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プレイディア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
QISから転送)
プレイディア
メーカー バンダイ
種別 据置型ゲーム機
世代 第5世代
発売日 日本の旗 1994年9月23日[1]
CPU TMP87C800
対応メディア QIS規格CD-ROM
コントローラ入力 無線(赤外線)
売上台数 日本の旗 12万台[2]
前世代ハードウェア アルカディア
次世代ハードウェア ピピンアットマーク
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プレイディアPlaydia)とは、1994年バンダイより発売された家庭用ゲーム機。ゲームを通して子どもの自発的な学習意欲を促す「学習応援機器」である[3]。定価は24,800円(税別)で正式発表前の仮称はBA-X[1]

本機は発売年から第5世代のゲーム機に相当するが、当時の競合他社製品が軒並み32ビットCPUや64ビットCPUを搭載したため、第5世代ゲーム機としては唯一の8ビットである。

展開

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ターゲットとなる年齢層は小学生をメインとして設定されており、当時の家庭用ゲームとしてはハード・ソフト共に安価であった[1][2]

イメージキャラクターは、子役当時の安達祐実[2]。安達は、本機そのものの関連CMはもとより、本機用の非売品ソフトにも出演していた。安達の代表作として知られるテレビドラマ家なき子』はソフト展開当時に放送されたため、番組自体(土曜グランド劇場)はバンダイがスポンサーでなかったのにもかかわらず、『テレビシリーズ 家なき子 〜すずの選択〜』のタイトルかつ唯一のサードパーティー製タイトル[注 1]として本機でゲーム化された。

当初は29,800円(税別)で発売される予定であったが、発売前の8月に24,800円(税別)に値下げされた。初年度の目標は本体出荷台数20万台、ソフト出荷本数30万本。[4]1995年度に入ると出荷台数20万台、ソフト出荷本数40万本を目標に、アニメファンと知育需要に特化したソフト展開にシフトした。[5]

ハードウェア

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CD-ROMドライブを装備し、ソフトウェアはCD-ROMで供給された。音楽CDの再生も可能で、再生中の画面はブルーバックで再生状態やトラックナンバーなどは表示されない。コントローラは赤外線によるワイヤレス方式で単4電池2本を使用し、使用しない際には本体にはめ込んで格納することが可能である。

本体やソフトウェアのパッケージには、「QIS」というロゴと、「このソフトはQIS規格専用ソフトです」という表記がされている[2]。QISとは、「Quick Interactive System」の略であり、CD-ROMへの高速アクセス機能を指す[1]

仕様

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プレイディアの基板
  • 三洋電機 LC89515 - CD-ROM ホスト インターフェース
  • 東芝 TA2035F - CD フォーカス、トラッキングサーバー
  • 東芝 TC9263F - CDシングルチッププロセッサー
  • ローム BA6398FP - 4チャンネルBTLドライバー CDプレイヤーモーター用
  • 東芝 TMP87C800F - 8 Bit マイクロコントローラ(8K ROM, 16K RAM) - 8 MHzで作動64K(TLCS-870シリーズは大部分をZ80に基づいている)にアクセス可能
  • シャープ LH52B256 - 256K(32K × 8)SRAM
  • NEC μPD78214GC - 8 Bit マイクロコントローラ(16K ROM, 512 byte RAM) - 12 MHz で動作, 1MB(NEC 78K series)にアクセス可能
  • 東芝 TC514256JAJ - 256K ワード × 4 ファストページDRAMチップ
  • 旭化成 AK8000 - オーディオ / ビデオプロセッサー
  • フィリップス DA8772AH - トリプル 8Bit DAC
  • ソニー CXA1229M - NTSC/PAL エンコーダー
  • ローム BA10324AF - クアッド Opアンプ
  • 三洋電機 LC78835K - 18BIT フィルタ付DAC
  • ローム BU3052BCF - デュアル 4 チャンネルアナログマルチプレクサ

ソフトウェア

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遊んで学ぶことを目的とした「IQKIDSシリーズ」と乗り物や動物が主内容の「映像図鑑シリーズ」が存在する[3]

なおバンプレストから1996年に稼働した業務用筐体の『みちゃ王』は、内部に本機[注 2]を改造して搭載した[6]ため、みちゃ王用のディスクは本機でも利用可能である。

脚注

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注釈

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  1. ^ 販売元はバップで、日本テレビ系列(連結子会社)のソフトウェア関連企業であり、発売当時はゲームソフト事業(vap GAME)も持っていた。
  2. ^ 稼働時期がソフト展開の末期であったため、デッドストック品を譲り受けていた。

出典

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  1. ^ a b c d マイコンBASICマガジン』1994年11月号とじ込み付録「スーパーソフト・ホット・インフォメーション」より。『マイコンBASICマガジン』1994年11月号付録35頁。
  2. ^ a b c d “3,000万円を投資したコレクターが語る「セーラームーン」!Vol.10 知る人ぞ知るゲーム機「プレイディア」ー20年以上経っても動くことに衝撃が走る”. インサイド (イード). (2021年2月11日). https://www.inside-games.jp/article/2021/02/11/130907.html 2021年5月29日閲覧。 
  3. ^ a b プレイディア公式ページ - ウェイバックマシン(1997年1月16日アーカイブ分)
  4. ^ 「秋の商戦 これが切り札 プレイディア バンダイ」日経産業新聞、1994年8月19日、14頁。
  5. ^ 「プレイディア 人気声優起用ソフト バンダイ アニメファンに的」日経産業新聞、1995年4月26日、9頁。
  6. ^ @pekindaq - 2017年4月4日

関連項目

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外部リンク

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