LOTポーランド航空
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設立 | 1929年 | |||
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ハブ空港 |
ワルシャワ・ショパン空港 リスト・フェレンツ国際空港 | |||
焦点空港 | クラクフ・バリツェ空港, カトヴィツェ空港, Wrocław Int'l Airport | |||
マイレージサービス | Miles & More | |||
会員ラウンジ | Executive Lounge | |||
航空連合 | スターアライアンス | |||
親会社 | ポーランド国有財産省 | |||
保有機材数 | 84機 | |||
就航地 | 145都市 | |||
本拠地 | ポーランド ワルシャワ | |||
代表者 | Tomasz Kopoczyński (Acting CEO) | |||
外部リンク | http://www.lot.com/jp/ja/ |
LOTポーランド航空(ロットポーランドこうくう、ポーランド語: Polskie Linie Lotnicze LOT S.A, 英語: LOT Polish Airlines)は、ポーランドの国際航空会社である。
概要
[編集]1929年に民間航空会社数社が合併し設立された。「LOT」はポーランド語で「航空(Flight)」の意味をもつ「lotnicze」の頭文字から取られている。かつてポーランド国有財産省が株式の99.82%を保有していたが、2023年1月31日時点では国有企業が69.30%、ポーランド航空グループが30.7%保有[1]している。同国の「フラッグ・キャリア」[注釈 1]である。
世界31カ国49都市に就航している。ワルシャワ・ショパン空港をメインハブ空港としている。
航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用している[3]。
歴史
[編集]ポーランドの商業航空は1920年に始まった。1922年にはLOTの前身となったアエロロイド(Aerolloyd)社がワルシャワ、グダニスク、ルヴフ(現ウクライナ・リヴィウ)を結ぶ定期運航を開始し、その他数社がさまざま路線を開設した。これら私営航空会社各社は1928年に一旦解散され、それらの機材は12月29日に国営のLOTポーランド航空として再編成された。
ポーランド航空は、1929年1月1日に初の定期運航を開始した。最初の航空機はユンカース F.13 およびフォッカー F.VIIであった。
1930年にIATAに加盟し、この年の4月1日から国際線の運航を始める。1931年、コウノトリとgrowskiをモチーフとしたエンブレムが公式に使われることとなった。第二次世界大戦中は格納庫や空港ビルの多くが破壊されたため、保有旅客機や従業員をルーマニアに避難させた。
1945年、第二次世界大戦が終結し、運航が再開された。現在のLOTポーランド航空の前身になる国内航空会社Z.o.oは当時自由な経営ができない状態であったため、「LOTポーランド航空の翼は復興に役に立つ」というスローガンで様々なポスターを打ち出した。
1949年には第二次世界大戦前に運航中止になった路線を再開した。
1955年にはヨーロッパ以外にも路線を拡大した。
その後、ポーランドはソ連側陣営だったため、東側陣営のツポレフやイリューシンを多く使用した。
1978年には、2人のデザイナーによって、現在のロゴが描かれた。
2003年10月、スターアライアンスの16番目の会員として加盟する。このスターアライアンス加盟を機にルフトハンザ航空のプログラムである「Miles & More」に統合された。
2012年12月14日より、ボーイング787-8型機の初号機(機体番号 : SP-LRA)がワルシャワ-プラハ線で就航を始めた。受領が進み次第、順次、ロンドン・フランクフルト・ハノーファー・ミュンヘン・キエフ・ウィーン・ブダペスト・ブリュッセルのヨーロッパ9路線に投入予定である。
2013年1月16日、ワルシャワ-シカゴ線は同社大西洋路線でボーイング787-8型機就航当日に同型機運航停止となったため、同社保有同型機1機はシカゴ到着後に運航停止、しばらく留め置きとなった。
2013年、経営危機からEUなどの承認を受けてポーランド政府から8億400万ズウォティ(約251億1000万円)の公的支援を受け、経営再建を図ることになった。そのため、12路線が運休となり[4]、さらに2015年12月31日までは人材や機材、コストを削減する事業再構築期間で、新路線などへの投資を制限されていた。
2015年6月19日、路線開設規制の解除を機にアジア路線を強化すると公式発表した。まず、日本路線を真っ先に開設したいと述べ、2016年1月14日からワルシャワ 〜 東京/成田線にボーイング787-8型機で週3便を就航させた[5][注釈 2]。2016年秋をめどにソウル、バンコク、香港などを開設する意向を示した[6]。
2018年5月15日、ワルシャワ-シンガポール線の運航を開始した。同路線はLOT最長路線である。
2019年9月、ブダペストのリスト・フェレンツ国際空港を拠点化し、ソウル[7]、クラクフ、ロンドンシティ、ブカレスト、ブリュッセル、シュトゥットガルト、プラハ、ベオグラード、ソフィア、ニューヨーク、シカゴに就航させる予定である[8]。
機材
[編集]LOTポーランド航空が発注したボーイング機のカスタマーコードは5Dで、737-85D、767-35DERなどとなる。
ポーランドは旧東側陣営だったため、社会主義政権時代はIl-62やTu-134などのソ連製の機体を使用していた。
2012年11月11日に、ヨーロッパの航空会社では初となるボーイング787(機体番号:SP-LRA)が納入された。
運用機材
[編集]機材 | 運用中 | 発注 | 座席数 | 備考 | |||
