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Wikipedia:査読依頼/原子力発電 20101206

記事の分量に比して出典、脚注が非常に少なかったので改善を施しました。内容もデータの更新等を行い、充実してきたと自分では考えております。今回の査読依頼では中立的な観点に基づいていない記述はあるか、出典の明記が必要な場所はあるか、記事の内容として不足している事項はあるか、この3点を主に見ていただきたいと考えています。よろしくお願い致します。--ttuku 2010年12月6日 (月) 11:32 (UTC)[返信]

【査読】 ──専門家の方による審査結果。
【検証】 ──参考文献などと照合しつつ正確性を評価頂いた結果。
【書評】 ──専門外の方による評価および助言。
あくまで経済学の立場からの観点です。米国やフランスの原発事情なども言及している点は評価したいと思いますが、やや日本に偏っているのかという気がしないでもないです。その中でも、現状節#日本の小節では以下の事を補強して欲しいです。
  1. UAE→韓国、ベトナム→ロシアが原発受注、2010年の出来事なので日本経済新聞などでWP:Vを満たしてほしい。
  2. NEDO資料(2000年)、データがちょっと古いので可能であれば最新版のデータをNEDOから獲得して欲しい。より可能ならば、東電などの各電力会社のIR情報も活用して欲しい。
  3. 諸議論の節:「地方の寒村などに建設されることによる弊害」、「地質学的側面から、立地場所が限定される…海岸沿いに作られるため、津波の被害を受ける可能性がある」、「将来の原子力発電を担ってくれる技術者が減少傾向にある…原子力関係の学科が減少傾向にある」→これらは思い切りJPOVではないでしょうか。記事を見た限り、中国の原発は都市のそばにあったり、フランスやチェコの原発の写真はどう見ても内陸部。日本の原発は確かに泊、福島、柏崎、若狭湾、玄海、川内と沿岸部に位置していますがどうでしょうか?また、冷戦終了(すなわち米ソを中心とした核兵器開発競争の終了)・脱原発の時代ならば原発のエンジニアになるのもなぁ、という機運はあったかもしれませんが、21世紀になり世界的な原発需要高まりの中で、日本はともかくとして世界でも技術者のなり手は少ないのでしょうか?その辺を言及してください。
  4. JPOVに偏らないために、日本以外のことを少々。フランスの経済#エネルギーの節には若干ですがフランスのエネルギー事情を触れています。ちなみに英語版詳細はen:Nuclear power in Franceです。リンク先にはフランス語の文献もあるので(私は単語の類推は出来ても読むことはできませんのであしからず)ご参考。なお、ノルウェーは水力発電で十分まかなえるので、原発はありません(ノルウェーの経済#エネルギー)。
  5. 最後に、物理学はよくわからないので一点、単語の質問。蒸気の小節で、「タービンを回す蒸気が原子力発電所では 280-290度、6.9MP」とありますが、MPは何の略でしょうか?素人の質問ですみません。--Wushi 2010年12月7日 (火) 13:22 (UTC)[返信]
報告、ご指摘ありがとうございました。指摘を受けました各観点に対して改善を施しましたので報告します。
1点目に挙げられているUAE、ベトナムの原発受注に関してはそれぞれロイター、産経のニュースサイトが出典として挙げられておりますがこれでは検証可能性を満たしているということにはなりませんか。
2点目に挙げられている各電力会社の発電比率データは各電力会社のサイト等での情報をもとに近年の物に更新いたしました。
3点目に関しては海外の現状を示すデータが見つからなかったため、日本特有の問題であると明記しました。
4点目の指摘内容は既に現状節で述べられているのではないでしょうか。ご確認ください。
5点目の「MP」は私が執筆した部分ではないので推測ですが、おそらく「MPa」と書きたかったのではないかと考えられます。「MP」ですと「mP」とも受け取れかねませんので重大なミスでした。MPaであると考えた上での近似値を挙げているサイトがありましたので出典として挙げておきました。
