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虹色ダイバーシティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
特定非営利活動法人虹色ダイバーシティ
国籍 日本の旗 日本
格付 特定非営利活動法人
コード 9120005016491
設立日 2013年7月26日
代表者 村木真紀
郵便番号 530-0043
事務所 大阪府大阪市北区天満2丁目1番6号 天満橋MSビル7階
外部リンク 認定NPO法人 虹色ダイバーシティ
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虹色ダイバーシティ(にじいろダイバーシティ、Nijiiro Diversity)は、大阪市北区に所在する特定非営利活動法人LGBTなど性的少数者のための社会教育事業および調査研究を行っている[1]。2022年4月、西日本初の常設のLGBTQセンター「プライドセンター大阪」を開設した[2][3]

概要・沿革

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2013年7月26日、村木真紀[注 1]、電機メーカー従業員の坂田麻智、坂田のパートナーのテレサ・スティーガーらによって設立された。当初は一般財団法人ダイバーシティ研究所の運営するシェアオフィスに入居し、企業研修やコンサルティング、LGBTQの調査研究などの業務を始めた[5][6][7]

2014年、大阪市淀川区LGBT支援事業を受託。また、国際基督教大学ジェンダー研究センターと共同研究でLGBTと職場に関するアンケート調査を開始した[5]

2015年、Googleの「Googleインパクトチャレンジ賞」を受賞[8]

2016年、大阪市に事務所を開設。同年6月、日本経済新聞社の「日経ソーシャルイニシアチブ大賞 新人賞」を受賞[9]。同年から内閣人事局、司法研修所(裁判官向け)、人事院、文部科学省、厚生労働省などで研修を行う[5]

2017年11月30日、特例認定を受ける[1]

2019年2月14日、同性カップル13組が、同性間の結婚を認めていない民法と戸籍法の規定は憲法24条及び13条により保障される婚姻の自由を侵害し、憲法14条1項の保障する法の下の平等に違反するとして、国に対し立法不作為を理由とする損害賠償請求訴訟を東京、大阪、札幌、名古屋の4地裁に一斉に提訴した(「結婚の自由をすべての人に」訴訟[10][11][12]。虹色ダイバーシティの理事の坂田麻智とテレサ・スティーガーは関西訴訟の原告に加わり、監事を務める弁護士の三輪晃義[13]も関西訴訟の弁護団に加わった[14][15]

2020年2月28日、正式に認定NPO法人となる[1]

虹色ダイバーシティはパートナーシップ制度の全国の件数調査を実施していたが、増大する作業負荷のため、調査継続の困難に直面。2020年6月1日からは、同制度を日本で初めて導入した渋谷区と共同で調査を実施することとなった(全国パートナーシップ制度共同調査)[16]

同年11月18日、「Marriage For All Japan ー結婚の自由をすべての人に」(代表理事は三輪と弁護士の寺原真希子)、「LGBTとアライのための法律家ネットワーク(LLAN)」[17]の2団体と共同で、同性婚(婚姻の平等)の実現に向けて賛同企業を可視化するキャンペーン「Business for Marriage Equality」を立ち上げた[18]

2022年4月1日、当事者や支援者たちが自由に過ごすことができる場所「プライドセンター大阪」を開設した。東京都新宿区の「プライドハウス東京レガシー」に次いで常設のLGBTQセンターは全国で2番目で、西日本では初[3][2]。情報発信を積極的に行うほか、専門の相談員による無料の個別相談を対面・オンラインの両方で行っている[19]

2023年5月28日、性的少数者の存在や人権保障を訴える「プライド・クルーズ」を企画。大阪市の中之島を、虹色の旗を掲げた船3隻で一周した[20]

脚注

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注釈

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  1. ^ 戸籍名は「木村真紀」[4]

出典

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  1. ^ a b c 特定非営利活動法人虹色ダイバーシティ | NPO法人ポータルサイト”. 内閣府. 2023年7月27日閲覧。
  2. ^ a b 安元久美子 (2023年6月18日). “LGBT、つながりや情報求めて 大阪のNPOセンター開設1年”. 毎日新聞. 2023年7月27日閲覧。
  3. ^ a b 後藤純一. “大阪・天満橋に常設のLGBTQセンター「プライドセンター大阪」がオープン!”. PRIDE JAPAN. アウト・ジャパン. 2023年7月25日閲覧。
  4. ^ 第25回 定時株主総会”. テイクアンドギヴ・ニーズ. 2023年7月27日閲覧。
  5. ^ a b c 団体について”. 認定NPO法人 虹色ダイバーシティ. 2021年4月13日閲覧。
  6. ^ 特定非営利活動法人虹色ダイバーシティ 定款”. 内閣府. 2023年7月27日閲覧。
  7. ^ 宮本恵理子 (2021年8月13日). “夫に帯同した日本で離婚…セクシュアリティを自覚。アメリカの同性婚制度で結婚式”. Business Insider Japan. 2023年7月27日閲覧。
  8. ^ 10 great ideas for Japan, 10 grants from Google”. Google Asia Pacific Blog. 2016年6月12日閲覧。
  9. ^ “虹色ダイバーシティが日経ソーシャルイニシアチブ大賞新人賞を受賞”. OUT JAPAN. (2016年6月28日). https://www.outjapan.co.jp/lgbtcolumn_news/news/2016/6/5.html 2021年4月13日閲覧。 
  10. ^ 北沢拓也、山下知子 (2019年2月14日). “「同性婚認めないのは違憲」 13組、国を一斉提訴”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASM2F6R1TM2FUTIL074.html 2021年3月17日閲覧。 
  11. ^ 「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟弁護団 (2021年3月17日). “「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟判決についての弁護団声明”. 特定非営利活動法人CALL4(コールフォー). 2023年6月1日閲覧。
  12. ^ 「結婚の自由をすべての人に」訴訟東京弁護団 (2022年11月30日). “「結婚の自由をすべての人に」東京地裁判決についての弁護団声明”. 特定非営利活動法人CALL4(コールフォー). 2023年6月1日閲覧。
  13. ^ 特定非営利活動法人虹色ダイバーシティ 役員名簿”. 内閣府. 2023年7月27日閲覧。[リンク切れ]
  14. ^ 「産んでいない私は親として認められない」 出産後に直面した数々の不利益 家族3人で法廷に立つ同性カップル “同性婚訴訟”の控訴審大阪高裁で始まる”. 関西テレビ (2022年12月23日). 2023年7月27日閲覧。
  15. ^ 松浦祥子 (2022年12月23日). “あなたたちは家族でないと突きつけられた 同性カップルが法廷で訴え”. 朝日新聞. 2023年7月27日閲覧。
  16. ^ 全国パートナーシップ制度共同調査”. 渋谷区. 2023年7月27日閲覧。
  17. ^ Lawyers for LGBT & Allies Netwotrk | LGBTとアライのための法律家ネットワーク
  18. ^ “日系大手企業を含む全134社が婚姻平等への賛同を表明しました”. OUT JAPAN. (2020年11月18日). https://www.outjapan.co.jp/lgbtcolumn_news/news/2020/11/28.html 2021年4月12日閲覧。 
  19. ^ 個別相談”. プライドセンター大阪. 2023年7月27日閲覧。
  20. ^ 花房吾早子 (2023年5月28日). “多様な性訴える「プライド・クルーズ」 虹色の旗掲げ 大阪・中之島”. 朝日新聞. 2023年7月27日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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