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C | W | Y | 計 | ||||
ボーイング737-800 | 6 | - | - | - | 186 | 186 | |
ボーイング737 MAX 8 | 16 | 10 | - | - | 186 | 186 | |
ボーイング787-8 | 8 | - | 18 | 21 | 213 | 252 | |
ボーイング787-9 | 7 | - | 24 | 21 | 249 | 294 | |
195- E2 | 3 | - | |||||
エンブラエル 170 | 5 | - | - | - | 76 | 76 | |
エンブラエル 175 | 15 | - | - | - | 82 | 82 | SP-LIGとSP-LIHはポーランド政府所有 |
88 | 88 | ||||||
エンブラエル190 | 8 | - | - | - | 106 | 106 | |
エンブラエル 195 | 16 | - | - | - | 112 | 112 | |
118 | 118 | ||||||
合計 | 84 | 10 |
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ボーイング737-800
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ボーイング737 MAX 8
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ボーイング737 MAX 8(ポーランド独立記念塗装)
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ボーイング787-8
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ボーイング787-8(オリンピックチーム塗装)
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ボーイング787-9
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エンブラエル 170
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エンブラエル 170(スターアライアンス塗装)
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エンブラエル 175
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エンブラエル 175(レトロ塗装)
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エンブラエル 190
-
エンブラエル 195
引退機材
[編集]- アエロ Ae-45
- アントノフ An-24
- アントノフ An-26
- ATR 42
- ATR 72
- ボーイング737-300/400/500
- ボーイング737-700
- ボーイング767-200ER/300ER
- ボンバルディア CRJ-700ER/900ER
- セスナ AT-17 ボブキャット
- コンベア240
- デ・ハビランド・カナダ DHC-8-Q400
- ダグラス DC-2
- ダグラス DC-3
- ダグラス DC-8-62
- エンブラエル ERJ 145
- フォッカー 100
- フォッカー F.VII
- ユンカース F.13
- ユンカース Ju 52
- イリューシン Il-12B
- イリューシン Il-14P
- イリューシン Il-18
- イリューシン Il-62
- リスノーフ Li-2
- ロッキード L-10 エレクトラ
- ロッキード L-14 スーパーエレクトラ
- マクドネル・ダグラス DC-10-30
- PWS-24
- PZL.4
- PZL.44 ウィッチャー
- シュド・エスト SE.161
- ツポレフ Tu-134
- ツポレフ Tu-154
- ビッカース バイカウント
- ヤコヴレフ Yak-40
-
アントノフ An-24
-
アントノフ An-26
-
ATR 42-500
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ATR 72
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ボーイング737-300
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ボーイング737-400
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ボーイング737-500
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ボーイング737-500(スターアライアンス塗装)
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ボーイング767-200ER
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ボーイング767-300ER
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ボーイング767-300ER(スターアライアンス塗装)
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ボンバルディア CRJ-900ER
