Wikipedia‐ノート:妨害的編集/2019年3月12日改訂案

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妨害的編集とは、多数の記事もしくは長期間にわたって記事の改善や百科事典を作り上げていく過程を妨害するような編集のことです。妨害的編集は必ずしも荒らしとはみなされませんが、荒らしは確実に妨害的編集に当てはまります。ただし、それぞれの事例は個別に扱われるべきで、ウィキペディアの方針やガイドラインに違反していないかをよく考えて判断すべきです(明確な荒らしではない利用者を荒らしとして扱えば、百科事典を作り上げているウィキペディアのコミュニティは敵対的な雰囲気になり、貢献してくれる利用者が立ち去ることになるかもしれません)。

妨害的編集は常に故意に行われるとは限りません。利用者が適切に編集する方法を理解していないために、妨害行為に該当するような編集をしてしまうこともあるでしょう。社会の一員として振る舞うための経験や、共同作業を行う上で必要な技能の欠如のために、妨害的になる場合もあるでしょう。元は善意から行われた場合であっても、妨害行為となってしまえばウィキペディアにとって有害であることに変わりはありません。

概要[編集]

ウィキペディアの成功の大部分は、その開放性から来ています。しかし、過度に開放的となってしまえば、特定の観点を推進したり独自研究を載せたり宣伝や特定の団体の擁護などに用いようとする人々も引き寄せてしまいます。信頼できる情報源によって検証可能であれば、特筆性のある少数派の意見の掲載も歓迎されますし、建設的な利用者でも時にはミスをします。一方、信頼できる情報源によって検証できない記述ばかりを行おうとしたり、少数派の意見に不適切な重みを与えることにこだわり、「継続的に」問題をつくりだすことがあります。

全体として、妨害的な編集者は参考資料としてのウィキペディアの信頼性を下げ悪影響を与えます。生産的な活動を行っている利用者は、妨害的編集を続ける利用者に何のお咎めもないことにあきれ果てて、プロジェクトを去ってしまうかもしれません。

妨害的編集の特定の傾向を認識することが不可欠です。一回の行動だけで方針に違反することはあまりないですが、それが妨害的編集の傾向を持つ一連の行動の一部であるならば、方針に違反する可能性があります。(一例としては編集合戦がある)。妨害的編集は、そのすべてが24時間以内といった短い時間の内に行われるとは限らず、それが同じ行為の繰り返しであるとも限りません。しかしながら、それが妨害的編集であるならば、長い時間をかけて断片的に続いて行われる編集であっても、プロジェクトを強く妨害する傾向を持ちます。

妨害的編集者は自身の振る舞いをまともで生産的な編集であるかの如く偽装するかもしれませんが、他とは異なる特徴があるため、区別は可能です。問題を解決するための議論が失敗に終わり、(コメント依頼などを通じた)論争となっている記事外部からの利用者も交えて賛同が得られてる場合、さらなる妨害行為は投稿ブロックの対象となります。

スリー・リバート・ルール(3RR)違反は、このガイドラインを元に妨害的編集者に対抗して行われた場合でも言い訳にはなりません。3RRの中で述べられているように、「この規則は特定の回数までなら差し戻す権利を与えるものではない」のです。同様に、3RRは妨害的編集に対処する場合でも違反されるべきでないことを意識しておくべきです。3RRでは単純な荒らしの差し戻しは回数に数えませんが、妨害的編集は荒らしではないものに該当しますので、3RRを犯してしまうよりも下記の#妨害的編集者への対処方法に従って処理する方が良いでしょう。

偽装工作[編集]

妨害的編集者は、妨害編集を行う際に偽装工作を行うことで投稿ブロックなどの対処をかわそうとすることがあります。

  • 個々の編集が明確な妨害でなくとも、全体として妨害的編集となる行為が長期にわたって行われている。
  • 編集対象がほとんどノートページに限られている。この場合、直接記事に有害な行為を行ってはいなくとも、他の編集参加者がどのように記事を改善するかについて合意をつくりあげていくのを妨げます。
  • 個人攻撃のような、礼儀の方針をあからさまには破っていないが、記事を改善していく上での協力的な態度には反している(全体としては失礼な行為である)。
  • 極小数の人しか見ていない記事にて妨害活動を行う。
  • 反対に、全体としてそれを感知できる人がいない程、幅広い記事で妨害的編集を行っている。

