「Osaka Metro堺筋線」の版間の差分
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阪急の車両も堺筋線内は66系と同様に車内自動放送が使用されるが、8300系のうち8300Fと8301Fは自動放送装置を搭載していないため、2017年1月現在も堺筋線内は大阪市交通局の車掌による肉声放送となっている。「[[阪急8300系電車#その他]]」も参照。 |
阪急の車両も堺筋線内は66系と同様に車内自動放送が使用されるが、8300系のうち8300Fと8301Fは自動放送装置を搭載していないため、2017年1月現在も堺筋線内は大阪市交通局の車掌による肉声放送となっている。「[[阪急8300系電車#その他]]」も参照。 |
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また、堺筋直通特急で運用される場合でも、交通局車・阪急車共に、車内自動放送は行われない。 |
また、堺筋直通特急で運用される場合でも、交通局車・阪急車共に、車内自動放送は行われない。 |
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乗り入れ車両のうち7300形に限り、車椅子スペースのない編成がある。該当編成は2017年12月現在、7323F+7321F、7324F+7310F (この2本は全て、2+6両の8両暫定固定編成の原形車) である。<ref>3300形8両固定編成は全てがリニューアル車、非更新車は7両編成に短縮された為。</ref> |
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=== 過去の自局車両 === |
=== 過去の自局車両 === |
2017年12月30日 (土) 04:29時点における版
堺筋線 | |||
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基本情報 | |||
国 | 日本 | ||
所在地 | 大阪府大阪市 | ||
種類 | 地下鉄 | ||
路線網 | 大阪市営地下鉄 | ||
起点 | 天神橋筋六丁目駅 | ||
終点 | 天下茶屋駅 | ||
駅数 | 10駅 | ||
路線記号 | K | ||
路線番号 | 6号線 | ||
路線色 | 茶色(ビビッドブラウン ) | ||
開業 | 1969年12月6日 | ||
全通 | 1993年3月4日 | ||
所有者 | 大阪市交通局(軌道経営者) | ||
運営者 | 大阪市交通局 | ||
車両基地 | 東吹田検車場 | ||
使用車両 | 車両の節を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 8.5 km | ||
営業キロ | 8.1 km | ||
軌間 | 1,435 mm (標準軌) | ||
線路数 | 複線 | ||
電化方式 | 直流1,500 V 架空電車線方式 | ||
閉塞方式 | 自動閉塞式 | ||
保安装置 | WS-ATC | ||
最高速度 | 70 km/h | ||
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停車場・施設・接続路線 |
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堺筋線(さかいすじせん)は、大阪府大阪市北区の天神橋筋六丁目駅から同市西成区の天下茶屋駅までを結ぶ大阪市営地下鉄の路線。正式名称は高速電気軌道第6号線、大阪市交通局では大阪市高速鉄道第6号線と称し、『鉄道要覧』では6号線(堺筋線)と記載されている。駅番号を表す際に用いられる路線記号は「K」(「さかいすじ」の頭文字である「S」は先に建設された千日前線に充てられている)。阪急電鉄千里線・京都本線と相互直通運転を行っている。
路線愛称の由来は堺筋の地下を走ることから。ラインカラーは相互乗り入れする阪急線に合わせた茶色(ビビッドブラウン )である。
概要
