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酒井三郎 (歴史学者)

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酒井 三郎(さかい さぶろう、1901年10月12日 - 1982年10月22日[1])は、日本の西洋史学者、熊本大学名誉教授。

経歴

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高知県安芸郡生まれ。畠中家に生まれ酒井家養子となる。中学校卒業後、小学校代用教員、1923年准教員、1925年日本大学高等師範部入学、卒業ののち東北帝国大学法文学部卒業。助手をへて、1935-1940年東京帝国大学大学院に在籍。1943-1944年日本女子大学校教授、1951年熊本大学教授、教養部長をへて1968年定年退官、名誉教授、立正大学教授、1976年退職。1959年「J.-J.Rousseauの史学史上の地位」で広島大学文学博士。西洋史専攻。

中学校(旧制)卒から、検定試験をへて東大大学院まで進んだ異色の学究である。

著書

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  • 『文検西洋史(系統的)研究法 中等教員・高等教員』大同館書店 1932
  • 『国家の興亡と歴史家』弘文堂書房、1943
  • 『世界史の再建』吉川弘文館 1958
  • ジャン・ジャック・ルソーの史学史的研究』山川出版社 1960
  • 『西洋史』小川書店 1960
  • 『蘆水随筆』日本談義社 1967
  • 『日本西洋史学発達史』吉川弘文館 1969
  • 『生命の灯燃える日日』編 秀文社 1980
  • 『啓蒙期の歴史学』日本出版サービス 1981
  • 『国家の興亡と歴史家 復刻』青木信家代表編集 北樹出版 2010

共著

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翻訳

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記念論集

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  • 『世界史研究論叢 酒井三郎博士喜寿記念』立正大学文学部西洋史研究室内酒井三郎博士喜寿記念事業会編 令文社 1977
  • 『破れ太鼓の詩 酒井三郎先生喜寿記念・想い出綴り』酒井三郎博士喜寿記念事業会編(非売品) 1977

脚注

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  1. ^ 『「現代物故者事典」総索引(昭和元年〜平成23年) II 学術・文芸・芸術篇』(日外アソシエーツ、2012年)p.474

参考

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  • 高島正人「酒井三郎先生の御退任を惜しむ〔含 略歴・研究業績〕」『立正大学文学部論叢』第56号、立正大学、1976年9月、p9-14,肖像巻頭1枚、ISSN 0485215XNAID 110000477254 
  • 鈴木正弘「歴史教員の半生と文検観 : 酒井三郎の足跡と「(高等教員・中等教員)文検西洋史(系統的)研究法」の考察」『歴史教育史研究』第4号、歴史教育史研究、2006年10月、35-49頁、ISSN 1348-7973NAID 120002446320 
  • 酒井三郎著『国家の興亡と歴史家』並びに「E・ギボン『ローマ帝国衰亡史』叙述のなりたち」の復刻にあたって 青木信家 〔復刻・解説〕『国家の興亡と歴史家』北樹出版 2006
  • 鈴木正弘「世界史研究会の歩み--酒井三郎を中心とする戦後の世界史研究活動」『総合歴史教育』第44号、総合歴史教育研究会、2008年、14-28頁、ISSN 09104062NAID 40016776857 
  • 『世界史研究』総目次(稿)『総合歴史教育』第44号 鈴木正弘 2008
  • 『立正西洋史』総目次(1978~2010)世界史研究会編『世界史研究論叢』創刊号 川島祐一 2011.11