「ネット右翼」の版間の差分
101.143.111.170 (会話) による ID:55055285 の版を取り消しブロック逃れの投稿 |
Warmssorry (会話 | 投稿記録) |
||
13行目: | 13行目: | ||
=== 用法 === |
=== 用法 === |
||
[[インターネット]]では「J右翼」などの表現が2ちゃんねるの草創期に使われたが、「ネット右翼」という言葉がネット以外の既存[[マスメディア]]への登場としては、[[佐々木俊尚]]による[[2005年]][[5月8日]][[産経新聞]]のコラム『【断】「ネット右翼」は新保守世論』<ref>{{cite web |url= |
[[インターネット]]では「J右翼」などの表現が2ちゃんねるの草創期に使われたが、「ネット右翼」という言葉がネット以外の既存[[マスメディア]]への登場としては、[[佐々木俊尚]]による[[2005年]][[5月8日]][[産経新聞]]のコラム『【断】「ネット右翼」は新保守世論』<ref>{{cite web |url=https://img.kie.nu/.2xzh.jpeg |author=佐々木俊尚 |title=【断】「ネット右翼」は新保守世論 |accessdate=2014-09-06}}</ref>において紹介されたのが[[日本の新聞]]紙上での初めての用例とされている。[[2006年]][[3月14日]]には[[ジャパンタイムズ]]に「Net uyoku」の表記で採り上げられた<ref>{{cite web |first=Eric |last=Johnson |title=Net boards venue for faceless rightists(ネット掲示板は顔無き右翼達の場)|url=http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20060314f1.html |date=2006年3月14日|archiveurl=https://web.archive.org/web/20090204010608/http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20060314f1.html |archivedate=2009-02-04|accessdate=2014-09-06}}</ref>。2013年4月にもやはり産経新聞(大阪本社版)で、インターネット上を主な活動範囲とする、自称右翼団体幹部による傷害事件が「ネット右翼幹部を逮捕」と報じられている<ref>[http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130419/waf13041915460024-n1.htm ネット右翼幹部を逮捕、トイレで会った82歳男性に暴行] 産経ニュースwest 2013年4月19日</ref>。韓国の[[ソウル放送]]は2012年10月にインターネット上で嫌韓動画や侮辱コメントを流す日本人ユーザーを「ネット右翼」として紹介している<ref>中央日報 「キム・テヒ、日本から出て行け」はなぜか? 韓国の時事番組が嫌韓流を集中取材 2012年03月08日16時45分 [http://japanese.joins.com/article/994/148994.html]</ref>。 |
||
定義は様々で、デジタル[[大辞泉]]の解説のように、保守的、[[国粋主義]]的な意見を発表する人々をネット右翼としている<ref>{{Kotobank|ネット右翼|2=デジタル大辞泉}}</ref>ものがあれば、[[ニューヨークタイムズ]]のように、自分たちの生活状況への落胆を外国人排斥へと繋げている青年<ref name="searchina2010">[http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0831&f=national_0831_067.shtml 経済的に困窮した日本人が右翼化、ネットで外国人排斥-米紙][[サーチナ]]2010年8月31日</ref>をネット右翼と捉えているものもあり、[[朝日新聞]]は「自分と相いれない考えに、投稿や書き込みを繰り返す人々」をネット右翼と定義し<ref>「萎縮の構図・4:炎上」、『朝日新聞』2006年5月5日</ref>、彼らの意見が概ね右翼的であるためそう呼ばれているのだとしている。 |
定義は様々で、デジタル[[大辞泉]]の解説のように、保守的、[[国粋主義]]的な意見を発表する人々をネット右翼としている<ref>{{Kotobank|ネット右翼|2=デジタル大辞泉}}</ref>ものがあれば、[[ニューヨークタイムズ]]のように、自分たちの生活状況への落胆を外国人排斥へと繋げている青年<ref name="searchina2010">[http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0831&f=national_0831_067.shtml 経済的に困窮した日本人が右翼化、ネットで外国人排斥-米紙][[サーチナ]]2010年8月31日</ref>をネット右翼と捉えているものもあり、[[朝日新聞]]は「自分と相いれない考えに、投稿や書き込みを繰り返す人々」をネット右翼と定義し<ref>「萎縮の構図・4:炎上」、『朝日新聞』2006年5月5日</ref>、彼らの意見が概ね右翼的であるためそう呼ばれているのだとしている。 |
