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YGエンターテインメント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社 YGエンターテインメント
YG Entertainment Inc.
種類 株式会社
市場情報 KRX: 122870
略称 YG
本社所在地 大韓民国の旗 韓国
ソウル特別市麻浦区
設立 1996年3月
業種 サービス業エンターテインメント
事業内容 音楽制作、音楽出版、アーティストマネージメント
代表者 ファン・ボギョン(代表取締役
従業員数 254人
主要株主
主要子会社 YGエンターテインメントジャパン
YGEX
外部リンク https://www.ygfamily.com/
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YGエンターテインメント: YG Entertainment: YG 엔터테인먼트)は、韓国芸能プロダクションである。キャッチコピーは「VIBE THE NEW FLOW」。

1996年に歌手のヤン・ヒョンソク(梁玄錫)によって、「ヒョン企画」として設立された。SMエンタテインメントJYPエンターテインメントとともに韓国3大芸能事務所に挙げられる。

代表的な所属アーティストとしては、日本を始め海外市場でも成功したBIGBANG2NE1WINNERiKONBLACKPINKTREASUREなどが挙げられる。また、チェ・ジウカン・ドンウォンなど海外で広く知られる有名俳優も多数所属する[1]

所属アーティストの特徴

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  • 3大芸能事務所の中で随一の実力主義とされる[2]。グループ活動・ソロ活動双方で活躍が可能な個々のポテンシャルを重視しているため[3][4]、会社内で行われる過酷な競争と練習生の実力テストでトレーナーや経営陣が求める成績に達せず、企画中のアイドルデビュープロジェクトに不相応と判断された練習生は問答無用で練習生寮と事務所の育成契約を打切追放処分となる[5]。空き部屋はその後、スカウトマンやオーディション合格後の両親の承諾を受けて、YGスタッフが世界中から連れてきた新規練習生が利用するようになる。この為、特にYG練習生でソウルにあるYG本社付近に実家や頼れる家族、親戚、友人がいない韓国の地方生まれの者、実家が貧困家庭で経済的支援が困難な中で自分の夢を追う者、日本等の外国出身の者などは生活に必要な住居やアーティストデビューする為の機会を失わないよう365日24時間を通して厳しいトレーニングとレッスンに打ち込む必要がある。
  • 非常に高い実力とスキルを持ったラップパフォーマンス、自主制作アイドルに定評がある。
  • 全体的に男女問わず、全体的に複数の音源チャートに爆発的に売れたり、長期間上位をキープすることがよくある。
  • 作詞作曲、振り付け、舞台演出、数か国以上の言語学習、演技力、アルバムや衣装などのデザイン、アクロバットなど自己プロデュース能力のクオリティがとても高いため、周囲の支援や経済力等によるが、NIziuのMAYAやPURPLE KISSのメンバーのように、YGから練習生契約を打切られたり、何らかの理由で退所したりしても、YGで味わった悔しさや厳しいトレーニングで得た自分の魅せ方、得意分野、メンタルと才能を武器に他の芸能事務所の練習生契約やMNetなどが開催する大手K-POPサバイバルデビューオーディション企画に参加してアイドルデビューをし、K-POP業界の大スターとなったものも多い。
  • レディー・ガガなどの外国の有名スターとのコラボパフォーマンスで世界中のファン層拡大を図っている[3]
  • アメリカン・ポップをベースとしたR&Bとヒップホップ色が強い[6]
  • モード界からも愛されるファッションセンスを誇る人材が多く、世界各国のブランドや商品のアンバサダーを務める。
  • カムバックが遅く、出演する音楽番組、活動が少ない。
  • ヤン・ヒョンソクが長期的にプロデュース担当になったアイドルグループは一時代を築くが、7年契約終了後はグループとしての活動が希薄となる。
  • BLACKPINKにタイ人メンバーが所属する影響でタイのK-POP市場では絶大な人気を誇るが、日本ではライバルであるTWICEの日本人メンバー3人の影響で岩盤崩しにかなり苦労を強いられた。その為、日本市場を強化するべく、子会社であるYG JAPANや提携先である日本の音楽業界大手・エイベックス傘下の育成施設(エイベックス・アーティスト・アカデミー、EXPG等)から語学堪能で多角的に優秀なプロ歌手志望の日本人や外国混血児の日本人を採用する方針を採っている。

