長快 (仏師)
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略歴
[編集]阿弥号は定阿弥陀仏。快慶の弟子だが、湛慶も補佐し法橋位を得たという。1256年(建長8年)、湛慶に従い奈良東大寺講堂で文殊菩薩像を制作したが現存しない。(この時、兄弟子の栄快が地蔵菩薩像を制作した。)蓮華王院本堂の千体千手観音のうち28体に1256年(建長8年)に長快が実験した旨を示す銘があり、もう1体には長快自身が結縁した銘がある。また、蓮華王院から移されたとみられる朝光寺の像にも「実検了/長快」の銘がある。
現存作品
[編集]- 「弘法大師像」 六波羅蜜寺蔵 制作時期不明
- 「木造十一面観音立像」 パラミタミュージアム蔵 1256年(建長8年)以前の作。右足柄の外側に「巧匠定阿弥陀佛長快」銘。師・快慶作の長谷寺の本尊・十一面観音像(現存せず)を8分の1のサイズで忠実に模刻したもので、長谷観音の余材で作られた。もとは、興福寺禅定院観音堂本像であった可能性が高い。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 上田正昭ほか監修 『日本人名大辞典』 講談社、2001年12月、p.1220、ISBN 978-4-06-210849-2
- 『中外日報』 2008年10月20日付
- 伊東史朗編集 『調査報告 長快作 長谷寺式十一面観音像』 財団法人岡田文化財団 パラミタミュージアム、2008年10月4日
- 伊東史朗 「[資料紹介] パラミタミュージアム蔵《十一面観音立像》」『美術フォーラム21』Vol.22、2010年11月、pp.4-5、ISBN 978-4-925185-41-7