2015年4月30日 (木) 10:05時点における版
この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。 (2011年8月) |
ネット右翼(ネットうよく)とは、インターネット上で右翼的な発言をする人物。略称はネトウヨ。
概念
意味・定義
インターネットの電子掲示板上などで、右翼的、保守的、国粋主義的な意見を発表する人たちを意味する[1]。ただし、後述するように、保守的主張を発表する人たちではなく、単に自尊自大で排外的な表現を用いる人たちを指したり[2][3]、そのような集団心理的な傾向を指す[4]こともある。略称はネトウヨ[5]だが、メディアによっては「ネット保守」という用語を使用するものもある[6]。
近年になって形成された新しいスラング(俗語)であるため、後述するように論者によって意味内容が異なり、定義も曖昧である。概略的な意味としては、ネット上の右翼的、保守(≒復古主義)的、国粋主義的な性向を持つ人々を指し使われる言葉[1]とされる。ネット上の掲示板などでは主義、主張の衝突が往々にして見られるが、そのような際、反論者側からレッテル貼りに用いられる一種の侮蔑語である[7]と見る者もいる。それに対して、小林よしのりが、ネット右翼のことを「国家というものを持ち出しさえすれば自分自身の自意識を底上げできる、という人間」と批判し[2]、櫻井よしこが「感情にまかせて単に半島に帰れなどと叫ぶとしたら、それは愛国でも保守でもありません。」と批判する[3]など、同じ保守的とされる人たちが、侮辱語を用いる感情的な人々に限定して「ネット右翼」と呼ぶこともある。また、思想傾向とは無関係に、ネット掲示板における投稿内容の匿名性や群集性のもつ攻撃的性向を、ある種の「右翼」的発言と揶揄するための造語でもある。それ故、「ネット右翼」という言葉にポジティブな意味はないが[7]、敢えて自称する者もいる(例として瀬戸弘幸[8])。
後述するようにインターネットでは「左翼」よりも「より極端な」発言とされる「右翼」・ナショナリズムへの傾向が強いと、集団極性化現象の分析などで指摘されている[9][4]。
コミュニケーション論研究者による操作的定義としては、大阪大学人間科学研究科准教授の辻大介による研究がある。辻はいわゆる「ネット右翼」の調査において、a)韓国・中国いずれにも親しみを感じない、b)「政府関係者の靖国神社公式参拝」「憲法9条第1項改正」「憲法9条第2項改正」「小中学校の式典での国旗掲揚・国歌斉唱」「小中学校での愛国心教育」の5項目すべてに賛成、c)政治・社会問題についてネット上で書き込みや議論をした、のすべての条件を満たす者を「ネット右翼」的と見なした[10][11]。ただし、これはあくまで調査のための定義である。
用法
インターネットでは「J右翼」などの表現が2ちゃんねるの草創期に使われたが、「ネット右翼」という言葉がネット以外の既存マスメディアへの登場としては、佐々木俊尚による2005年5月8日産経新聞のコラム『【断】「ネット右翼」は新保守世論』[12]において紹介されたのが日本の新聞紙上での初めての用例とされている。2006年3月14日にはジャパンタイムズに「Net uyoku」の表記で採り上げられた[13]。2013年4月にもやはり産経新聞(大阪本社版)で、インターネット上を主な活動範囲とする、自称右翼団体幹部による傷害事件が「ネット右翼幹部を逮捕」と報じられている[14]。韓国のソウル放送は2012年10月にインターネット上で嫌韓動画や侮辱コメントを流す日本人ユーザーを「ネット右翼」として紹介している[15]。
定義は様々で、デジタル大辞泉の解説のように、保守的、国粋主義的な意見を発表する人々をネット右翼としている[16]ものがあれば、ニューヨークタイムズのように、自分たちの生活状況への落胆を外国人排斥へと繋げている青年[17]をネット右翼と捉えているものもあり、朝日新聞は「自分と相いれない考えに、投稿や書き込みを繰り返す人々」をネット右翼と定義し[18]、彼らの意見が概ね右翼的であるためそう呼ばれているのだとしている。
政治との関連
右翼とネット右翼
右翼団体の一水会代表木村三浩はネット右翼について「右翼の品格にあらず」と発言しており[19]、自らの属すような新右翼とは異なる別種の右翼と見る。ほか加藤紘一衆議院議員もネット右翼について「従来の民族系右翼とは異なる」と述べている[20]。また右翼団体同血社会長・河原博史は、ネット右翼の排外主義・人種差別的な行動や発言に対して「ある民族を自分たちより劣等とみなしたうえで、自らの国は素晴らしいというのは、彼らが嫌いな中華思想に代表されるエスノセントリズムにほかならない」と非難した[21]。