一直線に伸びる商店街では日本一の長さを持つ天神橋筋商店街の一筋西を併走する天神橋筋と、沿線に金融街や薬・繊維などの問屋街および電気街が広がる堺筋の地下を走る。四つ橋線・御堂筋線・谷町線とともに大阪市中心部の南北の交通を担っており、なかでも御堂筋線と堺筋線は大阪市都心部の船場・島之内を縦断する。また、相互直通している阪急千里線・京都本線沿線の北摂(三島)地域と大阪ミナミの繁華街を結んでおり、現在のところ関西大手私鉄列車が大阪市中心部を縦断する唯一の南北路線でもある。また大阪市交通局の地下鉄路線としては唯一、第三軌条方式でもなく、鉄輪式リニアモーターカーでもない架空電車線方式を採用している路線である。
他の地下路線との交差部分は、北浜駅の京阪本線(京阪中之島線は別)や動物園前駅の御堂筋線を除き、堺筋線が上を通っている。また全駅地下駅であるが、他の路線と比べて地下1階にホームがある駅の比率が高いのも特徴である。
自動放送設備に関して、堺筋線の接近メロディは上下線ともに全駅メロディの鳴る回数は3回固定になっている。
路線データ
- 路線距離(実キロ):8.5 km(営業キロ(運賃計算キロ)では 8.1 km)
- 軌間:1435 mm
- 駅数:10駅(起終点駅含む)
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線電化(直流 1500 V・架空電車線方式)
- 閉塞方式:自動閉塞式
- 保安装置:WS-ATC
- 最高速度:70 km/h
- 編成両数:8両(1993年 - )
- ホーム最大編成両数:8両
- 混雑率(天神橋筋六丁目・阪急線方面行き):107.2%(2012年度:日本橋駅→長堀橋駅間)[1]
- 混雑率(天下茶屋方面行き):84.9%(2012年度:南森町駅→北浜駅間)[1]
運賃計算には、東梅田駅 - 南森町駅 - 動物園前駅間のキロ数が、御堂筋線梅田駅 - 動物園前駅間と同じになるよう調整された営業キロに対応する区数を用いる。
運行形態
天神橋筋六丁目駅 - 天下茶屋駅間の堺筋線内折り返し列車が運転されているほか、天神橋筋六丁目駅からは阪急京都本線高槻市駅(一部の普通と後述の堺筋準急は河原町駅)または阪急千里線北千里駅まで相互直通運転を行っている。朝と夜には京都本線淡路駅・正雀駅・茨木市駅発着、朝に相川発、平日夕方と土曜・休日の朝と夜には河原町行きの普通列車が運転されている。
平日のラッシュ時と土曜・休日昼間には堺筋準急が設定されており、平日朝は京都本線河原町発、平日夕方は河原町行き、土曜・休日昼間には河原町駅発着列車が運転されている。
堺筋線内では行楽期に運転される天下茶屋駅 - 阪急嵐山線嵐山駅間の直通特急以外、すべての列車が各駅に停車する。
堺筋準急は阪急線内では準急として走っているが(停車駅も準急と同じ)、天下茶屋行きは天神橋筋六丁目駅で表示幕を準急から普通に変更していた。現在は表示幕を変更しておらず、ホームの自動放送による発車案内では堺筋準急天下茶屋行きも準急天下茶屋行きとして案内している。ただし、ホームの駅員の肉声による放送と車内自動放送は単に天下茶屋行きとして案内する。
堺筋準急と河原町行き普通はすべて阪急の車両で運用されるが、ダイヤが乱れた場合は堺筋準急を大阪市交通局所属車で運用することがある(表示幕は無表示)。河原町行き以外の普通列車は堺筋線内折り返し列車も含め、双方の車両が使用される(つまり、車両使用料の関係上、堺筋線内折り返し列車にも阪急の車両が使用される)。全列車8両編成で運転される。
2013年12月21日のダイヤ改正時点での運転間隔は一部の時間帯を除き平日と土曜・休日ダイヤで異なる。
- 早朝・深夜は平日、土曜・休日ともに10分間隔(最終前は下りは約15分、上りは約20分前後に広がる)
- 夜間は平日、土曜・休日ともに5 - 8分間隔
- 平日朝ラッシュは3分間隔(ラッシュ前後は4 - 5分間隔)
- 平日昼間は5分間隔(このうち堺筋線内折り返しが10分間隔+阪急線直通が10分間隔で高槻市駅発着と北千里駅発着を交互に運転)
- 平日夕ラッシュは3 - 5分間隔
- 土曜・休日朝・夕方は5分間隔
- 土曜・休日昼間は6分40秒間隔(すべて阪急線直通で、堺筋準急河原町発着と高槻市発着と北千里発着を20分サイクルで交互に運転)
