長田鞆絵
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長田 鞆絵 (おさだ ともえ) | |
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向かって左、母の春枝に抱かれた幼少時の鞆絵。右端は父の大岡昇平、その左隣は鞆絵の兄の長男の貞一。1944年(昭和19年)1月、大岡の召集前に撮影。 | |
誕生 |
1941年2月1日(83歳) 兵庫県 |
職業 | 童話作家、児童文学者 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 明治学院大学大学院 |
活動期間 | 1976年 - |
ジャンル | 児童文学、童話 |
代表作 | 『さんぽみちのおきゃくさま』他 |
デビュー作 | 『もじもじびすけっと』 |
配偶者 | 有 |
子供 | 有 |
親族 | 大岡昇平(父) |
ウィキポータル 文学 |
長田 鞆絵(おさだ ともえ、1941年(昭和16年)2月1日[2][3] - )は、日本の童話作家[4][5]、児童文学者[6]。兵庫県出身、東京女子大学短期部卒業[4]。小説家の大岡昇平の長女[4]。
経歴
[編集]短大を卒業後、父である大岡昇平の伝手で、出版社に就職[4][7]。一般の図書の出版部署は父との縁があるために避け、児童図書の出版部署で働く[7]。
大学時代の友人と結婚した後、再び学業を希望して、就職から6年後に退職する[7]。明治学院大学英文科、同大学院を経て、父の勧めで執筆業を始め[4][7]、中央公論社から出版されていた全集の月報に、感想を書く[7]。
出産を機に、編集者から童話の執筆を勧められ、処女作として、父と娘と愛犬をモデルにした幼年童話『もじもじびすけっと』を刊行する[7]。作中では父にあたる人物が死ぬ設定であり、父である大岡は完成後に内容を知って、流石に驚いたという[7]。以降は、童話作家として活動している[4]。
代表作に『さんぽみちのおきゃくさま』などがある[6]。孤独な老女と動物たちの交流を描いた作品であり、児童文学評論家の西本鶏介により、登場キャラクターたちの生き生きとした描写が評価されている[8]。
著作
[編集]- 『もじもじびすけっと』講談社〈講談社の幼年創作童話〉、1976年7月。 NCID BA31780520。(おさだともえ名義[1])
- 『少年少女全集 伝記と美しいお話』 13巻、講談社、1976年7月。 NCID BB00412246。
- 『わたしうれしいの』講談社、1979年11月。全国書誌番号:80010218。
- 『ひとりぼっちのびすけっと』講談社〈講談社の幼年創作童話〉、1980年6月。 NCID BA78184186。(おさだともえ名義[1])
- 『さんぽみちのおきゃくさま』講談社、1983年11月。ISBN 978-4-06-127644-4。
- 『コンチキ号のぼうけん』講談社〈ほんとうにあった美しい話〉、1984年6月。ISBN 978-4-06-188825-8。
- 「もりのたね」『こどものくに チューリップ版』第17巻第2号、すずき出版、1989年5月、NCID AA12165604。
- 「おばあちゃんのへや」『こどものくに ひまわり版』第23巻第9号、すずき出版、1989年12月1日、NCID AA12165626。
脚注
[編集]- ^ a b c d “長田 鞆絵”. Webcat Plus. 国立情報学研究所. 2020年10月25日閲覧。
- ^ 金井他 1992, p. 333.
- ^ 『大岡昇平集』 18巻、岩波書店、1984年3月30日、510頁。ISBN 978-4-00-090798-9。
- ^ a b c d e f 上坂編 1992, p. 247
- ^ 「小社会」『高知新聞』高知新聞社、2017年9月24日、1面。2020年10月25日閲覧。
- ^ a b 金井他 1992, pp. 81–83
- ^ a b c d e f g 上坂編 1992, pp. 65–71
- ^ 西本鶏介「ブックガイド」『幼児と保育』第29巻第13号、小学館、1984年1月1日、31-32頁、NCID AN00245854。
参考文献
[編集]- 金井美恵子他『大岡昇平』小学館〈群像 日本の作家〉、1992年6月10日。ISBN 978-4-09-567019-5。
- 上坂冬子 編『日本の名随筆』 別巻17、作品社、1992年7月25日。ISBN 978-4-87893-837-5。