保守的な雑誌とされる『SAPIO』2012年8月22・29日号において「ネトウヨ亡国論」という特集が組まれた[22]。これに対して『WiLL』2013年2月号において西村幸祐と安田浩一の対談「緊急激論 「ネトウヨ亡国論」に異議あり!」が掲載された[23]。
自民党支持者説
2009年9月1日、J-CASTニュースで、自民党が選挙で下野した際に、2ちゃんねるにおける自民党支持者が「ネット右翼」として捉えられた[24]。この記事では、「ネット右翼」とは戦後民主主義知識人の伝統(いわゆる「進歩的文化人」)として左寄りの報道を繰り返すマスコミに対して「本当のことを報じていない」とする反発から生まれたものであるとしている。また、戦中の大本営発表に抗する事が出来なかった反省から来ているともされる(逆コース、自虐史観も参照)。
政治学者による見解
政治学者山口二郎は2006年に小泉純一郎について「『心の問題』を持ち出して靖国参拝を正当化したが、これは攻撃的引きこもりともいうべき状態である。ネット右翼たちは、これを見習って、蛸壺に閉じこもりつつ、気にくわない言説への攻撃に精を出す。政治家の跳ね上がりにお株を奪われた右翼は、より過激な闘いを求めて放火事件を起こす」[25]と、小泉純一郎と「ネット右翼」を関係付けて批判した。
安倍晋三との関連
一部の雑誌でネット右翼を素材とした記事が作成されている。安倍自身は衆院予算委員会において侮辱語を用いて他国を罵倒するヘイトスピーチに対して明確に否定的な見解を示している[26]。
- 『週刊ポスト』2012年10月12日号において「自民総裁選 石破茂氏、ネトウヨによる落選運動に悩まされた」という記事が掲載された[27]。
- 『週刊現代』2012年10月20日号にて、田原総一朗と山田惠資の対談「安倍晋三とネット右翼 野放しにしたら日本が終わる」という記事が掲載された[28]。
- 『朝日新聞』2012年12月27日の特集記事「〈耕論〉ふたたび安倍政権」において「ネット右翼ともたれ合う」という小林よしのりへのインタビューが掲載された[29]。
- 『週刊朝日』2013年2月1日号において、「安倍首相よ、今こそネット右翼と決別せよ!」という特集が組まれた[30]。
- 『SAPIO』2013年2月号にて、安田浩一のリポート「ネトウヨの安倍氏支持はマスコミとの対決姿勢」が掲載された[31]。
在日韓国人活動家
- 2009年9月2日、在日本大韓民国民団の機関紙『民団新聞』は、「外国人参政権獲得運動を誹謗中傷する“ネット・ウヨク”と闘っている」という在日韓国人女性の発言を掲載している[32]。→「日本における外国人参政権」および「外国人参政権」を参照
細野豪志の発言
細野豪志はネット右翼について2012年11月12日の衆議院予算委員会での質問において「私は、インターネットなどを見ていて危惧を覚えるんですよ。ネット右翼というような言葉が今や定着していますね。シナという言葉、第三国人という言葉は、ネット上で、それこそいわゆる日常会話のように流布している部分がありますよ、そういう世界では。」と発言した[33]。
米国のマスメディアでの使用例
ニューヨーク・タイムズで日本と中国・韓国の間での歴史教科書問題などで中国韓国の要求に応じようとしない日本を「軍国主義の過去の歴史を美化する」として批判する[34]など反日的なスタンスで知られるノリミツ・オオニシの後任のマーティン・ファクラーは、2010年8月29日に同紙で“Net right(ネット右翼)”として在日特権を許さない市民の会などの行動を伝え[35]、「日本社会の中下層の青年たちは、自らの生活に対して失望・落胆した感情を、インターネットなどを通じて外国人への排斥につなげている」「彼らの矛先はアジア人の他、キリスト教徒にも向いている」と主張した[17]。
都知事選
2014年東京都知事選挙において、立候補した田母神俊雄が61万票、得票率約12%を獲得し、供託金没収を免れたことが開票後大きな波紋を呼んだ。産経新聞は「これはもう善戦どころではない」と評した。特に、出口調査では20代のうち24%が田母神に投票していたことから、若年層の右傾化としてネット右翼がメディア各社で大きく取り上げられ、国内のみならず海外でも報道された[36][37][38][39][40]。ただし、20代の投票率は20%台であり、20代で実際に田母神に投票した人の割合は6%程度。[41] 有権者に対する得票数の割合では40代が一番多く、若い世代ほど少ないという結果であり、ネット右翼の主年齢層が40代後半であるという分析結果[42]と一致する。
分析
インターネットの大衆化
ネットユーザーが「右傾化」する現象について、インターネットの大衆化によって、平等性や匿名性が高まり、発言の自由度が高まると、意思決定が極性化(極端化)するとする集団極性化現象(グループ・ポラリゼーション)というモデルで分析もされている[4][9]。インターネットの大衆化にともないネット上での言論の偏りが集団的に増幅される傾向についてはキャス・サンスティーンがリスキーシフト(集団極性化)やサイバーカスケードといった概念で説明している[9]。
スポーツジャーナリストの清義明は、ADSLが普及した2002年に日韓共催のサッカーワールドカップが開かれ、韓国のラフプレー、審判買収問題、サポーターの振る舞いの悪さが目立つ中、メディアが共催の友好ムードに終始したことで、「本当のことはネットに書いてある」という見方と共に「反韓」「嫌韓」がネット上で爆発した、と述べた[43]。