沿革

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1996年3月、元ソテジワアイドゥルのメンバーであるヤン・ヒョンソクによって、「ヒョン企画」として設立された。

同年7月に3人組男性アイドルグループ「KEEP SIX」を輩出するも、失敗に終わった。

1997年、「MFエンターテインメント」へ改称。男性アイドルデュオ「JINUSEAN」をデビューさせ、成功を収める。

1998年、「Yang Goonエンターテインメント」へ改称。4人組男性アイドルグループ「1TYM」、ヒップホップ歌手ペリーなどを輩出。正統派ブラックミュージックで勝負をかけて成功した。

2001年、現在の「YGエンターテインメント」へ改称。

2003年、美少年イメージの男性歌手SE7ENを輩出させ、それまでの10代歌手市場を攻略。2005年2月23日には、SE7ENを日本に進出させて音楽スタイルをJ-POPに変えるなど、現地化戦略を駆使して市場を海外へ拡大した。

2006年にデビューしたBIGBANGと2009年にデビューした2NE1の成功で確固たる大型企画会社に生まれ変わる。

2011年7月、日本のavexとの合同レーベル「YGEX」を設立[7][8]

2011年11月23日、KOSDAQへ上場。

2019年6月14日、BIGBANGV.Iが関与したバーニング・サン事件iKONのB.Iによる違法薬物使用など様々な疑惑が浮上し、騒動となる[9]。これを受けて、BIが薬を服用した疑いを隠し、内部的に解決しようとしたと疑われたヤン・ヒョンソク代表及び実弟のヤン・ミンソクが代表取締役から退任[10][11]

2019年6月20日、経営支援本部長で専務のファン・ボギョンが代表取締役に就任した[12]。ヤン・ヒョンソクは2023年BABYMONSTERのプロデューサーとしてメディアに復帰する。

2020年9月、新社屋を建設。旧社屋の隣に位置し、個人音楽作業室30室、大型録音スタジオとダンス練習室各7室をはじめ、社員食堂やコンビニ・ジム等を備えた地域のランドマーク的存在となっている[13]

2021年11月に米ユニバーサルミュージックと新人デビューに向けて提携し、

2022年から放送予定のオーディション番組で選ばれたメンバーで新しいボーイズグループを結成予定であると発表。

2022年11月14日、新ボーイズグループ結成に向けたオーディション「2022 YG NEW BOY GROUP AUDITION in JAPAN」を開催

2023年3月、グローバルオーディションの実施を発表。JIKEI COMグループと提携して日本でも6都市で開催[14]

系列会社

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  • YGエンターテインメントジャパン(2007年 - ) - 日本法人
  • YGEX(2011年 - ) - 日本のavexとの合同レーベル[7][8]
  • NONA9ON(2012年 - ) - 韓国の第一毛織との合同ファッション会社
  • YG PLUS(2014年 - )- YGエンターテインメント・HYBE LABELS所属アーティストのレコード会社、プラットフォーム子会社
  • YG KPLUS(2014年 - ) - 韓国のK PLUSとの合同モデルマネージメント会社
  • YG SPORTS(2015年 - ) - 韓国のG-ADコミュニケーションズとの合同アスリートマネージメント会社
  • HIGHGRND(2015年 - 2018年) - EPIK HIGHのTABLOによる社内レーベル
  • THE BLACK LABEL(2015年 - ) - パク・テディによる社内レーベル
  • PSYG(2016年 - 2018年) - PSYによる社内レーベル
  • moonshot(2016年 - ) - 化粧品子会社
  • YG STUDIOPLEX(2017年 - ) - 韓国のBARAMI BUNDAとの合同テレビドラマ制作会社
  • YGX Entertainment(2018年 - ) - エンターテインメント子会社
  • YGMM(2021年 - ) - タイのGMMグラミーとの合同エンターテインメント会社[15]

