・バーバー
- CIA中東課長。
- ハリー・シンクレア
- CIAロンドン支局長。
- スティーヴ・ターナー中尉
- ドン・ウォーカーの飛行隊の指揮官。
- ドン・ウォーカー
- 29歳。戦闘機パイロット。火器担当士官。TACの第9航空軍第4戦術戦闘航空団第336飛行隊所属。愛機はF-15ストリーク・イーグル。
- レイ・ウォーカー
- 60歳間近。ドン・ウォーカーの父。石油会社副社長。
- メイベル・ウォーカー
- レイ・ウォーカーの妻。
- ティム・ネイサンスン
- ドン・ウォーカーのイーグルの後部座席に乗る兵器システム担当士官。
- ランディ・ロバーツ
- ドン・ウォーカーの同僚。戦闘機パイロット。
- ベス・クローガー少佐
- 女性。飛行隊の情報将校。
- ディック・ビーティ大佐
- アメリカ空軍。目標分析の専門家。
- ダレン・クリアリー海軍少佐
- 戦闘機パイロット。愛機はF-14トムキャット。
- ソール・ネイサンスン
- ユダヤ系アメリカ人。銀行家兼財務家。
- ポール・マスロウキ
- 近東学科教授。
- ジム・ジェイコブス
- 40歳近く。核科学者。ローレンス・リヴァモア研究所勤務。
- ダディ・ローマックス
- 75歳。引退した核物理学者。過去にマンハッタン計画に参加。
イスラエル
[編集]- イツハク・シャミル
- 首相。
- ヤーコブ・ドロール将軍
- モサド長官。
- シュロモ(サミ)・ゲルション
- モサドの非合法工作部長。
- エイタン・ハダル
- モサドの中等部長。ダヴィド・シャロンの直属の上司。
- ダヴィド・シャロン
- モサドのイラク・デスク長。
- ベンヤミン・ネタンヤフ
- 外務次官。
- ギデオン(ギディ)・バルジライ
- モサドの工作管理官。
- モシェ・ハダリ
- アラブ学者。テルアヴィヴ大学アラブ学教授。
- カリム
- 29歳。ヨルダン人留学生。モサドの工作員。本名「アヴィ・ヘルツォーク」。
オーストリア
[編集]- ウォルフガング・ゲミュートリヒ
- 60代初め。ウィンクラー銀行副頭取。ジェリコの担当。
- エーディト・ハルデンベルグ
- 39歳。ウォルフガング・ゲミュートリヒの秘書。独り暮らし。
クウェート
[編集]- アーメド・アル・ファリア
- クウェート人。アル・ファリア大尉の父。大金持ちの商人。アル・ファリア通商本社社長。
- ハーレド・アル・ファリア大尉
- 26歳。クウェート空軍飛行士官。
- アブ・フーアド
- クウェート・レジスタンス委員会佐官。クウェート軍の中佐。
- アスラル・カバンディ
- 女レジスタンス。
イラク
[編集]- サダム・フセイン
- 大統領。ティクリート出身。
- ターハ・マラダン
- 首相。
- イザート・イブラヒム
- 第一副首相。
- サドゥーン・ハマディ
- 副首相。
- フセイン・カミル
- サダム・フセインの女婿。イラク軍需省長官。ダミー会社を作り武器を輸入。
- タリク・アジズ
- 外相。カルデア系キリスト教徒。
- アリ・ハッサン・マジード
- サダム・フセインの義弟。クウェート傀儡政権総督。
- アリ・ムスリ
- 工兵隊司令官。
- アブドゥッラー・カディリ大将
- ティクリート出身。陸軍機甲部隊司令官。
- ケマル
- 戦車隊軍曹。アブドゥッラー・カディリ大将のボディガード。
- アミル・サーディ
- イラク軍需省副大臣。
- ハッサン・ラマニ准将
- 37歳。ティクリート出身。情報機関ムハバラト防諜部長。イラク領内における外国の諜報工作を阻止。マイク・マーチンと学校時代に仲良しだった。
- イスマイル・ウバイディ博士
- 情報機関ムハバラト対外情報部長。外国での諜報活動を担当。
- アブデルラーマン・モイエッディン
- イスマイル・ウバイディ博士の部下。
- モーセン・ザイエード少佐
- シギント部門(無線情報を収集,分析する仕事)を総括。無線の技術は抜群に有能。
- オマル・ハティブ
- 45歳。秘密警察アムナルアム長官。国民を監視し、秩序維持に努める。ティクリート出身。あだ名は「拷問屋」。
- サバーウィ大佐
- 秘密警察クウェート支部長。
- アリ軍曹
- オマル・ハティブの部下。
- クーサイ
- サダム・フセインの息子。アムナルハッス(大統領親衛隊)指揮官。
- オスマン・バドリ大佐
- 35歳。工兵隊将校。偽装の名人。偽装要塞を建築。マイク・マーチンと学校時代に仲良しだった。
- アブデルカリム・バドリ大佐
- 37歳。オスマン・バドリの兄。イラク空軍飛行隊長。マイク・マーチンと学校時代に仲良しだった。
- ジャーファル・アル・ジャーファル博士
- 核物理学者。原爆開発技術者。イラクのオッペンハイマーと称される。
- サラ・シッディキ博士
- 原爆開発技術者。
- ジェリコ
- バグダッドにいるイスラエルのスパイのコードネーム。正体はイラクの最高評議会に連なる高官。
- レイラ・アル・ヒッラ
- 30歳。カルデア人。バグダッドの娼婦。顧客のアブドゥッラー・カディリ将軍から情報を引き出すスパイ。
ソビエト連邦
[編集]- ミハイル・セルゲイヴィチ・ゴルバチョフ
- ソビエト共産党中央委員会書記長兼ソビエト連邦大統領。
- エドゥアルド・シェワルナゼ
- 外相。ゴルバチョフの信頼が厚い。
- ステパノフ大佐
- ソビエト軍事顧問団上級工兵将校。イラク軍工兵部隊を育成。オスマン・バドリ大佐の恩師。
- ユーリ・クリコフ
- イラク内ソビエト大使館一等書記官。
その他の国
[編集]- ジェラルド・ヴィンセント・ブル博士
- カナダ人。火砲の設計家。イラクのミサイル製造に関与。
- ファハド国王
- サウジアラビア国王。
- アルフォンソ・ベンツ・モンガーダ
- 30歳。ユダヤ系チリ人。国連本部西アジア経済委員会バグダッド事務所の外交官。サヤン(モサドの協力者)。イスラエルの工作員。
- ミシェル・レヴィ
- 80歳過ぎ。パリの骨董屋。アンティーク家具に関してヨーロッパ屈指のエキスパート。サヤン(モサドの協力者)。
用語
[編集]- プロジェクト・バビロン
- 口径1mの大砲の開発計画。
- メドゥーサ委員会
- 大量破壊兵器の問題について政治指導者に助言する委員会。サイモン・バックスマンの補佐として、テリー・マーチン博士が参加。