コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

繕い裁つ人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
繕い裁つ人
漫画
作者 池辺葵
出版社 講談社
掲載誌 Kiss PLUS
ハツキス
レーベル KCデラックス
発表期間 2009年 - 2014年
巻数 全6巻
映画
原作 池辺葵
監督 三島有紀子
脚本 林民夫
音楽 小林洋平
配給 ギャガ
封切日 2015年1月31日
上映時間 104分
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

繕い裁つ人』(つくろいたつひと)は、池辺葵による日本漫画。また、それを原作とした日本映画

2009年に『Kiss PLUS』(講談社発行)にて連載を開始。その後、後継誌の『ハツキス』に引き続き連載[1]、2015年1月号にて最終回を迎えた。単行本は全6巻。

漫画ランキング本『このマンガがすごい!』の2012年版のオンナ編では17位にランクインした[2]

2015年中谷美紀主演により実写映画化された。

あらすじ

[編集]

神戸で小さな洋裁店を営む市江(中谷美紀)。この店は市江の祖母が開いたオーダーメイドの専門店で、常連客は高齢化し、店を継いだ市江の主な仕事は、祖母が仕立てた上等で古い服の「お直し」だった。新しい服も祖母の型紙を使い、馴染みの店で細々と売るだけの欲のない市江。

市江の仕立ての腕に惚れ込む青年・藤井(三浦貴大)。地元デパートの企画部員である藤井は、「市江デザイン」の新ブランドを売り出そうと、店に日参していた。しかし、大量消費の服に興味を示さない市江。

洋裁店の顧客たちは祖母の頃から年に一度、夜会を開く事を楽しみにしていた。日頃は平凡な市民たちが、この夜だけは、祖母が縫った美しい衣装で紳士・淑女となり、ワルツを踊るのだ。「30歳以下は参加不可」の夜会を覗き見に来る女子高生の3人組。ドレスが欲しいと軽いノリで頼む彼女たちを嫌い、断る市江。お直しを繰り返す「一生ものの服」に対する市江や顧客たちの強い思いを知り、ブランドの企画を取り下げる藤井。自分の浅はかさを痛感した藤井は、敢えて転属願いを提出し、武者修行の覚悟で東京の店に移って行った。

数カ月後、神戸の町で偶然に、藤井の妹・葉子(黒木華)と出会う市江。足が不自由で車椅子生活だが、区役所で働き結婚も決まる葉子。そんな葉子に、市江は自分からウエディングドレスの制作を申し出た。初めてデザインから自分で担当し、洋裁の楽しさを噛みしめる市江。

その年の夜会に、再び現れる女子高生たち。3人組の一人が、常連客だった亡き祖父のオーダー服を、「会場に飾って欲しい」と差し出した。祖父の服を囲んで踊る顧客たち。市江は、そんな女子高生たちに、「一生ものの服」を作らせて欲しいと笑顔で声をかけるのだった。

登場人物

[編集]
南市江
本作の主人公。祖母の後を継ぎ南洋裁店の店主をしている。日々、客のために丹精込めてオーダーメイドの服を作っている。幼いころから祖母に影響を受け、結婚や恋愛よりも仕立ての仕事を第一に考えている。
藤井
丸福百貨店の企画部に勤務。市江の服に惚れ込み、彼女の服を仕入れようとするが、市江はそれを望まない。後に市江とは淡い恋愛関係になる。
南志乃
市江の祖母。洋裁店の初代店主。

書誌情報

[編集]

映画

[編集]
繕い裁つ人
監督 三島有紀子
脚本 林民夫
原作 池辺葵『繕い裁つ人』
製作 植田龍太郎
沖貴子
黒澤格
宇田川寧
製作総指揮 重松圭一
出演者 中谷美紀
三浦貴大
伊武雅刀
余貴美子
音楽 小林洋平
主題歌 平井堅
切手のないおくりもの
撮影 阿部一孝
編集 加藤ひとみ
配給 ギャガ
公開 日本の旗 2015年1月31日
上映時間 104分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 1.8億円[3]
テンプレートを表示

2015年1月31日に公開。企画・監督は三島有紀子

撮影は2014年3月に神戸市を中心に兵庫県オールロケで行われた。三島の母校である神戸女学院大学もロケ地として使用されている[4]

出演

[編集]

スタッフ

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ ハツキス創刊記念!池辺葵「繕い裁つ人」インタビュー”. コミックナタリー Power Push (2014年6月13日). 2016年11月28日閲覧。
  2. ^ このマンガが凄い!”. 漫画全巻ドットコム. 2015年2月8日閲覧。
  3. ^ キネマ旬報』2016年3月下旬 映画業界決算特別号、82頁。
  4. ^ 神戸が制作拠点の映画「繕い裁つ人」-三島有紀子監督が来神”. 神戸経済新聞 (2014年11月14日). 2015年2月8日閲覧。

外部リンク

[編集]