雨畑ダム
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雨畑ダム | |
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所在地 | 山梨県南巨摩郡早川町 |
位置 | |
河川 | 富士川水系雨畑川 |
ダム湖 | 雨畑湖 |
ダム諸元 | |
ダム型式 | アーチ式コンクリートダム |
堤高 | 80.5 m |
堤頂長 | 147.6 m |
堤体積 | 72,000 m3 |
流域面積 | 99.7 km2 |
湛水面積 | 0.6 ha |
総貯水容量 | 11,000,000 m3 |
有効貯水容量 | 11,000,000 m3 |
利用目的 | 発電 |
事業主体 | 日本軽金属 |
電気事業者 | 日本軽金属 |
発電所名 (認可出力) | 角瀬発電所 (13,000kW) |
施工業者 | 鹿島建設 |
着手年 / 竣工年 | ? / 1967年 |
出典 | [1] [1] [2] |
雨畑ダム(あめはた/あまはた[2]ダム)は、山梨県南巨摩郡早川町にある富士川水系早川支流雨畑川に建設された発電専用のダムである。
概要
[編集]日本軽金属がアルミニウム製造の電力確保のために、柿元ダムに続いて建設した民間企業所有ダムであるが、柿元ダムが重力式コンクリートダムなのに対し、地形上の理由でアーチ式コンクリートダムとなっている。
柿元ダム同様このダムより発電された電気は静岡県静岡市清水区にある蒲原製造所へ送られアルミニウムの精錬に使われた。
汚泥投棄について
[編集]→「富士川水系の汚泥投棄」も参照
近年ダム底の堆砂が進んでおり、2016年の堆砂率は93 %と総貯水量500万立方メートル以上のダムではトップとなっている[3]。また、この堆砂や土砂の不法投棄などで雨畑川から早川、さらには富士川を経て駿河湾へ濁水が流れ、サクラエビの不漁の原因になっているとする指摘があるが因果関係は証明されていない[4][5]。
また、2011年9月の台風での山腹崩落による河川への土砂の流入、2020年7月の台風では上流の稲又第3砂防堰堤などが破損[6] するなど自然災害が発生する地域であり、山梨県の調査[5] によれば降雨時などに雨畑ダムに流入する雨畑川上流の濁りが確認されている[7]。
雨畑ダムにおける水害の惹起
[編集]富士川水系の雨畑川に日本軽金属が建設した雨畑ダムの堆砂率が90 %を超えており、川岸の集落にたびたび浸水等の水害を惹き起こしている。集落に壁を設置するなどしているが、抜本的な解決には至っていない。国から対策するよう命令を受けている。
脚注
[編集]- ^ 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成(1976年度撮影)
- ^ 山梨県知事記者会見(令和元年9月11日水曜日) 山梨チャンネル - Youtube (2019年9月12日)
- ^ “雨畑ダム(山梨)堆砂率93%、全国の中規模以上でトップ”. 静岡新聞. (2019年8月7日). オリジナルの2019年8月7日時点におけるアーカイブ。 2019年8月7日閲覧。
- ^ “雨畑ダム放流で汚泥流出 山梨県が現場調査”. 静岡新聞. (2019年5月23日). オリジナルの2019年5月31日時点におけるアーカイブ。 2019年8月7日閲覧。
- ^ a b 富士川等の水質調査(山梨県・静岡県合同での水質調査) 山梨県 (2020年2月26日)
- ^ 漁場環境保全の活動 その1 第1回合同パトロール① 山梨県漁業協同組合連合会 (2021年5月27日)
- ^ 富士川の濁り、原因は記載せず 静岡・山梨両県が調査結果: 日本経済新聞
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 蒲原製造所 - 日本軽金属
- ダム便覧(財団法人日本ダム協会) 雨畑ダム