企業提携

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2005年頃から市場を海外へ拡大し始め、下記国々の大手音楽組織と提携を結んだ。

国名 提携開始年 組織名 備考
韓国 2002年 M-Boatエンターテイメント
ウングン・エンターテイメント
Yamazoneミュージック
Booda Sound
日本 ネクスター・レコード[16]
2011年7月 エイベックス[17] 合同レーベルYGEX
中国 21イースト・エンターテイメント
タイ GMMインターナショナル
フィリピン 2010年3月 ユニバーサルミュージック[18]
6 アメリカ 2021年11月 ユニバーサルミュージック[18]

所属

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YGエンターテインメント所属のアーティスト、俳優、スタッフは総称して「YG FAMILY」と呼ばれる。

YG FAMILYは、これまでに6枚の共同アルバムを制作し、3回の合同ワールドツアーを開催した。

アーティスト

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グループ

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太字はリーダー

グループ メンバー 脱退メンバー デビュー
JINUSEAN JINU、SEAN 1997年
BIGBANG G-DRAGONSOLD-LITE T.O.PV.I 2006年
AKMU イ・チャンヒャク、イ・スヒョン 2012年
WINNER YONNHOONYJINUMINO TAEHYUN 2014年
BLACKPINK JISOOJENNIEROSÉLISA 2016年
Sechs Kies ウン・ジウォン、イ・ジェジン、キム・ジェドク、チャン・スウォン カン・ソンフン、コ・ジヨン 2016年
TREASURE チェ・ヒョンソクJIHOON、YOSHI、JUNKYU、ユン・ジェヒョク、ASAHI、DOYOUNG、HARUTO、パク・ジョンウ、ソ・ジョンファン ハ・ユンビン、MASHIHO、バン・イェダム 2019年
BABYMONSTER RUKA、PHARITA、ASA、AHYEON、RAMI、RORA、CHIQUITA 2023年

役者

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プロデューサー

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  • パク・テディ
  • ペリー
  • Choice37
  • BIG TONE
  • チェ・ピルガン(P.K)
  • ハム・スンチョン
  • カン・ウクジン
  • DEE.P
  • レベッカ・ジョンソン
  • R.tee
  • MILLENIUM
  • AiRPLAY

過去所属

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アーティスト

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  • KEEP SIX(1996年)
  • 1TYM(1998年 - 2006年)
  • Masta Wu(2000年 - 2016年)
  • フィソン(2002年 - 2006年)
  • GUMMY(2003年 - 2013年)
  • BIGMAMA(2003年 - 2007年)
  • SE7EN(2003年 - 2015年)
  • 2NE1(2009年 - 2016年)
  • PSY(2010年 - 2018年)
  • イ・ハイ(2012年 - 2019年)
  • EPIK HIGH(2012年 - 2018年)
  • ケイティ・キム(2014年 - 2018年)
  • ONE(チョン・ジェウォン)(2015年 - 2019年)
  • G-DRAGON(2000年 - 2023年)
  • V.I(2006年 - 2019年)
  • T.O.P(チェ・スンヒョン)(2006年 - 2022年)
  • SOL(2006年 - 2022年)
  • D-LITE(2006年 - 2022年)
  • iKON(2015年 - 2022年)

作品

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YG FAMILY名義の作品を記載。

アルバム

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  • Famillenium(1999年7月29日)
  • YG Family 2 (WHY BE NORMAL?)(2002年10月24日)
  • Color Of The Soul Train(2003年12月18日)
  • YG 10th (10th Anniversary Album)(2006年9月1日)
  • 15th Anniversary 2011 YG Family Concert Live(2012年4月18日)
  • 2014 YG Family Concert in Seoul Live(2014年11月28日)

公演

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YG FAMILYによる合同コンサートを記載。

ワールドツアー

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  • YG Family's 10th Anniversary World Tour -past present & the future-(2006年)
  • 15th ANNIVERSARY 2011 YG FAMILY CONCERT(2011年 - 2012年)
  • YG FAMILY WORLD TOUR 2014 -POWER-(2014年4月12日 - 10月25日)[19]

