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大統領令14014号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
EO14014から転送)
大統領令14014号
Executive Order 14014
ビルマの状況に係る資産凍結
Blocking Property with Respect to the Situation in Burma
大統領令
制定者ジョー・バイデン米大統領
署名日2021年2月11日 (2021-02-11)
適用日2021年2月11日 (2021-02-11)
管轄者
関連法令
合衆国憲法及び国際緊急経済権限法合衆国法典第50編第1701条及び以下の項目)(IEEPA)、国家緊急事態法英語版合衆国法典第50編第1601条及び以下の項目)(NEA)、1952年移民国籍法第212条(f)項(合衆国法典第8編第1182条(f)項)、及び合衆国法典第3篇第301条を含む、米国連邦法(当大統領令前文第1段)。
概要
2021年2月1日のビルマ国軍によるクーデターを受け、これに関与した個人・団体、若しくは2021年2月2日以降のビルマ政府の指導者・幹部、若しくはそれらの配偶者・成人の子供に対して、又は国軍、治安部隊、若しくはこの大統領令により制裁対象者となった個人・団体が所有・支配する団体に対する制裁の発動
現況: 施行中

ビルマの状況に係る資産凍結(ビルマのじょうきょうにかかわるしさんとうけつ、: Blocking Property with Respect to the Situation in Burma)を表題とする大統領令14014号は、2021年2月11日に米国大統領ジョー・バイデンが署名し発令した大統領令ミャンマーの呼称について、当記事は米国法を扱っているため、米国政府が用いている"Burma"と発音の近い「ビルマ」を統一して用いる。

2021年2月1日のビルマ国軍によるクーデターを受け、これに関与した個人・団体、若しくは2021年2月2日以降のビルマ政府の指導者・幹部、若しくはそれらの配偶者・成人の子供に対して、又は国軍、治安部隊、若しくはこの大統領令により制裁対象者となった個人・団体が所有・支配する団体に対して制裁を科すことを規定している[1][2][3][4][5][6][7]

発令の背景

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2020年11月に実施された現行憲法下(2008年ビルマ憲法)における3度目の総選挙で国民民主連盟(NLD)は圧勝し、翌年2021年2月1日にビルマ連邦議会両院の招集が予定されていた[8]

連邦団結発展党(USDP)と国軍は2020年11月の総選挙に不正があった可能性を指摘し、2021年1月末には国軍と文民政府の代表者の会談が行なわれ、国軍側は票の数え直しや議会の開会延期を求めたが、文民政府側はこれを拒否し、2月1日未明、国軍はアウン・サン・スー・チー国家顧問ウィン・ミン大統領、その他の連邦大臣のほか、ビルマの連邦議会や地方議会英語版のNLDの議員や多数のNLD党員を正当な理由無しに不当に拘束した。ビルマの大統領は民意を反映した議会により選出され、国防大臣英語版内務大臣英語版及び国境大臣英語版を除く連邦大臣は、大統領が指名し連邦議会が承認した後に大統領により任命される(ビルマ憲法第232条(2)項・(3)項)。大統領は連邦議会に対し責任を負い(ビルマ憲法第202条)、連邦大臣は大統領に対し直接責任を負う(ビルマ憲法第232条(8)項)。

ウィン・ミン大統領が不当に拘束された後、国軍からの独立性が極めて低い元軍人のミン・スエ第一副大統領が大統領代行に就任した。これについて国軍側は、ビルマ憲法第73条(1)項の「大統領が任期終了前に辞職した場合であれ、死亡した場合であれ、また職務を継続的に遂行できなくなった場合であれ、何らかの理由により大統領職に空席が出来た場合には、2名の副大統領の内、大統領選挙の時に2番目に票の多かった者が大統領代行として任務を遂行しなければならない」との規定を、強引に適用している。

犯罪捜査を担うビルマ警察英語版内務省英語版が管轄しており、内務大臣は国軍総司令官英語版による指名リストに基づき、連邦議会が承認し、大統領が任命する(ビルマ憲法第232条(2)項・(3)項)。これに関し連邦議会は憲法で規定する資格を有していないことを証明できない限り(つまり、余程のことがない限り)、任命を拒否する権利を持たないため(ビルマ憲法第232条(4)項)、事実上、国軍総司令官が内務大臣の人事権を握っているといえる。