- 北千里駅・高槻市駅発着の列車は昼間時間帯は原則として淡路駅で梅田駅発着列車(特急・普通)に接続する。
2007年3月17日に行われたダイヤ改正で、従来運行されていた堺筋急行と堺筋快速急行は、ともに阪急線内の停車駅が増えた堺筋準急に変更となり、同時に平日夕方の天下茶屋発の運転区間は河原町行きから茨木市行きに短縮された(天下茶屋行きは従来どおり河原町発と高槻市発)。平日夕方の天下茶屋発堺筋準急の運転区間は、2010年3月14日の阪急京都線ダイヤ改正で茨木市駅までから高槻市駅までに延長され[2]、2013年12月21日の阪急京都線ダイヤ改正で河原町駅までに延長された[3]。
また、土曜・休日の天下茶屋駅 - 河原町駅間直通の堺筋準急は2011年5月14日からの土曜・休日ダイヤで設定された[4](堺筋線内折り返しと京都線準急を統合した形で設定)。この関係で土曜・休日ダイヤ昼間時の運転間隔が5分から6分40秒になり本数が削減され、この時間帯での堺筋線内折り返し列車がなくなっている。
なお、2006年の大阪市営地下鉄今里筋線開業に伴い更新された車内掲示用路線図では、高槻市駅 - 河原町駅間が直通運転区間より省かれていたが、2011年5月以降は土曜・休日に河原町駅発着が設定されたことから、一部の駅や車両には「準急停車駅」を付け足したうえで直通運転区間に再び含めている。またレインボーカードの路線図カードでは2007年のダイヤ改正後も図柄が変更されず、河原町駅までが直通運転区間となっていた。
車両
相互直通運転を行っているため、大阪市交通局と阪急電鉄の車両で運行されている。
大阪市交通局所属車が高槻市駅以北(河原町方面)、および淡路駅以西(十三・梅田方面)へ乗り入れる運用は原則として存在しないが、60系が堺筋線開業30周年のイベント列車として阪急京都本線桂駅まで乗り入れた例や、66系が導入時に阪急線地下線路試運転で河原町駅まで、京都線との相互直通運転開始40周年のイベント列車として阪急嵐山線嵐山駅まで[5][6]運転された例がある。2011年5月14日のダイヤ改正より、行楽期に天下茶屋駅から嵐山駅への直通列車が運行されることになり、これに66系が充当されたことがあった。なお、阪急線内でも千里線・京都本線ともに出入庫を兼ねた堺筋線66系を使った運用がある。
一方、阪急所属車の堺筋線乗り入れ運用は3300系以降の京都線仕様車のうちのロングシート編成が専ら使用されており、車両規格上は乗り入れ可能な9300系は乗り入れ対応の無線機が全編成には搭載されていない(現段階での乗入れ協定条件に含まれていない)ことや、セミクロスシート車であることから、現時点での乗り入れ運用はない。また、6300系は2扉クロスシートの京都線の特急専用車として製造されたため、車両規格上乗り入れが不可能であり、乗り入れ対応の無線機と運転切り替えスイッチ(地上・地下)が搭載されていないことから、堺筋線乗り入れ運用に入ることはない。2300系は相互直通車両用の車両規格の制定前に製造されたため、2015年の運行終了まで乗り入れ実績はなかった。
また、早朝・深夜時間帯の千里線列車で堺筋線に乗り入れず天神橋筋六丁目駅で折り返す列車が数本設定されているが、これらの折り返しは同駅折り返しの堺筋線内列車が同駅阪急柴島方の引上線で折り返すのとは異なり、堺筋線扇町方の渡り線を使用して本線上で折り返す関係上、同作業の際に大阪市交通局の乗務員がハンドル操作を担当するため、乗り入れ対応車以外の車両が充当されることはない。
堺筋線と長堀鶴見緑地線・今里筋線は1車両片側3ドアである。それ以外の大阪市営地下鉄各路線はいずれも1車両片側4ドア[7]である。堺筋線が3ドアなのは、阪急電鉄に相互乗り入れするにあたって、阪急側の車両が3ドアであることに追従する必要があったためである。
自局車両
系列 | 画像 | 使用期間 |
---|---|---|
66系 | 1990年 - |
乗り入れ車両
当線に乗り入れる阪急電鉄の車両。
系列 | 画像 | 使用期間 |
---|---|---|
3300系 | 1969年 - | |
5300系 | 1979年 - | |
7300系 | 1989年 - | |
