Uniscribe
表示
Uniscribeは、Microsoft Windowsにおいて、Unicodeによって符号化されたテキストを描画するためのレンダリングサービスである。「USP10.DLL」というダイナミックリンクライブラリとして実装されている。USP10.dllは、Windows 2000およびInternet Explorer 5.0以降、一般に利用できるようになった。さらに、Windows CE環境ではバージョン5.0からUniscribeに対応した。
解説
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
Uniscribeの主な目的は以下のとおり:
- テキストの入力列を表示列にする。
- 文脈に応じてグリフの置換を行う (例えばアラビア文字での、語中の位置に依存する字形など)。
- テキストの書字方向 (LTR [左から右] かRTL [右から左] か、横書きか縦書きか、など) に基づき、表示されるテキストを並べ替える。
USP10.dll
[編集]USPは、Unicode Scripts Processor の略号である。以下に、usp10.dllの主なバージョンと、それぞれの配布の形態を示す。
バージョン番号 | ファイルサイズ | ファイル日付 | バンドルされたソフトウェア | このバージョンでの新仕様 |
---|---|---|---|---|
1.626.7601.17105 | 611 KiB | 2010年9月30日 | Windows 7 SP1 RC | 追加多言語面で未定義のコードポイントおよび私用面が表示されない問題を修正[1]。 |
1.626.7600.20602 | 623 KiB | 2010年1月7日 | Microsoft Office 2010 | |
1.626.7600.16385 | 612 KiB | 2009年7月14日 | Windows 7 RTM | 異体字セレクタに対応。一方、どういうわけか追加多言語面の当時(Unicode 5.1の時点で)未定義であったコードポイントの文字、および私用面(Unicodeの第15面、第16面)の文字が表示できなくなってしまっている。そのためUnicode 5.2以降に完全対応できない[2]。 |
1.626.7100.0 | 612 KiB | 2009年4月22日 | Windows 7 RC | |
1.626.6001.16510 | 491 KiB | 2007年4月18日 | Windows Server "Longhorn" Beta 3 | |
1.626.6000.20581 | 491 KiB (502,784 バイト) |
2007/04/19 02:15:55 UTC | Windows Vista Hotfix KB936176 | |
1.626.6000.16386 | 491 KiB (502,784 バイト) |
2006/11/02 09:44:03 UTC | Windows Vista RTM | PR-37に対応: インド系文字におけるZero Width Joinerの使用を明確化[3] |
1.626.5756.0 | 491 KiB | 2006年10月13日 | Microsoft Office 2007 RTM | |
1.615.5384.4 | 484 KiB | 2006年6月17日 | Windows Vista Beta 2 | |
1.614.5315.0 | 454 KiB | 2006年3月13日 | Microsoft Office 2007 Beta 2 | |
1.613.5291.0 | 481 KiB (492,544 バイト) |
2006年1月4日 | Microsoft VOLT 1.2 [1] - Windows Vistaに同梱 | |
1.609.5219.0 | 469 KiB | 2005年8月17日 | Microsoft Office 12 Professional beta 1 | |
1.601.5022.8 | 428 KiB | 2005年1月7日 | Sinhala Enabling Pack for XP 0.42 | シンハラ語対応 |
1.473.4067.0 | 415 KiB (424,960 バイト) |
2004年10月22日 | MSN groupsのMicrosoft VOLT discussion forum | |
1.471.4063.0 | 415 KiB (424,960 バイト) |
2004年2月4日 | Microsoft Office 2003 | クメール文字サポートを提供。 |
1.471.4030.0 | 404 KiB (413,184 バイト) |
2004年4月15日 | Google Earth | |
1.453.3665.0 | ? KiB (? バイト) |
? | ? | チベット語サポートを提供。 |
1.422.3790.1830 | 355 KiB (364,032 バイト) |
2005年3月30日 | Windows Server 2003 SP1 | |
1.421.3790.0 | 353,280 バイト | 2003年3月25日 | Windows Server 2003 | |
1.420.2600.2180 | 397 KiB (406,528 バイト) |
2004年8月12日 | Windows XP SP2 Build 2180 | ベンガル語とマラヤーラム語に対応 |
1.409.2600.1106 | 331 KiB (339,456 バイト) |
2002年8月29日 | Windows XP SP1 Build 1106 | |
1.0408.2600.1020 | 331 KiB (339,456 バイト) | 2002年4月17日 | Internet Explorer 6.0.2800.1106 (SP1) | |
1.407.2600.0 | 331 KiB (339,456 バイト) |
2001年8月17日 | Windows XP | ターナ文字、グジャラーティー文字、カンナダ文字、グルムキー文字 (パンジャーブ語)、シリア文字およびテルグ文字 |
1.405.2416.1 | 317 KiB (325,120 バイト) |
2001年1月15日 | Microsoft Office XP | ヘブライ語サポート |
1.400.2411.1 [2] | ? | ? | Internet Explorer 6 | 1.325.2195.6692からアラビア語サポート |
1.325.2195.6692 | 308 KiB (315,664 バイト) |
2003年6月19日 | Windows 2000 SP4 (?) | |
1.325.2195.1340 | 308 KiB (315,664 バイト) |
2000年7月21日 | Windows 2000 SP1 | |
1.325.2180.1 | 316 KiB (323,584 バイト) |
2000年6月8日 | Windows Me | |
307 KiB (315,152 バイト) |
2000年4月26日 | Microsoft Global IME for Office XP | ||
307 KiB (315,152 バイト) |
1999年11月30日 | Internet Explorer 5.5 release, SP1 & SP2 | ||
1.175.0.1 | 268 KiB (274,432 バイト) |
1999年5月5日 | Windows 98 | |
258 KiB (264,976 バイト) |
1999年1月28日 | Internet Explorer 5.01 | ||
1.163.1890.1 | 262 KiB (268,288 バイト) |
1998年9月22日 | Multilanguage Text Layout and Complex Scripts (MTLCS) のスナップショット |
更新するには
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
UniscribeはWindows 2000以上で利用可能だが、その後のバージョンアップでさらに機能が追加されている。つまり、さらに多くの用字系 (文字体系) に対応できる。初期の更新では、アラビア語とヘブライ語に、その後タイ語とベトナム語に対応した。Windows XP以降は、さらに南アジアおよびアッシリアの音素文字に対応した。
より新しいusp10.dllを特定のアプリケーションでだけ使えればよいのであれば、より新しいバージョンのファイルをそのアプリケーションのディレクトリにコピーすればよい。
参考資料
[編集]- ^ “RE: Symbola font (was: James Kass and Code2000 font)”. 2011年1月29日閲覧。
- ^ “Prototyping Tangut IMEs, or Why Windows 7 Sucks”. 2011年1月29日閲覧。
- ^ http://unicode.org/review/pr-37.pdf
- Uniscribe (英語)
- Microsoft Typography (英語)
- Uniscribe at MSDN (英語)
- 国際SIL. Uniscribe versions (英語)