加えて、ミン・スエ大統領代行は緊急事態宣言を行い(ビルマ憲法第417条)、ミン・アウン・フライン国軍総司令官に立法権、行政権、司法権の全権を委譲する宣言を行い(ビルマ憲法418条(1)項)、国軍総司令官は立法・行政・司法の各権を行使する権限を得た(ビルマ憲法419条)。この様に緊急事態宣言の下、国軍総司令官一人に立法・行政・司法の三権が掌握された状況で、拘束された人々が訴追された場合、公正な裁判が行われる保証は無く、勾留期間が不当に延長される恐れがある。

ジョー・バイデン大統領は、ビルマにおける最近の状況、特に2021年2月1日のクーデター(バイデン政権はビルマのこの日の政変に対し、「クーデター」という語を用いている。)において、軍が民主的に選ばれたビルマの文民政府を転覆し、政府指導者、政治家、人権擁護者、ジャーナリスト、及び宗教指導者を不当に逮捕及び勾留し、2020年11月に実施された選挙で示されたビルマ人民の意思を拒否し、同国の民主的な移行及び法の支配を損っている状況は、米国の国家安全保障と外交政策への普通ではない異常な脅威を構成すると判断し、この脅威に対処するため国家緊急事態を宣言し(当大統領令前文第2段)、当大統領令を発令した。

発令の権限の根拠法

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発令の大統領権限の根拠法として、合衆国憲法及び国際緊急経済権限法合衆国法典第50編第1701条及び以下の項目)(IEEPA)、国家緊急事態法英語版合衆国法典第50編第1601条及び以下の項目)(NEA)、1952年移民国籍法第212条(f)項(合衆国法典第8編第1182条(f)項)、及び合衆国法典第3篇第301条を含む、米国連邦法を挙げている(当大統領令前文第1段)。

OFACが所掌する制裁のための法令の枠組み

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ビルマ関連の制裁の内、財務省外国資産管理局英語版(OFAC)が所掌する制裁のための法令の枠組みは、執行命令の「大統領令14014号」のほか、その上位公法として「国際緊急経済権限法」および「国家緊急事態法」が制定されており[9]、資産凍結・取引禁止を実施するOFACの下位執行規則として「ビルマ制裁規則(連邦行政規則集第31巻525部)」[9]が規定されている。

規定

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資産の凍結

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以下の項目に該当する個人・団体で、米国務長官と協議して米財務長官が決定した外国の個人・団体に対し、米国内にある資産の凍結を定めた(当大統領令第1条)。

  1. 米国務長官と協議して米財務長官が定める、ビルマ経済の防衛セクター又はビルマ経済のその他のセクターで事業を行う個人・団体
  2. ビルマの民主的プロセス又は制度を弱体化させる行動又は政策に責任を負い、加担し、又は直接的に若しく間接的に関与してきた若しくは試みてきた個人・団体
  3. ビルマの平和、安全、又は安定を脅かす行動又は政策に責任を負い、加担し、又は直接的に若しく間接的に関与してきた若しくは試みてきた個人・団体
  4. ビルマ人民による表現若しくは集会の自由の行使を禁止、制限、若しくは処罰する、又はビルマの出版、オンライン、若しくは放送メディアへのアクセスを制限する行動若しくは政策に責任を負い、加担し、又は直接的に若しく間接的に関与してきた若しくは試みてきた個人・団体
  5. ビルマにおける恣意的な拘禁若しくは拷問、又はビルマにおけるその他の深刻な人権侵害に責任を負い、加担し、又は直接的に若しく間接的に関与してきた若しくは試みてきた個人・団体
  6. ビルマの軍隊若しくは治安部隊、又は前記の何れかの後継団体の指導者又は幹部であるか又はであった者
  7. 2021年2月2日以降のビルマ政府の指導者又は幹部であるか又はであった者
  8. 指導者又は幹部の在職期間に関連して、2から5の活動に従事している、又はその構成員が従事している団体の指導者又は幹部であるか又はであった者
  9. 指導者又は幹部の在職期間に関連する活動の結果として、この命令に従って資産及び資産の権益が凍結されている団体の指導者又は幹部であるか又はであった者
  10. 行政区画、行政機関、又はビルマ政府の下部機関
  11. 当命令に従って資産及び資産の権益が凍結されている任意の者の配偶者又は成人した子供
  12. 当命令に従って資産及び資産の権益が凍結されている任意の個人・団体のための、財政的、物質的、若しくは技術的な支援を、又は当該個人・団体への物品若しくは役務を、実質的に支援、後援、若しくは提供する個人・団体
  13. ビルマの軍隊若しくは治安部隊、又は当命令に従って資産及び資産の権益が凍結されている任意の個人・団体により、直接的若しくは間接的に、所有若しくは支配されている、又は当該個人・団体のために若しくは代わりに、行動してきた若しくは行動することを意図してきた個人・団体

