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笹乃雪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
笹乃雪
Tofu cooking Sasanoyuki
笹乃雪
(2018年1月31日撮影)
地図
地図
店舗概要
所在地 110-0003
東京都台東区根岸二丁目15番10号
座標 北緯35度43分25.91秒 東経139度46分42.19秒 / 北緯35.7238639度 東経139.7783861度 / 35.7238639; 139.7783861 (笹乃雪)座標: 北緯35度43分25.91秒 東経139度46分42.19秒 / 北緯35.7238639度 東経139.7783861度 / 35.7238639; 139.7783861 (笹乃雪)
開業日 火曜 - 日曜日
閉業日 月曜日、月曜日祭日の場合は火曜日
正式名称 笹乃雪
店舗数 3店舗(支店 三越日本橋本店
営業時間 2022年8月 (2022-08)現在、コロナ禍により休業中。相席 - 午前11時30分 - 午後8時30分(ラストオーダー 午後8時)、個室 - 午前11時30分 - 午後9時
駐車台数 無し台
最寄駅 JR山手線鶯谷駅
最寄IC 首都高速上野出入口
外部リンク 公式ウェブサイト
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有限会社笹乃雪
種類 特例有限会社
本社所在地 日本の旗 日本
110-0003
東京都台東区根岸2丁目15番10号
設立 1691年(創業)
業種 小売業
法人番号 6010502004913 ウィキデータを編集
事業内容 料理店
資本金 3700万円
純利益 ▲553万4000円(2019年04月30日時点)[1]
総資産 2億7698万円(2019年04月30日時点)[1]
外部リンク http://www.sasanoyuki.com/
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笹乃雪(ささのゆき)は、東京都台東区根岸二丁目にある豆富料理の店舗である。2022年8月 (2022-08)現在、店舗移転ならびにコロナ禍の為に休業中も、2024年夏に新店舗で営業を再開の予定[2]


概要

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1691年(元禄4年)に、初代玉屋忠兵衛が上野輪王寺の宮といわれる第111代後西天皇の第6皇子、公弁法親王のお供をしてより江戸に移り[3]、根岸新田(現在地)で絹ごし豆富を作り料理屋を開いたのが始まり。江戸で初めてできた絹ごし豆富を親王に献上したところ、京を懐かしみ「の上に積もりしの如き美しさよ」と称されたので、屋号を「笹乃雪」と名づけた[4][5][6]

笹乃雪では、豆腐のことを「豆富」と書いて「とうふ」と記している。その由来は、80年ほど前の9代目当主奥村多吉が、料理店に「腐る」という字はふさわしくない、という理由で「豆富」と記すようになった[4]。1910年代の街歩きの本には、50銭で料理が食べられたと示している[7]。店の創業期に別の説があり、青果物を卸売にきた農家が休憩に立ち寄ったり、あるいはかつて遊里があったころには客のため四つ時まで店を開けたといい[8]、大正時代には入谷朝顔市のころばかり繁盛したとも記された[8]。1930年頃のメニューはあんかけ、冷奴、煮どうふ、炒りどうふなどがあった[9]

豆富は、その当時の井戸水苦汁を使用した昔ながらの製法である。使用する井戸水は、数百年をかけて武蔵野から到達する水脈を、地下80メートルから採水している[10]

豆腐料理の笹乃雪

元禄年間(1688-1704)に、京都宮家出入りの豆腐職人だった玉屋忠兵衛が、江戸で初めて絹ごし豆腐を作り、音無川のほとり、根岸の里に豆腐茶屋を開いたのが始まり。「笹乃雪」の屋号は、輪王寺宮が「笹に積もる雪のように白くて柔らかい」と称賛したことにちなむ。箸、二つに重ねた椀、椀に盛られたあんかけ豆腐の絵あり。「根岸新田二軒茶屋きぬこし御膳笹乃雪玉忠」と記された広告が書き写されている。

— 清水春風著「豆腐料理の笹の雪」[5]より抜粋

文化人との縁

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「水無月や根岸涼しき笹乃雪」

正岡子規明治30年(1897年)に笹乃雪を詠んだ句で、子規や夏目漱石をはじめ多くの文人歌人も訪れた[6]。河鍋暁斎ほか、贔屓にした文化人の作品を収蔵し店内に展示する[11]

