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S-210ロケット

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TT-210から転送)
S-210
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S-210

S-210ロケット東京大学宇宙航空研究所(現JAXA宇宙科学研究所)が開発し、日産自動車航空宇宙事業部が製造した単段式で固体燃料を用いた観測ロケットである。

概要

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安価な観測ロケットを目指すIX計画(Inexpensive計画)において電離層観測のために100km以上の高度性能をもつものとして開発されたのがS-210ロケットである。プロトタイプや南極仕様等のバリエーションが存在し、合計49機が打ち上げられた。

バリエーション

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PT-210

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S-210ロケットのプロトタイプ。PT-210の1号機が1966年昭和41年)春に2号機が1967年(昭和42年)夏に打ち上げられた。燃焼終了末期に機体に異常が発生したが、S-210 1号機では改善された。"PT"は"Performance Test"の略。

S-210

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径210mmの汎用小型観測ロケットである。1969年(昭和44年)から1984年(昭和59年)まで鹿児島宇宙空間観測所から13機が打ち上げられた。

主要諸元
  • 全長:5,200mm
  • 直径:210mm
  • 全備重量:260kg
  • 到達高度:110km
  • ペイロード:40kg
  • 燃焼時間:17秒

S-210JA

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S-210を南極用に仕様変更したもの。国立極地研究所によって昭和基地から31機が打ち上げられた。"JA"は"Japanese Antarctic"の略。

主要諸元
  • 全長:5,270mm
  • 直径:210mm
  • 全備重量:260kg
  • 到達高度:130km
  • ペイロード:20kg

TT-210

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N-Iロケット運用初期にレーダ追尾系の総合的機能の確認を目的として、S-210にN-Iロケット用レーダトランスポンダを搭載し開発された。宇宙開発事業団 (NASDA) によって1975年(昭和50年)から1976年(昭和51年)にかけて3機が打ち上げられた。より高機能なTT-500ロケットの運用開始に伴い運用を終了した。

主要諸元
  • 全長 : 5,300 mm
  • 直径 : 210mm
  • 全備質量 : 260 kg
  • 到達高度 : 114 km
飛翔実績
号番 飛翔日時 (JST) 場所 目的
1号機 1975年 8月17日 15:00 種子島宇宙センター竹崎射場 レーダ追尾系の総合的機能の確認
2号機 1976年 1月27日 15:00 種子島宇宙センター竹崎射場 レーダ追尾系の総合的機能の確認
3号機 1976年 9月24日 10:30 種子島宇宙センター竹崎射場 レーダ追尾系の総合的機能の確認

関連項目

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外部リンク

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  • S-210観測ロケット (ISAS/JAXA)2023年9月3日閲覧。
  • 南極におけるロケット飛翔実験報告(国立極地研究所)NAID 110001182370
  • ロケット打ち上げ実績(NASDA)(2003年9月11日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
  • 明星ミュージアム 日本の宇宙開発と明星電気の歴史 1970年代(明星電気)2023年9月3日閲覧。