取引の禁止

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前記の資産凍結の対象となる要件を満たす個人・団体に対し米国の個人・団体との資金、物品、又は役務の寄付又は提供の授与・受領を禁止すると定めた(当大統領令第2条)。

入国許可の停止

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前記の資産凍結の対象となる要件を満たす、米国市民権を持たない米国国民ではない者で、米国務長官又は米国土安全保障長官が必要に応じて米司法長官勧告に基づき決定した者に対し、入国許可を停止すると定めた(当大統領令第3条)。

制裁の例外

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2021年3月25日、財務省のOFACは一般許可を発し、米国政府による取引、特定の国際機関による公的な活動、NGOによる活動については制裁の例外とすることを発表した[4]

制裁対象者

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本大統領を受け、2021年2月11日に財務省は、2021年2月1日のクーデターに直接関与しビルマの民主的に選出された政府を転覆する上で主導的な役割を果たした、又は2月2日に発足した国家統治評議会の構成員で国軍又は治安部隊の指導者又は幹部である、10名の個人に対し制裁を科すとともに、国軍によって所有又は支配される企業3社に対し制裁を科した。この3社のほか、それらが直接または間接的に50%以上を所有する団体も制裁対象となる。制裁対象となったミン・アウン・フライン国軍総司令官とソー・ウィン英語版国軍副総司令官は、ロヒンギャの人々に対する深刻な人権侵害に関与したとして、グローバル・マグニツキー法に基づき、既に2019年12月10日に制裁リストに指定されているが、今回の大統領令に基づく制裁対象者としても重ねて指定された[1][10][11]

2月22日、財務省は国家統治評議会の構成員であるとして2名の個人を新たに制裁リストに加えた[2][12]

3月10日、財務省は既に制裁対象となっているミン・アウン・フライン国軍総司令官の成人に達した子供2名と、その子供が所有し支配する企業6社を新たに制裁リスト加えた。同6社が直接または間接的に50%以上を所有する団体も制裁対象となる[3][13]

3月22日、財務省は新たに警察トップおよびミン・アウン・フライン国軍総司令官に直属する陸軍特別作戦局司令官の2名の個人と、2個陸軍軽歩兵師団を制裁リストに加えた[14][15]

3月25日、財務省は新たに国軍系持株会社2社を制裁リストに追加した。この持株会社2社のほか、それらが直接または間接的に50%以上を所有する団体も制裁対象となる。但しこの制裁に関し、定められた要件を満たす取引・活動については6月22日まで許可されることとなった[4]。また同日、本法律に基づき既に制裁リストに指定されている、陸軍第33軽歩兵師団はグローバル・マグニツキー法に基づき制裁リストに重ねて指定された[16][17][18]

4月8日、財務省は新たに国有企業1社を制裁リストに追加した。同社が直接または間接的に50%以上を所有する団体も制裁対象となる[19][20]

4月21日、財務省は新たに国有企業2社を制裁リストに追加した。同2社が直接または間接的に50%以上を所有する団体も制裁対象となる[21][22]

5月17日、財務省は新たに個人16名と政府機関1団体を制裁リストに追加した。制裁リストに追加された個人16名の内訳は、国家統治評議会メンバー4名、軍事政権の連邦大臣・中央銀行総裁・連邦選挙管理委員会委員長など9名、および国家統治評議会メンバーの子ども3名からなる。緊急事態宣言下におけるビルマの国家統治権を総攬する機関であり、軍事政権の最高意思決定機関である、国家統治評議会も制裁リストに加えられた[23][24]

7月2日、財務省は新たに個人22名を制裁リストに追加した。内訳は国家統治評議会メンバー3名、連邦大臣4名、既に制裁を科されている国家統治評議会メンバーの配偶者及び成人の子ども15名からなる[25][26]