8300系 | 1989年 - | |
1300系 | 2014年 - |
阪急の車両も堺筋線内は66系と同様に車内自動放送が使用されるが、8300系のうち8300Fと8301Fは自動放送装置を搭載していないため、2017年1月現在も堺筋線内は大阪市交通局の車掌による肉声放送となっている。「阪急8300系電車#その他」も参照。 また、堺筋直通特急で運用される場合でも、交通局車・阪急車共に、車内自動放送は行われない。
乗り入れ車両のうち7300形に限り、車椅子スペースのない編成がある。該当編成は2017年12月現在、7323F+7321F、7324F+7310F (この2本は全て、2+6両の8両暫定固定編成の原形車) である。[8]
過去の自局車両
- 60系(1969年 - 2003年)
車両基地
車両基地は自局線内になく、乗り入れ先の阪急京都線正雀駅 - 相川駅間の吹田市南正雀に、阪急正雀工場に近接して東吹田検車場がある。正雀駅から梅田行きと同一方向に入庫し、相川方面へ出庫する一方通行の車庫となっており、堺筋線内から入庫する場合は正雀駅以東に一旦引き上げる必要がある。このように車両基地が路線外に存在するので天下茶屋駅南側に留置線が3本用意されており、常時1、2本の編成が留置されている。車両基地を乗り入れ先の路線内に設ける方式は東京メトロの日比谷線・半蔵門線でも見られる。
他社線内に車両基地を設けるにあたって、ストライキの際も阪急乗務員は地下鉄電車の入出庫のための運転は例外的に行うという労使協定が結ばれた。
堺筋線における携帯電話の扱い
これまで、大阪市営地下鉄では携帯電話のマナーを、優先座席付近では電源を切り、それ以外ではマナーモードに設定して通話を控えるよう呼び掛けていたが、この路線では他の路線と異なり阪急のルールに合わせていた。2007年10月まで、阪急電鉄では「全座席が優先座席」として座席譲りを呼び掛け、携帯電話の使用については一番前と一番後ろの車両を「携帯電話電源OFF車両」と称し、電源を切るように呼び掛けていた。この間も自局車両である66系電車のみ独自で優先座席の設置を継続したが、他の路線とは異なり「携帯電話電源OFF車両」以外では優先座席付近でも携帯電話の電源を切る必要がなかった。
しかし、阪急電鉄が2007年10月29日から「全座席が優先座席」制度を廃止。他社線と同じく各車両に1か所ずつ優先座席を設置する形に戻した。それに合わせて、天下茶屋方先頭車の「携帯電話電源OFF車両」は廃止となったが、北千里・高槻市方先頭車(天下茶屋行きの場合は一番後ろの車両)は「携帯電話電源OFF車両」が継続され、該当車両以外では優先座席付近でも携帯電話の電源を切る必要がないということになっている。結果的に阪急車における取り扱いが自局の66系のそれに近いものとなった。
なお2014年6月25日に阪急が2014年7月15日に「携帯電話電源OFF車両」の設定を廃止することを発表した[9][10]。また同日、大阪市交通局は同年7月1日から優先座席付近での携帯電話使用マナーを「混雑時には電源をお切りください」に変更することを発表した[11]。
利用状況
路線距離は大阪市営地下鉄の8路線の中で一番短いが、1日平均利用者数は3番目に多い約31万人である(2013年度)[12]。
動物園前駅 - 天下茶屋駅間の延伸工事は、1984年に部分廃止された南海天王寺支線の今池町駅 - 天下茶屋駅間の鉄道用地を利用したが、複線トンネルを掘るスペースがなく、2層構造となったことで686億円(キロ当たり404億円)と高額な建設費になった。それに伴う償却負担が大きいことが原因となり、開業以降経常損益は赤字が続いていた。しかし営業成績は徐々に好転し、赤字額は平成19年度で5億8500万円にまで縮小し、平成20年度で約1億8000万円の黒字となった[13]。
年度 | 収支状況[14] | 一日平均 輸送人員:人 |
特記事項 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
経常収支:百万円 | 営業収支:百万円 | ||||||||
収益 | 費用 | 収支差引 | 収益 | 費用 | 収支差引 | 営業係数 | |||
