聖ステファノの殉教 (カラッチ)
フランス語: La Lapidation de saint Étienne 英語: The Martyrdom of St Stephen | |
作者 | アンニーバレ・カラッチ |
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製作年 | 1603-1604年ごろ |
種類 | 銅板上に油彩 |
寸法 | 136 cm × 253 cm (54 in × 100 in) |
所蔵 | ルーヴル美術館、パリ |
『聖ステファノの殉教』(せいステファノのじゅんきょう、仏: La Lapidation de saint Étienne、英: The Martyrdom of St Stephen)は、イタリアのバロック絵画の巨匠アンニーバレ・カラッチが1603-1604年ごろ、銅板上に油彩で制作した絵画である[1]。1668年以前にモントジエ公爵からルイ14世に贈られ、1797年以来、パリのルーヴル美術館に所蔵されている (目録番号204)[1][2]。
作品
[編集]本作の主題は『使徒行伝』から採られており、カトリック教会史上最初の殉教者である聖ステファノが描かれている。彼は、エルサレムの住人にキリスト教の布教をした咎で裁かれた末に町の城壁の前で石刑に遭い、果てる[3]。
画面左側で跪いている彼は流血しており、怒る男たちの石を受けている[3]が、石を気に留めていない[1]。王冠と殉教の象徴であるシュロを持つ天使が彼の方に飛来し、ステファノの殉教が祝福されていることを伝えているからである[1][3]。天使は、画面右上の雲の間に見える天国からの使者であり、天国には父なる神とイエス・キリストと天使たちの姿が垣間見える[1][3]。なお、後に伝道者パウロとなる古代ローマの役人サウロがこの場に描かれ、ステファノの殺害に同意したばかりか、その指揮まで執っているようである[3]。
この絵画は、おそらくアンニーバレの甥にあたるアントニオ・カラッチが1610年ごろに制作した同主題作 (ロンドン・ナショナル・ギャラリー) にもとづいている[4]。なお、ルーヴル美術館にはもう1点のアンニーバレに帰属されるが、弟子が関与している可能性のあるキャンバス上の『聖ステファノの殉教』がある[3]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e “WGA entry”. www.wga.hu. 2024年3月6日閲覧。
- ^ “La Lapidation de saint Étienne”. ルーヴル美術館公式サイト (フランス語) (1603年). 2024年3月6日閲覧。
- ^ a b c d e f 『ルーヴル美術館200年展』、1993年、46頁。
- ^ “Catalogue entry”. /www.nationalgallery.org.uk. 2024年3月6日閲覧。
参考文献
[編集]- 『ルーヴル美術館200年展』、横浜美術館、ルーヴル美術館、日本経済新聞社、1993年刊行