個人

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氏名 役職 生年月日 性別 SDNリスト指定日 理由 制裁内容
ミン・アウン・フライン
Min Aung Hlaing
国家統治評議会議長
国軍総司令官英語版
上級大将
1956年
7月3日
男性 2021年
2月11日
2021年2月1日のクーデターに直接関与し、ビルマの民主的に選出された政府の転覆において主導的な役割を果たした。 *資産凍結
*取引禁止
など
ソー・ウィン英語版
Soe Win
国家統治評議会副議長
国軍副総司令官英語版
上級大将補
1960年
3月1日
男性
ミン・スウェ
Myint Swe
第一副大統領英語版
退役陸軍中将
1951年
5月24日
男性
セイン・ウィン英語版
Sein Win
前国防大臣英語版
陸軍中将
1956年
7月
男性
ソー・トゥッ
Soe Htut
国家統治評議会構成員
内務大臣英語版
陸軍中将
1960年 男性
イェー・アウン英語版
Ye Aung
前国境大臣英語版
陸軍中将 
1960年
6月8日
男性
ミャ・トゥン・ウー
Mya Tun Oo
国家統治評議会構成員
国防大臣英語版
陸軍大将
1961年
5月4日又は5日
男性 2021年2月2日に発足した国家統治評議会の構成員であるとともに、ビルマの軍又は治安部隊の指導者又は幹部のため。
ティン・アウン・サン英語版
Tin Aung San
国家統治評議会構成員
運輸通信大臣英語版
前海軍総司令官
海軍大将
1960年
10月16日
男性
アウン・リン・ドゥエ英語版
Aung Lin Dwe
国家統治評議会事務次官
陸軍中将
1962年
5月31日
男性
イェー・ウィン・ウー英語版
Ye Win Oo
国家統治評議会次官補
陸軍中将
1966年
2月21日
男性
マウン・マウン・チョー英語版
Maung Maung Kyaw
国家統治評議会構成員
空軍総司令官英語版
空軍大将
1964年
7月23日
男性 2021年
2月22日
モー・ミン・トゥン英語版
Moe Myint Tun
国家統治評議会構成員
陸軍中将
1968年
5月24日
男性
キン・ティリ・テッ・ムン英語版
Khin Thiri Thet Mon
ミンアウンフライン国軍総司令官の娘 1981年
12月5日
女性 2021年
3月10日
当大統領令の規定に基づく資産凍結対象者の成人した子供のため。
アウン・ピィエ・ソウン英語版
Aung Pyae Sone
ミンアウンフライン国軍総司令官の息子 1984年
6月24日
男性
タン・フライン英語版
Than Hlaing
内務副大臣英語版
警察長官英語版
1965年 男性 2021年
3月22日
平和的な抗議者を残酷に抑圧し、ビルマの将来において発言権を要求している個人を殺害することにより、民主的選挙の結果を覆そうと試みているため。
アウン・ソー
Aung Soe
特別作戦局司令官
陸軍中将
1963年
12月3日
男性
マン・ニェイン・マウン英語版
Mahn Nyein Maung
国家統治評議会構成員 1947年1月1日から
1949年1月1日までの間
男性 2021年
5月17日
2021年2月2日以降のビルマ政府の指導者又は幹部であるか又はであった者に該当するため。
テイン・ニュン英語版
Thein Nyunt
国家統治評議会構成員 1944年12月26日
または1944年11月20日
男性
サイ・ロウン・サイン
Sai Lone Saing
国家統治評議会構成員 1947年4月18日 男性
キン・マウン・スウェ英語版
Khin Maung Swe
国家統治評議会構成員 1942年7月20日 男性
コー・コー・フライン英語版
Ko Ko Hlaing
国際協力大臣英語版 1956年10月24日 男性
トゥン・アウン・ミン
Tun Aung Myint
民族問題大臣英語版 1942年2月16日
または1942年2月19日 
男性
トゥン・トゥン・ナウン
Tun Tun Naung
国境大臣英語版
陸軍中将
1963年4月30日 男性
タン・ニェイン
Than Nyein
中央銀行総裁英語版 1952年2月29日 男性
