馬場克三
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生誕 | 1905年3月14日 |
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死没 | 1991年10月29日(86歳没) |
研究分野 | 経営学、会計学、保険学 |
他の指導学生 | 片山伍一 |
馬場 克三(ばば かつぞう、1905年3月14日 - 1991年10月29日[1])は、日本の経営学者、会計学者。九州大学名誉教授。
来歴・業績
[編集]滋賀県彦根市出身。1926年彦根高等商業学校(現滋賀大学経済学部)卒業。1931年九州帝国大学(現九州大学)法文学部経済科卒業。卒業後も同大学に残り、副手、講師、助教授を経て、1945年教授昇任。1968年に退官後は西南学院大学(1968年~1977年3月)、広島修道大学(1977年~1981年3月)等でも教鞭を執った。1966年藍綬褒章受章、1976年勲二等瑞宝章受章[1]。1991年没。
『減価償却論』、『株式会社金融論』、『経営経済学』は名著として名高い。中西寅雄の個別資本説を独自に発展させた。(馬場5段階規定や経営者の意識)また会計学の分野においても多くの著作を残している。近代株式会社金融論において、資本論やマルクス信用理論に対する深い理解(ルドルフ・ヒルファーディングの金融資本論や大塚久雄の株式会社発生史論など)を基に独自の理論構築を行った。経営財務論に関していうと、その主張について、有名なローマン・ルフチ効果の代わりに馬場克三効果と呼ぶべきという学者もいた。九州大学在籍中に多くの学者(片山伍一、別府正十郎、三戸公、内川菊義、服部俊治、藤田昌也、久木田重和など)を育てた。
年譜
[編集]- 1905年 - 滋賀県彦根市にて出生
- 1923年 - 私立大阪商業学校卒業
- 1926年 - 彦根高等商業学校卒業(第1回卒業生)[2]
- 1931年 - 九州帝国大学法文学部経済学科卒業
- 1945年 - 九州帝国大学教授
- 1949年 - 九州大学教授
- 1952年 - 九州大学経済学博士 学位論文名「減価償却論」
- 1968年 - 九州大学退官
主要業績
[編集]単著書10冊、編共著書4冊、論文199本、書評・紹介など10本[3][4]。
- 『減価償却論』千倉書房、1951年。
- 『市民のための会計学』中央経済社、1954年。
- 『株式会社金融論』森山書店、1965年。
- 『会計理論の基本問題』森山書店、1975年。
- 『経営経済学』税務経理協会、1982年。
- 『馬場克三著作集』(Ⅰ 個別資本と経営技術/Ⅱ 株式会社金融論/Ⅲ 会計理論の基本問題/Ⅳ 減価償却)「馬場克三著作集」刊行会、1987~1989年。
脚注
[編集]- ^ a b 『現代物故者事典1991~1993』(日外アソシエーツ、1994年)p.476
- ^ 両頭正明「滋賀大学における会計学(1):彦根高商時代の会計学(第300号発刊記念)」『彦根論叢』第301巻、滋賀大学経済学会、1996年5月、90頁、hdl:10441/1569、ISSN 0387-5989、CRID 1050282677747175552。
- ^ 久木田重和「馬場克三先生 : 社会経済的根源から会計現象を解明する」『企業会計』第69巻第1号、中央経済社、2017年1月、37頁、ISSN 03864448、CRID 1523106604656665088。
- ^ 『馬場克三著作集Ⅰ』「馬場克三著作集」刊行会、1989年、329‐ 339頁頁。
参考文献
[編集]- 田中章義編集代表「インタビュー 馬場克三」『インタビュー 日本における会計学研究の発展 』同文舘出版、1990年、775-844頁。
- 川端久夫「馬場克三先生を偲んで」『企業会計』第44巻第1号、1992年、143頁。
- 藤田昌也「<昭和の会計者群像> 発想豊かな研究者 馬場克三先生」『企業会計』第49巻第7号、1997年、98⁻99頁。
- 久木田重和「馬場克三先生 : 社会経済的根源から会計現象を解明する」『企業会計』第69巻第1号、中央経済社、2017年1月、37-42頁、CRID 1523106604656665088、ISSN 03864448。
- 内川菊義「馬場克三」神戸大学会計学研究室編『会計学辞典(第5版)』同文舘、1996年、1018頁。
- 津守常弘「馬場克三」森田哲彌・岡本清・中村忠編集代表『会計学大辞典(第四版)』中央経済社、1996年、862頁。
- 九州大学経済学部『箱崎松原の青春』九州大学経済学部五十周年記念事業会、1978年。
- 「馬場克三教授肖像、著書論文・目録」『經濟學研究 馬場克三教授還暦記念論文集』九州大学経済学会、第33巻第5/6号、1968年。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 九州大学百年史編集委員会「第7編 経済学府・経済学部・ 経済学研究院」『九州大学百年史 第4巻 : 部局史編 Ⅰ』 4巻、九州大学、2014年。doi:10.15017/1462303。hdl:2324/1462303 。