「右・左」では把握できないとする批判
一方で、このようにネット右翼を右派、左派といった枠組みで捉える言説についての反論もある。社会学者の北田暁大は、2ちゃんねる上などで観測される「ウヨ厨」の振る舞いについて、本来は彼らの嫌うマスコミなどへのアイロニカルなコミュニケーションだったものが、やがて右翼的な発言をコミュニティ内で連鎖させること自体が目的化した形式主義的なもの(つながりの社会性)へと転化しており、発言内容自体の政治的な右/左の枠組みではその本質を捉えられないとしている[44]。社会学者の鈴木謙介も北田の説を支持し、それらの振る舞いはネタを共有することが目的化しているのだと述べている[45]。
また、批評家の濱野智史は「ネット右翼」は冷戦後、左翼・左派イデオロギーによって社会への不満が解消され得なくなり、その代わりに出てきたものとしている[7]。また、動きの早いネット社会においてネット右翼的現象は10年以上継続しているのは驚くべきこととし「反マスメディア、もしくはネトウヨ的な運動というのは、ある種の市民によるマスメディア監視と言えなくもない。ある意味、評価できる。ネトウヨ的なものがいるということは、日本のメディアをめぐる民主的な状況というのは、健全と言えなくもない。『右翼だから別に聞かなくていいでしょう』と無視するようなレッテル貼りはそろそろ限界」と指摘[7]。
マスコミ批判と反原発
文芸評論家のすが秀実によれば、原子力政策についてはネット右翼の相当部分は反原発派であるとしており、その根底には、エリートが支配している大ジャーナリズム(マスコミ。「マスゴミ」とも称される)が相対的に原発推進派であることへの反発があるという[46]。また福島第一原子力発電所事故以後は、「山河を守れ」「国土を汚すな」と西尾幹二や竹田恒泰[47]ら保守系論者の一部が脱原発の主張を強め、小林よしのりが「SAPIO」2011年12月7日号より「脱原発論」の連載を開始するなどしており、脱原発・反原発的主張はネット右翼に限られるものではない。一方で保守言論層の相当部分は核エネルギー政策について全廃慎重派ないしは継続推進派であり、これはネット右翼の言動にも反映されている。
辻大介による「右傾化」研究
大阪大学准教授の辻大介がネットユーザー998人を対象におこなった調査によれば、「ネット利用者全般というよりも特に2ちゃんねる利用が排外的ナショナリズムと関連しており、2ちゃんねるの利用はネット上の悪口や過激な書き込み、炎上に対して許容的な態度と有意に関連している」としている[10]。また辻は、ブログや電子掲示板等で積極的に情報発信をおこなうネット利用者で『「韓国」「中国」いずれにも親しみを感じない』『靖国公式参拝・憲法改正等に賛成』『政治・社会問題についてネット上で書きこみや議論をした』の全てに該当する者をいわゆる「ネット右翼的」と操作的に定義した上で調査を行ったところ、ネット右翼的な層はネットの外でも署名・投書・募金や集会出席などの「リアル」な活動に積極的な傾向がみられた。このことから「“ネット右翼”はネット特有の現象というよりも“リアル”と地続きの現象であり、これまでは目につきにくかった“右翼”的な潜在層がネット上で可視化されたととらえるのが適当かもしれない」としている[10]。
また、一般的な「右傾性」は愛国心やパトリオティックな意識と嫌韓・嫌中が必ずしも結びつかないというのが特徴である[10][48]。政治的、文化的なナショナルプライドや愛国心といった「右傾性」に結び付く因子が高いほど韓国・中国に対する親しみが高くなり、移民に対する評価も肯定的であるという結果が出ている[10][48]。これらの因子は、対人関係においても、他人への信頼の高さ、友人の多さ、孤独感の低さと結びついている[10]。一般的な「右傾性」と比較すると、ネット右翼的な層は、近所付き合いをしている人数が少なく、一般的に他人を信頼せず、 友人数は少なくはないが 対人関係での孤独感が高いという特徴がみられ、対外関係でも韓国・中国に対する親しみを感じず、移民に否定的で排外意識が高い(孤独感の高さが高いほど、排外意識が強く、また嫌韓・嫌中である傾向が強い、嫌中よりも嫌韓との相関性が強い)としている[10]。ネット右翼的な層は右傾性に関わる諸因子・諸指標の相関構造の中で特異な地位にあって、一般的な「右傾性」を代表すると見なし難く、愛国と嫌韓・嫌中が一体化しているという特徴があると 辻は述べ ている [10][48]。この調査における比率は『「韓国」「中国」いずれにも親しみを感じない』が36.8%、『靖国公式参拝・憲法改正等に賛成』が6.4%、『政治・社会問題についてネット上で書きこみや議論をした』が15.2%であり、全てに該当する「ネット右翼的な層」は1.3%であり、サンプルがネットのヘビーユーザーが多いという偏りがあることを考えると一般的なネット利用者における比率は1%を下回るとしている[10]。
「ネット右翼」を構成する人々
「負け組」「オタク」とする意見
