騎兵隊の休止
騎兵隊の休止 Привал кавалерии | |||
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騎兵少尉を演ずるミハイル・フォーキン。1900年頃、マリインスキー劇場にて。 | |||
プティパ版 | |||
構成 | 1幕 | ||
振付・台本 | M・プティパ | ||
作曲 | I・アルムスゲイメル | ||
美術 |
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衣装 |
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設定 | オーストリアの小村 | ||
初演 |
1896年2月2日[1] マリインスキー劇場 | ||
ポータル 舞台芸術 ポータル クラシック音楽 |
『騎兵隊の休止』 (きへいたいのきゅうし、露〔原題〕: Привал кавалерии, 仏: Halte de Cavalerie) は、1896年にロシアで初演された、イワン・アルムスゲイメル作曲、マリウス・プティパ振付・台本による1幕物のバレエ作品である。
概要
[編集]『ライモンダ』 に続き、劇場支配人フセヴォロシスキーの下でプティパが手がけた作品である。自身の長女で帝室バレエ団のキャラクテール・ダンサーであったマリヤ・プティパの在職25周年を記念する祝賀公演の目玉として作られた。物語にマリー、テレサの2人の娘を設定し、キャラクテールと純粋なクラシック・スタイルのバレリーナをそれぞれ充てることで、2人があたかも競演するような構成となっている。
クラシック・ダンスのテレサ役にもキャラクテールに近い動きが取り入れられており、77歳であったプティパの円熟を示す作品と位置付けられている[2]。テレサ役の初演はテクニックのあるピエリーナ・レニャーニが踊った。
本作品は初演から2年10ヶ月後にはモスクワのボリショイ劇場で演じられるなど、10年間のうちにロシア内外で200回以上の上演を重ねた。プティパ自身も回想録の中で成功作の一つに挙げている[3]。
あらすじ
[編集]村の長 | V=S・ギレル | 〔Виктор-Станислав Ф. Гиллер〕
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マリー 〔村長の娘〕 |
マリヤ・プティパ | |
テレサ | ピエリーナ・レニャーニ | |
ピエール | パーヴェル・ゲルト | |
騎兵大佐 | S・ルキヤノフ | 〔Сергей Иванович Лукьянов〕
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騎兵大尉 | A・ベケフィ | 〔Альфред Фёдрович Бекефи〕
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騎兵将校 | I・クシェシンスキー | 〔Иосиф Феликсович Кшесинский〕
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騎兵少尉 | S・レガート | 〔Сергей Густавович Легат〕
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オーストリアのとある村で、男たちが朝の仕事に出掛けようとしている。マリーとテレサは共にピエールを慕っており、仕事帰りに密会しようとピエールに合図のリボンを手渡す。男たちは野良へ出て行き、女たちは家の中に戻る。愛想良く2人からリボンを受け取ったピエールは立ち止まり、どちらに応えるべきか決めかねている。テレサに一瞬意思表示をしたところをマリーに見られ、小さな悶着が起きる。
そこへ突如、騎兵隊の一群が進駐してくる。ピエールは捕えられ、目隠しをされ納屋に閉じ込められてしまう。騎兵の大佐はマリーを見て彼女の気を惹こうと立ち回り、ついにマリーは接吻を許してしまう。それを見た兵隊たちは2人が結ばれるものと思い、村の女たちと祝福する。ピエールは納屋から辛うじて逃げ、男たちに知らせに走る。
村の男たちが戻ってくることを察知して隊に緊張が走る。危険を感じた大佐は女たちに箒や農具を持たせ、騎兵に対抗しているように見せかける。そして戻ってきた村長に対して、マリーが本当に愛する者と結ばれるならば、持参金を進呈しようと持ちかける。マリーはそれを聞いて、迷わずピエールの胸に飛び込む。大佐は観念したように納得し、約束通り持参金を手渡す。ワインが注文され、和やかな雰囲気の中で、2人の婚約を祝って宴会が始まる。
文献
[編集]- Beaumont, Cyril W., Complete Book of Ballets, 1949, Putnam, pp.546-548.
脚注
[編集]- ^ 新暦。ユリウス暦では1月21日。
- ^ Krasovskaya, Vera M., 1998, "Marius Petipa", International Encyclopedia of Dance, vol.4, p.160, ISBN 0-19-517588-3
- ^ 『マリウス・プティパ自伝』 石井洋二郎 訳, 新書館, 1993年, ISBN 4-403-23034-2, p.84.