統一教会関連の企業と団体
統一教会関連の企業と団体(とういつきょうかいかんれんのきぎょうとだんたい)では旧世界基督教統一神霊協会(統一教会、現・世界平和統一家庭連合)と役員・幹部に教団の信者を含むなど一定の関連を有するとされる企業と団体について述べる。統一教会そのものの支部施設は含めない。なお、台湾にある統一企業集団との関連性は一切ない。
概略
旧統一教会は神の理想とする世界(天国)をこの地上に具体的に創る(「地上天国」)ことを目的としており、そのために多数の関連企業、関連団体が存在する。ただし、教祖である文龍明(通称:文鮮明)が、話していた「紀元2000年に地上天国が来る」「お父様(文龍明)は、完成期のメシアだから失敗しない」と語っていたが、紀元2000年の時点では、地上天国は実現していない。多くは、教団の創始者(教祖)、文鮮明及び、教会員により設立されたが、そのオーナーが教会員になったケースや、買収によって傘下に入るケースもある。
一連の組織・企業群は「統一グループ」と呼ばれ、非常に多数、かつ分野が多岐に渡る。1978年の「コリアゲート」事件に絡んで、旧統一教会のアメリカ議会工作を調査していたアメリカ下院国際関係委員会国際機構小委員会、通称フレーザー委員会は報告書の中で「文鮮明が関係している多数の教会、企業、委員会、財団その他の集団は文の中央集権的な指導と統制下にある実質上単一の世界的機関の一部分である」と規定し、「文機関」は韓国政府と親密な関係にあり、政治的影響力強化のためアメリカや日本の要人に対し積極的な工作を行っているとした[1]。
ここでは、旧統一教会と一定の関係を有し、役員・幹部に教団の信者を含む企業、団体を取り上げる。
関連団体一覧
流通・金融
マスメディア
- 世界日報(日本)[4][5]
- 世界日報(セゲイルボ、韓国)[4]
- ニューズ・ワールド・コミュニケーションズ(世界的なメディア・コングロマリットのニューズ・コーポレーションとは無関係)
- ワシントン・タイムズ(米国の日刊紙・ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズ、ロサンゼルス・タイムズとは無関係)
- ニューヨーク・シティ・トリビューン(米国の日刊紙・1991年廃刊)
- UPI(米国の通信社。2000年5月、統一協会系企業が買収) [5]
- AmericanLife TV Network(ケーブルテレビ) <HP>
- U-ONEテレビジョン[6](統一教会(統一協会)の運動を紹介する衛星放送) [5] <HP>
- PEACE-TV[6] < HP(朝鮮語)>
- ティエムポス・テル・ムンド(日刊新聞)[4]
- ノティシアス・デル・ムンド (ヒスパニック系の人々向けの新聞)
- ウルティマ・ノティシアス [4](ウルグアイの新聞)
- ミドル・イースト・タイムズ[4](中東地域の新聞)
- 平一企画[7](教団の教材のDVD等を制作)
- 株式会社光言社[6][5][6] <HP>
- 成和出版社 [5] <HP>
- 世界思想出版社(学術出版社「世界思想社」とは全く無関係)
薬品・食品
- 一和 [5][4](韓国:高麗人参製品とメッコールが主力商品) <HP>
- グローバルビューティー(玉置祥子社長)[8] <HP>
- 株式会社ワールドシーフーズ(冷凍海産物の輸入・卸売)所在地はハッピーワールドと同じ神宮前ハッピービル。
<HP>
医療
- HJマグノリア国際病院(旧清心国際病院)[6] <HP>
- 医療法人日心会(病院) [5]
- 一心病院 <HP> 創設者上崎道子が統一教会の信者である。院長の渡辺泰博も同様に統一教会の祝福を受けた信者であり、常勤医師にも信者が多い。ただ医師や職員は一般募集を行っているため職員全員が信者ということではない。病院エントランス部の待合室、及び2階のナースセンター前には統一教会創始者である文鮮明の揮毫が掲げられている。
自動車
- パンダ自動車
- 平和自動車(朝鮮民主主義人民共和国の国産自動車第一号「フィパラム」等を製造)※2012年に合弁を解消し撤退済み
その他
- 一信ジャパン(旧一信石材)[2][4](霊感商法の壺や多宝塔などを製造して来た。) <HP>
- 世一トラベル(以前は「世一観光」。「ハッピーワールド」の旅行事業部に吸収された。教団関連のツアーも扱う) <HP >
- 世一旅行社[5][4](韓国にある旅行代理店。教団関連の航空券、ツアーも取り扱う) <HP>
- 一成建設
- 一成総合建設[4]
- 一成レジャー産業(株)
- (株)一興[4]
- (株)精進化学
- 統一航空(株)
- 一関自動車学校((株)ドライブ・ラボ一関)[11]
- 水沢自動車学校(旧:(財)岩手中央自動車学校会・現:岩手交通安全教育研修センター)[12]
- 金成自動車学校(閉校)[13]
- 龍平リゾート <HP(朝鮮語)>