営業情報

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笹乃雪
東京都台東区根岸二丁目15番10号
定休日 - 月曜日、月曜日が祭日の場合は火曜日
営業時間 - 相席 - 午前11時30分 - 午後8時30分(ラストオーダー 午後8時)、個室 - 午前11時30分 - 午後9時
駐車場 - 無し[12]

交通アクセス

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JR山手線 - 鶯谷駅より徒歩2分

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ a b 有限会社笹乃雪 第94期決算公告
  2. ^ 豆富・豆腐料理の笹乃雪 | 正岡子規、赤穂浪士ゆかりの老舗”. www.sasanoyuki.com. 2022年9月1日閲覧。
  3. ^ 奥田 1925, pp. 129–131
  4. ^ a b 根ぎし 笹乃雪 - 「いわれ」
  5. ^ a b 清水春風「豆腐料理の笹の雪」『東京名物百人一首』明治40-08。 2018年2月2日閲覧
  6. ^ a b 東都のれん会 - 「笹乃雪」
  7. ^ 杉韻居士 1914, pp. 99–100
  8. ^ a b 岡田 1916, pp. 8–9
  9. ^ 『東京名物食べある記』 1930, pp. 64–67
  10. ^ 根ぎし 笹乃雪 - 「最新情報」
  11. ^ 濱 2007, 笹乃雪所蔵「諸家雑画帖」
  12. ^ 根ぎし 笹乃雪 - 「店舗案内」

参考文献

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主な執筆者や編者の50音順。

  • 岡田村雄 [他] 編「根岸笹の雪」『紫草』 2巻、集古会〈集古叢書〉、1916年、8-9頁。doi:10.11501/977834国立国会図書館書誌ID:000000588983 絹ごしの札を掲載。
  • 奥田優曇華「笹の雪(上根岸)(豆腐料理)」『食行脚. 東京の巻』協文館、1925年(大正14)、129-131頁。doi:10.11501/977728 近代デジタルライブラリー、インターネット公開
  • 川本 勉「『東京名物百人一首』清水晴風著」『参考書誌研究 = Reference service and bibliography』第69号、国立国会図書館、2008年10月、1-39,図巻頭4p、CRID 1522262179975821568doi:10.11501/3051598ISSN 0385-3306  インターネット公開
  • 杉韻居士「豆腐料理笹の雪」『東京の表裏八百八街』鈴木書店、1914年、99-100頁。doi:10.11501/917718国立国会図書館書誌ID: 
  • 時事新報家庭部 編「根岸笹の雪」『東京名物食べある記』正和堂書房、東京、1930年(昭和5)、64-67頁。 
  • 清水春風「豆腐料理の笹の雪」『東京名物百人一首』明治40-08、[要ページ番号]頁。 
  • 3部会・研究委員会食文化研究部会(著)、食文化研究部会(編)「学会活動の回顧と展望 「豆腐料理 根ぎし 笹乃雪」」(pdf)『日本家政学会誌』第49巻第5号、日本家政学会、1998年5月15日、559-562頁、NAID 1100031685842018年2月1日閲覧 インターネット公開
  • 林家いっ平『「老舗」味めぐり』グラフ社、2006年、[要ページ番号]頁。 
  • 法政大学大学院エコ地域デザイン研究所歴史プロジェクト 陣内研究室 編『自然が育んだ江戸東京の都市文化』2007年3月、[要ページ番号]頁。 
  • 濱久雄(著)、河鍋暁斎記念美術館(編)「暁斎 河鍋暁斎研究誌」、河鍋暁斎記念美術館、2007年10月。 
  • 坂崎重盛「浅草 上野 文士好みの老舗の味散歩 - 笹乃雪」『東京人』、都市出版、2008年2月。 
  • 山内宏泰「名作×名食6 正岡子規×笹乃雪」『文芸春秋』2012年11月、[要ページ番号] 

関連項目

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外部リンク

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