脚注

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  1. ^ ““ハリウッドでも大活躍”スヒョン、YG ENTERTAINMENTとの専属契約が決定!今後の活動にも期待”. Kstyle. (2021年3月17日). https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2164479 2021年5月4日閲覧。 
  2. ^ 【TREASURE】“日本人も4人”BIGBANG後輩の大型新人が世界デビュー<グループの魅力&メンバー12人徹底解説> - モデルプレス”. モデルプレス - ライフスタイル・ファッションエンタメニュース (2020年6月7日). 2024年11月29日閲覧。
  3. ^ a b いまだに「CDの売り上げ枚数」を競うのは日本だけ…世界を席巻したのがJ-POPではなくK-POPだった根本理由 2000年代には北米市場への進出を視野に入れていた (2ページ目)”. PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) (2023年2月22日). 2024年11月29日閲覧。
  4. ^ K-POP大型新人TREASURE 国籍は関係なく資質で決めた YG ENTERTAINMENT日本支社 渡邉喜美代表取締役社長に聞く”. 日本経済新聞 (2021年4月28日). 2024年11月29日閲覧。
  5. ^ 【YG練習生】YG練習生の生活ってどんなの?【日本人は?費用、給料は?】”. bckstgr.com. 2024年11月29日閲覧。
  6. ^ ベビモンRAMIの声はなぜ上手い?YGエンターテイメントの特徴 |K-POPアイドルの歌唱力② |Topline Artist Development” (2024年6月17日). 2024年11月29日閲覧。
  7. ^ a b “エイベックス :韓国YGと新レーベル「YGEX」設立 BIGBANG、2NE1ら所属アーティスト登場” (日本語). まんたんウェブ. 東京都: 毎日新聞社. (2011年7月21日). オリジナルの2012年7月29日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/c7Ru 2011年7月22日閲覧。 
  8. ^ a b “エイベックス、BIG BANGら所属の韓国大手音楽プロダクションと新レーベル設立” (日本語). オリコン. 東京都. (2011年7月21日). https://www.oricon.co.jp/news/2000016/full/ 2011年7月22日閲覧。 
  9. ^ “ヤン・ヒョンソク氏辞任にもその影響力に余波が広がる”. KBS WORLD. (2019年6月19日). https://www.kbsworld.ne.jp/entertainment/view?blcSn=51465 2021年5月4日閲覧。 
  10. ^ YGヤン・ヒョンソク代表、本日(6/14)付けで辞任「全ての役職から退く」(公式全文) Kstyle 2019/6/14
  11. ^ YGヤン・ミンソク代表取締役、兄のヤン・ヒョンソク代表と辞任へ…公式発表「真実は必ず明らかになる」 Kstyle 2019/6/14
  12. ^ YG ENTERTAINMENT、新代表取締役に女性…ファン・ボギョン氏を選任「困難な時期で責任を感じる」 Kstyle 2019/6/20
  13. ^ “事務所じゃなくて百貨店!?“約77億円”かけて建設された超豪華なYGエンターテインメント新社屋をチェック!”. VENESIS. (2021年8月12日). https://venesis.media/culture/travel-culture/181700/ 2023年1月2日閲覧。 
  14. ^ “YG ENTERTAINMENT、グローバルオーディションを開催…日本でも6会場で審査”. 音楽ナタリー. (2023-). https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2213920 2023年1月2日閲覧。 
  15. ^ YGMMを設立、タイのGMMグラミーと韓国のYGエンターテインメントが合弁 | タイランドハイパーリンクス”. タイランドハイパーリンクス (2021年5月25日). 2021年7月12日閲覧。
  16. ^ Korean Pop Seeps Into Japan
  17. ^ 2NE1 on Avex
  18. ^ a b It's Confirmed! Universal Records Will Release 2NE1 Albums!
  19. ^ BIGBANG、2NE1、PSYらが出演する「YG Family Concert in Japan」再び!!”. YGEX (2014年1月17日). 2021年7月12日閲覧。

外部リンク

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