それでもなお、このような妨害編集はウィキペディアの方針に反しています。

妨害的編集の例[編集]

このガイドラインは根本的な方針に反する、明らかに誤った繰り返される違反行為を問題とするものであり、合理的な人物において意見が分かれるような些細な問題を扱うものではありません。

妨害的編集者は以下の様な傾向を持ちます。

  1. 偏向している英語版: 他の編集参加者が反対しているにも関わらず、特定の記事または一連の記事群に長期間にわたって特定の主張を反映させようとし続けている。偏向した編集は、記述の追加だけを指すのではありません。信頼できる情報源の除去を繰り返すといったこともこれにあたります。
  2. 検証可能性を満たさない: 情報源を提示しないとか、百科事典にふさわしくない情報源を使用したり、信頼できる情報源を誤って提示したり、独自研究を行ったりします。
  3. タグ爆撃: {{要出典}}「独自研究」のようなタグを、すでに情報源が提示されている内容に疑問を抱かせるために不当に貼り付けたりします。当人を納得させるためだけに為される脚注過剰な状態になります。
  4. 合意形成への不参加
    a. 他の利用者の発した、問題となっている編集への質問や説明の要請を繰り返し無視する。
    b. 他の編集が編集に対して行った説明を繰り返し無視する。
  5. コミュニティの仲裁無視: 他の利用者による仲裁やコメント依頼に抗い、論争に関わっていない利用者によって成立した合意に反して特定の観点に基づく編集を続けること。

付け加えれば、この様な妨害的編集者は以下のような活動を行っているかもしれません。

6. 真っ当に生産的活動を行う利用者を追い出そうとする: 礼儀を忘れない個人攻撃をしない記事の所有権といった方針やガイドラインに反して活動し、またソックパペットミートパペットを用いたりします。目立たない程度であれば、コミュニティ全体を疲弊させるには至らないかもしれませんが、最終的には規則に従って行動する利用者を疲弊させて、その生産的活動をできなくしてしまいます。

いつまでも納得しない[編集]

「他の議題に移ったほうが生産的だ」とコミュニティにより合意された後でも、その利用者が同じ主張を続けることがあります。この様な振る舞いは、ウィキペディアを妨害します。利用者が「正しい意見」を持っていると信じていることは、その意見がコミュニティに受け入れられるということとは異なります。

意見を聞いてもらっていることと賛成されていることとは違います。同様に、あなたの意見がコミュニティに否定されても、あなたの意見がちゃんと聞かれていないことを意味しません。編集するのを止めて、他の利用者の語っていることに耳を傾けてよく考えてみてください。あなたの意見を否定する側の議論にもしっかりと目を向けて、合意できる箇所を探してください。

時には、利用者が善意に基づいて行動していても、その活動が妨害行為の継続となってしまい、他者の時間を無駄にさせることがあります。例えば、「彼らは問題を理解していない」と言い続けること、などです。大胆に振る舞い、正しいと考えることはすぐに実行することが推奨されているとはいえ、協調能力の欠如英語版が障害になることもあります。もしコミュニティの他の利用者が、そういった協調性に欠ける利用者の尻ぬぐいに時間を浪費し、方針やガイドラインに基いてその過ちを正すことに必要以上に手間取られるなら、コミュニティを消耗させる利用者として投稿ブロック依頼が提出される可能性もあります。

主張のために方針を捻じ曲げない[編集]

ある利用者が方針やガイドラインの適用の仕方についての不満を蓄えると、その利用者からみて一貫した適用の仕方をすることによって、その規則や解釈の信頼性を傷つけようとすることがあります。それは特定の論争に単に論点をそらすために行われることもあります。他の例では、その様な規則を変えさせようとして、一般的でない方法を強制しようとすることもあります。

