WIRES-X
WIRES-X(ワイヤーズ-エックス)は、八重洲無線が提唱している、VoIP中継ネットワークシステムである。旧規格にWIRES-IIがある。
概要
[編集]アマチュア無線とインターネット回線を用いたVoIP伝送システムである。音声だけでなく、画像などのデータ通信も可能。 インターネットを経由する為、モバイルWi-Fiルーターなどの端末を用いて参加する事も可能で、海外局との交信も可能である。
現在、ノード局を開設する為には、八重洲無線 WIRES-X インターネット回線接続キットHRI-200が必要だが、既設のノード局を経由する場合には、WIRES-X対応機もしくはアナログ機で参加が可能である。 また、日本国内では認められていないが海外ではレピータも存在する。
特徴
[編集]変調方式をP25をベースとしたC4FMとし、高音質・データ通信を実現している。D-STARに比べ音質が良いと言われるが、音声CODECは同じでありデジタルエラーが無い場合、音質に大きな差は無い。 [1]
一方で、エラー発生時の訂正方式はD-STARと異なる為、音質劣化の抑圧度は変わってくる。これについては、マルチパス・フェージング環境下による細かい評価が必要である。
旧規格WiRES-IIと異なり、UPnPが利用できる為ルーターの設定が容易となった。
ノードはアナログ/デジタルモードの切替方式で、1台で同時運用は出来ない。
対応OSはWindows 8/10/11 ※Vista / 7 は対応から外された
変調方式
[編集]音声CODEC
[編集]- DVSI社 AMBE+2™
デジタル・アナログの相互通信
[編集]ノード局を介す事で、アナログとデジタルの通信が可能。ただしこの時のデジタルとは、WIRES-X対応のC4FMを採用した無線機に限られる。
その他の機能
[編集]- スマートアクセス機能
- アクティブモニター機能
- ニュースステーション機能
- プリセットサーチ機能
- グループモニター機能
呼び出し周波数(メインチャンネル)
[編集]JARD(日本アマチュア無線振興協会)による平成27年度の周波数区分表によると、144MHz帯では、145.300MHz 430MHz帯では、433.300MHzとなっているが、ICOMのD-STARレピーターシステムなども同じようにされている為、使用する際は注意が必要である
対応機種
[編集]以下に、C4FM(デジタル)対応機種を列挙する。
- FT1D
- FT1XD
- FT2D
- FTM-400D / FTM-400DH(2013年度グッドデザイン賞 受賞)
- FTM-400XD / FTM-400XDH
- FTM-100D / FTM-100DH
- FT-991/M/S
- FT-991A/M/S
- FT-70D
- FTM-7250D/S
- FT3D
- FTM-300D/S
- FT5D
- FTM-200D/S
- FTM-500D/S
類似システム
[編集]他のインターネットを用いたアマチュア無線のシステム。
脚注
[編集]- ^ 八重洲無線の無線機は従来より音質にこだわった設計と言われ、スピーカー・筐体の音響設計の差が出ている可能性はある。