2002年(平成14年) | 315,000 | ||||||||
2005年(平成17年) | 304,122 | ||||||||
2006年(平成18年) | 11,268 | 14,194 | △ 2,926 | ||||||
2007年(平成19年) | 13,174 | 13,759 | △ 585 | 12,363 | 10,908 | 1,455 | 88.2 | 311,166 | |
2008年(平成20年) | 13,294 | 13,114 | 180 | 12,415 | 10,499 | 1,916 | 84.6 | 313,121 | |
2009年(平成21年) | 13,429 | 12,625 | 804 | 12,339 | 10,153 | 2,186 | 82.3 | 314,684 | |
2010年(平成22年) | 13,293 | 12,351 | 942 | 12,196 | 9,786 | 2,410 | 80.2 | 310,924 | |
2011年(平成23年) | 12,467 | 12,904 | △ 437 | 11,800 | 10,742 | 1,058 | 91.0 | 304,252 | |
2012年(平成24年) | 12,096 | 11,417 | 679 | 11,870 | 9,790 | 2,080 | 82.5 | 305,081 | |
2013年(平成25年) | 12,251 | 11,157 | 1,094 | 12,065 | 9,780 | 2,285 | 81.1 | 308,855 | |
2014年(平成26年) | 12,621 | 10,960 | 1,661 | 11,985 | 9,728 | 2,257 | 81.2 | 313,289 | |
2015年(平成27年) | 12,962 | 10,836 | 2,126 | 12,293 | 9,708 | 2,585 | 79.0 | 323,000 | |
2016年(平成28年) | 13,240 | 10,823 | 2,417 | 12,639 | 9,783 | 2,856 | 77.4 |
歴史
新京阪鉄道および京阪電気鉄道は、1925年の新京阪線天神橋駅(天神橋筋六丁目) - 淡路駅間の開業後、新京阪線を天神橋駅からさらに梅田駅方面へ延長することを目指していたが実現しなかった(「京阪梅田線」を参照)。1943年に阪神急行電鉄と京阪電気鉄道が合併したことで新京阪線は京阪神急行電鉄(阪急)の路線となり、1949年に京阪電気鉄道が分離した際に新京阪線は阪急に残って京都本線と改称、1959年に天神橋駅 - 淡路駅間は千里山線(現在の千里線)の一部となった。
1958年3月28日に出された都市交通審議会答申第3号では、郊外私鉄の大阪市中心部乗り入れが認められた[15]。この答申では阪急千里山線の国鉄城東線(現在の大阪環状線)天満駅までの延長のほか、事業主体を特定していないものの、交通需要の変化等に対応して慎重な考慮を加える必要のある「その他の路線」の一つとして、「国鉄天満駅附近より堺筋を経て動物園附近に至るもの」が掲げられていた[15]。翌1959年、阪急は千里山線を国鉄天満駅まで延長する免許を取得したが、大阪市営地下鉄第6号線(堺筋線)の計画進捗に伴い1966年に失効した[16]。
1962年、都市交通審議会の大阪部会から「大阪市高速鉄道第1号線の輸送限界に対処する方策について」という中間決定事項が出され、輸送需要の増大で、最混雑区間のピーク混雑度が300%に達するようになった1号線(御堂筋線)の混雑緩和策として[15]、1号線に平行して3号線(四つ橋線)の梅田付近への延長と、天神橋 - 天下茶屋間の新線建設を緊急に行うよう提言され[17]、大阪市でもこれらの路線を盛り込んだ計画が決定された[18]。
