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高野辰之

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
高野 辰之
高野辰之像
(長野県中野市、高野辰之記念館屋外展示)
人物情報
別名 高野 斑山
生誕 (1876-04-13) 1876年4月13日
日本の旗 日本長野県水内郡永江村
死没 (1947-01-25) 1947年1月25日(70歳没)
日本の旗 日本長野県下高井郡豊郷村
出身校 長野県尋常師範学校卒業
両親 高野仲右衛門[1]
学問
研究分野 日本文学
研究機関 東京音楽学校國學院大學東京帝国大学大正大学
指導教員 上田萬年
学位 文学博士(東京帝国大学、1925年
主な受賞歴 帝国学士院賞1928年
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高野辰之生家(長野県中野市)
東京都渋谷区代々木にある高野辰之の住居跡(2016年7月6日撮影)
高野辰之記念館(長野県中野市)
おぼろ月夜の館・斑山文庫

高野 辰之(たかの たつゆき、1876年明治9年〉4月14日 - 1947年昭和22年〉1月25日)は、日本国文学者作詞家文学博士東京帝国大学論文博士・1925年)(学位論文「日本歌謡史」)。斑山(はんざん)。

経歴

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1876年、長野県水内郡永江村(現中野市永江)の豪農の家に生まれた[1]1887年豊津学校永江支校小学中等科を卒業。1890年3月、下水内高等小学校高等小学科を卒業。

1890年5月、永田尋常小学校授業生(代用教員)となった。しかし3年後の1893年長野県尋常師範学校に入学。1897年3月には同師範学校を卒業した。1897年4月からは下水内高等小学校訓導となった。1898年6月、国語科の師範学校・尋常中学校・高等女学校教員免許状を取得。

1898年9月に上京。東京帝国大学の国語研究室で上田萬年に師事、国文学を学んだ。

大学卒業以降の職歴

研究内容・業績

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国文学者としては、「国文学史」教科書、「近松門左衛門全集」、『日本歌謡史』、浄瑠璃史、日本演劇史などの業績がある[3]帝国学士院賞受賞[4]。同県下高井郡豊郷村野沢温泉で没する[1]

作詞

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唱歌

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文部省編尋常小学唱歌は当初、作詞・作曲者が伏せられていたが、近年の研究により、以下のような唱歌の作詞者であることが広く知られるようになっている[5][6]。特筆しない限り唱歌の作曲は岡野貞一による。

校歌

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その他、100校近い学校の校歌の作詞を手掛けた。

著作

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著書
  • 浄瑠璃史』春陽堂 1900
  • 『国文学史教科書』上原書店 1902.1
  • 源義経 歴史画譚』高野辰之(斑山) 正浩堂 1912.6
  • 『歌舞音曲考説』六合館 1915
  • 『日本民謡の研究』春秋社 1924
  • 『日本演劇の研究』改造社 1926
  • 『日本歌謡史』春秋社 1926
  • 『歌舞演劇講話』宝文館 1929
  • 『日本演劇史』啓明社 1933
  • 『国劇史概観』春秋社 1934
  • 『古文学踏査』大岡山書店 1934
  • 江戸文学史』東京堂 1935-1938 (日本文学全史)
  • 『芸淵耽溺』東京堂 1936
  • 『芸林逍遥』東京堂 1938
  • 『芸海游弋』東京堂 1940
  • 狂言』東京堂 1942
  • 『志士文学』東京堂 1942
  • 『高野辰之作詞全国校歌集』豊田村 1996
  • 『高野辰之青春の想い 師範学校当時の詩集より』豊田村 2001

関連作品

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テレビ
  • 『ふるさとを創った男 高野辰之物語』信越放送(1998年1月17日)※日本民間放送連盟賞(第46回ドラマ番組部門優秀)[7]
ラジオ
  • 『心から心へ 時代を超えて 唱歌・故郷』信越放送(2012年4月8日)※日本民間放送連盟賞(第60回教養番組部門優秀)[8]

校注・編纂

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  • 菅原伝授手習鑑 太平記白石噺』南茂樹共編 六合館 1911
  • 『近松脚本集』南茂樹共編 六合館(演劇叢書) 1911
  • 伽羅先代萩 奥州秀衡遺目争論』奈川亀助・南茂樹共編 六合館(演劇叢書) 1911
  • 仮名手本忠臣蔵』南茂樹 六合館(演劇叢書) 1912
  • 『家庭お伽文庫』春陽堂 1912-1913
  • 謡曲選』光風館書店 1921
  • 近松門左衛門全集』黒木勘蔵共編 春陽堂 1922-1924
  • 元禄歌舞伎傑作集』黒木勘蔵共編 早稲田大学出版部 1925
  • 『評釈名曲選』冨山房 1926 (新型袖珍名著文庫)
  • 義士編』冨山房 1926 (新型袖珍名著文庫)
  • 『近松歌舞伎狂言集』六合館 1927
  • 『日本歌謡集成』春秋社 1928-1929
  • 『国漢外語辞典』芝染太郎共編 宝文館 1930
  • 『和英併用机上辞典』誠文堂新光社 1932

参考文献

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  • 権藤敦子『高野辰之と唱歌の時代 : 日本の音楽文化と教育の接点をもとめて』東京堂出版、2015年。 

外部リンク

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註釈

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  1. ^ a b c 権藤 2015, pp. 40–44, 第1部第2節 高野辰之の略歴.
  2. ^ CiNii(学位論文)
  3. ^ 権藤 2015, pp. 44–75, 第1部第3節 高野辰之が語る研究歴.
  4. ^ 権藤 2015, p. 501.
  5. ^ 猪瀬直樹『ふるさとを創った男』日本放送出版協会、1990
  6. ^ 市川健夫監修『信州ふるさとの歌集大成』一草舎出版、2008
  7. ^ 公益財団法人 放送番組センター
  8. ^ 公益財団法人 放送番組センター