鈴木いづみ
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1949年7月10日[1] - 1986年2月17日[1])は、日本の作家、女優である[1]。女優としての芸名に (あさか なおみ)がある[1]。
(すずき いづみ、人物・来歴
[編集]1968年、静岡県立伊東高等学校卒業後、キーパンチャーとして伊東市役所に勤務[1][2]。その傍ら同人誌に参加していたが、『ボニーのブルース』が小説現代新人賞の候補になったのをきっかけに[2]、1969年、退職して上京。ホステスやヌードモデル、ピンク女優を経て[3]、1970年に『声のない日々』で第30回文學界新人賞候補となり[2]、以後作家として活動する[1]。
1973年にアルトサックス奏者阿部薫と結婚し、一女をもうける[3]。1975年に初のSF小説「魔女見習い」が眉村卓の仲介により『SFマガジン』に掲載される[4]。1977年、阿部と離婚[1]。翌年、薬物の過剰摂取で阿部は急死する[1][3]。その後はSF雑誌を中心に小説を書いていたが、やがて健康を損ねて生活保護を受けるようになる。1986年、自宅で首吊り自殺する[1][3]。36歳没[1][3]。
1992年、鈴木と阿部を描いた、稲葉真弓の実名小説『エンドレス・ワルツ』が刊行される。翌年、当時16歳だった鈴木の長女がプライバシー侵害と名誉棄損で民事提訴した。1995年、若松孝二監督による映画『エンドレス・ワルツ』が公開された[3]。鈴木いづみ役は広田玲央名が演じた。
著作
[編集]- 『愛するあなた』現代評論社 1973
- 『あたしは天使じゃない』ブロンズ社 1973
- 『残酷メルヘン』青娥書房 1975
- 『女と女の世の中』ハヤカワ文庫 1978
- 『いつだってティータイム』白夜書房 1978
- 『感触』広済堂出版 1980 (のちに「タッチ」と改題し、文遊社で再刊)
- 『恋のサイケデリック!』ハヤカワ文庫 1982
- 『ハートに火をつけて! だれが消す』三一書房 1983
- 『私小説』荒木経惟共著 白夜書房 1986.9
- 『声のない日々 鈴木いづみ短編集』文遊社 1993
- 『鈴木いづみコレクション 1-8』文遊社 1996-98
- 『長編小説 ハートに火をつけて! だれが消す』
- 『短編小説集 あたしは天使じゃない』
- 『SF集1 恋のサイケデリック!』
- 『SF集2 女と女の世の中』
- 『エッセイ集1 いつだってティータイム』
- 『エッセイ集2 愛するあなた』
- 『エッセイ集3 いづみの映画私史』
- 『対談 男のヒットパレード』
- 『いづみの残酷メルヘン』文遊社 1998
- 『いづみ語録 鈴木あづさ,文遊社編集部編』文遊社 2001
- 『鈴木いづみセカンド・コレクション 1-4』文遊社 2004
- 『短編小説集』ペリカンホテル
- 『SF集 ぜったい退屈』 - バーソ・ブックスで2021年4月に英訳
- 『エッセイ集1 恋愛嘘ごっこ』
- 『エッセイ集2 ギンギン』
- 『鈴木いづみプレミアム・コレクション』文遊社 2006
- 『契約 鈴木いづみSF全集』文遊社 2014
映像作品
[編集]- 『理由なき暴行 現代性犯罪絶叫篇』 : 監督若松孝二、製作若松プロダクション、配給葵映画、1970年1月公開 - 出演、「浅香なおみ」名義
- 『銭ゲバ』 : 監督和田嘉訓、製作近代放映、配給東宝、1970年10月31日公開 - 出演・綾子役、「鈴木いずみ」名義
- 『書を捨てよ町へ出よう』 : 監督寺山修司、製作: 人力飛行機舎・ATG、1971年4月24日公開 - 出演・女医役、「鈴木いずみ」名義
- 『家獣』 : 監督青山定司、製作: シネマギルド花魁譚、1979年10月3日公開 - 出演、「鈴木いずみ」名義
参考文献
[編集]脚注
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 鈴木いづみ - 日本映画データベース
- 浅香なおみ - 日本映画データベース
- 鈴木いづみ - KINENOTE(鈴木いづみ (衣裳デザイナー)との混同あり)
- 鈴木いづみ - allcinema
- 浅香なおみ - allcinema
- 鈴木いづみ - 文化庁日本映画情報システム
- 鈴木いづみミュージアム
- 鈴木いづみ - コトバンク