鈴木善徳
鈴木 善徳 (すずき よしのり) | |
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誕生 |
1974年 茨城県 |
職業 | 小説 |
言語 | 日本語 |
教育 | 学士(文学)(東洋大学・1997年) |
最終学歴 | 東洋大学文学部卒業 |
ジャンル | 小説 |
代表作 | 「河童日誌」(2012年) |
主な受賞歴 | 文學界新人賞(2011年) |
デビュー作 | 「髪魚」(2011年) |
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鈴木 善徳(すずき よしのり、1974年 - )は、日本の小説家。東洋大学卒業。
来歴
[編集]1974年に生まれ、茨城県にて育つ[1]。東洋大学に入学し、文学部国文学科(のちの日本文学文化学科)にて学んだ[1][2]。在学中には竹内清己の指導を受けて同人誌「極光」に参加、優秀論文に選出されるなどの活躍を見せ[2]、1997年に同大学を卒業した[1][2]。
大学卒業後は、出版社、専門学校、広告代理店などで勤務した[1]。その後、フリーライターとして執筆活動を行う[1]なか、2011年、「髪魚」にて、第113回文學界新人賞を受賞した[2][1][3]。翌年、『文學界』誌上にて発表した「河童日誌」にて、第147回芥川龍之介賞候補となった[1]。
作風
[編集]文學界新人賞を受賞した「髪魚」は、作中に人魚が登場するなど、民俗学の要素を取り入れている[2]。また、芥川龍之介賞候補ともなった「河童日誌」には、河童が取り上げられている。
芥川龍之介賞の審査においては、選考委員の村上龍が「欠点も目立つ作品」[4]としつつも、「イントロが面白かった」[4]と評したうえで「きわめて奇妙で非科学的なことが、医師の目を通して淡々と描かれているのも好感を持った」[4]として「△で推した」[4]とされている。だが、他の選考委員の賛同を得られなかったため[4]、受賞には至らなかった。同じく選考委員の堀江敏幸は「伏線の張り方が丁寧で、声にならない笑いもある」[5]と評するも、展開が先読みできてしまうと指摘している[5]。そのうえで、作者の鈴木について「もっと規模の大きな『物語』を書ける人だと思う」[5]と評している。また、選考委員の山田詠美は「山場もなく意味もなく落ちもなく……はっ、これって新種の『やおい』なのか!? と、いうより、純文学って、元々そう思われてる!?」[6][註釈 1]と困惑しつつも、河童について「もう少し気を引く存在にして欲しかった」[6]などの要望や指摘を行っている。同様に、選考委員の島田雅彦も河童の存在について言及しており、「肝心の河童が名詞のまま、発展しない。何のアレゴリーにもメタファーにもなっていない」[7]と述べている。
略歴
[編集]賞歴
[編集]小説
[編集]- 「髪魚」(『文學界』2011年12月号)
- 「河童日誌」(『文學界』2012年5月号)
- 「二十三日の灰」(『文學界』2014年6月号)
- 「じゃあぼ」(『文學界』2014年12月号)
- 「たらちね」(『文學界』2016年2月号)
- 「天使の断面」(『文學界』2017年6月号)
作詞
[編集]- 少女閣下のインターナショナル「Nowhere on-do」(アルバム『殺人事件』収録) - グループのメンバー兼運営だった里咲りさとは友人である[8]。
脚注
[編集]註釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g 日本文学振興会「第147回芥川賞は鹿島田真希さんに決定!」『文藝春秋|各賞紹介|芥川賞』文藝春秋。
- ^ a b c d e 「卒業生の鈴木善徳さんの作品が文學界新人賞を受賞」『卒業生の鈴木善徳さんの作品が文學界新人賞を受賞 - News & Information 詳細ページ - 東洋大学』東洋大学、2011年10月19日。
- ^ 「文學界新人賞受賞作」『文藝春秋|雑誌|文學界_111201』文藝春秋。
- ^ a b c d e 村上龍「選評」『文藝春秋』90巻12号、文藝春秋、2012年9月1日、379頁。
- ^ a b c 堀江敏幸「体感は説明できない」『文藝春秋』90巻12号、文藝春秋、2012年9月1日、372頁。
- ^ a b 山田詠美「『選評』」『文藝春秋』90巻12号、文藝春秋、2012年9月1日、376頁。
- ^ 島田雅彦「過去の自分との訣別」『文藝春秋』90巻12号、文藝春秋、2012年9月1日、377頁。
- ^ 南波一海『ヒロインたちのうた』(音楽出版社)p.238