いわゆる「ネット右翼」を嫌悪する論者のなかには、「ネット右翼」は「負け組」であるとする主張がたびたびなされる。たとえば近藤瑠漫は、「ネット右翼」はニートや引きこもりなどの負け組あるいは負け組予備軍と主張している[49]。また、漫画家の小林よしのりはネット右翼を「年収200万円以下の下層」とみなしている[2]。ジャーナリストの安田浩一は在日特権を許さない市民の会の取材記事[50]の中で、ネット右翼を「(当初は)変形型の“オタク”に位置づけられていた」「匿名性を盾に差別的な言辞を繰り返す様から、攻撃的引きこもりと揶揄されることもある」と述べた[51]。
「一般大衆」とする意見
「ネット右翼の代表」を自称する瀬戸弘幸は、ネット右翼をニートや引きこもりと関連付ける言説は、左翼の決め付けであり、彼ら(ネット右翼)は全く普通の会社員や学生であると反論している[52]。また安田浩一は「攻撃的引きこもりと揶揄されることもある」と主張しつつも『ネットと愛国 - 在特会の「闇」を追いかけて』のなかで在日特権を許さない市民の会を追跡したところ、デモ運動などの参加者には会社員や学生も多いことを記している。
社会学者の樋口直人は、在特会会員には職業別に見てもホワイトカラーや自営業者が多くて無職もいなかったとし、学歴も大学卒など高学歴者も多く、「(在特会は)中間層の運動とみなしたほうが正確であり、階層の低い者の不安が排外主義運動を生み出すという仮説は棄却されたといってよい。」と主張する論文を発表して、安田等の「オタク・負け組」という見解に疑義を呈している[53][54]。
ジャーナリストの津田大介も「ネットウヨク」と言われる人々は、右翼団体の延長の人から一般人まで、あらゆるタイプの人々であり、反日的な中韓に不満を持っている人、左翼的なエリート主義への反発など、色々な人が色々な要素を持ってネットで繋がり、ここ数年ではフジテレビ抗議デモのように、ネットに限らずリアルでも繋がり始めていると述べた[7][55]。
ほかに劇作家の鴻上尚史はネット右翼を「古きよき日本」を維持、あるいは復活させようとしている存在であると述べている[56]。鴻上のいう「古きよき日本」とは「社会ではなく世間」に関するもので、軍国主義の復活という意味ではなく、地域のコミュニティ崩壊以前の共同性といったものを指す[57]。
また俗流若者論で知られる後藤和智は、マスコミが、1990年代のコギャル・ブルセラ・援助交際などの若者の風俗と行動、また1997年の神戸連続児童殺傷事件などを前提にして、青少年を一種の理解不能な“怪物”扱いしてフリーター、パラサイト・シングル、引きこもり、ニートといった造語を多用し、さらにいずれも批判的な偏向報道で一括りにされることが多く、次第にそれらの言葉で名指されたひとびとにあてはまる人々が大衆の憎悪の標的とされるようになったと指摘している[58]。このようなマスコミに対して「 マスゴミ」と称して匿名で批判していたものを「ネット右翼」と呼んだ事例も多い[7]。
バブル末期世代
東洋経済オンラインによると、2012年に保守系サイト日本文化チャンネル桜のユーザー層を調査したところ、42歳から46歳の世代に大きいボリュームゾーンがあった。
就活情報サイトの「キャリコネ」によると、この世代は、1966年~1970年生まれのいわゆるバブル世代末期に当たり、バブル末期世代の大卒の求人倍率は2倍を超え、1970年生まれの卒業時は1.91倍であり、就職活動時や入社時こそ恵まれた環境に囲まれていたが、その後は一貫して急降下の右肩下がりの時代を生きた世代であり、入社時には多額のボーナスを貰って喜んだものの、その後は減る一方。好景気に乗って実力以上の大企業に入ったせいか、会社の中でもなかなか大きな役割を担うことができず、そのうち本格的なバブル崩壊が起き、入社数年でリストラ対象となった20代社員たちが出始めた。残った社員たちも採用減で後輩たちが入ってこなくなり、最若手で30歳を迎え、過重労働に苦しんだという。そして「職歴が誇れない、学歴が誇れない、家系が誇れない。日本人であることしか誇れない人たちが結構いっぱいいます。本当は、高いところに自分の理想があっても現実の自分はそこにまったく手が届かない」という意見を伝えている。また、物心ついたころにはバブルが崩壊していた下の世代は、親世代の期待感も下がり、新しい価値観の中で自由な生き方を模索しているようにも見える。同じ環境にいても「あの頃は本当に良かった」と思える過去を持つバブル末期「ネトウヨ」世代は、現実とのギャップにかえって苦しみやすいと主張。そして日本生産性本部の2012年調査で心の病の最も多い年齢層として40代を挙げる企業が36.2%と最も多かったことを挙げ、2002年から10年までは30代が最も多かったというから、バブル末期「ネトウヨ」世代がこの中心を占めている可能性が高いと主張した[59]。
ネット右翼とリアルな活動との関連
辻大介は、ブログや電子掲示板等で積極的に情報発信をおこなうネット利用者における右傾的傾向をいわゆる「ネット右翼的」と操作的に定義した上で調査を行ったところ、ネット右翼的な層はネットの外でも署名・投書・募金や集会出席などの「リアル」な活動に積極的な傾向がみられた。このことから「“ネット右翼”はネット特有の現象というよりも“リアル”と地続きの現象であり、これまでは目につきにくかった“右翼”的な潜在層がネット上で可視化されたととらえるのが適当かもしれない」としている[10]。