プゥイン・サン
Pwint San
商業大臣英語版 1961年7月13日 男性
ウィン・シェイン
Win Shein
計画・財務大臣英語版 1957年7月31日 男性
テイン・ソー英語版
Thein Soe
連邦選挙管理委員会委員長英語版 1952年1月23日 男性
テッ・カイン・ウィン
Thet Khaing Win
保健大臣英語版 1961年11月14日 男性
キン・マウン・イー
Khin Maung Yi
天然資源・環境保護大臣英語版 1965年2月15日 男性
ハイン・テッ
Hein Htet
国家統治評議会構成員マウンマウンチョーの息子 1987年11月6日 男性 当大統領令の規定に基づく資産凍結対象者の成人した子供のため。
カウン・テッ
Kaung Htet
1992年8月3日 男性
イン・ミン・トゥ
Yin Min Thu
国家統治評議会構成員ティンアウンサンの娘 1989年8月23日 女性
ソー・ダニエル英語版
Saw Daniel
国家統治評議会構成員 1957年11月25日
または1968年から1969年までの間
男性 2021年
7月2日
2021年2月2日以降のビルマ政府の指導者又は幹部であるか又はであった者に該当するため。
バニャー・アウン・モー
Banyar Aung Moe
国家統治評議会構成員 1947年8月14日 男性
アエー・ヌー・セイン英語版
Aye Nu Sein
国家統治評議会構成員 1957年3月24日 女性
チッ・ナイン英語版
Chit Naing
第二連邦政府省大臣英語版
前情報大臣英語版
1948年12月 男性
アウン・ナイン・ウー
Aung Naing Oo
投資・対外経済関係大臣英語版 1962年10月13日
または1969年6月9日
男性
ミン・チャイン
Myint Kyaing
労働大臣英語版 1957年4月17日 男性
テッ・テッ・カイン
Thet Thet Khine
社会福祉・救済・復興大臣英語版 1967年8月19日 女性
チュー・チュー・フラ英語版
Kyu Kyu Hla
国家統治評議会議長ミンアウンフライン上級大将の配偶者 1954年4月13日 女性 当大統領令の規定に基づく資産凍結対象者の配偶者または成人した子供のため。
タン・タン・ヌゥエ
Than Than Nwe
国家統治評議会副議長ソーウィン上級大将補の配偶者 1954年2月26日 女性
テッ・テッ・アウン
Thet Thet Aung
国家統治評議会構成員ミャ―トゥンウー陸軍大将の配偶者 1961年12月22日 女性
タン・タン・アエー
Than Than Aye
国家統治評議会構成員ティンアウンサン海軍大将の配偶者 1960年1月8日 女性
アウン・マー・ミン
Aung Mar Myint
国家統治評議会構成員マウンマウンチョー空軍大将の配偶者 1964年10月25日 女性
カイン・パー・パー・チッ
Khaing Pa Pa Chit
国家統治評議会構成員モーミントゥン陸軍中将の配偶者 1971年7月15日 女性
モー・テッ・テッ・トゥン
Moe Htet Htet Tun
モーミントゥン陸軍中将の娘 1997年8月16日 女性
カイン・モー・ミン
Khaing Moe Myint
2001年4月23日 女性
ヤーターナー・モー・ミン
Yadanar Moe Myint
1994年5月16日 女性
ドー・ニーラー[注 1]
Daw Nilar
国家統治評議会構成員イェーウィンウー陸軍中将の配偶者 1968年5月3日 女性
テイッ・ティンザー・イェー
Theit Thinzar Ye
イェーウィンウー陸軍中将の娘 1997年5月7日 女性
ウン・マー・ミン
Ohn Mar Myint
国家統治評議会構成員アウンリンドゥエ陸軍中将の配偶者 1967年11月19日 女性
シュエ・イェ・プー・アウン
Shwe Ye Phu Aung
アウンリンドゥエ陸軍中将の娘 1990年4月18日 女性
フライン・ブワー・アウン
Hlaing Bwar Aung
アウンリンドゥエ陸軍中将の息子 1993年5月22日 男性
ピョー・アーカー・アウン
Phyo Arkar Aung
1995年4月30日 男性

