Wikipedia:配色の変更は控えめに
この文書は私論です。一部のウィキペディアンが助言や意見を記したものです。広く共有されている考え方もあれば、少数意見の見解もあります。内容の是非については慎重に検討してください。 |
この文書の要旨: ウィキペディアでは、初期設定以外の配色に変更するべきではない。 |
ウィキペディアのあちこちには、初期設定色を変更する機能が用意されています。ですが、個人設定を例外として、こうした配色の変更機能の使用は避けてください。
特に、純色(原色)や彩度の高い(派手な)色使いは、読みやすさを大きく損ねる場合があります。
たとえアクセシビリティの観点でコントラスト比の基準をクリアするとしても、初期設定以外の配色変更を行うべきではありません。
統一性を損なうべきではない
[編集]ウィキペディアに限らず、一般的なwebデザインの観点では、標準的で統一的な配色から著しく乖離した配色は、訪問者を戸惑わせることがあり、避けるべきだという考え方があります。
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このように、ウィキペディア内のデザインや配色の統一性・一貫性を崩すことで、本来の目的を阻害しかねません。また、一定の制約がないと、無秩序な色使いが蔓延してしまいます。
特にウィキペディア内では、「Wikipedia:赤リンク」に代表されるようにリンク色それ字体にも意味をもたせており、リンク色を個別に変更することは避けるべきです。
読みにくい
[編集]コントラスト比は8.0:1 |
コントラスト比は7.85:1 |
コントラスト比は問題なくとも「読みにくい」と感じる場合も… |
配色によっては、読者が「読みにくい」「目がチカチカする」といった印象を与えます。こうした印象はしばしば主観的なものであったり、各利用者の利用環境によって異なります。
標準的な配色を使用している限りにおいては、こうした問題は利用者側の閲覧環境の責とみなすことができます。しかし初期設定以外の配色にした場合、編集者側の責とみられる場合もあります。
こうしたトラブルを回避する最良の方策は、初期設定以外の配色変更を行わないことです。
ウェブアクセシビリティの観点からは、主に「コントラスト比」に着目し、「読みやすさ」を数値化して指標化されています。しかし時には、コントラスト比の観点では問題がなくとも「読みにくい」と感じさせる場合もあります。
- コントラスト比については、Help:配色のコントラスト比を参照してください。
不適切な重みづけを与えてしまう
[編集]ここは重要ではありません |
初期設定以外の配色を行った場合、そこだけが目立ってしまい、往々にして、読者の注目をそこに引きつけてしまいます。これは記事に不適切な重みづけ(WP:UNDUE)を与えてしまうことになりかねず、記事全体の本来のバランスを損ねてしまいます。
編集合戦の原因となる
[編集]私のほうがセンスがいい! |
こちらのほうが相応しい! |
初期設定 |
初期設定以外の配色変更を行う場合、その配色についての合理的な説明が行われたり、適切な合意形成が行われない場合、「私の配色のほうがセンスがいいよ」「いいや、こっちの配色のほうが相応しい」などと言って、編集合戦や論争を招くことがあります。
こうした編集合戦や論争を行っても、記事の中身の発展にはほとんど寄与しないでしょう。
こうした不毛な編集合戦や論争を避ける最良の方法は、初期設定から変更しないことです。
過去の論争例
[編集]利用者の個人設定について
[編集]配色は、閲覧環境(OS、ブラウザ、モニターやその設定)や、各利用者の個人設定(スキンやCSS)によっても変化します。そのため編集者の意図通りに表示されるとは限りません。
- ウィキペディアでは、様々に用意されているスキン、CSSによるカスタマイズなど、利用者毎に「見栄え」を変更する機能が備わっています。
- OSやブラウザ、さらにはモニターなどの設定等により、「見栄え」は変わります。
- 編集者が配色にこだわっても、利用者にとって編集者の意図通りに見えているとは限りません。
誤解を招く
[編集]ナショナルカラーやコーポレートカラー、スクールカラーなど、確かに世の中には様々な「色」が情報伝達手段として利用されています。
でもちょっと待って下さい。その配色は、本当に正しく相手に意図が伝わるとは限りません。
答え: ベルギー
答え: オーストラリア
色覚異常について
[編集]あなたにとっては「センスのよい」配色と思えても、万人にとってそうであるとは限りません。日本人の男性には20人に1人の割合で何らかの色覚異常があるとの統計もあります。
初期設定から配色を変更することで、「読みにくい」「読めない」となる恐れもあります。
ウィキペディアの初期設定色について
[編集]ウィキペディアや、その基礎となっているMediaWikiの初期設定色の組み合わせによっては、アクセシビリティの観点で「みやすさ」が不十分なものになる場合もあることがわかっています。
しかしだからといって、個別の記事の配色変更で、これを解決しようとしないでください。ウィキペディアやMediaWikiの基礎的な部分の改善については、然るべき人に委ねてください。
変更の場合は常に丁寧に
[編集]既に初期設定色から変更されている記事がある場合でも、これをいきなり修正するべきではありません。適切な告知と説明を行い、合意を得てからのほうがいいでしょう。