『ネットと愛国 - 在特会の「闇」を追いかけて』の著者安田浩一は近年の保守思想・極右思想の一潮流である行動する保守を「街頭に出たネット右翼」と捉えている[51]。また、行動する保守を標榜する「在日特権を許さない市民の会」を、ネット右翼がデモや集会に集まる団体と紹介している記事もある[60]。
実数と影響力
実際に頻繁に投稿活動をおこなっている者の実数がどの程度か分かっていないが、辻大介によれば一般的なネット利用者は『「韓国」「中国」いずれにも親しみを感じない』人が36.8%、『靖国公式参拝・憲法改正等に賛成』の人が6.4%、『政治・社会問題についてネット上で書きこみや議論をした』の人が15.2%であり、全てに該当する者を「ネット右翼的な層」とすれば1.3%となるとしている[10]。また、桜井誠 のように初期の活動に匿名掲示板を積極的に利用していたことを公言する右翼活動家もいるが個別事例であり全体像を表しているわけではない。
堀江貴文は、自民党が徴兵制の検討を示唆したことに対して自身のブログにて「兵役の義務化など憲法9条を持つ国として普通にあり得ないことだと思うが、意外にネット上もネトウヨが幅を利かせていて上記の投票結果も賛成過半数ではないものの、意外に賛成派が多い」と、ネット右翼がネット上で一定の影響力を持っており、一定の数があることに言及している[61]。
「親韓」だとして抗議された企業の売り上げは落ち、大量の電話による抗議に悩まされた企業もあり、その影響力は無視できないところまで拡大しているとも言われ、『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』の著者の一人でもある山本一郎は、予備軍も含めると最大120万人はいると推定している[62]。
コラムニストの小田嶋隆は2009年に「ネット右翼が多いのか、それとも少数のネット右翼の書き込みが多いのか結局のところ分からない」としていたが[63]、2014年東京都知事選挙の結果を受けて、1980年代には明らかに差別用語であった「オタク」が世紀をまたぐ頃には市民権を得たように、「ネトウヨ」もいずれは市民権を得るだろうとの見立てを示した[64]。
ネット右翼への批判・揶揄
- 猪瀬直樹は東京都副知事在任中の2010年、青少年健全育成条例改正案についての一連の発言の中で、「ネトウヨは財政破綻した夕張を助けに行け。雪かきして来い。それならインタビューうけてもよい。」とツイートした[65]。
日本国外における「ネット右翼」
「ネット右翼」は日本以外にも、中国や韓国、ドイツなどでもインターネットユーザーがナショナリズムの度合いを高めることが指摘されている[9][4]。
韓国のVANK
韓国の民間組織「Voluntary Agency Network of Korea(VANK)」は、その活動内容から、韓国の「ネット右翼」として扱われることもある[66][67]。VANKは会員数10万人を超え、韓国政府から支援金を得ている[67]。竹島問題、日本海呼称問題、慰安婦問題などについて、世界中の公的機関、民間機関に自分たちの主張に沿った記述をさせるための宣伝・抗議活動をインターネット上で展開し、日本の「ネット右翼」から敵視されている[66]。
脚注
- ^ a b デジタル大辞泉『ネット右翼』 - コトバンク
- ^ a b c 小林よしのり、国家を持ち出して「自意識を底上げ」する人間増えた J-CASTニュース 2011/10/ 4
- ^ a b 櫻井よしこ氏 ネット右翼が偏狭な国粋主義に陥ることを危惧
- ^ a b c d 「なぜネットでは左翼でなく右翼に極端化するのか 専門家解説」ガジェット通信2012.08.16、SAPIO2012年8月22・29日号
- ^ “中国の『ネトウヨ』(1)”. 日経BP (2011年8月1日). 2011年12月27日閲覧。
- ^ http://www.asahi.com/articles/ASG2B4GFMG2BUTFK11C.html
- ^ a b c d e f 2011年11月12日放送 フジテレビ「新・週刊フジテレビ批評」特集「“ネトウヨ心理”とテレビ」『“ネトウヨ心理”とテレビ』
- ^ 愛国心をかなぐり捨てたSAPIO
- ^ a b c d 『インターネットは民主主義の敵か』、石川幸憲訳、毎日新聞社、2003年
- ^ a b c d e f g h i j k 辻大介インターネットにおける「右傾化」現象に関する実証研究 調査結果概要報告書 (PDF) 2008.9.10
- ^ 辻.2008.P.9
- ^ 佐々木俊尚. “【断】「ネット右翼」は新保守世論”. 2014年9月6日閲覧。
- ^ Johnson, Eric (2006年3月14日). “Net boards venue for faceless rightists(ネット掲示板は顔無き右翼達の場)”. 2009年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月6日閲覧。