以上、改善いたしました。今後も海外の原子力発電に関するデータ等を発見次第順次載せていき、より世界的な観点での記述になるよう留意します。--ttuku 2010年12月8日 (水) 06:33 (UTC)[返信]
同じく原子力は専門外ですし、自宅に原子力の本1冊もあるわけではないのですが、読ませていただきました。いくつか指摘させていただきます。
  1. まず、トップの写真に適切なキャプションが欲しいです。あくまでイメージ写真なのかもしれませんが。
  2. 節構成について、「概要」節中の「総説」、「核分裂反応」は、たとえば「原理」という節にまとめるべきではないでしょうか。その後は「原子力発電の基本構成」といった感じにまとまるように思います。「火力発電所との差異」をどこに構成するかが難しいところですが。
  3. 「核燃料」の節で、ウラン238に中性子を当ててプルトニウム239を生産することを核燃料サイクルだと書いていますが、核燃料サイクルは使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して、それをまた核燃料にして、という循環サイクル全体のことを指すはずです。
  4. 「歴史」の中で、ソ連のオブニンスク原子力発電所が「実用としては世界初」で、イギリスのコルダーホールが「世界最初の商用原子力発電所」というのは意味がよく分かりません。どちらがどう違うのでしょうか。コルダーホールは西側初と言いたいのでしょうか。
  5. 「現状」の節に、発電以外の原子力エネルギーの利用で原子力船に触れていますが、冒頭で他の記事に振っているのですからここでは不要なのではないでしょうか。
  6. 「海外展開」の節は、タイトルからして明らかに日本中心的で問題があります。「日本の原子力産業の国外展開」なのでしょうが、やはり世界全体としての原子力産業の展開を概観できるような形に構成したいところです。
  7. 「利点」の節、「発電所の稼働率や燃料価格が上昇してもトータルの発電コストが上昇しにくい」とありますが、発電所の稼働率が上昇すると発電コストは下がるはずなので、この文章では矛盾しています。燃料費の問題を触れているのですから、発電所の稼働率はこの文には不要だと思います。出典とされているウェブサイトにも稼働率については触れられていないようです。
  8. 「問題点」の節、「運転停止による損失が非常に大きく、運転率を極めて高い水準に維持し続ける必要があるため、夜間電力の利用促進など、需要の増減の調整能力がきわめて弱い」という文章は、「夜間電力の利用促進など」のところが唐突な気がします。原子力発電は需要の増減に対する調整能力が弱いから、夜間電力の利用促進などをする必要がある、という構成なら分かるのですが。また、出典にしているウェブサイトは「出力調整運転」のことを、出力を落とした状態で原子炉を運転することで安定性に問題があると言っていますが、これは明らかに誤りで、出力調整運転は電力需要の変動に合わせて急速に出力を変化させるような運転(前の方で触れられている「負荷追従運転」)の事を指します。出力を落とした状態で運転すること自体は普通に行われていて特に問題があるわけではありません。伊方原発での実験も急速に出力を変化させる実験でした。このあたりは、日本で最も信頼できる原子力情報のウェブサイトと言ってよいATOMICAあたりを読めば詳しく書いてあります。
  9. 同じく「問題点」の節、「使用済み核燃料に含まれるプルトニウムは濃縮を行えば原爆などに転用することが可能。ただし、濃縮には非常に高い技術と専用の設備が必要である」としていますが、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す作業は一般には「抽出」と言うはずで、「濃縮」というのは天然ウランに含まれるウラン235の割合を高めて核燃料を作るときに言うはずです。プルトニウムを抽出するのに高い技術が必要なことは確かですが。出典にしてあるウェブサイトでもプルトニウムに関して「濃縮」という言葉は使っていないようです。
