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AI問診ユビー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ユビーメディカルナビは診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージ。問診業務効率化を図る「ユビーAI問診」や、認知向上をサポートする「ユビーリンク」などを提供[1][2]

ユビーAI問診は、クラウド上にある唯一無二のAIエンジンをブレインとするWEB問診システム。2023年7月現在、全国47都道府県・1,700以上の医療機関で導入され、第三回日本サービス大賞で「厚生労働大臣賞」と「審査員特別賞」を受賞。

ユビーリンクは、15,000の医療機関で導入されている。

開発者は、開発開始当時に現役医師であった阿部吉倫と、阿部の高校時代からの友人である技術者久保恒太。2人は現在、Ubie株式会社の共同代表となっている[3]

ユビーAI問診に対して患者は、問診の内容を院内のタブレット又は患者のスマートフォンに入力する。この情報は、診察を行う医師のPC画面に転送され、医師は問診結果を電子カルテと同じモニター上で確認できる。主訴は患者が自由入力し、それ以降はAI(人工知能)によって個別の問診内容が生成され、患者個人にあった問診が展開される[1][2]

ユビーAI問診 概要

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ユビーAI問診は、共同開発者である阿部吉倫の研修医時代の苦い経験と、久保恒太のAIを使って医療をもっと身近にという想いが一致し、研究がスタートした[4][5]

ユビーAI問診 機能

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医療機関を受診する患者は、診察前に自分の症状と徴候などについて、専用タブレット端末を用いてユビーAI問診を操作し、画面に表示される約15から20の問診事項に回答する。患者が1つの質問に回答すると、クラウド上にあるAIエンジンが次の質問事項を導き出していく。回答内容は、クラウド上にあるユビーAI問診のデータベースに蓄積され、医師は患者IDとユビーAI問診を使用した際のIDを紐づけることで、自らのモニターに情報を表示する。医師は問診結果をコピー&ペーストしながら電子カルテに書き込む[1][2]

また、患者が持参したお薬手帳をスキャンして、OCR(光学文字認識)機能により文字データとしてシステムに保存する。画面上で薬剤名にマウスオーバーすると、薬剤の用法用量や併用禁忌、先発薬などが参照できる[1][2]

さらに2020年からは、ユビーAI問診を使って感染症と関連する症状をスクリーニングすることで、関連症状が確認されたときは医療機関に向けてアラートを表示する機能も追加されている[4]

ユビーAI問診 特徴

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患者に対する質問事項は、クラウド上にあるAIエンジンが判断している。このAIエンジンは、システム開発段階において約5万件の「症状と病名」に関する論文を学習した[6]。約3,500の質問項目を用意しており[7]、1つの質問の回答から、その回答内容に応じて次の質問を導き出している。AIエンジンは唯一無二であるため、さまざまな医療機関から集約した問診情報を、データベースへと取り込み続けている。患者、看護師、医師など、だれもが無理なく簡単に利用できることを目指しており、それぞれの立場に合った利用ができる。

患者による利用

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主訴入力時のみ自由に入力する。その後の15から20問程度の問診事項の回答は選択肢形式で、文字入力が必要な質問については、ATM形式での文字入力を行う。[4]

看護師による利用

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病院用の専用タブレット端末を使用し、医師用画面での追記が可能。バイタルサインのデータや、既往歴、アレルギー歴、かかりつけ医の情報など、追加聴取した内容を入力する。

医師による利用

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日本国内の主要な電子カルテシステムと連携しており、問診結果を医師画面で閲覧・編集し、電子カルテ画面へコピー&ペーストにて入力する。

ユビーAI問診 開発者の想い

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共同開発者である阿部吉倫は、臨床医として救急外来に勤務していたとき、診察と並行して行うカルテ(診療録)記入のために、患者の顔を見ながら診察する余裕はなかったという。さらに勤務時間外にカルテを仕上げる日々に、周囲の医師たちも自分と同じように事務仕事やシステムに不平を感じている様子はあったが、諦めていると感じていた。

医師は診療を行いながら、時間外勤務により疲弊していく。一方の患者は、医師とほとんど顔を合わせることなく、数分の診察のために長時間待たされるという現状。阿部は「医師の献身と患者さんの我慢で成り立つ医療は、早晩立ち行かなくなるのは明らかであり、本当の意味で患者さんと向き合える医療現場にしたい」と考えていた。

ちょうどその頃、高校時代からの友人であり、エンジニアである久保恒太も、「自分にあった医療へアクセスすることは、なぜこんなにも大変なんだろう」と考える出来事に遭遇した。その経験から、医療をもっと身近なものにしたいと考え「症状と疾患との関連性」について研究を始めていた。さらにエンジニアである久保は、医療におけるAIの可能性についても興味をもっており、自分のスキルを医療に役立てる術がないかとも考えていた。

二人の思惑は一致し、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」ことをミッションとして、2017年5月にUbie株式会社を創立し、2018年からAI問診ユビーのサービス提供を開始した[8]

歴史

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脚注

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出典

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関連項目

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外部リンク

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  • 病気と対処法を調べる 症状検索エンジン「ユビー」: https://ubie.app/
  • US版 症状検索エンジン「ユビー」/ Ubie AI Symptom Checker:https://ubiehealth.com/
  • 診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージ「ユビ―メディカルナビ」:https://intro.dr-ubie.com/
  • Ubie株式会社:https://ubie.life/