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Wikipedia‐ノート:削除依頼/藤井游惟

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追加調査の結果[編集]

  • 毎日新聞、読売新聞、産経新聞、日本経済新聞、東京新聞(中日新聞)のデータベースも確認しましたが、朝日と違い、PR的な短報すらヒットしませんでした。
  • 『いくさの歴史と文字文化』(遠山一郎・丸山 裕美子 編、三弥井書店、2010年)所収の犬飼隆氏の「白村江敗戦前後の日本の文字文化」では、最後に『付記』として「本稿の結論は重要な部分で藤井游惟『白村江敗戦と上代特殊仮名遣い』[…]の趣旨と一致する。該書は「音声学」の研究として行われているので学会に承認されないが、うけとめるべき内容をもつ。ただし、本稿の結論は該書に筆者がふれる以前に成り立っていた。[…]」とあります。
    • この言及は一定の重みをもつと思われますが、しかし、その後も学会で「うけとめられた」形跡がありません。また、当の犬飼氏自身、例えば、『文字とことば』岩波書店、2020年所収の論文では、20ページ近くも上代特殊仮名遣いを論じていながら、藤井氏には一言も触れておらず、参考文献にも挙げていません。
    • 犬飼氏の後の著書での無言及を踏まえるならば、先の言及は、書き上げた後に藤井説を初めて知り、盗作などでないことを示す意味での最低限の敬意と釈明を示したものという印象を受けます。
  • 『朝鮮学報』第218輯(2011年)には、藤井氏の発表要旨が載っています(p.147)。ただ、それ以上に注目すべきは、その直後に載っている水野俊平氏の報告要旨です。そこでは、「宋敏(一九七八)、姜斗興(一九八二)、中川芳雄(一九八二)、藤井游惟(二〇〇七)など」の説について、「いずれにせよ、これらの説では上代日本語におけるオ段甲・乙の書き分けが百済帰化人(渡来人)と百済漢字音に由来しているとする点では共通している」(pp.148-149)と要約しています。つまるところ、この要約を信じる限りでは、藤井説は上代特殊仮名遣が百済帰化人に由来するという説の先駆者ですらないことになります。
  • 松田ほか編『古典文学の常識を疑う』(2017年)、早田輝洋『上代日本語の音韻』(2017年)、安田尚道『上代日本語研究史の再検討』(2023年)など、比較的近年の文献でも藤井氏の名は触れられておらず、参考文献リストにも見当たりません。

以上になります。--Sumaru会話2023年7月12日 (水) 11:58 (UTC)[返信]