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野性時代フロンティア文学賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

野性時代フロンティア文学賞(やせいじだいフロンティアぶんがくしょう)は、株式会社KADOKAWA 角川書店が主催する公募の新人文学賞

前身である野性時代青春文学大賞や、後身である小説野性時代新人賞についても本項で述べる。

概要

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野性時代青春文学大賞

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主催は、角川書店とフジテレビジョン[1]。募集・発表は、角川書店発行の小説誌『野性時代』にて行われる[2]2005年から2008年まで全4回実施される[3]。ジャンルを問わず、世界を変えうる勢いをもつ熱い小説が対象とされた[1]。賞は、大賞が賞金300万円[注 1]および『野性時代』誌上での連載権(第4回は特製「青春象」も贈られた)、候補作が10万円となっている[1]

『野性時代』編集部による第1次選考で候補作品を決定する。同誌上およびWeb上ですべての候補作品を全文掲載し、Web上で読者投票による第2次選考を行う。読者投票の結果を受け、編集部、書店代表・読者代表で構成される最終選考会で選定する[1]

野性時代フロンティア文学賞

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主催は、第1回から第4回までが角川書店とフジテレビジョン、第5回が株式会社KADOKAWA 角川書店とフジテレビジョン、第6回からが、株式会社KADOKAWA 角川書店[4]。募集・発表は、第1回のみ『野性時代』にて行われ、第2回以降は『小説 野性時代』にて行われている[4]2009年に創設される[5]。恋愛、ミステリ、冒険、青春、歴史、時代、ファンタジーなど、ジャンルは問わず、広義のエンターテインメント小説が対象とされる[6][7]。賞は、第1回から第5回までが記念品と賞金300万円、第6回以降が記念品と賞金100万円[4]

小説野性時代新人賞

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2020年の第11回からは小説野性時代新人賞に名称を変更。

受賞作一覧

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野性時代青春文学大賞

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特記がなければ、初刊は角川書店、文庫は角川文庫刊。

回(年) 受賞・候補作 著者 初刊 文庫化
第1回(2005年) 受賞 りはめより100倍恐ろしい 木堂椎 2006年2月 2007年8月
候補 「アラカワファントム」 野上鳴
「フライング・ソフトクリーム」 二三枝俊
第2回(2006年) 受賞 「些末なおもいで」 埜田沓 2006年11月 2009年2月
候補 「明日をかいで、今日を食べよう」 溝上あいら
「湾岸宮殿」 小野寺史宜
第3回(2007年) 受賞 「楽園に間借り」 黒澤珠々[注 2] 2007年8月
候補 「シーユー、シーユー」 野上鳴
「ジャングルジムのどこかで」 溝上あいら
第4回(2008年) 受賞 該当作なし
候補 「かっぱ塾へ行こう!」 松尾佑一
「ぼくらのミリタリー・パレード」 未来谷アユ
「ピューマンロード」 宮藤蔵六

野性時代フロンティア文学賞

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特記がなければ、初刊はKADOKAWA、文庫は角川文庫刊。

回(年) 応募総数 受賞・候補作 著者 初刊 文庫化
第1回(2010年) 904編 大賞 鳩とクラウジウスの原理 松尾佑一 2010年4月[注 3] 2016年5月
第2回(2011年) 761編 受賞 「枯神のイリンクス」[注 4] 日野草[注 5] 2011年8月[注 6]
候補 「かれん」 岡坊栄
「「神様」と俺は言った」 吉森悠三
第3回(2012年) 881編 受賞 罪の余白 芦沢央 2012年8月[注 7] 2015年4月
「ホテルブラジル」 古川春秋 2012年8月[注 8] 2014年5月
候補 「田嶋、再び」 深津十一
第4回(2013年) 924編 受賞 「天涯の果て 波濤の彼方をゆく翼」[注 9] 篠原悠希 2013年8月[注 10] 2020年2月
候補 「クロス ドミナンス」 清水てつき
「未来パン」 高條理太
第5回(2014年) 973編 受賞 「心中おサトリ申し上げます」 未上夕二 2014年8月
候補 「最後のガストロノーム」 D坂ノボル
「朝は来ないのだけれど」 坂梨福朗
第6回(2015年) 840編 受賞 「厭世マニュアル」 阿川せんり 2015年8月 2017年8月
候補 「餓鬼阿弥の妻」 高橋弘和
「日本語なら教えられるだろうと思いまして」 小松知佳
第7回(2016年) 853編 受賞 該当作なし
奨励賞 「お月様のブランコ」[8] 田中倫子
候補 「革命式のジュリエット」 夢崎羊
「転ばぬ先のチビ男子」 宇治川陽
第8回(2017年) 751編 受賞 該当作なし
奨励賞 「うつくしき屑」[9] 岩井圭吾
候補 「結婚革命」 本宮晃樹
「誰は彼時に咲く椿」 今村翔吾
「逆走モラトリアム」 神崎周
第9回(2018年) 565編 受賞 「永遠についての証明」 岩井圭也[注 11] 2018年8月 2022年1月
奨励賞 「親子喧嘩」 坂梨福朗
候補 「嘘つき達のキッチン」 小松知佳
第10回(2019年) 488編 受賞 該当作なし
奨励賞 「むかさりの彼方」 高橋弘和
候補 「明るい無光層」 笑白黒助
「敗者の一歩」 坂梨福朗