1962年に大阪市営地下鉄第6号線が天神橋筋六丁目 - 天下茶屋間で計画された当初、南海電鉄と乗り入れるか、阪急と乗り入れるかが協議されたが、吹田市で万国博覧会が開催されることが決まったため、阪急と直通することになった。両社の軌間(阪急は 1435 mm 、南海は 1067 mm 。また当時は架線電圧も阪急は 1500 V 、南海は1973年まで 600 V と異なっていた)が異なることから、阪急千里線を狭軌に改軌するか[19]、三線軌条ないしは四線軌条を採用して、両者の電車を直通させる案も出たが、コスト面や車両規格の相違、工事期間中に対象区間を運休させる必要が生じることなどから見送られた。なお、南海電鉄とは南海新今宮駅に近い動物園前駅で徒歩連絡しているほか、1993年からは天下茶屋駅で連絡している(1996年から同駅に南海本線および南海高野線の一部の優等列車が、2003年からは全列車が停車)。
- 1969年(昭和44年)12月6日:天神橋筋六丁目駅 - 動物園前間駅 (7.0 km) が開業。ATC・列車集中制御装置 (CTC) を採用。60系・阪急3300系電車による5両編成運転。阪急千里線・京都本線と相互直通運転開始。
- 1975年(昭和50年)5月8日:ラインカラー導入開始。
- 1979年(昭和54年)
- 1989年(平成元年):阪急7300系、8300系電車が乗り入れ開始。
- 1990年(平成2年)8月1日:66系電車運用開始。
- 1992年(平成4年)8月1日:車内放送を自動化(阪急車含む)
- 1993年(平成5年)
- 2001年(平成13年)3月24日:夕方の堺筋急行を堺筋快速急行に変更。
- 2003年(平成15年):60系運用終了。
- 2007年(平成19年)3月17日:堺筋急行・堺筋快速急行に代わり、堺筋準急を運転開始。
- 2009年(平成21年)5月16日・17日:嵐山駅までの臨時列車が初めて運転される。なお嵐山線のホーム長の関係で列車は阪急8300系の6両編成で運転された[20]。
- 2011年(平成23年)
- 2013年(平成25年)12月21日:ダイヤ改正により、朝ラッシュ時の運転間隔を2分45秒 - 3分間隔から3分間隔に均一化し、朝のラッシュ時間帯を13 - 14分間拡大。天下茶屋発正雀行きの終電を約42分繰り下げて、天下茶屋0:18発とする。北千里発天下茶屋行きの終電を約31分繰り下げて、天神橋筋六丁目0:06発とする。
- 2014年(平成26年)7月9日:阪急1300系電車が乗り入れ開始。
※上記のキロ数は実キロ
未完の構想・答申・計画路線
区間は構想・答申・計画が出された時点において未完のものを示す。
- 都市交通審議会答申3号(1958年3月28日)
- 区間:天神橋筋六丁目 - 天満
- 建設主体:京阪神急行電鉄
- 答申内容:慎重な考慮を加える必要がある路線。
- 区間:天満駅 - 堺筋 - 動物園前
- 都市交通審議会答申7号(1963年3月29日)
- 区間:天神橋筋六丁目 - 扇町 - (堀川経由) - 北浜 - 天下茶屋
- 答申内容:最も緊急に、1968年度までに整備すべき路線。
- 区間:北浜 - 梅田
- 答申内容:技術的問題その他に付きさらに検討の上で決定すべき路線。
- 都市交通審議会答申13号(1971年12月8日)
- 区間:天下茶屋 - 杉本町 - 中百舌鳥
- 答申内容:1985年を目標に新設すべき路線。
- この計画は堺市側の要望や、御堂筋線の輸送力増強に伴い新車両基地(中百舌鳥検車場)の建設を必要としていたこともあり、御堂筋線の中百舌鳥延伸に代替される形で消滅した。
- 鉄道網整備調査委員会(大阪府・大阪市の合同構想 1982年2月)
- 天下茶屋 - 杉本町
- キロ程:6 km
駅一覧
全駅大阪府大阪市に所在。準急は堺筋線内の各駅に停車、千里線・京都線内の停車駅はそれぞれ「阪急千里線」・「阪急京都本線」を参照。
駅番号 | 駅名 | 駅間 営業 キロ |
累計 営業 キロ |
累計 実キロ |
準急 | 接続路線 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
阪急線直通運転区間 | |||||||
K11 | 天神橋筋六丁目駅 | - | 0.0 | 0.0 | ● | 阪急電鉄: 千里線〈直通運転:上記参照〉 大阪市営地下鉄: 谷町線(T18) |
北区 |
K12 | 扇町駅 | 0.7 | 0.7 | 0.7 | ● | 西日本旅客鉄道: 大阪環状線 …天満駅 | |
