紅箭型ミサイル艇
037-II型ミサイル艇 (紅箭型) | |
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基本情報 | |
種別 | ミサイル艇 |
建造所 | 広州黄埔造船廠 |
運用者 | 中国人民解放軍海軍 |
就役期間 | 1991年 - 現在 |
前級 | 037-IG型 (紅星型) |
次級 | 056型 (江島型; コルベット) |
要目 | |
基準排水量 | 528トン |
全長 | 65.39 m |
最大幅 | 8.40 m |
吃水 | 2.38 m |
主機 | SEMT ピルスティク12PA6 V280MPCディーゼルエンジン×3基 |
推進器 | スクリュープロペラ×3軸 |
出力 | 最大17,280馬力 / 定格15,840馬力 |
速力 | 33.6ノット |
航続距離 | 1,800海里 (18kt巡航時) |
乗員 | 47名 |
兵装 |
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C4ISTAR | ZKJ-3戦術情報処理装置[1] |
レーダー | |
電子戦・ 対抗手段 | 900型電波探知妨害装置 |
紅箭型哨戒艇(ホウチェンがたみさいるてい、英語: Houjian-class missile boats)は、中国人民解放軍海軍のミサイル艇の艦級に対して付与されたNATOコードネーム[2]。中国人民解放軍海軍での名称は037-II型ミサイル艇(037-II型导弹护卫艇)[3]。
来歴
[編集]1980年代初頭、香港返還まで20年を切ったことを受けて、人民解放軍駐香港部隊に配備する艦艇に関する検討が着手された。これに応じて、第701研究所と第708研究所は、それぞれ037-I型駆潜艇(海久型)をベースとしたミサイル艇を設計した。第701研究所の案は比較的変更点が少ない漸進的なものであったのに対し、第708研究所の案は大幅な改設計を加えたものであった。最終的に、駐香港部隊への配備艇については第708研究所の案が採択され、これに基づいて建造されたのが本型である。ただし本型はあまりに高価で、大量配備は困難であったことから、第701研究所の案も037-IG型(紅星型)として並行配備されることになった[3]。
設計
[編集]上記の経緯により、船体と機関はおおむね037-I型駆潜艇(海久型)と同様のものであり、平甲板型という船型も踏襲されている。ただし上部構造物のデザインは大きく異なっている[4]ほか、主機関・推進方式も、037-I型や037-IG型ではディーゼルエンジン4基で4軸を駆動する方式であったのに対し、本型では3基3軸に変更されたものとみられている[2]。船体は半滑走式で、NBC対策も施されているものとみられている[5]。
YJ-8艦対艦ミサイルを主兵装とする点では037-IG型と同様だが、037-IG型では連装発射筒を艦尾甲板両舷に搭載していたのに対し、本型では俵積みにした3連装発射筒を中部甲板両舷に搭載している。その後方には甲板室を設けて69式30mm機銃(AK-230の中国版)を背負式に搭載している[2][4]。69式30mm機銃は光学方位盤、艦首甲板の76A式 37mm連装機銃はレーダー方位盤の管制を受けているが、後者には独立した光学照準器も備えられている[2]。また037-IG型とともに、人民解放軍海軍のミサイル艇として初の戦術情報処理装置として、ZKJ-3を搭載したとされている[1]。
配備
[編集]# | 艦名 | 進水 | 就役 | 配属 |
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770 | 陽江 Yangjiang |
1991年 1月 |
1991年 7月 |
駐香港部隊 |
771 | 順徳 Shunde |
1994年 7月 |
1995年 2月 | |
772 | 南海 Nanhai |
1995年 2月 |
1995年 4月 | |
773 | 番禺 Panyu |
1995年 5月 |
1995年 7月 | |
774 | 連江 Lianjiang |
1998年 9月 |
1999年 2月 | |
775 | 新会 Xinhui |
1999年 4月 |
1999年 11月 |
なお5番艇「連江」は2006年6月に商船と衝突して沈没したが、後にサルベージされ[5]、2008年には現役復帰している[2]。
参考文献
[編集]- ^ a b 陸易「中国軍艦のコンバット・システム」『世界の艦船』第748号、海人社、2011年10月、94-97頁、NAID 40018965309。
- ^ a b c d e Eric Wertheim (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. p. 125. ISBN 978-1591149545
- ^ a b war.163.com. “海上轻骑兵—中国海军037系列猎潜艇_网易新闻中心” (中国語). 2015年5月18日閲覧。
- ^ a b 『中国/台湾海軍ハンドブック 改訂第2版』海人社、2003年、87頁。 NCID BA65027607。
- ^ a b 「写真特集 今日の中国軍艦」『世界の艦船』第816号、海人社、2015年5月、46頁、NAID 40020406561。