- ^ ネット右翼幹部を逮捕、トイレで会った82歳男性に暴行 産経ニュースwest 2013年4月19日
- ^ 中央日報 「キム・テヒ、日本から出て行け」はなぜか? 韓国の時事番組が嫌韓流を集中取材 2012年03月08日16時45分 [1]
- ^ デジタル大辞泉『ネット右翼』 - コトバンク
- ^ a b 経済的に困窮した日本人が右翼化、ネットで外国人排斥-米紙サーチナ2010年8月31日
- ^ 「萎縮の構図・4:炎上」、『朝日新聞』2006年5月5日
- ^ 青木理・魚住昭・大谷昭宏・岡田基志・木村三浩・郷原信郎・佐藤優・鈴木宗男・田原総一朗・平野貞夫・宮崎学. File:05 リークはなぜ、「悪」なのか. Infoseek 内憂外患編集部. 2010年1月27日閲覧。
{{cite AV media}}
: 不明な引数|date2=
は無視されます。 (説明) - ^ 言論とテロとナショナリズム JANJAN 2006年12月12日
- ^ 『SPA!』 2009年10月13日号
- ^ 「SIMULATION REPORT これで「ニッポン」が救えるのか? ネトウヨ(ネット右翼)亡国論 この国の本当の「保守」とは何か」『SAPIO』第24巻12(2012年8月22・29日号)、小学館、2012年8月22日、6-27頁。
- ^ 西村幸祐、安田浩一「緊急激論 「ネトウヨ亡国論」に異議あり!」『WiLL』第98巻第2013.2号、ワック、2013年2月、254-265頁。
- ^ 政権交代で「ネット右翼」危機? 2ちゃんねるでも潮流変化か J-CAST2009年9月1日
- ^ 06年9月:言論の終焉2006年10月4日
- ^ 安倍首相、ヘイトスピーチに「極めて残念」 朝日新聞デジタルニュース2013年5月7日
- ^ 「自民総裁選 石破茂氏、ネトウヨによる落選運動に悩まされた」『週刊ポスト 2012年10月12日号』、小学館。
- ^ 田原総一朗、山田惠資「徹底討論 田原総一朗×山田惠資 安倍晋三とネット右翼 野放しにしたら日本が終わる」『週刊現代』第54巻37=2683(2012年10月20日号)、講談社、2012年10月、52-55頁。
- ^ “ネット右翼ともたれ合う”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2012年12月27日) 2013年2月17日閲覧。
- ^ 「保守論客ら直言! 安倍首相よ、今こそネット右翼(ネトウヨ)と決別せよ!」『週刊朝日』第118巻4=5176(2013年2月1日号)、朝日新聞出版、2013年2月1日、18-22頁。
- ^ “安田浩一氏「ネトウヨの安倍氏支持はマスコミとの対決姿勢」”. SAPIO (小学館). (2013年1月13日) 2013年3月16日閲覧。
- ^ 「参政権」どうなる 本紙記者座談会 2009-09-02 民団新聞
- ^ 第181回国会 予算委員会 第1号(平成24年11月12日(月曜日))
- ^ Tokyo Protests Anti-Japan Rallies in China April 11, 2005 New York Times
- ^ マーティン・ファクラー New Dissent in Japan Is Loudly Anti-Foreign(日本の新たな異議は騒々しい排外) 2010年8月29日、ニューヨーク・タイムズ
- ^ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/521021.html
- ^ http://www.asahi.com/articles/ASG2C04SMG2BUTFK12B.html
- ^ http://www.asahi.com/articles/ASG2B4GFMG2BUTFK11C.html?ref=reca
- ^ http://www.asahi.com/articles/ASG2B63D0G2BUHBI13B.html?ref=reca
- ^ http://www.asahi.com/articles/DA3S10974587.html
- ^ 東京都選挙管理委員会、http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/topics/h26nendaibetu.pdf
- ^ “ネトウヨの多くは「バブル末期世代」 不遇が「愛国」に走らせたのか?”. グローバルウェイ. 2014年7月28日閲覧。
- ^ 神原元『ヘイト・スピーチに抗する人びと』新日本出版社、2014年12月10日、191-200頁。ISBN 978-4406058612。
- ^ 北田 (2005)、206-216頁。
- ^ 鈴木 (2005)、141-143頁。
- ^ すが秀実 『反原発の思想史-冷戦からフクシマへ』 筑摩選書、2012年、328頁
- ^ 竹田恒泰 『これが結論!日本人と原発』 小学館101新書、2012年
- ^ a b c 辻大介「ネット右翼」性と一般的「右傾」性との乖離 ~ウェブ質問紙調査の分析結果から (PDF) 2008年11月
- ^ 近藤&谷崎 (2007)[要ページ番号]