K13 | 南森町駅 | 0.6 | 1.3 | 1.3 | ● | 大阪市営地下鉄: 谷町線(T21) 西日本旅客鉄道: JR東西線 …大阪天満宮駅 | |
K14 | 北浜駅 | 0.8 | 2.1 | 2.3 | ● | 京阪電気鉄道: 京阪本線(KH02)、 中之島線 …なにわ橋駅(KH51) | 中央区 |
K15 | 堺筋本町駅 (船場東) |
0.9 | 3.0 | 3.2 | ● | 大阪市営地下鉄: 中央線(C17) | |
K16 | 長堀橋駅 | 1.0 | 4.0 | 4.1 | ● | 大阪市営地下鉄: 長堀鶴見緑地線(N16) | |
K17 | 日本橋駅 | 0.9 | 4.9 | 4.9 | ● | 大阪市営地下鉄: 千日前線(S17) 近畿日本鉄道:A 難波線(奈良線) …近鉄日本橋駅(A02) | |
K18 | 恵美須町駅 (日本橋筋) |
1.0 | 5.9 | 6.1 | ● | 阪堺電気軌道: 阪堺線(HN51) | 浪速区 |
K19 | 動物園前駅 (新世界) |
0.7 | 6.6 | 7.0 | ● | 大阪市営地下鉄: 御堂筋線(M22) 西日本旅客鉄道: 大阪環状線・関西本線( 大和路線) …新今宮駅 南海電気鉄道: 南海本線・ 高野線[* 1] …新今宮駅(NK03) 阪堺電気軌道: 阪堺線 …新今宮駅前停留場(HN52) |
西成区 |
K20 | 天下茶屋駅 | 1.5 | 8.1 | 8.5 | ● | 南海電気鉄道: 南海本線・ 高野線[* 1](NK05) |
- 上記のほか、春・秋の行楽期には天下茶屋駅発着で、阪急千里線・京都本線経由阪急嵐山線嵐山駅まで直通特急が運転される。天下茶屋駅 - 淡路駅間は、天下茶屋駅・日本橋駅・天神橋筋六丁目駅・淡路駅・桂・上桂・松尾大社・嵐山駅に停車。
- 堺筋線と直通運転する阪急千里線との連絡乗車券を購入した場合、天神橋筋六丁目駅経由と指定されているため、梅田駅(東梅田駅・西梅田駅含む)と西中島南方駅(南方駅)では直接乗り継ぎできない。
- 線内のすべての駅が他の鉄道路線との乗り換え駅となっているが、四つ橋線・今里筋線との乗り継ぎ駅は存在しない。天下茶屋駅と四つ橋線岸里駅は近接しているが乗り継ぎ(運賃通算)できない。
輸送実績
大阪市営地下鉄堺筋線利用分
調査年月日 | 乗車人員(人) | 降車人員(人) | ||||
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定期利用 | 定期外利用 | 合計 | 定期利用 | 定期外利用 | 合計 | |
1998年11月10日 | 139,937 | 135,103 | 275,040 | 140,555 | 129,222 | 269,777 |
2007年11月13日 | 75,720 | 93,273 | 168,993 | 73,414 | 95,200 | 168,614 |
相互直通運転区間利用分
以下は、大阪市営地下鉄堺筋線との相互直通運転区間である阪急電鉄千里線の天神橋筋六丁目駅 - 淡路駅 - 北千里駅間、ならびに阪急電鉄京都本線の淡路駅 - 河原町駅間を利用した輸送人員である。
調査年月日 | 乗車人員(人) | 降車人員(人) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
定期利用 | 定期外利用 | 合計 | 定期利用 | 定期外利用 | 合計 | |
1998年11月10日 | 40,777 | 22,796 | 63,573 | 39,401 | 24,198 | 63,599 |
2007年11月13日 | 35,306 | 27,701 | 63,007 | 31,355 | 32,490 | 63,845 |
駅別乗車人員
1998年11月10日調査結果 |
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2007年11月13日調査結果 |
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その他