以上です。原子力発電所との内容の分担が難しい記事だと思いますが、おおむねうまく切り分けられており、よく頑張って書かれているように思います。--Tam0031 2010年12月11日 (土) 17:03 (UTC)[返信]
報告、ご指摘ありがとうございました。指摘を受けました各観点に対して改善を施しましたので報告します。
1点目に関しては本題に入る前の1クッションとして置いていた物ですので説明は入れませんでしたが指摘を受け、より原子力発電のイメージに近いと思われる日本の原子力発電所の写真へと変更し、説明も添えました。
2点目の指摘内容に関しては具体的にどのように変更すればよいという事なのか、捉えられなかったのですが、おそらくこうであろうという事で編集しました。想像されていた物と異なっていましたら再度ご指摘ください。
3点目はご指摘の通りです。さらに言えば廃棄物となる燃料の地層処分、ウラン鉱石の採取、といったところまで含まれるのですが、核燃料サイクルに関しては原子力発電#今後で述べられていますので当該部分に関しては削除で対応しました。
4点目は「商用」であるか否かであると考えられます。オブニンクスはあくまでも研究の一環として建設された発電所である、ということですね。
5点目はご指摘の通りですね。削除しました。
6点目、「海外展開」は日本に関する小節という事で作成したのですが独立した節としての分割は避けることにします。
7点目の指摘内容である「稼働率」は削除しました。
8点目、「負荷追従運転が出来ないので調整能力が低い」という内容が当該部分の要旨となるはずです。負荷追従運転が出来ない、ということだけ書いておきます。
9点目はご指摘の通りです。変更しておきました。
6点目でご指摘された内容に関しては世界での原子力産業の動向が把握でき次第、「原子力産業の現状」といった節を作成したいと思っています。--ttuku 2010年12月12日 (日) 03:06 (UTC)[返信]
ざっと読ませていただきました。私も原子力発電については全くの門外漢で、記事も本当にざっと読んだのみですので、またお伺いしたい点が出てくるかも知れませんがとりあえず一点だけお伺いします。核燃料として用いられる物質の件なのですが、ウラン235とプルトニウム239について紹介されているのは当然なのですが、まだ実用化されてないと記憶していますが、一応トリウムについても一言触れた方が良いかと思いますがいかがでしょうか?--のりまき 2010年12月13日 (月) 13:29 (UTC)[返信]
報告、ご指摘ありがとうございました。原子力発電#原子力推進にトリウムサイクルについても記載しました。--ttuku 2010年12月14日 (火) 06:19 (UTC)[返信]
確認いたしました。大変適切な加筆がされたと思います。どうもありがとうございました。またゆっくり記事を読ませていただこうと思います。--のりまき 2010年12月14日 (火) 10:58 (UTC)[返信]
【感想】 ──専門外の方による感想。
やはり素人なのですが、「結局どうやって発電してるのか?」がわかりにくかったです。「発電施設」の項目にある「核分裂反応で発生する熱を使って水を沸騰させ、その蒸気で蒸気タービンを回すことで発電機を回して発電する。」という文章を冒頭に持ってきた方がいいと思います。
  1.  核分裂が起こると熱(エネルギー?)が発生するのでしょうか?たぶん発生するんだと思うんですが、核分裂反応の項で明示的に書いてないのでよく分からないまま読み進めることになりました。
  2.  燃料というのは写真だと固体のようですが、核分裂してる間も固体なのですか?それとも流体なのでしょうか?重水や軽水を放り込むんだから液状化してるのかなという気がするんですが、そもそもそういう水と氷のアナロジーみたいなので理解すること自体が間違いなのでしょうか。
  3.  炉によって違うのかも知れませんが、結局のところ、実際に蒸気になってタービンを回すのはどこにある何の水なんでしょうか?廃熱処理のために煙突から出てくる蒸気というのは、タービンを回した余りだと理解してよろしいのでしょうか?