小説野性時代新人賞

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特記がなければ、初刊はKADOKAWA、文庫は角川文庫刊。

回(年) 応募総数 受賞・候補作 著者 初刊 文庫化
第11回(2020年) 440編 受賞 「化け者心中」 蝉谷魚ト[注 12] 2020年10月 2023年8月
奨励賞 「嘘のくに」 吾野廉
候補 「パリ連続殺人」 小早川真彦
「ヘブンズ・トーク・プラン」 宮下甲
第12回(2021年) 667編 受賞 「水平線は回転する」[注 13] 君嶋彼方 2021年9月 2024年6月
奨励賞 「どしょぼね」 河合紗都
「連鎖するチョイスチョイスチョイスと天秤の帰結」 橋本秋葉
第13回(2022年) 622編 受賞 該当作なし
奨励賞 「性の隣の夏」 入江直海
候補 「深層」 一瀬かなた
「白月夜」 青奈きよ
第14回(2023年) 704編 受賞 該当作なし
奨励賞 「隣も青し」 関かおる
候補 「スターフィッシュ・セカンダリー」 佐伯僚佑
「繭が破れたあと」 和泉陽子
第15回(2024年) 614編 受賞 「海賊忍者」 諏訪宗篤 2024年9月
「みずもかえでも」 関かおる 2024年9月
候補 「ふくふくいいめし」 綿原芹
「多摩川スピードウェイ」 彼方出

選考委員

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野性時代青春文学大賞

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  • 第1回 - 第4回:『野性時代』編集部、書店代表、読者代表

野性時代フロンティア文学賞

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小説野性時代新人賞

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脚注

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注釈

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  1. ^ 第1回は100万円
  2. ^ 「黒澤蘭子」より改名
  3. ^ 角川書店
  4. ^ 刊行時『ワナビー』に改題
  5. ^ 「日々草」より改名
  6. ^ 角川書店刊
  7. ^ 角川書店刊
  8. ^ 角川書店刊
  9. ^ 刊行時『天涯の楽土』に改題
  10. ^ 角川書店刊
  11. ^ 「岩井圭吾」より改名
  12. ^ 刊行時に蝉谷めぐ実に改名
  13. ^ 刊行時『君の顔では泣けない』に改題

出典

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  1. ^ a b c d 野性時代青春文学大賞”. 2016年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月16日閲覧。
  2. ^ 第3回野性時代青春文学大賞”. 2006年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月19日閲覧。
  3. ^ 角川書店が新しい文芸新人賞を募集”. 2016年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月19日閲覧。
  4. ^ a b c 小説野性時代新人賞受賞作・候補作一覧1-15回|文学賞の世界”. prizesworld.com. 2023年9月19日閲覧。
  5. ^ 第7回「野性時代フロンティア文学賞」選考結果発表”. ダ・ヴィンチニュース. 2016年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月16日閲覧。
  6. ^ 第7回野性時代フロンティア文学賞”. 2015年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月19日閲覧。
  7. ^ 公募”. 2016年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月19日閲覧。
  8. ^ 第7回野性時代フロンティア文学賞 選考結果のお知らせ | ORICON STYLE
  9. ^ 第8回野性時代フロンティア文学賞 選考結果のお知らせ

関連項目

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外部リンク

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