- 美術世界 <HP>
- 株式会社IJC(旧:株式会社男女美、株式会社さくらコーポレーション[2]
- 京都プリンスホテル(下鴨神社近くにあった。1987年買収、2000年12月閉鎖。西武鉄道グループのプリンスホテルとは無関係で、ザ・プリンス 京都宝ヶ池の前身名称が「京都宝ヶ池プリンスホテル」なのは、こちらが既に存在したため。)
- 株式会社アラスカ(青森市。結婚式場「アラスカ会館」経営) <HP>
- パインリーズ・リゾート
- 金浦航空団地
- カール・アームズ(米国の中型セミオートマチック拳銃のメーカー、en:Kahr Arms)
- ニューヨーカー・ホテル(ニューヨーク市マンハッタン8番街のホテル、en:New Yorker Hotel)
- 普通江ホテル - 平壌の特級ホテル。現在は関連がない。
- 共栄
- エム・ワン (印鑑・健康食品販売・和歌山市)[14][15][16]
- サンハート・健美 (印鑑販売・大分市)[17]
- 天運守護印(印鑑・多宝塔)
- 一心天助(魚の移動販売)
宗教
- 世界平和超宗教超国家連合[5][4] (IIFWP 国連NGO、国連経済社会理事会の特別協議資格を持つ) <HP>
- 世界聖職者指導者会議(ACLC)
- 国際宗教自由連合(ICRF)[4]
- 超教派基督教協議会 [4]
- 国際宗教財団 [4]
- 韓国宗教協議会 [4]
- 北韓平壌教会 [4]
- 韓日人教会
政治
- 世界平和宗教連合
- 国際勝共連合(IFVOC)[5][4][18]
- 世界反共連盟(WACL)
- アジア太平洋反共連盟(APACL)
- アメリカ社会統一協会連合(CAUSA)勝共連合の友好団体で、共産主義運動を克服するとともに価値観の検討と道徳的復興の促進を目的に米国で設立された民間教育団体。文鮮明によって提唱された[19]
- 平和統一連合(FPU)韓半島の平和統一と日韓友好を目指す。
- 平和統一家庭党(略称:家庭党。旧「天宙平和統一家庭党」)政党。2008年4月の韓国総選挙に候補を多数出すも全員落選し惨敗。
- 日韓トンネル研究会 (2004年2月、NPO法人認可、2006年6月会長に野沢太三元法務大臣就任)
- 国際ハイウェイプロジェクト[6] <HP>
- 世界平和国会議員連合(IAPP)
- 世界戦略総合研究所[20]。 <HP>
- 世界言論人会議(WMC) [4]
- 世界言論人協会(WMA)
- ワシントン・タイムズ財団(WTF)
- 東西南北統一運動国民連合(NCU-NEWS)
- 統一教会平和奉仕ボランティア隊(統一教会員有志によるボランティア) <HP>
- 世界平和女性連合 [5][4](WFWP 国連NGO)
- 世界平和連合 [4]
- 天宙平和連合(UPF)/グローバルピースフェスティバル(イベント) 平和軍と平和警察を創設し、世界平和を守る番人の役割を果たすという。 <HP>
- 非政府組織世界協会(WANGO 国連NGO)
- 世界平和大陸・半島・島嶼国家連合[4]
社会
- 国際救護親善財団 [4]
- 国際平和財団 [4]
- 国際医療奉仕団 [4]
- 社団法人ボランティア愛苑 [4]
- 世界平和青年学生奉仕団(POP)
- 世界平和青年連合
- 野の花会
- 国際救援友好協会(IRFF)
- SHINZEN(しんぜん会)
- 真の家庭運動推進協議会(APTF)[5] <HP>
- 日本純潔同盟(PLAJ)[5]
- 蒙古斑同族世界平和連合(MPFWP)
- 国際家庭(International Family- Japan)教団内で国際結婚した家庭の問題をサポートするための情報と交流の場を提供する。
文化
- 世界文化体育大典(WCSF)
- リトルエンジェルス芸術団 [5][4][2]
- ニューヨーク・シティ・シンフォニーオーケストラ(既存のオーケストラを引き継いだ)[2]
- 国際新希望合唱団 [4]
- 天父報恩鼓(2000年に『天地報恩太鼓』より改称)
- Mr・Missユニバーシティ・コンテスト <HP>
- 世田谷郷土大学 [2]
- 名古屋郷土大学[2]
教育・学術
- 世界平和教授アカデミー[5][4]
- 科学の統一に関する国際会議(ICUS) [4]
- 学校法人鮮文学院
- 学校法人清心学院
- 清心国際中・高等学校(韓国) <HP>
- 清心神学大学院[6] <HP>
- ブリッジポート大学(米コネチカット、既存の学校を引き継いだ)[6]
- キーロフ・アカデミー・オブ・バレエ(米ワシントンD.C.)[6] <HP>
- 統一神学校(米ニューヨーク、大学院修士課程)[6] <HP>
- 統一思想研究院 [4]
- 光の子園(世田谷区・教団子弟のための保育施設) <HP>
- 国際文化財団(ICF)[4]
- 韓国文化財団 [4]
- 国際教育財団 (IEF)
- 原理研究会(CARP)
