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Portal:医学と医療/特集項目/2

抗NMDA受容体抗体脳炎(こう - じゅようたいこうたいのうえん、: Anti-NMDA receptor encephalitisl)とは、の興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の受容体、NMDA型グルタミン酸受容体自己抗体が生じることにより引き起こされる脳炎である。2007年1月ペンシルバニア大学のDalmau教授らによって提唱された比較的新しく発見された疾患である。初発症状に統合失調症様の精神症状があり

  • ある日突然、鏡を見つめて不気味に笑うようになる
  • 幻聴、幻覚

などの症状により、過去に悪魔憑きとされたものがこの疾患であった可能性が指摘されており、映画「エクソシスト」の原作モデルになった少年の臨床像は抗NMDA受容体抗体脳炎の症状そのものと指摘されている。

疫学的には若い女性の発症が多く、ランセットの100例を検討した記事によると、100人の患者のうち91が女性であり、平均年齢は23歳(5-76の範囲)であった。腫瘍随伴症候群の側面ももち腫瘍学的スクリーニングを受けた98人の患者のうち58人は腫瘍を持っており、主に卵巣奇形腫であった。全体的な発生率は不明であるが、未知の病因とされている脳炎の1%程度含まれると推定されている・・・