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野本寛一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文化功労者顕彰に際して公表された肖像写真

野本 寛一(のもと かんいち、1937年2月14日 - )は、日本民俗学者。学位は、文学博士筑波大学論文博士・1988年)(学位論文「生態民俗学序説」)。近畿大学名誉教授。徹底したフィールドワークから得た資料に基づく画風で知られ[1]、「環境民俗学」を構築した[1]瑞宝重光章受章。文化功労者

来歴

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静岡県出身[1]1959年國學院大學文学部卒業[1]1988年『生態民俗学序説』で文学博士筑波大学[1]。同年4月、近畿大学民俗学研究所助教授[1]。1993年、同大学文芸学部文化学科教授[1]

1996年、近畿大学付属民俗学研究所所長、2004年柳田国男記念伊那民俗学研究所所長(〜2011年)、2005年近畿大学特任教授[1]2007年、近畿大学を定年退職[1]名誉教授[1]

2015年文化功労者[1]。民俗学者としては、柳田国男・本田安次・谷川健一に続く4人目の受賞者となった[1]2017年11月、瑞宝重光章受章[2]

著書

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  • 『石の民俗』雄山閣出版 1975 日本の民俗学シリーズ
  • 『峠 文学と伝説の旅』雄山閣出版 1978 カルチャーブックス
  • 大井川 その風土と文化』静岡新聞社 1979
  • 『石と日本人 民俗探訪』樹石社 1982
  • 『焼畑民俗文化論』雄山閣出版 1984
  • 『生態民俗学序説』白水社 1987
  • 『軒端の民俗学』白水社 1989
  • 『神々の風景 信仰環境論の試み』白水社 1990 → 『神と自然の景観論 信仰環境を読む』講談社学術文庫
  • 『熊野山海民俗考』人文書院 1990
  • 『稲作民俗文化論』雄山閣出版 1993
  • 『言霊の民俗 口誦と歌唱のあいだ』人文書院 1993
  • 『共生のフォークロア 民俗の環境思想』青土社 1994 → 『生態と民俗 人と動植物の相渉譜』講談社学術文庫
  • 『海岸環境民俗論』白水社 1995
  • 『近代文学とフォークロア』白地社 叢書l’esprit nouveau 1997
  • 四万十川民俗誌 人と自然と』雄山閣出版 1999
  • 『庶民列伝 民俗の心をもとめて』白水社 2000
  • 『野本寛一著作集 1 山地母源論 日向山峡のムラから』岩田書院 2004
  • 『栃と餅 食の民俗構造を探る』岩波書店 2005
  • 『民俗誌・女の一生 母性の力』文春新書 2006
  • 『野本寛一著作集 2 (山地母源論 2(マスの溯上を追って))』岩田書院 2009
  • 『地霊の復権 自然と結ぶ民俗をさぐる』岩波書店 2010
  • 『自然と共に生きる作法 水窪からの発信』静岡新聞社 2012
  • 『自然災害と民俗』森話社 2013
  • 『野本寛一著作集 3(「個人誌」と民俗学)』岩田書院 2013
  • 『野本寛一著作集 4(『牛馬民俗誌)』岩田書院 2015
  • 『季節の民俗誌』玉川大学出版部 2016
  • 『民俗のことばで探る遠山谷の環境と暮らし』柳田國男記念伊那民俗学研究所 2018
  • 『近代の記憶 民俗の変容と消滅』七月社 2019
  • 『生きもの民俗誌』昭和堂 2019
  • 『採集民俗論』昭和堂 2020
  • 井上靖の原郷 伏流する民俗世界』七月社 2021

共編著

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l 胡桃沢勘司「〈付録〉野本寛一先生が文化功労者として顕彰されました」『民族文化』第28巻、近畿大学民俗学研究所、2017年10月、335-337頁。 
  2. ^ 平成29年秋の叙勲 瑞宝重光章受章者” (PDF). 内閣府. p. 3. 2023年1月27日閲覧。