このような戦略はプロジェクトにとって破壊的となるでしょう。もしあなたが規則に問題があると感じたなら、それぞれの方針やガイドラインのノートページで懸念を表明してください。単に特定の利用者の行動に問題があると感じたなら、その記事のノートページか、その利用者の会話ページか、コメント依頼で議論を行ってください。

ウィキペディアを妨害することなく意見を正当に主張することができるということを心に留めておいて下さい。

生産的編集と妨害的編集の違い[編集]

少数派の意見が記事に投稿されることはよくあることです。少数派の意見であっても、それが検証可能で、適切な場所に適切な重みを以って記され、突飛な主張に見合った裏付け英語版があるなら、ウィキペディアの目的に合致します。典拠を提示する義務は、記載を望む利用者の側にあります。

中立的な観点では以下の様に述べられています。

中立性は記事の主要な部分で、信頼できる資料に基づいたすべての重要な観点を、その重要性に応じて公平に記載することを求めています。重要なものを大きく扱い、重要でないものを大きく扱わないことによって、少数派の意見を多数に支持されている意見より大きく見せず、やたらと詳しく記述しないようにすべきです。

しっかりと査読された学術紙で発表されていれば、科学的に証明される前の段階でも、記載に値する検証可能な観点です。編集者は、公に展開されている論争を信頼できる出典に基いて提示することができます。例えば、専門分野における主流の学術紙などで述べられている観点を出典とすること自体は妨害的編集ではありません。ただし、このような例外行為は解決済みの論争には当てはまりません。例えば、ガリレオ・ガリレイが生きていた時代には主流の意見であった天動説の「太陽は地球の周りを回っている」といった主張を記事に入れることは、それが科学的に否定された今日では適切ではありません。論争自体を記載することは、天動説対地動説のような著名なものであれば適切な行為です。

時に、幅広い意見に言及することに寛大な利用者が、突飛な少数派の出版物に誤って導かれたり、誤って出典に用いることがあります。そうした人々は、短期間の内にはそのような記載を弁護するかもしれませんが、より良い証拠や第三者の反応を見て過ちを認めるでしょう。

妨害的編集者への対処[編集]

下記に妨害的編集者への対処の手順を挙げます。これらは、必ずしも順番に行う必要はなく、ひどく悪質な事態が進行している場合は管理者伝言板/投稿ブロックあるいはWikipedia:投稿ブロック依頼へ即座に報告するのが最善です。しかしほとんどの場合は、下記に挙げた対処法を目安として段階的に対処すれば、解決の助けとなるでしょう。通常は、いきなりブロックを求める対応は必要ありません。どうしても判断に迷ったり行き詰ったときは、利用案内などで状況を説明して、他の利用者に聞いてみるのもいいでしょう。

