管弦楽のための変奏曲 (シェーンベルク)
表示
管弦楽のための変奏曲(Variationen für Orchester )作品31は、アルノルト・シェーンベルクが1926年から1928年にかけて作曲した管弦楽曲。十二音技法を用いて書かれた最初の大規模な作品である。
初演は1928年12月2日、ベルリンにおいてヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によって行われ、一大スキャンダルを巻き起こした。
出版は1929年、ウィーンのウニヴェルザール出版社から。
楽器編成
[編集]フルート4(ピッコロ2持ち替え)、オーボエ3、コーラングレ(第4オーボエ)、クラリネット3、小クラリネット(第4クラリネット)、バス・クラリネット、ファゴット3、コントラファゴット(第4ファゴット)、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバ、ティンパニ、大太鼓、小太鼓、長太鼓、シンバル、タムタム、トライアングル、シロフォン、グロッケンシュピール、フレクサトーン、チェレスタ、マンドリン、ハープ、弦五部
演奏時間
[編集]約23分
楽曲の構成
[編集]導入部、主題と9つの変奏、終曲からなる。520小節。
- 導入部(1 - 33小節)2分の2拍子
- 主題(34 - 57小節)4分の3拍子
- 第1変奏(58 - 81小節)モデラート、4分の3拍子
- 第2変奏(82 - 105小節)アダージョ、8分の9拍子
- 第3変奏(106 - 129小節)適度に(Mässig)、4分の3拍子
- 第4変奏(130 - 177小節)ワルツのテンポ(Walzer-tempo)、4分の3拍子
- 第5変奏(178 - 201小節)速く(Bewegt)、2分の3拍子
- 第6変奏(202 - 237小節)アンダンテ、8分の4拍子
- 第7変奏(238 - 261小節)遅く(langsam)、4分の4拍子
- 第8変奏(262 - 285小節)極めて速く(Sehr rasch)、2分の2拍子
- 第9変奏(286 - 309小節)リステッソ・テンポ、2分の2拍子
- 終曲 - 3つの部分に分かれる。
- 第1部(310 - 343小節) 4分の3拍子
- 第2部(344 - 434小節) 4分の2拍子
- 第3部(435 - 520小節) 4分の2拍子
参考文献
[編集]- 『作曲家別名曲解説ライブラリー16 新ウィーン楽派』(音楽之友社)
外部リンク
[編集]- 管弦楽のための変奏曲の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト。PDFとして無料で入手可能。