団体

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団体名 事業分野 登記日 登記国 SDNリスト指定日 理由 制裁内容
Myanmar Ruby Enterprise 宝石原石の採掘 1996年
2月14日
ビルマ 2021年
2月11日
軍により所有若しくは支配されている団体であり、第1条の要件に該当するため。 *資産凍結
*取引禁止
Myanmar Imperial Jade co. ltd. 1996年
9月13日
ビルマ
Cancri (Gems and Jewellery) Co., LTD. 2012年
7月24日
ビルマ
A & M Mahar Company Limited ヘルスケア 2017年
1月16日
ビルマ 2021年
3月10日
当大統領令の規定に基づく資産凍結対象者により所有若しくは支配されている団体のため。
Sky One Construction Company Limited 建設 2013年
4月9日
ビルマ
The Yangon Restaurant レストラン 不明 ビルマ
The Yangon Gallery英語版 美術館 不明 ビルマ
Everfit Company Limited フィットネスクラブ 2016年
2月29日
ビルマ
Seventh Sense Company Limited英語版 エンターテインメント 2017年
4月3日
ビルマ
第33軽歩兵師団 陸軍部隊 N/A ビルマ/サガイン 2021年
3月22日
表現・集会の自由の行使を禁止・制限・処罰する行動・政策に責任を負うか、加担するか、若しくは直接的・間接的に関与してきたか、若しくはそれを試みてきたため。
第77軽歩兵師団 陸軍部隊 N/A ビルマ/ペグ―
Myanma Economic Holdings Public Company Limited(MEHL)英語版 持株会社 不明 ビルマ 2021年
3月25日
ビルマの民主的に選出された政府の転覆とビルマ国民への継続的な抑圧に責任を負う軍事政権の経済的資金源であり、国軍に関係する個人・団体によって保有・支配されている団体に該当するため。
Myanmar Economic Corporation Limited(MEC)英語版 持株会社 不明 ビルマ
Myanma Gems Enterprise 宝飾業 不明 ビルマ 2021年
4月8日
Myanma Timber Enterprise 木材生産・輸出 不明 ビルマ 2021年
4月21日
Myanmar Pearl Enterprise 水産・真珠産業 不明 ビルマ
国家統治評議会 政府機関 N/A ビルマ/ネピドー 2021年
5月17日
ビルマの行政区画、行政機関、又はビルマ政府の下部機関に該当するため。

脚注

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注釈

[編集]
  1. ^ ドー(ビルマ語: ဒေါ်ビルマ語ラテン翻字: Daw )は女性の敬称の一つであるが、米国財務省の制裁リストではこれを含めて表記しているので、その表記に従った。

出典

[編集]
  1. ^ a b 磯部真一 (12 February 2021). 《ビジネス短信》バイデン米大統領、ミャンマー制裁の大統領令署名、国軍関係10人と企業3社対象 (Report). 日本貿易振興機構.
  2. ^ a b 磯部真一 (25 February 2021). 《ビジネス短信》バイデン米政権、対ミャンマー制裁の対象に国軍幹部2人を追加し (Report). 日本貿易振興機構.
  3. ^ a b 磯部真一 (11 March 2021). 《ビジネス短信》バイデン米政権、対ミャンマー制裁の対象に総司令官の子供2人と関連6社を追加 (Report). 日本貿易振興機構.
  4. ^ a b c 磯部真一 (26 March 2021). 《ビジネス短信》米財務省、新たにミャンマー国軍関係2社を制裁対象に指定 (Report). 日本貿易振興機構.
  5. ^ 磯部真一 (9 April 2021). 《ビジネス短信》米財務省、ミャンマーの国有宝飾企業を制裁対象に指定 (Report). 日本貿易振興機構.
  6. ^ 磯部真一 (22 April 2021). 《ビジネス短信》米財務省、ミャンマーの国有企業2社を制裁対象に指定 (Report). 日本貿易振興機構.
  7. ^ 磯部真一 (19 May 2021). 《ビジネス短信》米財務省、ミャンマーの国軍関係者16人と国家統治評議会を制裁対象に指定 (Report). 日本貿易振興機構.
  8. ^ “Meeting between Central Committee for convening Hluttaw sessions, work committees held in Nay Pyi Taw”. The Global New Light of Myanmar. MNA英語版: p. 4. (2021年1月12日). https://cdn.myanmarseo.com/file/client-cdn/gnlm/wp-content/uploads/2021/01/12_Jan_21_gnlm.pdf 2021年3月27日閲覧。 
  9. ^ a b LEGAL FRAMEWORK FOR BURMA-RELATED SANCTIONS”. DEPARTMENT OF THE TREASURY. 2021年8月29日閲覧。
  10. ^ United States Targets Leaders of Burma’s Military Coup Under New Executive Order”. U.S. Department of The Treasury (2021年2月11日). 2021年2月13日閲覧。
  11. ^ Issuance of Executive Order "Blocking Property With Respect To The Situation In Burma;" Burma-related Designations and Designations Updates”. U.S. Department of The Treasury (2021年2月11日). 2021年2月13日閲覧。
  12. ^ United States Targets Members of Burma’s State Administrative Council following Violence against Protestors”. U.S. Department of The Treasury (2021年2月22日). 2021年2月27日閲覧。
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関連項目

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外部リンク

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