- 全国教育問題協議会[21][22]
- 国際青少年問題研究所[23]
- 教育問題国民会議[22]
スポーツ
- 世界平和武道連合
- 鮮文平和サッカー財団(ピースカップ[5]を開催)
- 超宗教平和スポーツフェスティバル(Interreligious Peace Sports Festival、IPSF) <HP>
- 統一武道
- 圓和道
- 城南一和天馬(韓国のプロサッカークラブ。2012年に経営から撤退し、市民クラブ「城南FC」へと改名。)
- 国際友好釣連盟(国際釣友好連盟)[24]
施設
- 天正宮博物館
- HJグローバルアートセンター
- HJ天宙天寶修錬苑(旧天宙清平修錬苑)[6] <HP>
- 済州国際研修院[6] <HP>
- ナショナル・ウォンジョン霊園(ワシントン)[6] <HP>
- 尾瀬霊園[6] <HP>
関連項目
脚注
- ^ 岸・笹川・児玉と統一教会の繋がりを暴いた「フレーザー委員会」の報告書がウェブに公開される
- ^ a b c d e f g 宗教法人「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」及び関連団体への後援等の状況について 静岡市公式サイト 2022年9月7日
- ^ 1982年に買収。1998年にウルグアイ政府が株式の51%を取得。2003年時点で統一教会系のセントジョージ社の持ち株は48%であった。同年2月28日、政府は同行の整理を発表した。:共同通信「統一教会系銀行を整理へ ウルグアイ金融危機で」2003-03-02-12:53
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai 「世界文化体育大典(WCSF)」公式ウェブサイトの「創設者紹介」で文鮮明が創設したとされていた。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 新宗教研究会 『図解 新宗教ガイド』(九天社 2006年1月31日) ISBN 978-4861670817
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 世界基督教統一神霊協会の公式ウェブサイトの世界のリンクに掲載(2008年11月28日閲覧)
- ^ 2005年2月12日、文鮮明が視察に訪れ、同社を神に捧げるという意味を持つ「奉献式」という宗教的儀式を執り行った。[1]
- ^ 東京地方裁判所平成19年5月29日判決(判例タイムズ1261号215頁)
- ^ “NYT「米国ですしを大衆化したのは韓国人」…彼は統一教の文鮮明”. 中央日報 (2021年11月8日). 2022年8月3日閲覧。
- ^ 小倉健一 (2022年7月31日). “大統領も読む保守紙を発行し、アメリカのSUSHIレストランの8割を供給する「統一教会」”. 現代ビジネス. pp. 2-3. 2022年8月3日閲覧。
- ^ 教習車や送迎車にペイントされている「ICHINOSEKI」の「O」の部分に統一教会関連企業であるハッピーワールドの社章(会社ロゴ)が模されている。
- ^ 一時期、ハッピーワールドや一関自動車学校の役員が学校運営や経営に関与していた。
- ^ かつては一関自動車学校の姉妹校であった(設置者(経営者)が同一人物)。
- ^ 〈内部資料入手〉統一教会 コンプライアンス宣言後も年間600億円の献金集め 文春オンライン 2022年8月9日
- ^ 高額な印鑑販売で黒田の統一教会ら家宅捜索 わかやま新報 2009年10月21日
- ^ 2009/10/21 日本経済新聞 大阪朝刊 社会面 16ページ
- ^ 2010/01/19 日本経済新聞 西部夕刊 社会面 20ページ
- ^ 統一教会では「当法人とは別組織であり、それぞれ設立目的や趣旨、活動などが異なる団体です。」と説明。
- ^ 『思想新聞』1985年4月14日付
- ^ “米国政府への“逆失望”発言の首相補佐官に本紙副代表は1月から“失望中””. やや日刊カルト新聞 (2014年2月25日). 2022年7月20日閲覧。
- ^ “「旧統一教会とは無関係」岸田首相改めて説明 後援会長巡る報道受け”. 毎日新聞. 2022年8月28日閲覧。
- ^ a b “統一教会関連団体の理事まで務めた「萩生田政調会長」抜擢にネットで批判殺到! それでもテレビ・新聞が萩生田を追及しない理由 (2022年8月11日) - エキサイトニュース(3/6)”. エキサイトニュース. 2022年8月28日閲覧。
- ^ “「あの人たちがいなかったら当選していなかったかも…」旧統一教会関連団体の選挙応援 富山政界に浸透する巧妙な手口 | 富山県のニュース|チューリップテレビ (3ページ)”. チューリップテレビ ニュース. 2022年8月28日閲覧。
- ^ 久保木修己