葵涌焚化爐
| 葵涌焚化爐 | |
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 葵涌焚化爐。手前に見えているのは青茘橋 | |
  葵涌焚化爐 香港内の場所 | |
| 概要 | |
| 現状 | 解体済み |
| 所在地 |
醉酒湾, 葵涌 新界, 香港 |
| 座標 | 北緯22度21分04秒 東経114度06分55秒 / 北緯22.350999度 東経114.115241度座標: 北緯22度21分04秒 東経114度06分55秒 / 北緯22.350999度 東経114.115241度 |
| 開業 | 1978年10月 |
| 閉鎖 | 1997年5月 |
| 解体 | 2007年–2011年 |
| 所有者 | 香港政庁 |
| 高さ | 150メートル (490 ft) |
葵涌焚化爐（きちょうふんかろ, 英: Kwai Chung Incineration Plant）は、香港にかって存在した清掃工場。葵涌地区の酔酒湾（Gin Drinkers Bay）を埋め立てて造成した土地に1.4ヘクタールの敷地面積を使用して建設された。1978年の運用開始以来、ごみの減容により埋立地の寿命延長に貢献してきた[1]。
沿革
[編集]ごみの最終処分場としての埋め立て地が不足してきたため、焼却炉を建設することにした。建設の請負契約は7つの国際企業グループが争ったが、最終的に英国のClarke Chapmanに決定、1973年11月29日締結された[2]。
1978年10月17日、正式な開所式が行われた[3]。旧式の清掃工場とは異なり、電気集じん器を設置している[4]うえ、高さ150メートルの煙突は堅尼地城（Kennedy Town）や荔枝角（Lai Chi Kok）の同様な施設に比べて高く、汚染物質は地面から離れた場所に拡散した[5]。
1989年、香港政庁は『Pollution in Hong Kong - A Time to Act』という白書を発行した。
1997年5月、操業停止[6]。敷地はダイオキシン、フラン[7]、アスベスト、重金属、石油由来の炭化水素で汚染されていたため、すぐには解体できなかった。解体前に先立ち、解体後の再開発を見据えて敷地の除染を行った[8]。
2008年現在、香港政府は新しい焼却炉の建設を検討している[9][10]。
2008年10月、香港政府は1億9000万元の予算で葵涌焚化爐の解体と跡地の除染を業者に請負委託[11]。ハイウェイと下水処理施設に近いため従来の爆破解体は採用できず、シンガポールから高さ168メートル・重量600トンのクレーンを導入することにした。ダイヤモンドカッターを備えた切断用の機械をリモコンで操作し、煙突を何段もの円筒状に分解、クレーンで地面に下ろす。この工法を採用した結果、騒音や有害なほこりの飛散は大幅に抑えられた[12]。必要な人員も従来の工法ならば50人のところ20人ですんだ[11]。
2017年現在、この場所に納骨堂を建設する計画がある[13]。
脚注
[編集]- ^ Tsai-Hong, Lo (1984). “Disposal of municipal solid wastes by incineration in Hong Kong”. Conservation & Recycling 7 (2-4): 73-82. doi:10.1016/0361-3658(84)90004-3.
- ^ “HK will have world's best incinerator”. South China Morning Post: p. 11. (1973年11月30日)
- ^ “$154m incinerator set”. South China Morning Post: p. 9. (1978年10月18日)
- ^ Kenneth Ko (1979年9月15日). “Incinerator to have 'filter'”. South China Morning Post: p. 1
- ^ “Tallest chimney to be built”. South China Morning Post: p. 6. (1976年10月1日)
- ^ “Frequently Asked Questions - Incineration”. epd.gov.hk. Environmental Protection Department(環境保護署). 2008年3月30日閲覧。
- ^ 化学的にフランとイコールではない
- ^ “Penny's Bay Reclamation Stage 1”. cedd.gov.hk. 土木工程拓展署(Civil Engineering and Development Department). 2007年2月10日閲覧。
- ^ 大気汚染が環境と公衆衛生に与える影響を考慮した結果、固体廃棄物の処理方法としての焼却を廃止すると決定するも、後に実行を延期
- ^ “Incinerator The Best Option For Hong Kong Rubbish”. cleartheair.org.hk (2008年1月30日). 2008年2月17日閲覧。
- ^ a b 羅敬文 (2009年9月7日). “葵涌焚化爐清拆工程將於年底完成，工程承辦商以自行研發的「血滴子」裝設在煙囪頂部，配以電動鑽石鏈分60截逐片切割下來。”. 2021年11月26日閲覧。
- ^ 馮永堅 (2009年9月7日). “新法拆煙囱 切件吊落地 大減噪音塵埃 連清理焚化爐耗1.9億”. 2021年6月20日閲覧。
- ^ “Issues relating to supply of niches” (PDF). 立法會(Legislative Council) (2017年5月2日). 2021年11月1日閲覧。