以上がよく分かりませんでした。--Nkymysnr 2011年1月7日 (金) 15:29 (UTC)[返信]
報告、ご指摘ありがとうございました。実際、どの程度まで専門的に記述すべきか分からないため、概要節はかなりアバウトな内容になっています。そのためそういった指摘が出てくるとは思っていましたが、そこまで果たしてwikipediaで記述すべきかどうなのか、私には判断がつきかねますので一旦はこの場での回答のみとし、記事の改変は行いませんのでご了承ください。記事に記述すべきか否か、回答をご覧のうえでもう一度ご意見いただけると幸いです。
1点目の指摘内容は核分裂反応#ウラン原子の核分裂をご覧いただけるとご理解いただける通り、「分裂前と分裂後の質量の差」が熱エネルギーへと変換されている訳です。
2点目のご指摘内容ですが燃料ペレット自体が溶融するわけではありませんが右サイドに上げられる図の通り、クリプトンといった気体の放射性物質の生成が行われる事があります。また、一般的な軽水炉の炉内は軽水と直接的に核燃料とが触れている状態ではありません。
3点目ですが仰るとおり、炉によって異なります。日本で採用されている2種類の軽水炉を例にとると沸騰水型原子炉は炉内の水蒸気をそのままタービンに持ち込むことになります。しかし加圧水型原子炉は一次系、二次系という2つの系統に水の流れる系は分かれており、炉心を通過する一次冷却系のもつ熱エネルギーが蒸気発生器において二次冷却系へと引き渡され、二次冷却系を通る蒸気がタービンを回転させます。
以上です。--ttuku 2011年1月8日 (土) 12:43 (UTC)[返信]
 拝見しました。丁寧な説明をありがとうございます。
0番目の「概要」部分の記載ですが、おそらく定義上は現行の記載が正確なのだと想像します。蒸気でタービンを回す以外の発電法も将来実用化される(あるいは過去に存在した)かも知れませんから。「現在はこういう方法で発電している」的な記載が概要欄にあると素人にもイメージしやすいのは確かだと思います。
1点目の事実関係は了解しました。「発電」との関連を示す意味で、「この核分裂で生じる「熱」(より正確には「熱エネルギー」でしょうか)を使って発電する」というような補足的文言があれば、やはりよりイメージしやすいのではないかと思いました。
2点目での回答はどの図のどこを見ればいいのかすら分かりませんでした。単に私の知識・素養不足でして、wikipediaは教科書ではありませんから、私に分かるように記載を改訂せよという意味では当然ありません。
あくまで「感想」でして、しかも「イメージしやすい書き方」というのは反面、正確・精密な理解を妨げる危険性があるので、好みも分かれると思います。で、いまさら私の感想が「主に見ていただきたい」3点と無関係だと気付いてしまいました。すみません。 --Nkymysnr 2011年1月10日 (月) 08:40 (UTC)[返信]
報告原子力発電#原理の節を若干書き換えました。このような形でよろしいでしょうか。
2点目に関しては私の回答が拙かったのだと思います。燃料ペレット中のU235が中性子を受け取ることによりU236になります。そして「File:Nuclear fission.svg」をご覧いただくとU236がKr92とBa141に分かれていますがこのKr92がクリプトンの放射性同位体です。クリプトン希ガス、気体です。核分裂反応で発生した気体は安定同位体へと変化しない限りペレットが納められている核燃料棒中に存在し続けることになります。このようなプロセスを経ることで固体である燃料ペレットから気体が発生することがあります。尚、U235の核分裂は必ずこの形をとる訳ではなく、Kr85、Xe133といった気体の放射性物質が発生することもあります。
「イメージしやすい書き方は半面正確な理解を妨げる危険がある」という点は私自身、気をつけている点です。「原子力発電は原子爆弾と同じ仕組みである」といった極端な例えはしないということです。今後も留意していきたいです。
主に見ていただきたいのは初めに挙げた3点ではありますが、その他の点に関する査読、質問も勿論大歓迎です。今回はご指摘、ご質問ありがとうございました。--ttuku 2011年1月11日 (火) 09:39 (UTC)[返信]
【その他】 ──表記・文体など