酸欠
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酸欠(さんけつ)は、酸素欠乏の略語ないしは通称であり、空気中の酸素の不足を表す言葉である[1]。水中の溶存酸素量に対しても用いられる[2]。
空気中の酸素量は、通気の悪い場所においては通常の状態を下回る場合がある。原因としては物の燃焼や動植物の呼吸のほか、有機物の酸化や化学分解、硫化鉄を含む鉄や岩漿水のような空気に触れたことのない水の作用があげられる。また空気中の酸素が他の気体に置換されることによっても発生する[1]。下記の類義語が存在する。
- 低酸素症 - 何らかの原因で生体の組織に充分な酸素が行き渡たらず、酸素を利用したエネルギー産生が不充分な状態。
- 低酸素血症 - 血液中の酸素濃度が異常に低い状態。
- 酸素欠乏症 - 病態は低酸素血症だが、労働安全衛生分野で用いられる用語。
- 酸欠空気 - 酸素の濃度が18パーセント未満である状態にある空気[3]。地下の工事現場などにおいては、酸欠空気を生じることがある。これは鉄分の多い砂礫層から地下水が汲上げられた際、空気で置換されることによって鉄分と酸素が反応するためであり、酸欠事故の原因の一つとなっている[4]。
- 酸欠死 - 水の停滞による底沼の嫌気化や赤潮の発生による酸素消費などが原因となり、無酸素、貧酸素水塊が形成されて魚介類が
斃死 ()することがある。この現象は酸欠死と称される[5]。→詳細は「デッドゾーン (エコロジー)」を参照
関連項目
[編集]- 窒息、溺死、一酸化炭素中毒
- 頻呼吸
- 虚血
- 還元
- 組織中毒性低酸素症
- メトヘモグロビン血症
- 肺シャント ‐ シャントは血液が本来とは別のルートを通ること。
- 不完全燃焼
- デスゾーン - 標高が8,000m以上の人間が生きていられない領域。高度が人に与える影響