Amemura O-town Record
Amemura O-town Record(アメムラ オータウン レコード)は、かつて大阪市中央区西心斎橋(アメリカ村)の御堂筋ダイヤモンドビル[1]にあった関西拠点最初のメジャーレーベルのレコード会社、株式会社アメムラオータウンレコードのレコードレーベル。ビーインググループに属していた。略称AOR。
概要
[編集]レーベル名の「Amemura」は大阪の流行発信地の一つであるアメリカ村の略であるアメ村(本社所在地である御堂筋ダイヤモンドビルの西側がアメリカ村)で、「O-town」はモータウンと大阪市を掛けたものであり、大阪を意識してレーベル名が付けられたことが見て取れる。AOR(Adult Oriented Rock)とも掛けている。実質的には小松未歩専用レーベルとなっていた。
メジャーレーベル時代
[編集]1997年春、当時T-BOLANをはじめFIELD OF VIEWやMANISHらのヒットで勢力を保っていたZAIN RECORDSの関西専用のサブレーベルとして、前身となるSpoonfulレーベルが設立され、5月28日に小松未歩がシングル「謎」でデビュー、6月18日に辻尾有紗がシングル「青い空に出逢えた」でデビューした。
同年7月1日、ZAIN RECORDSからSpoonfulレーベルが独立、関西拠点最初のメジャーレーベルのレコード会社としてAmemura O-town Recordを設立。当初はSpoonfulレーベルの運営会社である株式会社スプーンフルをそのまま独立させる予定であったが、直前での方針転換となった。 [2]そのため、小松の2ndシングル「輝ける星」は当初規格品番がSFDJ-1001で予定されていたが、AODS-1001に変更された。また、辻尾の2ndシングル(発売中止)は規格品番SFDJ-1002で予定されていたが、AODS-1002に変更された。[3]販売元はZAIN RECORDSに委託していた。
同年9月25日、レーベル第1弾作品として小松未歩の2枚目となるシングル「輝ける星」が発売された。以降は椎名祐海と辻尾有紗がレーベルに所属したが、椎名は同レーベルでは1stシングル「太陽」[4]しか発表していない。辻尾に至ってはレーベルに移籍後予定されていたシングルの発売が中止、直後に活動中止となっており、結局同レーベルからは1枚も発表しておらず、実質的には小松専用のレーベルとして運営されていた。
1999年3月3日、小松の7枚目のシングル「さよならのかけら」が発売された。この作品リリース直後に小松がGIZA studioへ移籍したことにより、これがレーベルにとって最後のリリース作品となり、アーティスト不在のために同年4月30日で運営を終了した。[5](事実上GIZA studioへ吸収された)[6]
インディーズレーベルとして復活
[編集]2010年3月24日、北村優希の2枚目のシングル「空になって」にAme-mura O-town Rの表記が復活。ビーイングをディストリビューターとしたインディーズレーベルとして運営される。
所属していたアーティスト
[編集]- 小松未歩 ZAIN RECORDS/Spoonfulより本レーベルへ移籍(転入)。GIZA studioへ移籍(転出)。
- 椎名祐海 BLUE-Z Recordsよりインディーズデビュー後、本レーベルでメジャーデビュー、1999年9月までKISS-FM KOBEでサウンドクルーとして活動後、休止。
- 辻尾有紗 ZAIN RECORDS/Spoonfulより本レーベルへ移籍(転入)後、予定されていたシングルが発売中止。直後に活動中止。
作品
[編集]1997年
[編集]1998年
[編集]- 「願い事ひとつだけ」 (小松未歩 3rdシングル)[8]
- 「anybody's game」 (小松未歩 4thシングル)[9][10][11]
- 「チャンス」 (小松未歩 5thシングル)[12]
- 「太陽」 (椎名祐海 1stシングル[4])[13]
- 「氷の上に立つように」 (小松未歩 6thシングル)[8]
- 『小松未歩 2nd 〜未来〜』 (小松未歩 2ndアルバム)
1999年
[編集]出典・脚注
[編集]- ^ 御堂筋ダイヤモンドビルには、かつてマハラジャの本部があった。また、同じビーインググループのB-Gram RECORDSが1995年の春頃より関西地区の活動拠点としていた他、Amemura O-town Record設立の翌年に設立されたGIZA studioも当初は事務所を開いていた。
- ^ Spoonfulは、当初、ZAIN RECORDSの関西専用のサブレーベルであったが、1997年7月1日にAmemura O-town Recordのサブレーベルとなった。その結果、小松未歩のCDには、ZAIN RECORDS時代とAmemura O-town Record時代を通じ、CDレーベル面にSpoonfulレーベルのロゴが入っている。また、椎名祐海がAmemura O-town RecordよりリリースしたCDにもSpoonfulレーベルのロゴが入っている。
- ^ 日本レコード協会より規格品番の販社コードとして<<SF>>が割当された後、<<AO>>を割当したため、<<SF>>は幻の販社コードとなった。
- ^ a b 椎名祐海の1stシングル「太陽」は、1998年9月2日に8cmCD版と12cmCD版(マキシシングル)が同日発売された。8cmCD版と12cmCD版ではカップリング曲が異なる。
- ^ 1993年11月4日に設立された「株式会社スプーンフル」(法人番号:6120001140100)は、小松のデビューからGIZA studio移籍までの間は、ZAIN RECORDSおよびAmemura O-town Recordのサブレーベル「Spoonful」の運営会社であった。その後、株式会社ギザの本社ビル「GIZA hills(現・HORIE HILLS)」内に2002年3月に開店したベーカリーカフェ「hillsパン工場cafe」の運営会社となったが、2013年9月29日に閉店、法人登記も2016年2月8日に閉鎖された。(地下2階の「hillsパン工場・ライブハウス」は株式会社ギザの運営。)
- ^ 関西拠点にて当時は唯一着実な売り上げが確保できた小松未歩を、同じビーインググループ内、しかも、同じ御堂筋ダイヤモンドビルにある会社間で移籍させていることより、実質的にAmemura O-town RecordとGIZA studioは一体であったと見做されることが多い。なお、GIZA studio自体がZAIN RECORDSのサブレーベルであるSpoonfulやAmemura O-town Recordを一体であったと見做している例として、GIZA studioによるコンピレーション・アルバム『GIZA studio presents -Girls-』にて、小松未歩のZAIN RECORDS時代およびAmemura O-town Record時代の作品が、3曲も選曲されている。
- ^ テレビ朝日系列テレビアニメ『忍ペンまん丸』エンディングテーマ
- ^ a b 読売テレビ制作・日本テレビ系列テレビアニメ『名探偵コナン』エンディングテーマ
- ^ フジテレビ系列情報番組『えすえふ』エンディングテーマ
- ^ NHK総合水曜ドラマシリーズ『おじさん改造講座』主題歌
- ^ KBS京都制作・UHF34局ネット音楽番組『J-ROCK ARTIST BEST50』オープニングテーマ
- ^ フジテレビ系列朝の情報番組『めざましテレビ』テーマソング
- ^ テレビ朝日系列ヒューマンバラエティー番組『目撃!ドキュン』エンディングテーマ
- ^ テレビ朝日系列情報バラエティ番組『PAKU2グルメんぼ』エンディングテーマ