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軍馬資源保護法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
軍用保護馬鍛錬競走から転送)
軍馬資源保護法
日本国政府国章(準)
日本の法令
法令番号 昭和14年法律第76号
提出区分 閣法
種類 行政手続法
効力 廃止
成立 1939年3月23日
公布 1939年4月7日
施行 1939年7月3日
主な内容 国家総動員法制定後の地方競馬(軍用保護馬鍛錬競走)について
関連法令 地方競馬規則地方競馬法競馬法
条文リンク 官報1939年4月7日
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軍馬資源保護法(ぐんばしげんほごほう、昭和14年4月7日法律第76号)は、国家総動員法が制定・公布されたことを受けた地方競馬のあり方の変更に関する法律である。

種馬統制法競馬法ノ臨時特例ニ関スル法律とともに、馬政関係三法のひとつとして制定された[1]太平洋戦争終戦後の1945年11月21日、「昭和二十年勅令第五百四十二号「ポツダム」宣言ノ受諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スル件ニ基ク軍馬資源保護法廃止等ニ関スル件」(1945年11月21日勅令第643号)によって廃止された。

内容

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  • 軍馬としての素質のある馬を軍用保護馬として選定し、各種の保護奨励を行うとともに能力の維持・資質の向上のために鍛錬を行う。
  • 馬券の発売が優等馬の投票として認められた。
  • 鍛錬のうち、とくに優等馬の投票に関する施設を使うものを軍用保護馬鍛錬競走とする。
  • 軍用保護馬鍛錬競走の主催者は、畜産組合連合会および畜産組合。

改正

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昭和15年改正

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本法14条1項においては、軍用保護馬鍛錬中央会に対しては、所得税及び営業収益税を課さないこととされていた。

1940年(昭和15年)、租税法規ノ改正ニ伴フ恩給金庫法等ノ規定ノ整理ニ関スル法律(昭和15年3月29日法律第59号)5条の規定によって、法人税も課さないこととされ、また、営業収益税が営業税に改められた[2]

なお、本改正規定は、租税法規ノ改正ニ伴フ恩給金庫法等ノ規定ノ整理ニ関スル法律附則1項の規定によって、1940年(昭和15年)4月1日から施行された。

昭和18年改正

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1943年(昭和18年)、本法は、農業団体法(昭和18年3月11日法律第46号)の制定に伴い、同法附則116条の規定によって、次のとおり改正された[3]

  • 鍛錬競技を行うこととされた「畜産組合連合会」及び「畜産組合」の名称を、それぞれ、「馬匹組合連合会」及び「馬匹組合」に改称。
  • 軍用保護馬鍛錬中央会に関する規定を削除。

なお、本改正規定は、農業団体法一部施行期日ノ件(昭和19年3月27日勅令第156号)によって、1944年(昭和19年)3月28日から施行された[4]

軍用保護馬鍛錬競走

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軍馬資源保護法に基づく競馬。1940年3月に取手競馬場における開催を皮切りに全国の競馬場(北海道3ヶ所、その他の都府県は1ヶ所)において開催されたが太平洋戦争の戦況悪化に伴い、1944年に中止を余儀なくされた。

軍用保護馬鍛錬競走が行われた競馬場

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脚注

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  1. ^ 萩野寛雄 2004.
  2. ^ 官報1940年03月29日
  3. ^ 官報1943年03月11日
  4. ^ 官報1944年03月27日。なお、農業団体法一部施行期日ノ件(昭和18年9月13日勅令第712号)(官報1943年09月13日)も参照。

参考文献

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  • 杉本竜「日本陸軍と馬匹問題 : 軍馬資源保護法の成立に関して」2004年、CRID 1390853649836795136 
  • 萩野寛雄「「日本型収益事業」の形成過程 :日本競馬事業史を通じて」2004年、NAID 500000335802