  • 最初に、妨害的編集者と思われる者により百科事典的でない編集が行われた場合
  • 相手の編集は善意に取ってください。妨害的編集の疑いがあっても、個人攻撃をしてはいけません。しかし出典のない記述や百科事典的でない記述に対しては、出典なき記載の扱いのガイドラインなどを参考に記述内容に応じた対処を行ってください。明らかに記事にとって有害な記述には、差し戻しを行っても問題ありません。しかし、要約欄にて相手を刺激しない形で理由を説明しておきます。礼儀正しい振る舞いを忘れないように。ノートページにて議論や出典を求めてください。新規参加者をいじめないの通り、対処している相手が問題利用者ではなく新規参加者や規則の理解が上手くできていない人である可能性を意識してください。
  • 改善されず記述が差し戻されたら
  • 新たに出典とともに提示されたなら差し戻しや記述の除去はしないでください。出典の提示もなく、その利用者がノートページでの説明にも応じないようならば、再度差し戻しを行っても問題ありません。その際は、記事のノートページで、意見の違いを明確に説明してください。差し戻しのときの要約でその節を示すといいでしょう。もし可能なら、ノートページで妥協案を提案してみてください。
  • 記事のノートページでの議論に応じないようならば、挑発にならないよう注意した上で、妨害的編集を行っている利用者の会話ページで、差分や節、問題行動全体の要約を示すなどして、どの行為が問題なのかを明示してください。あなたは状況を沈静化させようとしていることを忘れないで下さい。複数の編集者が関わっている場合は、コミュニティが偏向した行動に賛同しないことをはっきりとさせるために、他の編集者も意見を述べるべきです。
  • 差し戻しの応酬が続き、相手が出典のない記述を追記を止めない場合
  • この時点で中立的な立場の第三者による賛同も得られているのであれば、偏向した編集を行う利用者に対して一対多の形で差し戻しを継続し、問題の編集を止めさせてください。24時間以内に三度を越える差し戻しをするなら、Wikipedia:管理者伝言板/3RRに報告してください。自分がそれに対抗して同じ3RR違反にならないようにも注意してください。一人の偏向した編集者は、複数の編集者によって差し戻しを受ける状況では、問題のある内容を維持することは出来ません。
  • さらに、偏向した編集を行う利用者が24時間以内における3度以上の差し戻しに違反していなかったり、十分な数の編集者が関わっておらず、問題の編集を止めさせることが出来ない場合
  • その記事に保護依頼を行い、差し戻し合戦を止めた上で、問題の利用者が議論に応じるような状況を作ってください。管理者が何らか理由により保護をかけない場合、あなた自身にも間違いがあるかもしれません。その場合、議論活性化のためのコメント依頼などで他の利用者の意見を募ってください。また、あなたがIPユーザーであることなどによって保護依頼を出せない場合も、そのようにしてください。相手の方に問題があると認識されれば他のアカウントユーザーが対処してくれるかもしれません。
  • もし偏向した編集を行う利用者が出典を提示しているが、その出典が記述を裏付けるには貧弱であったり、不適切な解釈を行っていると考えられる場合
  • 保護依頼には出さないでください。
  • ノートページで議論の試みを続けてください。この際、方針やガイドラインに基づいて議論するのが適切です。論争の解決も見直して建設的な議論を心がけてください。
  • もし相手と自分しか関わっていなかったり、議論がどん詰まり状態になってしまったら、コメント依頼で他の利用者へ議論の参加を呼び掛けてください。
  • 上記のような対処を続けてきても問題が続く場合
  • 利用者の行動に対するコメント依頼で、妨害的編集者と思われる利用者の行動の是非について第三者の意見を求めてください。ただし、問題を解決しようと試みたことを示す複数の投稿の差分を示せる場合にだけです。そして最低でももう一人は問題解決に取り組んできた利用者が、コメント依頼でそれが正しいことを説明するのを助けてくれる見込みがある場合にです。コメント依頼の際は、偏向した編集を行っている利用者の差し戻し投稿の差分を複数示してください。投稿は端的でわかりやすく、十分な差分による証拠の提示が求められます。そして、その利用者の問題行動に集中してください(偏向した編集を行う利用者が議論を拒否している/出典のない記述を追加している/ノートページでの合意を拒否する、など)。コメント依頼での報告では、記事自体の詳しい説明は避けて下さい。そのような長い記述は他の利用者が申し立てを理解するのを困難にしてしまいます。注意:あなたの活動履歴が適切なものであればあるほど、申し立ては受け入れられ易いでしょう。常に、礼儀正しく振る舞い、あなた自身が何度も差し戻しをすることは避けるべきです。
  • 妨害的編集者がコメント依頼でまとまったコミュニティの合意を拒否する場合

投稿ブロック[編集]

  • 妨害的編集は警告の対象になり、そして投稿ブロックにも発展します。3RRが典型です。
  • もっぱら妨害的編集に使われているアカウントは、無期限ブロックの対象になります。
  • 妨害が即座に妨害と判断できない巧妙なやり方で長期間に渡っており、その場での議論が不調に終わったなら、利用者に対するコメント依頼が問題をまとめるために用いられ、投稿ブロック依頼提出の合意が為されるかもしれません。

脚注[編集]


関連項目[編集]