- 天神橋筋六丁目行きの車両方向幕は、大阪市交通局所属車では「天神橋筋六」、阪急所属車では「天神橋筋六丁目」と、表現が異なっている。方向幕下部のローマ字表記も大阪市交通局所属車では「Tenjimbashisuji 6-chome」、阪急所属車では「Tenjimbashisuji-rokuchome」と異なる。
- 天神橋筋六丁目駅で阪急の乗務員と交代した後は、必ずブレーキテストを行う。
- 大阪市営地下鉄全線では、駅進入時と駅発車時に警笛吹鳴を行うが、堺筋線では駅進入時は空気笛、駅発車時は電気笛と両警笛を使い分けて吹鳴する(阪急7300・8300系・1300系充当列車では駅進入時に電気笛を使用する運転士もいる、阪急乗務員の天神橋筋六丁目駅進入時は警笛吹鳴を行わない)。66系導入当初は他の路線に合わせる形で駅進入時も電気笛を使用していた(現在は阪急所属車に合わせる形で運用されている。66系の電気笛のスイッチは運転台に取り付けられており、マスター・コントローラーから片手を離さないと押せない構造でデッドマン装置を誤作動させるおそれがあるため)。
- 天下茶屋駅では南海電気鉄道と接続してはいるものの、2012年4月1日から発売を開始した同社との共同企画乗車券「関空ちかトクきっぷ」は、天下茶屋駅での乗り換えでは利用できない(難波駅以外では乗り換えができない)[21]。
脚注
- ^ a b 平成24年度 地下鉄・ニュートラム 交通調査の結果について (PDF) - p.11、大阪市交通局、2014年4月5日閲覧。
- ^ 京都線のダイヤ改正について (PDF) - 阪急電鉄プレスリリース、2009年12月9日
- ^ 西山天王山駅の開業にあわせて京都線のダイヤ改正を実施します (PDF) - 阪急電鉄プレスリリース、2013年9月20日
- ^ 天下茶屋-河原町間に直通電車 5月から土日祝日に - 朝日新聞、2011年2月22日
- ^ 平成21年12月6日(日)、市営地下鉄堺筋線-阪急京都線相互直通運転開始40周年を迎えます 〜臨時直通列車の運行等記念事業を実施します〜 - 大阪市交通局プレスリリース 2009年10月22日
- ^ 大阪市交66系,臨時直通列車で嵐山へ - 交友社 railf.jp
- ^ 1960年代後半から1990年代前半までは堺筋線・長堀鶴見緑地線を除き片側3ドア車両(50系など)と片側4ドア車両(30系など)が混用されていた。その先鞭は御堂筋線において1970年の万博観客輸送に対応すべく実施した、「従来型(片側3ドア)車両の30系への置き換え」である。
- ^ 3300形8両固定編成は全てがリニューアル車、非更新車は7両編成に短縮された為。
- ^ 列車内における携帯電話の取り扱いを変更します (PDF) - 阪急電鉄プレスリリース、2014年6月25日
- ^ 優先座席付近での携帯電話使用マナーを「混雑時には電源をお切りください」に変更します (PDF) - 関西鉄道協会共同プレスリリース、2014年6月25日
- ^ 優先座席付近での携帯電話使用マナーを「混雑時には電源をお切りください」に変更します - 大阪市交通局プレスリリース、2014年6月25日
- ^ 大阪市交通局 高速鉄道・中量軌道 路線別収支状況 (PDF)
- ^ “大阪市交通局:地下鉄 路線別収支”. 2011年1月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月4日閲覧。
- ^ 地下鉄 路線別収支 - 大阪市交通局
- ^ a b c 大阪市交通局『大阪市交通局百年史(資料編)』2005年、p.130
- ^ 森口誠之『鉄道未成線を歩く〈私鉄編〉』JTB、2001年、p.179
- ^ 大阪市交通局『大阪市交通局百年史(資料編)』2005年、pp.140-141
- ^ 和久田康雄『日本の地下鉄』岩波新書、1987年、pp.112-113
- ^ 鉄道ピクトリアル増刊2008年8月号南海電気鉄道参照
- ^ 【阪急+大阪市】阪急電鉄嵐山線と大阪市営地下鉄堺筋線との初の直通運転 - レイルマガジン RM News
- ^ 「関空ちかトクきっぷ」を発売します - 大阪市交通局プレスリリース 2012年3月21日