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デ・ハビランド・カナダ DHC-8-Q400
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ダグラス DC-2
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ダグラス DC-8-62
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エンブラエル ERJ 145
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フォッカー F.VII
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イリューシン Il-18
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イリューシン Il-62
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リスノーフ Li-2
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マクドネル・ダグラス DC-10-30
-
PWS-24
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ツポレフ Tu-134
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ツポレフ Tu-154
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ビッカース バイカウント
就航都市
[編集]サービス
[編集]Miles & More
[編集]マイレージサービスはルフトハンザドイツ航空の運営する「Miles & More」に参加している。
ポロネーズ ラウンジ
[編集]LOTポーランド航空は、PPL(ポーランド州の空港)と協力して、ワルシャワ・ショパン空港で、「ポロネーズ」(Polonez)ビジネスクラスラウンジ(空港ラウンジ)を、運営している。ラウンジは、LOTポーランド航空またはスターアライアンス所属の航空会社のビジネスクラスチケットの旅行者、スターアライアンス「ゴールド」会員(例えばMiles&Moreのセネター・ステータスなど)やポーランド国家空港当局の「Good Start」プログラム会員は、利用できる。
2010年にリニューアルを実施した。ビジネス会議施設、インターネットアクセス、ワークスペース、ローカル・国内・外国メディア(新聞、テレビ)、アップルiPadアクセスなどのサービスが提供される[11]。
営業時間は、LOTポーランド航空のフライトスケジュールに従って調整している。
ラウンジはワルシャワ・ショパン空港のターミナルAに位置している。セキュリティチェック後のシェンゲンゾーン内の出発ラウンジ上の1階から階段とエレベーターでアクセス可能である。
子会社
[編集]LOTは1997年7月1日に設立されたユーロLOT (EuroLOT) を2015年3月まで子会社として持っていた。2005年には格安航空会社のセントラルウィングスを設立したが、2009年3月に運航を停止した。
主な事故
[編集]- LOTポーランド航空7便墜落事故(1980年3月14日)
- LOTポーランド航空5055便墜落事故(1987年5月9日)
- LOTポーランド航空703便墜落事故(1988年11月2日)
- LOTポーランド航空16便胴体着陸事故(2011年11月1日)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 欧州委員会のサイトでもLOTポーランド航空のことを"national flag carrier LOT"と呼んでいる[2]。
- ^ 2019年4月よりワルシャワ-東京(成田)線はデイリー運航(787-8もしくは787-9、Flightradar24ワルシャワ-東京(成田)線(LO79及びLO80)にて確認(冬季は不定期運航)。
出典
[編集]- ^ [1] - LOTポーランド航空公式サイト
- ^ State aid: Commission approves restructuring aid for LOT Polish Airlines (欧州委員会プレスリリース 2014年7月29日)
- ^ “Airlines using Amadeus” (英語). アマデウスITグループ. 2015年9月27日閲覧。
- ^ LOTポーランド航空、12路線の運休を発表 経営再建計画で(FlyTeam 2013年9月11日)
- ^ 成田-ワルシャワ線就航 航空初の直行便 LOTポーランド - 千葉日報 2016年1月14日
- ^ LOTポーランド航空、ソウル/仁川・バンコク線に2016年秋就航へ
- ^ LOT TOOK OFF FROM BUDAPEST TO SEOUL - LOT, 23.09.2019
- ^ LOT DEVELOPS ITS HUB IN BUDAPEST – NEW FLIGHTS TO BE LAUNCHED IN SEPTEMBER - LOT, 31.07.2019
- ^ Our fleet
- ^ LOT - Polish Airlines Fleet Details and History
- ^ “LOT Polish Airlines - book cheap flights and airline tickets on-line”. Lot.com. 2012年3月14日閲覧。
外部リンク
[編集]- LOT Polish Airlines(ポーランド語、英語、日本語等)
- LOT Polish Airlines (@flylot) - Instagram