華吹雪
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華吹雪 | |
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属 | イネ属 Oryza |
種 | イネ O. sativa |
交配 | おくほまれ×ふ系103号 |
亜種 | ジャポニカ O. s. subsp. japonica |
品種 | 華吹雪 |
開発 | 青森県農業試験場 |
華吹雪(はなふぶき)は、1985年(昭和60年)に青森県で育成されたイネ(稲)の品種[1]。「ふ系103号」を花粉親、「おくほまれ」を種子親とする交配によって育成された[1][2][3]。品種名は、青森県が誇る弘前城の桜が咲き誇る様から命名された[1][2]。酒造好適米としての2022年の生産量は12位[4]。
概要
[編集]熟期は中生で、多収[1]。短稈で耐倒伏性が強い[1]。耐冷性と耐病性は中[1]。
千粒重は29.4gと極大粒[1]。心白発現率は高いものの、心白が大きいため高精米は難しく大吟醸には向かないが、純米酒に適する[1]。
短稈で耐倒伏性が強いことから、「美山錦」[5]、「山田錦」[6]等の酒造適性は高いが倒伏しやすい稲と、栽培適性の向上を目的とした交配が行われた[5][6]。そのため、後述の通り子孫品種が多い。
華吹雪で造った清酒は丸味があり、香味の調和のとれた酒であると評価されている[3]。
関連品種
[編集]子品種
[編集]孫品種
[編集]- 秋田酒こまち -「秋系酒306」と「秋系酒251」との交配[7]
- 吟ぎんが -「出羽燦々」と「秋田酒49号」との交配[11]
- 出羽の里 -「出羽燦々」と「吟吹雪」との交配[9]
- 結の香 -「華想い」と「山田錦」の交配[12]
- 夢の香 -「出羽燦々」と「八反錦1号」の交配[13]
ひ孫品種
[編集]- 吟さやか -「吟ぎんが」と「春陽」の交配[11]
- 華さやか -「吟ぎんが」と「黒1900」の交配[14]
- 雪女神 -「出羽の里」と「蔵の華」の交配[15]
- 吟烏帽子 - 「出羽の里」と「青系155号」の交配[16]
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h 副島 2017, p. 66.
- ^ a b 青森県農業試験場 1987, pp. 19–29.
- ^ a b 山内 1988, pp. 2–7.
- ^ 資料2 酒造好適米の農産物検査結果(生産量)と令和4年産の生産量推計(銘柄別) 農林水産省
- ^ a b “酒造好適米新品種「山形酒49号」の育成”. 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター. 2022年2月22日閲覧。
- ^ a b 青森県農業試験場 2003, pp. 11–27.
- ^ a b 副島 2017, p. 8.
- ^ 副島 2017, p. 10.
- ^ a b 副島 2017, p. 53.
- ^ 副島 2017, p. 64.
- ^ a b 副島 2017, p. 26.
- ^ 副島 2017, p. 83.
- ^ 副島 2017, p. 87.
- ^ 副島 2017, p. 65.
- ^ 副島 2017, p. 84.
- ^ “吟烏帽子 | 地方独立行政法人 青森県産業技術センター”. www.aomori-itc.or.jp. 地方独立行政法人 青森県産業技術センター. 2022年2月22日閲覧。
参考文献
[編集]- 田名部 嘉一、山崎 季好、工藤 哲夫、高館 正男、有馬 喜代史、三上 泰正、川村 陽一、立田 久善、吉原 雅彦、浪岡 実、金澤 俊光、小野 清治、三本 弘乗「水稲新品種「華吹雪」の育成」『青森県農業試験場研究報告』第30号、1987年、19-29頁、ISSN 03887650。
- 山内嘉一「青森県における酒造好適米の育成」『日本醸造協会誌』第83巻第1号、日本醸造協会、1988年、2-7頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.83.2、ISSN 0914-7314、NAID 130004304996。
- 三上 泰正、高舘 正男、横山 裕正、小林 渡、舘山 元春、前田 一春、川村 陽一、立田 久善、中堀 登示光、工藤 哲夫、浪岡 實「水稲新品種‘華想い’の育成」『青森県農業試験場研究報告』第39号、2003年、11-27頁、ISSN 03887650。
- 副島, 顕子『酒米ハンドブック』(改訂版)文一総合出版、2017年7月31日。ISBN 9784829981535。