- ^ 講談社発行の『G2』
- ^ a b 安田 (2010)[要ページ番号]
- ^ ネット右翼について - せと弘幸Blog『日本よ何処へ』
- ^ 樋口直人 (2012年9月). “排外主義運動のミクロ動員過程 ― なぜ在特会は動員に成功したのか” (PDF). 『アジア太平洋レビュー』第9号. アジア太平洋研究センター. 2014年10月23日閲覧。
- ^ 2011年11月12日 ニコニコニュース「"ネトウヨ"というレッテル貼りをするな」 フジテレビ番組が「ネトウヨ」特集(伊川佐保子)
- ^ 鴻上 (2009)、187-188頁。
- ^ 鴻上 (2009)
- ^ 後藤和智『「ニート」って言うな!』第2章(光文社新書)
- ^ “ネトウヨの多くは「バブル末期世代」 不遇が「愛国」に走らせたのか?”. グローバルウェイ. 2014年7月28日閲覧。
- ^ “リアル右翼「愛国の作法」”. AERA-net.jp (2011年1月16日). 2011年1月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。accessdate引数が正しくありません。
- ^ そして右傾化は進む。 2010年3月9日エントリー
- ^ SAPIO2013年4月号
- ^ 日経ビジネスエッジ 小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」
- ^ http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20140213/259721/?P=1
- ^ “「雪かき対談」した漫画家が明かす「猪瀬氏の”黒い発言”」”. 東スポWeb (東京スポーツ). (2013年12月28日) 2014年6月10日閲覧。
- ^ a b 「韓国ネトウヨ 「日本人は親切」の韓国タレント書き込みに激怒」『SAPIO』2012年8月22・29日号、NEWSポストセブン、2012年8月17日、2013年3月17日閲覧。
- ^ a b livedoorニュース2013年03月08日07時00分配信、呉承鎬署名記事「韓国の日本製品不買運動 その目的は“社会的地位獲得”にあり!?」
参考文献
- 北田暁大「ネット世論 嗤う日本のナショナリズム――「2ちゃんねる」にみるアイロニズムとロマン主義」『世界』第720号、岩波書店、2003年11月、pp. 117-124。
- 北田暁大『嗤う日本の「ナショナリズム」』日本放送出版協会〈NHKブックス 1024〉、2005年2月。ISBN 4-14-091024-0 。
- 鴻上尚史『「空気」と「世間」』講談社、2009年7月。ISBN 978-4-06-288006-0 。
- 近藤瑠漫・谷崎晃編著『ネット右翼とサブカル民主主義 ――マイデモクラシー症候群――』三一書房、2007年8月。ISBN 978-4-380-07218-5 。
- 鈴木謙介『カーニヴァル化する社会』講談社〈講談社現代新書〉、2005年5月。ISBN 4-06-149788-X 。
- 古谷経衡『ネット右翼の逆襲 「嫌韓」思想と新保守論』総和社、2013年4月。ISBN 978-4-86286-070-5 。
- 『ネット右翼ってどんなヤツ? ――嫌韓、嫌中、反プロ市民、打倒バカサヨ――』宝島社〈別冊宝島nonfiction〉、2008年1月。ISBN 978-4-7966-6226-0 。
- 安田浩一「徹底取材「在特会(在日特権を許さない市民の会)」の正体――いまや日本社会で最もやっかいな存在「ネット右翼」とは何者か」『g2』vol,6、講談社、2010年12月4日、ISBN 978-4-06-284356-0。
- 安田浩一「ネット右翼に対する宣戦布告――話題騒然・「在特会」桜井誠会長の正体の続編」『g2』vol,7、講談社、2011年4月15日、ISBN 978-4-06-284357-7。
- 安田浩一『ネットと愛国――在特会の「闇」を追いかけて』講談社〈g2 book〉、2012年4月17日。ISBN 978-4-06-217112-0 。
- 安田浩一、山本一郎・中川淳一郎『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』宝島社〈宝島社新書 372〉、2013年1月26日。ISBN 978-4-8002-0470-7 。
関連項目
- インターネットスラング
- 保守主義
- 街宣右翼
- 嫌韓・嫌中
- 権威主義的パーソナリティ
- 行動する保守
- サイバーカスケード
- 自慰史観/自虐史観
- 集団主義・集団心理
- 自民党ネットサポーターズクラブ
- ネチズン
- 2ちゃんねる
- WiLL (雑誌)
- 日本文化チャンネル桜
- リスキーシフト
外部リンク
- デジタル大辞泉『ネット右翼』 - コトバンク
- 【「国と国」を語る(10)】記号で行動するネット右翼/「引きずり下ろし」に血道/借り物の言葉しか持たず/強まる保守政党のすり寄り ─ジャーナリスト・安田浩一氏 共同通信
- 日本最大のネット右翼の背景にあるもの 1/22/2 人民日報2012年5月31日